7月7日(土) 曇り 雨 断続的に降る 夕方からは 雲間から青空も覗く
朝から断続的に降り続いた雨も夕方にはあがり、夕映えの瞬間を田に映る美しさにしばし見とれた。午後は町の好き者が集まる“やらず会”が主催する落語会の準備に出かけた。この会も俺的には同好の士が集まることで、楽しいことがある。しかし、チケット販売だけに費やされることに、追随していくことが難しく「同好の士」と云いながら、今回を最期として準備だけで会場をあとにした。
夜は地域の農村集落を維持管理する事業「農地・水保全管理支払交付金」の事務局引継会が開かれた。“開かれた”と他人事のような表現だが、当事者の俺としても農水省のHPや町役場の担当課に教えを乞うても皆目先が見えない。 前任者は5年間もしっかりと管理統率を図っていた農政ベテランT氏、どっさりと持ち込まれた資料を広げながら、唯々モノの引継は済ませたが、聞きたいことは山ほどある。しかし ・ ・ ・ それが何なのかが見えない状況、トホホと云うしかない。
想えば、「都会よりは田舎が好い」と移り住んで、田舎の神髄に触れると云う大役を任されること、嬉しいと言うか限りない至福と思わなくてはいけない。ここ山裾集落のある地域は鎮守の杜に守れた田が広がり、日々の営みも“農と水”に全て託されていると云ってもよいだろう。朝の窓からの景色を見ても、霧が集落をなめるようにひろがり、それが雨につながる。営農というまで“農”を生業にはできないと云われながら、雨降る中も草刈りをする姿に敬服する。
7月に入ってやっと梅雨らしい天候となった。この季節に似合う花も本格的に姿を見せ始め、一株で花の色を分けて咲く紫陽花、中でもブルーとピンクを咲き分けるこの種の名は忘れたが俺の好きな一つだ。紫陽花に比べると小さな花になるが“コクリュウ(黒龍)”は梅雨時の美しさを際立たせている。この草、新芽は鮮やかな緑で陽に当たると徐々に黒くなる。しかし、その黒がツヤケシの美しさがある。花は外側がムラサキで内側は白、シベは黄色と配色に微妙な美しさを感じさせる。梅雨の湿り気で石に張り付いた苔の翠に併せ美しさを倍加させていた。