■防衛情報ーウクライナ戦争
制空権という概念無き航空戦力の枯渇したウクライナ軍へ最新鋭戦闘機が陳腐な爆弾による航空支援が襲いかかっている、制空戦闘機の重要性を示します。
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ロシア航空宇宙軍は虎の子Su-34戦闘機による近接航空支援を開始した可能性がある、これはウクライナ側が第一線で撮影した映像に低空より自由落下型爆弾を投下するSu-34戦闘機の映像があり、これまでSu-25攻撃機など近接航空支援用に開発された機体のみに限っていた近接航空支援を拡大した事となります。しかし利点だけではありません。
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Su-34戦闘機はロシアが冷戦後実用化した数少ない第4.5世代戦闘機であり、長距離打撃力を持つ西側のF-15Eに当たる戦闘爆撃機であるため、これを機銃などで簡単に反撃される低空の近接航空支援に投入するという現状は、ほかに投入できる選択肢が払底した、若しくは長射程ミサイル枯渇を示す数多い事例を一つ追加した、ともいえるでしょう。
■休耕地に茂る樹木
東富士演習場のススキはじめ日本でも川の中州などに短期間で立派な樹木が育つ事が往々にしてありますが戦場では錯綜地形となってしまう。
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ウクライナ南部地域の休耕地が戦闘を複雑化させている、8月3日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告が南部地域での反転攻勢への不確定要素に関しての分析を公表しました。これによれば、戦闘により放置された南部の休耕地が18か月間を経て、低木などが育つ状況となっており、ロシア側防御陣地を遮蔽する結果になっているとのこと。
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低木と雑草は敷設された地雷原を処理しにくいものとするとともに機械化部隊の坑道を阻害します。他方でイギリス国防省の分析として、この雑草と低木は歩兵の浸透作戦。ウクライナ軍歩兵部隊の奇襲や迂回等行動に自由度を与える一助となる可能性を示唆していますが、併せて両軍とも行動に制約が加わる結果の方が大きいとも分析しています。
■41万5000発
地雷などだけで実に41万5000発が処分されている。自衛隊の地雷処理装備は決して潤沢ではありませんが攻撃用装備の供与を自粛する一方でこうした装備位は供与してはどうかと思う。
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ウクライナ国家緊急事態局によればロシアから奪還した国内において41万5000発の爆発物を処理したと発表しました。7月29日の更新では更に250発の爆発物を処理したとしています。これは917平方キロメートルのロシア軍敷設地雷や不発弾などの処理を行った結果とのことですが、ロシア軍の敷設した爆発物被害の大きさを物語ります。
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41万5250発は農地や市街地と占領地などに散布され、建機による敷設や砲弾とロケット弾による地雷散布、また不発弾発生率がアメリカ製クラスター兵器の200倍以上というクラスター弾不発弾などが含まれ、しかし地雷除去は戦闘地域の0.5%で行われたのみ、不発弾を処理しなければ農耕さえできない状況となり長期の禍根を残す事でしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
制空権という概念無き航空戦力の枯渇したウクライナ軍へ最新鋭戦闘機が陳腐な爆弾による航空支援が襲いかかっている、制空戦闘機の重要性を示します。
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ロシア航空宇宙軍は虎の子Su-34戦闘機による近接航空支援を開始した可能性がある、これはウクライナ側が第一線で撮影した映像に低空より自由落下型爆弾を投下するSu-34戦闘機の映像があり、これまでSu-25攻撃機など近接航空支援用に開発された機体のみに限っていた近接航空支援を拡大した事となります。しかし利点だけではありません。
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Su-34戦闘機はロシアが冷戦後実用化した数少ない第4.5世代戦闘機であり、長距離打撃力を持つ西側のF-15Eに当たる戦闘爆撃機であるため、これを機銃などで簡単に反撃される低空の近接航空支援に投入するという現状は、ほかに投入できる選択肢が払底した、若しくは長射程ミサイル枯渇を示す数多い事例を一つ追加した、ともいえるでしょう。
■休耕地に茂る樹木
東富士演習場のススキはじめ日本でも川の中州などに短期間で立派な樹木が育つ事が往々にしてありますが戦場では錯綜地形となってしまう。
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ウクライナ南部地域の休耕地が戦闘を複雑化させている、8月3日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告が南部地域での反転攻勢への不確定要素に関しての分析を公表しました。これによれば、戦闘により放置された南部の休耕地が18か月間を経て、低木などが育つ状況となっており、ロシア側防御陣地を遮蔽する結果になっているとのこと。
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低木と雑草は敷設された地雷原を処理しにくいものとするとともに機械化部隊の坑道を阻害します。他方でイギリス国防省の分析として、この雑草と低木は歩兵の浸透作戦。ウクライナ軍歩兵部隊の奇襲や迂回等行動に自由度を与える一助となる可能性を示唆していますが、併せて両軍とも行動に制約が加わる結果の方が大きいとも分析しています。
■41万5000発
地雷などだけで実に41万5000発が処分されている。自衛隊の地雷処理装備は決して潤沢ではありませんが攻撃用装備の供与を自粛する一方でこうした装備位は供与してはどうかと思う。
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ウクライナ国家緊急事態局によればロシアから奪還した国内において41万5000発の爆発物を処理したと発表しました。7月29日の更新では更に250発の爆発物を処理したとしています。これは917平方キロメートルのロシア軍敷設地雷や不発弾などの処理を行った結果とのことですが、ロシア軍の敷設した爆発物被害の大きさを物語ります。
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41万5250発は農地や市街地と占領地などに散布され、建機による敷設や砲弾とロケット弾による地雷散布、また不発弾発生率がアメリカ製クラスター兵器の200倍以上というクラスター弾不発弾などが含まれ、しかし地雷除去は戦闘地域の0.5%で行われたのみ、不発弾を処理しなければ農耕さえできない状況となり長期の禍根を残す事でしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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