日曜日の午前中にSさんの個展を見に、砥部市を訪れた。この日が個展の最終日なのでこの日を逃せば、もう個展に行くことができないから最後のチャンスだった。
昼前に会場に行ってみると、友人のUさんがご夫妻で来られていた。それで、一通り絵を見せてもらってから、このUさんのギターの弾き語りや彼の自作のソングを数曲聞く機会があった。
このUさんは普段は真面目な顔の、E大学のドイツ文学の先生であるが、彼のつくった、この土地の方言の歌はとてもこの地方の様子の実体を反映しており、真に迫っていて、とても滑稽である。
歌ばかりではなく、弾き語りの小話はとても滑稽でそれを聞きながら、笑い転げた。Sさんが最終日のアラクションに頼んでおいたものだろう。
Sさんは私たちのドイツ語のクラスの先生R氏の夫人であり、最近は私たちのクラスにも参加されている。先日の12日のクラスで「年末と年始に何をしたか」という課題の、クラスメンバーの短いドイツ語のスピーチで「個展をぜひ見に来てください」と言われていた。
が、私はいつも週日は自分の用であまり外出できず、土曜日も無料塾で中学生に理科の受験勉強を手伝っており、彼女の個展に行くことができなかった。
行ってみると40ほどの絵画の中で、会場の入口から見て、正面にあった「ふれあい」という題の大きな絵が明るい赤系の色彩で一番良いように思われたので、そういうことをSさんに申し上げたら、夫君のR氏もまったく同じ意見だったという。