北大路機関

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【G3X撮影速報】令和6年第1空挺団降下訓練始め【3】空の神兵と多国籍空挺部隊(2024-01-07)

2024-03-10 20:20:50 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■真白き薔薇の花のよう
 藍より青き大空にたちまちひらく落下傘と謳われた空挺部隊の降下は例年折も小規模ですが強風故自衛隊し合降下できないのだから致し方ない。

 第1空挺団続々と降下してゆきます。空の神兵、第1空挺団の定番というべきBGMも流されていまして、真白き薔薇の花のよう、と歌詞とともにいや旧軍時代の落下傘部隊はシルクを落下傘にもちいていたのですが今は迷彩色ゆえちょっと違う気もしますが、ね。

 空の神兵、第二次大戦中の軍歌なのですがそもそもエアボーンとかパラシュート部隊という名称が世界にある中で、日本の空挺という言葉は、世界の空挺部隊を示す単語を観ましても何処にも空挺の“挺”という文字が見当たらないのですよね、空中挺身隊の略語だ。

 真白き薔薇の花のよう、と歌詞、歌詞か、うん。ちょっと心配になってくる、なにより今回は国際空挺訓練と云われたほどに各国の参加が有りましたのでイギリスもオランダも参加しています。ああ、ジャワ空挺作戦やパレンバン空挺作戦にメナド空挺作戦などなど。

 ジャワ空挺作戦やパレンバン空挺作戦にメナド空挺作戦などなどの成功とともに軍歌というよりは戦時歌謡として作曲された“空の神兵”、大丈夫なのかなあ、と素朴に思っていたのですが。いやそもそも流すのか、という漠然とした歴史観とともに来たわけですが。

 パレンバン空挺作戦にメナド空挺作戦とジャワ空挺作戦、その際の戦時歌謡をイギリス軍やオランダ軍はじめ各国空挺部隊とともに流し訓練を見る事が出来た、これは第二次世界大戦というのは確かに悲しく動かせない歴史なのですが、歴史と今の国際政治の区分けか。

 義烈空挺作戦、まあ深く考えすぎなのでしょうねアメリカ軍に対しても帝国陸軍空挺部隊は沖縄で義烈空挺作戦やレイテでも空挺作戦を行っていますし、サイパンやグアムとテニアンへも空挺作戦を計画していたが、もう10年以上アメリカとは新年に降下しています。

 平和は重要だけれども、平和を悪用させてはならない、考えてみればこれは北大路機関が何度も強調している事ですので、過去の歴史が在ったとしてもいまの平和を維持するための防衛協力を歴史を理由に平和を乱そうとする国際政治への挑戦を看過させてはならない。

 かが、将来にはF-35B戦闘機を運用する護衛艦かが、12月8日に真珠湾上空を日米と共にF-35戦闘機の編隊で慰霊飛行するくらいの和解の時代が来るのかもしれませんね、かが、考えれば真珠湾を忘れないと語った当時のトランプ大統領も表敬訪問した歴史が有るから。

 AH-1S対戦車ヘリコプターの航空支援が続く。数が減ってきたAH-1Sですが、この種の航空機、政府は全廃する考えですけれども、即座の致死性、空からの近接戦闘部隊、という航空打撃力は、他に代えが効かないように思う。本当に全廃してどうするのだろうか。

 AH-64D戦闘ヘリコプターの調達失敗という行政上の不手際を隠すためにとんでもないリスクを自衛隊は押しつけられていないか、今からでもAH-64Eアパッチガーディアンを50機程度緊急取得し、また既存のAH-64DもE型へ改修する道を探すべきではないのか。

 空挺団降下訓練始めは、多国籍空挺部隊の参加というかたちで現在の厳しい安全保障情勢を反映したものとなっているのですけれども、対戦車ヘリコプターの全廃といういま、無視できない安全保障上の問題も突き付けてしまっているように思えてならないのですよね。

 ヘリボーンを考えるならば、空中機動部隊の護衛という任務が有りますが近年長射程化が著しい広域防空システムの排除や、降着地域に伏兵が居た場合の制圧や空中機動の接近経路での防護、もちろん火力戦闘部隊が間に合わない場合の航空阻止、その手段が必要です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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