田舎暮らし山裾の日々

信州に移り住み16年 山裾になじむ今日この頃 ECOな生活“循環型社会”を志し 昔と今の田舎の生き方を愉しむ

ミネラルが足りないと云う 仲間意識

2012年07月23日 | 日記

7月23日(月)  晴れ   陽の光は熱いが木陰では寒いくらい 信州の夏

朝の涼しいうちに草刈りをしようと思うが心が動かない。それでは先ずは庭を一廻りと意を決して外へでた。風は涼しいが太陽の直射日光の当たるところでは、夕べの雨も影響して蒸し暑いのは変わらない。ラベンダーのところではヒョウモンチョウが花から花へと飛び回っている。落ち着きのない蝶だと口には出さないが、俺が思うとこんどは一つの花房に大分長い間居座っていた。小さな花をひとつづつ確かめるように口吻を差し込んでは次に差し込む。足下で急にジージーと夏ムシの羽音が聞こえた。どこにいるのかと腰をかがめ草むらを覗き込むと、標識代わりに立てた細い枯れ木でキリギリスの仲間ヒガシキリギリスが根を振るわせている。彼らが啼くのは鈴虫のように根を高く掲げて振るわせるのかと思っていたが、胴体から僅かに広げて振るわせている。下の写真でも顔は制止しているが胴体の下の方はボヤケテいるのが判って貰えるだろうか?キリギリスはスイッチョンと啼くと思われているが、あれはウマオイでキリギリスはギーギーと色気のない鳴き方をする。

庭の一廻りを切り上げて草刈りをしようと鎌を取りにいくと、ガレージの前の湿ったコンクリートに大きな蝶がいた。今年はそろそろ顔を見せるのではないかと思っていた矢先、国蝶のオオムラサキがいた。相変わらずおっとりして俺が近づくと不器用な飛び方で辺りを一廻り、戻って来たかと思うと俺のジーパンの腰のところに止まった。口吻をポケットの入口に差し込んで探っている。彼はミネラルを求めているのだろう。俺が動くと転がるように落ちてコンクリートに口吻をこすりつけている。レンズを近づけて見ると口吻は二本の管で出来ているようだ。

ムラサキが目立つ蝶の出現で玄関脇で一際目を曳いていたガクアジサイも沈みがち、オオムラサキは裏山のエノキで羽化したのだろう。3日くらいは山裾で休んで貰いたいが、必要ならバナナの熟したのを提供してもよい。

大分長い間コンクリートからミネラルを摂取しているが、俺もミネラル欠乏のナトリューム欠症と診断され毎月の筋肉注射が欠かせないので親近感が湧く。明日は彼の好物のバナナをツブシテ発酵させたものを置いてやろう。

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夏草の 花と見まごう 紅しじみ

2012年07月23日 | 日記

7月22日(日)  晴れ   蒸し暑さ  午後には冷たい風と共に 雨

午後、蒸し暑さを押しのけるような東の風が流れ始めたころ、エコクラブの I さんが太い竹と手作りの“火起こし機”を持ってきてくれた。児童館の夏休みエコ教室で竹筒ご飯炊きをする。火を焚くのも燐寸などを使わずに火を起こそうという ・ ・ ・ 何れはたてしなエコ・クラブのサイトでお見せすることにして、今日は画像は載せない。彼と入れ替わりのように、次の来客は長野から、俺が勤めていた頃の仲間がお嬢さんの運転で我が家を訪ねてくれた。久しぶりに楽しい会話を交わしながら彼女たちが車に乗り込む頃には雨が降り出した。

午前中は青空も広がるほどの好天気になったが、前日の雨で畑は湿り気が多い。雨が降れば草が繁茂するのはセオリーだが、食料となる草と勝手に生えた草との境を鎌で草刈りをしようと刃を研いだ。切れ味を試そうとヒメジヨンの生えているところで鎌を使おうとするとベニシジミが“ワタシノスキナハナ キラナイデ”と手前の花に止まり翅を上下させながら一回した。それでは場所を替えてエノコログサがまとまって生えるところに行くと、ここでもベニシジミが翅の端に止まり、上に向かって歩き出し、草の葉が上下に動くのを楽しむかのように行ったり来たりしている。草があるから蝶たちが来てくれると思うと夏草を無碍に刈るわけにはいかない。

オカトラノオも花穂の先端まで開きだし、ホシミスジが来ている。この蝶はユキヤナギやシモツケで子孫を残したのだろうか?近頃は数も少なくなったが8月の中半には夏子が見られるだろう。ミスジチョウも仲間が多く、星のないものや少し小ぶりのコミスジもいる。今はニンジンの花が辺りに甘い香りを振りまいているが、そこにはカメムシやコガネムシが沢山来ている。蝶はいないかと見るとコミスジだろうか、白い花の塊の横で一際目立つ紋様の翅を広げ、小さな花ひとつづつから密を吸っていた。

フサスグリは赤く熟しているがジャムにするにも果実酒にするにも出来た後に活用することが少なく、今年は鳥や虫たちへのサービス品とした。ここにいた一際大きなミスジチョウ、飛ぶのは不器用なようで、枝から枝に移るにも翅を羽ばたくよりも足でノシノシと歩いて移動する。僅かな風でも翅を下に降ろし枝に捉まるようにして身体を支えた。口吻を赤い実の中へ射しこみ深呼吸するように見える。酸っぱい果汁を吸い取っているのだろうが、見ているが俺も唾液がでてくる。長い間いくつかの実に口吻を差し込んでいたが、再び、ズカズカと歩き出し葉の上に来ると動かなくなった。タテハチョウの仲間と云うが、これほど飛ぶのが不器用なのは彼の個性なのだろうか?

 

夏草は一つの花が綺麗だから一本だけ残そうと思っても無理だ。生い茂っている中で互いが絡み合い、寄り添って太陽に向かって花を開く。露草の花も一つだけ見るとブルーに黄色と目立つ姿で夏草を代表するようだが、これも一本だけ残すとダラシナク地面を這うような姿に変わる。キリギリスやツユムシ、コオロギなどいろいろな虫の声が聞こえるが、彼らの声を集めてスピーカーの役目をしているかのようなヒルガオの花がある。ムシの啼く間だけ俺に委せろとでもいっているのか、この花のシベの姿も、虫たちの来訪を受けて変化を見せるのだろう。

いつもは薪小屋の暗い隅で姿を見るヒカゲチョウ、草が繁茂する中で直射日光を避けながら水分補給をしているようだ。草が生えているので安心できるとでも言いたげな顔、明るい所でいると目鼻立ちがシッカリしていた。

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