「数学・物理通信」14巻5号に投稿した自分の原稿の修正を昨日した。記号を変えたり、その他の補足をしたりした。一つの原稿は以前に発行したものの修正原稿である。
「計算の順序」というタイトルでかなり昔に発表したものであるが、記事が足らないので埋草に使うことにした。もっとも原稿の修正はことごとにしてはいたのだが。
もう一つはx^{2}=-1という2次方程式の根の数を議論するのものである。こちらは普通は二次方程式だから根は二つだろうと思われるだろうが、これはxとしてどういう数を取るのかに依存している。
もしxが実数の範囲であれば、x^{2}=-1の根はない。普通に複素数の範囲にとれば、根は2つである。ところがもし数の範囲を四元数にとれば、実はx^{2}=-1の根は連続無限である。これは番号をつけて数えることもできないくらい多いのである。
無限という数には可算無限と連続無限とがある。こういう話は知っている人は知っているが、知らない人は知らない。ちなみに実数のうちで無理数は連続無限である。