年末年始を迎え、のんびり大掃除をしながら、ときどき来年への抱負を考えている。その時に自分の本音、自分の中に湧きおこるささやき・・・を意識するが、その本音を掴むことは結構難しい。自分の本音くらい、自分が一番知っている・・・そんな風に、生き甲斐の心理学を学ぶ前は考えていたが、どうもそんなに簡単ではないようだ。
自分の表面的な思考(想い)の陰に隠れている、自分の本音・体感・感情。そういうものが実は一番大切なのだ。昔、サラリーマン時代、品質管理の手法で、自分の問題について何故を3回繰り返してみよう・・・などと言われたが。確かに、そういった自問自答で問題を掘り下げることができる。自分の本音もそんな感じである。
漠とした不安感を手掛かりに、本当にAがしたいのか?何故?何故?何故?と自問自答する。Aをすれば、自分の奥のむずむずが解消できるか?AでなければBか、Cか?現実性を考えてDか?そんな自問自答のうちに、ある時、本音らしいものが見える。そんな感じなのである。
本音がなかなか見えないのは、理論的にいうと、こころの防衛機制の働きらしい。防衛機制はフロイトにより発見され、14種類あるといわれている。何処かで聴いたりしたことが多いと思うが繰り返してみよう。抑圧、抑制、昇華、合理化、感情転移、置き換え、知性化、退行、逃避、同一化、摂取、投影、反動形成、補償。これらは生きる上で良い面も沢山あるこころの仕組みだが、逆に真実・本音が見えなくなる性質がある、人間の成長を阻害したりする面もある。
のんびりとしている時、お風呂の中や、食後ゆったりとくつろいでいる時、あるいは良い聴き手の方との語らいの中で、防衛機制が外れ、こころがより自由になる。そういう時に本当の心の音色が聴こえてくるようだ。
元気な猛獣の動作にも、本音とそれに連動する無駄のない動きを感じる。
私は何か?9/10