副詞的接続詞とはドイツ語の接続詞のことである。
並列接続詞、従属接続詞はもちろん知っていた。が、副詞的接続詞は知らなかった。何年ドイツ語をやっているだろうと情けない。
副詞的接続詞はもしかしたら、副詞と思っていたのかもしれない。どんな語があるのだろうか。
trotzdem(それでも), deshalb(なので), daher(ゆえに), sonst(さもないと), dann(それから)だという。
これらは並列接続詞、従属接続詞とはどうちがうのかというと、副詞的接続詞の後は定動詞が倒置される。
よく知られているように、並列接続詞の後ろでは定動詞の位置は文の2番目の位置にある(注1)。それから従属接続詞の後では定動詞は後置されるので、従属接続詞と定動詞で文の枠をつくっている(注2)。
私はつい先日まで大体その2つだけしか知らなかった。trotzdem(それでも), deshalb(なので), daher(ゆえに), sonst(さもないと), dann(それから)の語を知らなかったのではなく、それが副詞と同じ役割をする,接続詞だと知らなかったのである。
他にもあるのかもしれないが、すくなくともこの6つの接続詞は副詞と同じように見ていいのだという。
あわててもっているドイツ語文法書を覗いてみたが、副詞的接続詞への言及はなかった。
(注1)並列接続詞は並列した主文をつくるので、定動詞の位置は定動詞第2位の原則にしたがっている。
(注2)従属接続詞は副文をつくるので、副文では定動詞は後置されるという風に覚えているだろう。
(付記)ドイツ語は学び始めが難しい言語である。だいたい、こんな変な言葉は学びたくないという気がする。こんな変な言葉を学ぶくらいなら、フランス語を選択すべきであったなどと後悔したものである。
学びにくい科目にもう一つ物理学がある。物理は数学みたいに一本筋の道ではない。
物理においては、およそ重要な概念の定義が循環論的性格もつのでほんとに困るが、そういうものだと達観できるのは何年も物理を学んだ後である。