7月23日(月) 晴れ 陽の光は熱いが木陰では寒いくらい 信州の夏
朝の涼しいうちに草刈りをしようと思うが心が動かない。それでは先ずは庭を一廻りと意を決して外へでた。風は涼しいが太陽の直射日光の当たるところでは、夕べの雨も影響して蒸し暑いのは変わらない。ラベンダーのところではヒョウモンチョウが花から花へと飛び回っている。落ち着きのない蝶だと口には出さないが、俺が思うとこんどは一つの花房に大分長い間居座っていた。小さな花をひとつづつ確かめるように口吻を差し込んでは次に差し込む。足下で急にジージーと夏ムシの羽音が聞こえた。どこにいるのかと腰をかがめ草むらを覗き込むと、標識代わりに立てた細い枯れ木でキリギリスの仲間ヒガシキリギリスが根を振るわせている。彼らが啼くのは鈴虫のように根を高く掲げて振るわせるのかと思っていたが、胴体から僅かに広げて振るわせている。下の写真でも顔は制止しているが胴体の下の方はボヤケテいるのが判って貰えるだろうか?キリギリスはスイッチョンと啼くと思われているが、あれはウマオイでキリギリスはギーギーと色気のない鳴き方をする。
庭の一廻りを切り上げて草刈りをしようと鎌を取りにいくと、ガレージの前の湿ったコンクリートに大きな蝶がいた。今年はそろそろ顔を見せるのではないかと思っていた矢先、国蝶のオオムラサキがいた。相変わらずおっとりして俺が近づくと不器用な飛び方で辺りを一廻り、戻って来たかと思うと俺のジーパンの腰のところに止まった。口吻をポケットの入口に差し込んで探っている。彼はミネラルを求めているのだろう。俺が動くと転がるように落ちてコンクリートに口吻をこすりつけている。レンズを近づけて見ると口吻は二本の管で出来ているようだ。
ムラサキが目立つ蝶の出現で玄関脇で一際目を曳いていたガクアジサイも沈みがち、オオムラサキは裏山のエノキで羽化したのだろう。3日くらいは山裾で休んで貰いたいが、必要ならバナナの熟したのを提供してもよい。
大分長い間コンクリートからミネラルを摂取しているが、俺もミネラル欠乏のナトリューム欠症と診断され毎月の筋肉注射が欠かせないので親近感が湧く。明日は彼の好物のバナナをツブシテ発酵させたものを置いてやろう。