7月2日(月) 曇り 晴れ 一時だけの蒸し暑さ 夕方には涼しさが戻る
このところ夜になって昼間の空は何だったんだろう?って思い出すのに苦労する。それほど出歩かないと言うか、空の色、木々の緑、草花の変化に真剣に眼を向けていない。
午前中の空は雨雲が居残り予報を外したが、半日遅れの午後にはスッキリした青空と東の浅間に続く山々の上には夏雲が姿を表した。太陽の明るさと云うか輝きに誘われて、花を見せるのが遅れていたジャガイモ・キタアカリが咲き出した。ムラサキが濃い色と予想したが外れ、男爵よりも薄いムラサキ色花の形は変わらずに中央の黄色のとんがりは何故、インカの人が被る帽子に見えるのが不思議だ。もう一つ不思議なのはジャガイモの葉の上にいるバッタ。フキバッタの幼齢幼虫だが、ジャガイモ葉の表面と同じような肌をしている。眼の脇から描かれた黒い線もクレヨンで線を引いたように見えるし写真を遠くから見たり、写真を天地逆に見るとだまし絵のように見える。黒い線も成虫になると眼の脇に面影が残る程度に消えてしまう。
白樺レストランはこのところ淋しい。春からの気温が低かったことや南側の太い枝を切り落としたことで明るくなったことが起因しているのだろうか?このあたりはなるべく草刈りをしないようにして丈の短い草はそのままにしてある。僅かに姿を見せるのはキタテハとヒカゲチョウの仲間だ。しかし、クロヒカゲなどは昨年までは陽の射さない木の葉の重なり合ったイチイの木に来ていたが今年は姿を見ない。陽当たりが良くなったことでフサスグリは白樺レストランの目立つ看板役を務めてくれる。草刈りを免れたヒメジヨンにはヒラタアブが羽根を陽にかざし虹色の変化を見せてくれた。
7月にもなると 花の種類も替わり、目立つのは黄色い派手な花を沢山着けてしかも、花の時期がながいキンショウバイがある。この花のはほとんどに花蜘蛛が潜んでいて、不用意に近づくとカリッとやられる。この手の蜘蛛は網状の巣を張るわけではなく待ち伏せを得意とする。俺の眼に入った花にもテントウ虫(ハムシ?)が花の上を歩き回っていたが、その脇ではしっかりと蜘蛛が狙いを定めながらジッと動かない。両者は太陽の影を利用して己の姿を大きく見せ、“オマエには捉まらない” ぃゃ “オマエなんぞは一呑”とでも云っているように聞こえた。その口争いを一枝上の観覧席で見ているのは、長い髭をもてあましているような、キリギリスの仲間ヤブキリ。夏の終わりまでこの花を介して楽しいドラマが繰り広げられる。
夏の花と云うともう一つ姿を表したのは“☆の橋渡し”を想わせるオカオトラノオが姿を見せた。この花はアゲハチョウが好んで立ち寄るし、朝夕の薄明るい頃に地上に降り立った星たちとでも言い表したくなる花だ。既に陽が西に傾きかけている光の影を下の葉が受け止めている。僅かに通り過ぎた風でゆれる☆彡 ・ ・ ・ 風で揺れる葉は左に一つ右に二つ Onetoothreeワンツースリーと軽いリズムを感じた!!
丘虎尾と威勢の良い名前
ピンクの虫取り撫子と入れ替わる
夏の涼しさを誘う 信州で開く花の至福
★かげのワルツとでも云おう