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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-攻撃ヘリコプター集結中のロシア軍とレオパルド2A6撃破第一報以降の鳴らない続報

2023-06-19 07:00:29 | 防衛・安全保障
■臨時情報-ウクライナ情勢
 何度でも繰り返しますが我が国の戦闘ヘリコプター全廃路線は極端すぎ後継機選定と既存機延命改良について再考すべきです。

 ロシア軍はマリウポリ近郊のベルジャンスク飛行場に多数のヘリコプター部隊を集結している様子が衛星写真により確認できました。二重反転ローターを有する十数機の航空機と中型規模の複数のヘリコプターが確認でき、これが可動機であれば連隊規模のヘリコプター部隊が展開していることとなり、ウクライナ軍反撃に備えているもよう。

 撮影されたのは6月13日、Mi-24攻撃ヘリコプターかMi-17輸送ヘリコプターと思われる機影が9機、Ka-52戦闘ヘリコプターと思われる機影が5機、そしてKa-29多用途ヘリコプターと思われる機影が13機、いずれも滑走路上に確認できます。ただこれらの部隊はストームシャドウミサイルを警戒し適宜移動するものと思われます。
■激戦続く防衛戦闘
 ウクライナ軍は破壊された事を率直に認めた上でレオパルド2やM-2ブラッドレイの供与拡大を求めています。

 レオパルド2A6が撃破されたと判明した6月11日以降、一週間が経ちますがロシア軍からは新たなレオパルド2戦車などの撃破発表がありません。この際にレオパルド2A6 は正面突破に用いられロシア軍防衛線に敷設された地雷原での戦闘ヘリコプターなどからの攻撃を受け撃破されていますが、高らかに喧伝した後の次の攻撃撃退等の続報がないのです。

 プーチン大統領は、ロシア軍の損害はウクライナ軍の十分の一であるとし、ロシア軍は50両撃破される間にウクライナ軍は150両を失ったと発表しています。数が合わないのは無視したとしても、しかし150両を失ったとする割には6月11日の撃破映像以外に新規発表映像が無い。無論反転攻勢は継続中で、何らかの意図があるのでしょうか。
■ロシア軍民間軍事会社
 ワグネルはもともと6000名規模の組織でしたが急激な増強と大損害を受け再訓練を実施中とされています。

 ロシア国防省は6月10日の発表で、ロシア国防省としてはワグネルのような民間軍事会社職員に対しワグネルとではなくロシア国防省と直接契約を行うよう要求する声明を発表しました。これは、民間軍事会社を事実上禁止し、民間軍事会社戦闘員をロシア軍人として国防省隷下に移すよう求めたもので、関係が悪化する両者の対立が一段と高まった。

 プーチン大統領も6月13日のテレビ演説において国防省を支持する立場をしめしています。国防省の声明が発表された段階では、ワグネル創始者で経営者のエフゲニープリゴジン氏はワグネル要員をロシア軍へ移管するつもりはないことを激しい反発とともに発表していますが、プーチン大統領の13日の発言に対しては尊重の意志を見せています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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