北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】今津駐屯地創設72周年記念行事(6)戦闘中隊と偵察中隊の訓練展示(2024-09-21)

2025-02-20 20:24:45 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■状況開始!
今津駐屯地祭の訓練展示が始まりました。

FH-70榴弾砲が空包射撃を行います、FH-70榴弾砲は日本が479門も大量導入した火砲ですが、火砲の性能向上はこの40年間比較的停滞気味で特科情報装置の性能向上に各国が取り組んでいる中、まだまだ使える装備ですが世界中で一気に退役が進んだ装備だ。

軽装甲機動車の展開、大量配備され陸上自衛隊の象徴的装備となったこの装備ですが、思えばもう25年近く開発から時を経ていまして、いまや軽装甲車両といっても世界では96式装輪装甲車よりも重い車両が軽装甲車両を名乗るという何とも凄い時代に。

ハーケイかイーグルⅣかという後継者選定が進んでいますが、軽装甲機動車は小型APC的な設計となっていたものの、偵察車輛と騎兵車輛的な運用を当初想定していながら結局小さすぎるAPCという標定を点けられてしまい、後継者が1:1で配備されるかは。

16式機動戦闘車が空包射撃を、撮影に二台のカメラを並列に繋いだため、二台のカメラの内の一眼レフをメインカメラとして構えていた事もありまして、ちょっとずれてしまい、フレームに車体全部を収められなかった。発砲焔も撮影出来ていない。

軽装甲機動車の前進、今度は車体前部がはいらなかったという。ただ、望遠性能が高くてレリーズに対応していて、比較的大きな映像センサーを搭載しているコンパクトデジタルカメラと云いますとこのG3Xしかないので、まあ、壊れるまで使いますよ。

騎兵車輛的に乗車戦闘を行う前提でもともと、一個班を3両に分けて分散戦闘を行う構想でしたが、それでは普通科の、全ての地形と気象を克服する、という運用に適合しない為、こんな感じで下車戦闘へ。いっそ、銃座から一人で運転できるようになっていればと思う。

機動戦闘車の支援と共に前進する、ただ、偵察戦闘大隊は戦闘中隊と偵察中隊に分けていますが、偵察中隊に偵察戦闘車が導入されたならば、戦闘中隊の16式機動戦闘車と混成運用に切替えて3個偵察戦闘中隊に切替えた方が、連携に対応するようにも。

16式機動戦闘車、この種の車両として先駆者であったイタリアではその鏑矢であるチェンタウロ装甲偵察車が改良型で120mm砲を備えるチェンタウロ2に置換えが始まると共に、イタリアはこのほどレオパルト2A8戦車やKF51パンター戦車大量導入を発表した。

発砲!、空包射撃です。むかし74式戦車の空包射撃をPowerShotG16で撮影した際に発砲焔が映り込んで感動したものですが、G3Xでは、まあ、74式戦車実弾射撃の発砲焔は遷り込んだことが有りましたけれども、16式機動戦闘車は、気を長く追いましょう。

戦闘中隊の前進。この装備、自衛隊では戦車の代替ではないと位置づけていますが、戦車配備の偏重という状況、訓練体系等を考えますと、装備体系は一つの種類に、つまり甲師団と乙師団の頃の編成が、正解だったような気がするのですよね。

機動打撃発動、というところなのでしょうか。この装備が数が揃ってこいたところでM-10ブッカー装甲機動砲が開発されまして、重量の面でC-2輸送機に搭載する事が可能というようにみえてきますと、機動戦闘車の装軌型というものもありえるのかなあ。

MCV,16式機動戦闘車の強みはスラローム射撃という能力なのですが、現代の対戦車ミサイルや無人機攻撃をも凌駕できるような、そんな機動力の改良型を開発するか、装甲防御を高めるべきなのかは、この数年間で決着せねばならない論点でしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-京都駅八条口,カフェーの名前は戦艦と同じコロラド

2025-02-20 07:00:25 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 鳥羽街道近くが創業の地だと勘違いしていた。

 喫茶店を選ぶ際、戦艦の名前とかを冠した喫茶店があるとつい、入ってしまいますよね。いいや入りませんという異論は認める。ここは戦艦コロラドの名前を冠したコーヒーチェーン、ドトール系列の珈琲屋さんで、京都駅の新幹線口がわにあります。

 南区東九条室町、コロラド、お恥ずかしいはなしなのですが創業の地が鳥羽街道ちかくだと思っていたら、ドトールコーヒーの系列で、ドトールコーヒーの創業者が鳥羽さんというのですね、勘違いしていましたが、実は気付いたのは最近の事でもあるのです。

 コロラドさんはいろいろなメニューがあるのです。こんななかでベイクドチーズケーキとかモンブランとかショートケーキとか、まあ、珈琲だけでは、ちょっと小腹がすいているよね、という際にはひとつ頼むとセットにしてくれるのです、味はまあまあ。

 ベイクドチーズケーキ、横須賀で本場のニューヨークベイクドチーズケーキを、アメリカ海軍さんに紛れて、ほうっ、こんなにベイクドチーズケーキは美味しいものだったのか、と知ったものですから、評価点は厳しいのだけれども、まあまあの水準といえて。

 京都駅がみえているものですので、しかも新幹線ホームを見上げていただくと、中国語とか韓国語とか聞こえてくる、英語圏かと思えばオランダ語も聞こえてくるほどで、国際色豊かというか、コロラドという名前が安心感を与えるのだろうかと思ったりも。

 京都駅とコロラドさん、いやニッポンレンタカーのほうが目立ってるのは分かっているのだが、オープン席もありまして、インフルエンザや新型コロナウィルスが満ちている時にも安心して珈琲を頂ける、京都駅の南側にある喫茶店屋さんなのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】貴船神社雪景色,火之迦具土神と高龗神-はるなとくらま,神話が繋ぐヘリコプター搭載護衛艦の艦名由来

2025-02-19 20:23:54 | 写真
■くらまとはるな
 北部は降りましても洛中となりますとなかなか積もらないのが京都の雪という。

 くらまとはるな。海上自衛隊では二隻の護衛艦、ヘリコプター搭載護衛艦の最初の護衛艦はるな、第一世代ヘリコプター搭載護衛艦最後の一隻護衛艦くらま、という関係ですが、こうして国うみに神事では近しい関係であった、自衛隊は考えて命名したのでしょう。

 火之迦具土神と高龗神、はるなとくらま。こうした2隻の関係がある艦名の艦内神社と云う物事なのですが、同時に興味深いなあというのは、国つくりの神事というところでして、もちろん古事記や日本書紀の時代にはしり得なかった物事が含まれていて。

 日本書記や古事記、国つくりの神事について、海から島が生まれた、いや、一応神々が生んだという体裁か、こう明記しているのですが、これ、日本の火山性地形ということをかなり正確に示しているのですよね。

 はじめに神は天と地とを創造された、旧約聖書なんかでは急に創世記で海を無視して天地を創造してしまいます、地は形なくむなしく闇が淵のおもてにて神の霊が水のおもてを覆い隠していた。このように、旧約聖書は海の存在を軽んじているようでして。

 創世記の天地創生は、まあ、結局中東地域に多数あった説話をまとめて内部化して唯一神思想を強めるという、旧約聖書と古事記の、政治的な意味合いとも共通性を感じさせるのですが、するとその関係として、海との近さというものが背景に出てくる。

 黄泉比良坂、興味深いのはさらに続きまして、泉津平阪という架空の土地にこの世とあの世の境界線という、キリスト教思想などではこうした境界線は冥府の入り口というような地下への狭い隧道のように描かれるのですが、黄泉比良坂は広大という。

 泉津平坂というのは、死んでしまった伊邪那美命と、彼女を黄泉の国まで迎えに行った伊邪那岐神との間でひと悶着ありまして、ひと悶着というのはもうこちら側の躰は腐敗しているのに今更帰れないという、日本最初のお洒落談義が戦争になってしまい。

 史上最大の夫婦喧嘩という表現のほうが相応しいのかもしれませんが黄泉軍という神話の神々や鬼たち1500名を派遣して激突するという、この規模だと饗庭野演習場だと厳しいかもしれない、兵員ではなく神様と鬼1500柱となると。

 伊邪那美命は、こののち色々ありまして、黄泉の国を伊邪那美命が担い、この世を伊邪那岐神が担う事となります。ただ、伊邪那岐神さんも黄泉の国行ったのでいろいろ穢れを感じるようになりまして、日向の国でお風呂に入ることとしたのですね。

 日向の国でこうして穢れお落としをしましたらば、左眼から天照大御神、右眼から月読命、鼻から建速須佐之男命が生まれたという。まあ、言うなれば天照大御神といいますと伊勢神宮の祭神です、そしてまあ、護衛艦ひゅうが、護衛艦いせ、が思い浮かぶ。

 ひゅうが、いせ、第二世代ヘリコプター搭載護衛艦の艦名の由来と、ここで繋がってしまう訳でして、第一世代ヘリコプター搭載護衛艦と第二世代ヘリコプター搭載護衛艦が、このように所縁を持ってくるわけなのですね。

 貴船神社参拝、ここからわが国海上防衛を担う話題となってしまいましたが、艦名を考える人たちはしっかり考えているのだなあ、と驚くという話題と、滑ってけがせず済んだことに感謝しつつ、貴船神社から叡山電車へ、帰路に就きました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】貴船神社雪景色,伊邪那美命と伊邪那岐神の天地開闢に至る国造りの神事

2025-02-19 20:00:41 | 写真
■高龗神祀る
 今日も貴船は吹雪いているようですが。

 水神である高龗神を祀る社殿は京都市左京区鞍馬貴船町、奥まったところにあります。きょとの奥に在る神社、という印象でみていたのですが、この高龗神という神社のお札が、護衛艦くらま、その艦内神社に分祀されていましたのはご記憶の方が多いでしょう。

 高龗神は淤加美神とも呼ばれるのですが、実はこの神様の関係を、これまで、護衛艦くらま、そして護衛艦くらま、そのヘリコプター搭載護衛艦の艦名の流れといったい視してこなかったのですが、その謂れを知る様になりますと、ちょっと驚いてしまい。

 火之迦具土神、迦具土神や火之炫毘古神ともよばれます神様は榛名神社の祭神となっています。いうまでもないのかもしれませんが、榛名神社から分祀されて護衛艦はるな艦内神社がありまして、はるなは、海上自衛隊最初のヘリコプター搭載護衛艦となっています。

 伊邪那美命、興味深いのは火之迦具土神と高龗神はこの伊邪那美命との姉妹的な存在になっているということでして、いや厳密には神様の男女ということまでは踏み込まないのですが、海上自衛隊は艦名を制定する際にいちおう流れを考えているのだ、と。

 伊邪那岐神が火之迦具土神を斬り殺した際、飛び散った血から生まれたのが高龗神とされています。いきなり殺されるのが神話の怖いところなのですけれども、これは伊邪那岐神と伊邪那美命とが交わって執り行われたのが日本誕生、国生みの神事といい。

 古事記に言う伊邪那美命と伊邪那岐神の天地開闢に至る国造りの神事とは、先ず海に最初の足場として、淤能碁呂島に天降りまして、天の御柱あめのみはしらと八尋殿をしっかと見定めお建てになった、という感じで始まります。

 此処から始まる国造りの神事は、淡道之穂之狭別島こと淡路島。伊予之二名島。愛比売、えひめこと、伊予国。飯依比古、いいよりひこ、讃岐国。大宜都比売、おおげつひめ、阿波国。建依別、たけよりわけ、土佐国、と島々を生んで行きまして。

 国つくりは海に土地をかき混ぜることで隆起させてゆき、隠伎之三子島、おきのみつごのしま、 隠岐島。こう海をかき混ぜてこの大地を有為出したという。その国造りの神事は二人の神々が続いて、筑紫島、つくしのしま、九州。造成してゆく。

 九州から始まり白日別、しらひわけ、筑紫国。豊日別、とよひわけ、 豊国。建日向日豊久士比泥別、たけひむかいとよくじひねわけ、肥国。建日別、たけひわけ、熊曽国。伊伎島、いきのしま、壱岐島。津島、つしま、対馬。佐度島、さどのしま、佐渡島を生む。

 大倭豊秋津島、おおやまととよあきつしま、本州を生む。日本を大八島国、おおやしまのくに、こう示すのはこの順番に海にいでた経緯ゆえといい、神は続けて6島を産む。吉備児島、きびのこじま、児島半島。、小豆島、あずきじま、小豆島、と。

 大島、おおしま、周防大島。女島、ひめじま、 姫島。知訶島、ちかのしま、 五島列島。両児島、ふたごのしま、男女群島。斯くしてこの豊潤な国土が形成されたと神話にはあるのですけれども、その後に。

 伊邪那美命は火之迦具土神を出産するのですけれども、この神様は日の神様ですので伊邪那美命は出産の際に大やけどを負ってしまう事となりまして、この火傷が原因で死んでしまいます、この為、伊邪那岐神が火之迦具土神を斬り殺すのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ情勢-アメリカルビオ国務長官とロシアラブロフ外相,サウジアラビアのリヤドで会談

2025-02-19 07:00:38 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 停戦というよりも次の戦争を含めた終戦の道筋は立つのだろうか。

 ウクライナ停戦模索へ米ロ外相会談がサウジアラビアにおいて行われました。2022年のロシアウクライナ戦争開戦以来、アメリカとロシアの政府高官が会談を行うの初めてとなります。ただ、今回の会議にはウクライナ政府関係者は招かれておらず、ウクライナのゼレンスキー大統領は当事国である当事者のウクライナが参加しない事を非難しました。

 サウジアラビアのリヤドで行われた会談は、アメリカからはルビオ国務長官、ウォルツ安全保障政策大統領補佐官、ウィトコフ中東担当特使が出席、ロシアからはラブロフ外相とウシャコフ外交政策補佐官が出席しています。今回の階段は四時間半に及びましたが、米ロ首脳会談の日程を示すまでには至らない、今後の道筋に課題のこす結末となっています。

 停戦模索、重要なのは第三次侵攻の為の時間的余裕を与えないということです。ロシアの第一次侵攻は2014年のクリミア併合であり、この際にウクライナ軍の反応が鈍く、また国際社会も大きな制裁を行わなかった事で、味をしめた、という構図のロシア軍が2022年に第二次侵攻のかたちで、今回は限定戦争ではなく全面侵攻に打って出た構図があります。

 ウクライナ軍との戦闘によりロシア軍は大きな打撃を受けていますが、天然資源を潤沢にもつロシアが外貨を獲得し軍事力を再構築することは長期的には可能であり、また、ロシア軍とウクライナ軍との間にPKO部隊など兵力引き離し部隊を常駐させなければ、ドンバス戦争のように、グレーゾーン事態の様式で戦争が実質的に続くこととなりかねない。

 ロシアとしては、すでに死傷者85万を超えている段階で、安易に撤退した場合、プーチン政権の崩壊に繋がる為、現政権が続く限りは安易な撤退には応じられない実情がありますが、これは侵略者の論理であり、日本が国際社会において第二次世界大戦時に批判された原則を、ロシアの行為が看過されるならば均衡を破綻させる事となりかねないのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【防衛情報】フィリピン海軍新型T-12無人哨戒艇とニュージーランド海軍支援艦マナワヌイ沈没事故

2025-02-18 20:01:18 | インポート
■防衛フォーラム
 本日は天候の関係で縮小版と成りまして各国軍隊の話題を横須賀の風景と共に。

 ニュージーランド海軍支援艦マナワヌイ沈没事故の事故調査報告書が発表されました。ニュージーランド海軍有数の排水量を誇るマナワヌイの沈没事故は世界に衝撃を与えましたが、その原因はサモア沖の暗礁において座礁し、浸水により沈没する事となりました。この原因は自動操舵装置の切り替えを忘失していたことが原因にあるという。

 マナワヌイの自動操舵装置は直進に設定していたものの、乗員は自動操舵装置を切り忘れており、そのまま暗唱に向けて航行している状況で主導の転舵を試みたものの転舵せず、この要因を自動操舵装置の故障ではなく別の何らかの不具合であると認識しているうちに座礁したということです。日本を含め座礁事故は発生しますが沈没は稀です。


 フィリピン海軍は新型のT-12無人哨戒艇を導入しました。これはマリンタイムタクティカルシステムス社が開発したMANTAS-USV無人艇であり、アメリカの外国援助資金により導入が実現したもの。それほど大型ものもではありませんが、この種の無人艇はロシアウクライナ戦争においてウクライナ軍が駆使し大きな効果を挙げています。

 T-12-USVは全長3.6m、64kgの各種機材が搭載可能で攻撃任務は勿論、電子戦にも対応するものとされています。フィリピン海軍はこのT-12を南シナ海警備任務用に想定しているとのこと。南シナ海においては中国海軍艦艇によるフィリピン海軍艦艇への嫌がらせが常態化しており、無人艇は哨戒とともに輸送支援などにも期待されるでしょう。


 中国海軍は052D型駆逐艦の巡視船型を建造中です。052D型駆逐艦は昆明級駆逐艦としても知られ、満載排水量7500tのミサイル駆逐艦、既に25隻が建造され最終的に30隻以上が中国海軍に配備されるものと見られています。今回建造されているものは、レーダーとミサイルを撤去したもので、しかし搭載の艦砲は駆逐艦とかわりありません。

 052D型駆逐艦巡視船型は海警が装備する巡視船ですが、ミサイルの撤去とともに航空機格納庫が既存の052D型駆逐艦と比較し拡大されており、航空機とともに無人機の運用能力が強化されている可能性がでてきました。中国海警は現在、その所管が国防省となっており、各国との海洋境界線に入り込み係争地域化するなど緊張を振りまいています。


 防衛省は艦上運用可能な早期警戒機に関する検討役務を募集しています。具体的には、海外における艦艇を起点とした早期警戒機能に関する最新動向の調査を求めており、ここには無人機と有人機双方の情報を求めています。重ねて、その技術は2030年までに実現可能なものを求めており、有人機と無人機の比較検討も情報を求めているという。

 海上自衛隊のヘリコプターへ早期警戒機の機能を付与する場合と、早期警戒機機能を有する無人機を導入した場合の運用と維持整備、この点で利点と欠点を整理地、早期警戒機としての適用範囲や課題、導入への要領などを求めるとのこと。ヘリコプター早期警戒機はイギリスがAW-101にAEW装置を搭載していますが開発十五年、運用五年で退役します。


 ペルー陸軍は韓国製K-808装輪装甲車の受領を開始した。ペルー陸軍は老朽化した初期型のピラーニャ装甲車後継装備を模索しており、このためにK-808が選定されたもよう。ただ、ペルー軍がこの種の装甲車を引き渡されたことは公表されておらず、このほど、2024年末のパレード参加という形でその存在が明らかにされたかたち。

 K-808装輪装甲車は韓国が独自開発した八輪式装甲車で、車体前面の形状からポーランドのボルスク装輪装甲車などへも影響を及ばせていることがわかります。今回ペルーに引き渡されたのはRWS遠隔操作銃塔搭載型の車両と機関銃銃架搭載型の二種類が確認されています。パレードには韓国国旗とペルー国旗が掲げられ参加しました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ情勢-ポクロウシク戦線で1月のロシア軍損耗戦死者7000名、負傷者15000名

2025-02-18 07:00:37 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 打たれ強いというか損耗を度外視する軍隊を相手に戦う方法論の研究を日本は急がねばなりません。

 ポクロウシク戦線ではロシア軍が膨大な死傷者を出している、イギリス国防省ウクライナ戦況報告は、その2月16日発表で、ウクライナ軍ホルティツイア軍集団報道官の発表として2025年1月にロシア軍はこのポクロウシク戦線において死傷者22000名を出していると発表しました。内訳は戦死者7000名、負傷者15000名という。

 ロシア国防省は12日、ポクロウシク市郊外のH32高速道路沿いの集落を占領と発表、ただイギリス国防省の戦況分析では占領できておらず戦闘が継続中としており、情報が錯そうしています。ロシア軍が占領を発表したのはヴォディアネドルヘ村という、H32高速道路のコスチャンティニフカとミルノフラドを結ぶ地域にある村落となっています。

 ヴォディアネドルヘ村での戦闘では、ウクライナ軍は無人機等の面で有利な状況を維持しているという。結果、ロシア軍の攻撃の大半を撃退していると、イギリス国防省は分析していて、この地域を占領前に占領したと発表したロシア国防省の発表は、同時にこの村落の占領を大きく喧伝する、認知領域の戦いという側面を示しているのかもしれません。

 ポクロウシクを包囲する事がロシア軍の戦略目標と分析していますが、ウクライナ軍はポクロウシクの西方において反撃に成功し、その反撃は高速道路T04-06号線沿いのコトリーネ村とピシャーネ村付近、この地域では激しい戦闘が展開しているとのこと。具体的にはウクライナ軍はポクロウシクと後方を結ぶ補給路の維持に注力しているもよう。

 ウダチュネというポクロウシク南西12kmの地域に後方拠点があり、ここを結ぶ補給路がロシア軍の脅威に曝されており、ウクライナ軍はロシア軍がこの補給路にとりつく前に妨害を試みているとのこと。それにしても、戦死者7000名、負傷者15000名という、この一ヶ月間で一つの戦線での死傷者、おどろくべきものといえるでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【防衛情報】パキスタンは中国J-35戦闘機取得開始,トルコ海軍国産空母MUGEMスチールカット

2025-02-17 20:12:17 | インポート
■防衛フォーラム
毎週余分に18800文字も作成している為に忙しいのではと云われましたが今回も簡易版です。

パキスタンは中国よりJ-35戦闘機の取得を開始します。J-35戦闘機は中国が独自開発した第五世代戦闘機で、今回の輸出により中国はアメリカに続いて第二番目の、第五世代戦闘機輸出国となります。J-35戦闘機は中国版F-35戦闘機と呼ばれるもので、エンジンは双発ですがJ-35戦闘機はF-35戦闘機のデータ不正取得により開発と揶揄されるほど。

J-35戦闘機の輸出数は40機となっていて、これはテロとの戦いによりアメリカと対立が激化したことにより関係が冷え込み、F-16戦闘機の増強見通しが立たなくなったことで中国が当時の最新鋭戦闘機を輸出したことで関係が強化されていました。今回のJ-35導入でパキスタンは対立するインドが保有しない第五世代戦闘機の運用国となります。


中国海軍は新型強襲揚陸艦四川の進水式を実施しました。四川は076型強襲揚陸艦として建造が進められていたもの。なお、従来、中国海軍においては命名式は就役と同時に行われるもので有り、進水式と同時に行われるのは異例といわれています。四川は二つの艦橋と全通飛行甲板を有する航空機運用に特化した強襲揚陸艦となっています。

四川、強襲揚陸艦としての特色の一つに、この種の艦艇としては珍しくカタパルトを搭載していて、それも電磁カタパルトとなっていますが、中国海軍がこの強襲揚陸艦から空中戦能力を持つ無人機の運用能力を付与させるためのものではないかとされています。電磁カタパルトの長さが120m級で、これは空母福建のものと大きさではほぼ同じ。


ロシア軍向けT-72B3戦車とT-90M戦車の2024年納入分納入が行われたとのこと。納入された車両は全体にわたり増加装甲が装着される構造となっていて、サイドスカート部分も従来のT-72B3戦車やT-90M戦車よりも強化されています、そして外見上最大の発展は、ボールチェーンアーマーが砲塔周辺と砲塔上部を覆っていることです。

ボールチェーンアーマーはイスラエルのメルカヴァ戦車が砲塔後部部分に設置されて砲塔基部に飛び込むミサイルなどから砲塔を防護する用途にもちいられていることでしられますが、ロシア戦車のものは確実に無人機対策といえます。また上部を狙うミサイルに備えて、天井へ装甲防御が施されるなど、ウクライナでの戦訓が反映されている。


トルコ海軍は国産空母MUGEMのスチールカット式を挙行しました。MJUGEMは6万t級航空母艦を志向する、トルコ史上最大の軍艦となる計画で、これは中国海軍の空母福建をも超える巨大な航空母艦となる見通し、この背景には空母に陸上型のヒュルジェットを搭載するためには船体部分を大きくしなければならなかったためと考えられます。

MUGEMは、当面、艦首部分にスキージャンプ台を設置して戦闘を機発進させますが、そののちにトルコでは独自にカタパルトを国産開発させ、後日搭載するという変則的な運用を目指しています。トルコ海軍が空母を運用するエーゲ海や地中海では少々大型すぎる印象がありますが、クズエルマ無人機やアンカ3航空機などを搭載する見通し。


フィリピン空軍はブロンコ観測機を退役させました。ブロンコ観測機はCOIN機としてアメリカ空軍や海兵隊と西ドイツ空軍などに採用されていた航空機で、軽攻撃能力をもつとともに空挺兵6名の空輸能力や910kgまでの貨物搭載能力などをもつとされています。フィリピン軍ではゲリラ掃討のために長らく維持されてきました。

ブロンコは老朽化とともに、過去に発生したマラウィ騒擾事案などでは充分能力を発揮することができませんでしたし、また、近年増大する中国軍の脅威に対してはブロンコでは対応できるところも少なくなっていますが、言い換えればこのようなCOIN機が不要になる程度にはフィリピンの国際情勢が安定化したといえるのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-嵐山,駅前喫茶店の朝は充実のサラダとともに

2025-02-17 07:00:55 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 朝の珈琲のはなし。

 嵐山を散策する際には、ちょっとした休憩に駅前で喫茶店を探すことほどとろうとなる事はないのですけれども、しかし寺院を拝観する為に駅から向かう道中に喫茶店を探すならば穴場が有ります、右京区嵯峨天龍寺車道道にありますCafe-ロゼもそのひとつ。

 アイスコーヒーと共にあさのひとときを。ホットコーヒを徹底して避けている訳ではないのですけれども、もちろん馥郁たる香りは好きなのですが店によっては難しい仕上がりの珈琲もあるなかで、先ずアイスコーヒ-ならば、冷たさとあじをたのしめる。

 Cafe-ロゼさん。ままさんの話をきいていますと、大阪の方らしいのですが、阪急嵐山線と京都本線の乗り換えがもう少し便利ならばと、阪急嵐山駅がもうすこし渡月橋から近ければ、大阪がもっと近く感じられるのに、と思ったりするのですね。

 サラダの瑞々しさがうれしいモーニングセットは、ちょっとお勧め。実はベーコンの一切れがつけばなあと思ったりするのですけれども、真っ赤なプチトマトが妙に印象的で、そして小柄ですがトーストとイチゴジャムとともに、ビタミンを考えてくれていて。

 モーニングセット、ランチセットが有るお店です。このうすいがしっかり切り分けられたトーストは、おおぐちをあけずともサクサク進むものでして、喫茶店のあるべき姿と云いますか、珈琲と共に、読書でもスマホでもいいですよ、時間を過ごすにはちょうどいい。

 右京区嵯峨天龍寺車道道にありますCafe-ロゼ、マンションの一階という、この赤レンガ調のマンションが目印です。暖かい木のテーブルと椅子との間隔が有って、珈琲と自分の世界を過ごすには、ちょっと面白いお店なのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【G3X撮影速報】バーデンヴュルテンベルクF222日本寄港(1)東京港にドイツ海軍のフリゲイト(2024-08-22)

2025-02-16 20:00:35 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■東京にドイツ艦
 空母カブールの話題がひと段落しましたので。

 ヴァーデンヴルテンブルク、ドイツ海軍が誇る水上戦闘艦です。こういいますのも、ドイツ海軍は第二次世界大戦の敗戦後、満載排水量3000t以上の大きさを持つ水上戦闘艦建造が周辺国、特にフランスとベルギーやオランダから制限されていまして。

 3000t上限といいますと、日本では、あまつかぜ、たかつき型あたりが引っかかる大きさ、基準排水量ではなく満載排水量ですので、やまぐも型、みねぐも型でも引っかかるところなのですけれども、こうした制約がありました。

 ビスマルク号を撃沈せよ、という映画がありましたし、戦艦シュペー号の最後、という映画もありましたので、この影響、というわけではないんどえすが、ヴェルサイユ条約で第一次世界大戦後制限した歴史があったのですけれども。

 グラーフシュペーなどが一番の例なのかもしれませんが、ヴェルサイユ条約での厳しい制限でもあれだけの海軍を、途中から条約を破棄したことも含め軍需産業基盤の再生を周辺国が恐れていたということなのかもしれません。

 Uボート、ドイツ海軍といえば潜水艦脅威も大きかったわけでして、そう、潜水艦建造についても、ドイツ海軍が保有する潜水艦の大きさは極端に制限されていて、U-207型とかU-205型とか、水中排水量500t規模がほぼ上限であった。

 U-209型潜水艦など1200tの潜水艦が建造されていますが、ご承知の通りこちらは輸出用、韓国海軍などが導入して、最近はライセンス生産したものが第三国に売られているという状況があるのですけれども、自国用は小型のものでして。

 3000t制限というのは早い時期に取り払われましたので、アメリカ海軍のチャールズアダムス級ミサイル駆逐艦を原型としたリッチェンス級ミサイル駆逐艦が導入されまして、これなんかは完全に3000tのくびきをこえたといえるものですが。

 リッチェンス級駆逐艦は、性能面では充分世界中に展開できるものでした、大きさとしては護衛艦たちかぜ型ミサイル護衛艦と同程度ではあるのだけれども、かつて世界中に艦隊を派遣したドイツ海軍の末裔としては、というかんじ。

 ドイツ海軍はいくつかの水上戦闘艦を設計していまして、いや、輸出型フリゲイトとしてオーストラリア海軍のアデレード級フリゲイトを筆頭に輸出艦として成功しているのですが、世界規模の行動を念頭としたものかと云いますと。

 アデレード級を一例にあげましたが、あちらはそれこそ満載排水量3600tとなっていまして、はつゆき型護衛艦よりも小型です。アデン湾海賊対処任務に派遣する際に、大きさが不十分であるとして対象外となったのが、はつゆき型ですから。

 ヴァーデンヴルテンブルク、問題は世界規模で運用できる大型艦を購入できる国というのがそれほどなく、導入できる大国は自国の造船所で建造してしまう事例が多い。このためにドイツでの水上戦闘艦設計は、右往左往することとなる。

 世界規模での任務、3000tの制限が取り払われた背景には、ドイツ海軍の欧州安全保障への貢献、ようするにカネもってるんだからおまえも軍艦つくって中東沖に派遣しろ、という圧力があったためで、そのために建造はひつようなのでした。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする