【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

渡辺周・総務副大臣、宗教法人の政治利用施設への課税に前向き

2011年01月01日 00時00分00秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
【衆院決算行政監視委員会第2分科会 2010年5月18日】

 地方税を担当する総務省の渡辺周(ナベシュウ)副大臣は、宗教法人に対する固定資産税の課税について、「各地方自治体の判断」としながらも、もっぱら本来の目的以外、例えば他人を泊める宿、結婚式場などの貸しホールなどに利用されている場合は、固定資産税を課税するよう、自治体に通達したことがあるとしました。

 民主党新人の森山浩行さん(大阪16区)の質問に対する答弁。

 そのうえで、仮に宗教法人が日常的に政治目的に利用している場合について、渡辺副大臣は「それ以外の目的に使われている場合は、(課税すべきだという)判断の一つの基準になるだろう」と明言しました。先日、長野県内で休眠宗教法人を利用した「アベック用のホテルを経営していた、あれぐらい極端な例は珍しいですが、(もっぱら本来の目的以外に利用されていると)適正に認定されれば、(その固定資産に課税するよう総務省としても)市町村にも助言してきたい」と述べました。

 岡本・国税庁課税部長は、墓石販売は収益事業にあたり、宗教法人が発行する、書店に並ぶ出版物や、会報を除く新聞なども収益事業にあたり、基本的には課税の対象になるとの考えを示しました。

 古本伸一郎・財務政務官は、「多くの宗教法人はまじめに働いている」との認識を示しながら、財政難を念頭に、「近い将来、国民のみなさんに負担(増税)を求めていく時が来る」、「その時にある特定の団体で偏ったことがないように国税庁は全力を尽くしていく」としたうえで、「職員定数削減の折りだが、国税当局が実地調査できるよう、ぜひ与党の議員のみなさんにもご声援をいただきたい」としました。

 質疑の最後に、古本・政務官は、森山さんに対して、「具体的な事例をご存じならば、ぜひ情報提供をしていただきたい」と要望しました。

第174通常国会が閉会

2010年06月16日 23時59分59秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

[写真]第174通常国会最終日に内閣不信任案否決で礼をする菅直人首相ら=衆院本会議場、東京新聞から

 第174通常国会が6月16日、閉会しました。召集日の1月18日から150日間ピッタリ、延長なしで終わりました。

 民主党政権になって初めての通常国会でしたが、政府提出法案の成立率は55・6%という極めて低い数字で、過去最低だったようです。

 衆議院の議案のホームページ(http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/kaiji174.htm

 参議院の議案のホームページ
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/174/gian.htm

 非自民政権にとっては鬼門の当初予算は3月24日という早い時期に成立しました。しかし、後半国会で一般法案が難航しました。

 野党時代の民主党の税制チーム(古川元久さんら)が野党時代から取り組んできた「租税特別措置の適用状況の透明化に関する法律」は日切れ法案(予算関連法案)だったこともあり、3月24日に、あっさり成立しました。しかも野党・自民党も賛成しました。これにはビックリ。野党時代はのれんに腕押しだった法案が、与党になったら魔法のようにあっさりと成立しました。

 国直轄公共事業への地方自治体の負担金を廃止する法律も公約通り成立しました。まあ異常事態を正常化しただけという感じもしますが、自民党政権のドブさらいが進みました。改正独立行政法人通則法(第174回第21号議案)は、これから先、独法の預貯金や保有国債などの埋蔵金、たまり金をを召し上げる、国庫に返納させることが可能になる法律だと思います。今後、事業仕分けの成果をしっかりと目に見える実績にすることが、求められます。

 このように政権交代を感じさせる法律が成立しました。

 ところが、税収難から、野党・民主党のガソリン値下げ隊が2008年4月に25円程度の値下げに成功した揮発油税(ガソリン税)の暫定税率分の引き下げは失敗しました。

 このように与党になると、カンタンに成立する法案がある一方で、野党で実現したことが与党になると実現できない、というキミョー奇天烈な現象が起きました。なぜ、このような現象が起きたのでしょうか? その理由は、いまだに分からないのですが、政権交代の記録として、こうやってブログに書き残しておきます。

 もう一つ、おかしな現象がありました。

 2007年7月の第21回参院選(逆転の夏)の後に、野党・民主党が参院で通過させた最初の法案は「年金流用禁止法案」(筆頭発議者・蓮舫さん)でした。ところが、平成22年度予算では国民年金特別会計・厚生年金特別会計から1000億円以上の保険料が他会計に繰り出されています、つまり、“年金ファンド”のダムの底からの水漏れが続いています。衆院予算委員会で、自民党の大村秀章議員が衆院予算委員会で指摘し、厚労相の長妻昭さんが認めました。野党として参院可決に持っていった法案が、与党として組んだ最初の当初予算に反映されなかったのはおかしな話です。

 推測ですが、おそらく長妻さんら厚労省政務三役は忙殺されて“忘れていた”のではないでしょうか。このような政策のプランと実行のちぐはぐさは、政調(政策調査会)があれば、誰かが指摘したかもしれません。

 後半国会では、与党の政府外議員が自らの意見が政府に反映されないことを不満とし、農水委員会や国土交通委員会などで、閣法の審議を遅らせたり、骨抜きしようとする動きがみられました。官僚出身者が多いので、“骨抜き”の技術はお手の物です。これが法案成立率を下げた原因の一つです。

 第175臨時国会からは政策調査会(政調)ができますから、政調でドンドン意見を言って、決まればスッキリ従って、法案成立に努める全員野球に期待します。

 このほか、野党時代は福山哲郎さんが筆頭発議者となり、昨年、一昨年の通常国会に提出された「地球温暖化対策基本法案」が、閣法となり、第174回第52号議案として、衆院環境委員会、本会議を通過し、参院環境委員会に付託されたのに、審議未了で廃案となってしまいました。これは地球温暖化対策本部長として、野党時代の岡田克也さんも3年にわたり取り組んできたので残念です。答弁にあたった環境相の小沢鋭仁さんら環境省政務三役もさぞ残念がっていることでしょう。小沢大臣におかれましては、もうちょっとムダのない切れの良い答弁を、次の機会では、期待ところです。

 地域主権に関する3法案や、労働者派遣法改正案が廃案になったのは残念です。ただ、郵政改革法案(ゆうちょの預け入れ限度額を2000万円に引き上げ)や、独立行政法人地域医療機能推進機構法案(社保病院存続&独法新設)だとか、国家公務員法改正案(人事一元化)に関しては、私自身、あまり賛同できない部分がある法案だったので、廃案ということで、仕切り直ししてほしいと考えます。

 また、政務三役の定員を増やす、政治主導確立法案と国会法改正案は、またしても審議できずに終わりました。私は、これは、第172特別国会で処理しておくべき法案だったと思います。ちなみに議員提出である「国会法改正案」(筆頭発議者・小沢一郎氏)の中に、国家行政組織法の改正も盛り込むという法案で、これは私は大ざっぱな雑な法案だと考えます。臨時国会では、国会法改正案と行組法改正案に分けて提出すべきでしょう。

 前半国会では、子ども手当法案が成立しました。これは公明党からの修正を受け入れ、賛成を得たので、これまでの児童手当からこれからの子ども手当への継続性ができてよかったと思います。

 後半国会では、政権交代前からの積み残しだった「国連安保理決議1874にもとづく(北朝鮮特定船舶の)貨物検査に関する特措法」(閣法173回12号)が5月28日にようやく成立しました。

 それと、この国会の特徴として、自民党が衆院で、常任委員長を解任すべきとする決議案を連発しました。人事案件は本会議で優先議題になることから、戦術として取り入れたようです。提出順に、予算、議運委員長、衆議院議長、内閣、環境、総務、経産の各委員長の解任決議案が出ました。そして、口蹄疫に関して、赤松広隆農相(当時)の不信任決議案が採決されました。そして、一つの会期では同じ議案は2回審議しないとする「一事不再議」の原則に反して、2度目の議長不信任案がでましたが、「鳩山内閣不信任案」はついに出ずじまい。もったいぶっていて、タイミングを逃してしまい、会期末に組閣直後の菅内閣不信任案を提出し、否決されました。

 自民党にとって、これはまさに画竜点睛を欠いたミス。議長に2回不信任案を出したのに、首相への不信任案は1回も提出できずに退陣されてしまった。理由はどうであれ、マヌケです。

 自民党は前半国会から、「政治とカネ」の問題で、鳩山首相(当時)を「平成の脱税王」と呼んで激しく攻めましたが、小沢一郎氏についての質問は少ない印象を持ちました。これは、小沢氏が閣僚でないから答弁を引き出しづらいという理由はあるでしょうが、小鳩体制のまま参院選に臨んで欲しいという自民党の思惑が大きかったのでしょう。その結果、小沢氏の退場は6月まで持ち越されてしまいました。自民党がもっと攻めてくれれば、もっと早い時期に小沢氏が失脚し、国民も議員もストレスから解放されたのではないかという恨み節を言いたくもなります。

 二大政党の一翼を担う自民党に関して言えば、今通常国会を見ていて、「今まで知らなかったけど、この人が小泉チルドレンでもっとも鋭いな」と感じた自民党の赤沢亮正議員が、最終日の内閣不信任案の趣旨説明の演説に立ったので、自民党執行部も同じように考えていたのだなと感じました。赤沢議員は全国的にはほとんど知名度がないでしょうが、やはり国会審議をみていると、出世する議員は分かってくるし、小泉チルドレンでも外野で目立とうとした議員が振るい落とされていることを実感します。内閣不信任案の賛成討論に立ったのも、上でふれた大村秀章議員でした。よちよち歩きの政権政党である民主党は、野党・自民党の指摘をしっかりと受け止めた方が、与党・民主党の進む道も見えてくると思います。

 そういう意味では、野党・自民党は参院選を見越して、小沢氏を攻めなかったのと、内閣不信任案をもったいぶった打算が今国会での「攻め切れなさ」につながったのだと考えます。やはり、政権50年の実績を踏まえて、健全野党として、目先の国民生活の安定を考える施策を国会で打ち出していくことが、自民党の政権復帰、つまりは政権交代可能な二大政党デモクラシーの完成につながるのだ、と主張したいです。

 それにしても、政務三役は国会答弁に長時間拘束されていました。「政治主導」は国会での長時間拘束をもたらし、官邸・各府省で仕事をする時間がなくなってしまい、かえって官僚主導になってしまうのではないかと心配してしまいます。文科相の川端達夫さんは今国会で500回以上答弁に立っているようです。

 秋の臨時国会では、まず政務三役の増員が必要です。また、自民党も提案型の質問をしてほしいと思います。政策も大事ですが、「国会改革」など統治のしくみ・システムそのものを見直す斬新な発想が民主党政権に求められます。


鳩山さんの告白「1年はムリだから“その半分”で5月末決着」

2010年06月12日 19時40分59秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 鳩山由紀夫前首相が、11日放送のBS朝日の田原総一郎さんの番組「激論クロスファイア」で、昨年12月に、普天間問題の決着期限を「5月末」と言明した理由を「沖縄も米国も1年(待つのは)は無理だから、その半分で5月末と言った」と述べました。

 ・・・

 力が抜けそうです。

 疲れがドッと出てくる告白。

 何でこんなに振り回されてしまう結果になったのでしょうか。マスコミにも問題があるかもしれませんが、そこは最高権力者の発言である以上、その流れに逆らって報じることはムリでしょう。

 ワシントンでも「Why May?(何で5月なんだ)」と謎をよんでいたようです。

 ヒジョーに日本のムラ社会にありがちな話で、「殿」を諫められる人が内閣や官邸にいなかったのが、とても残念です。

 やはり政権与党には、例えば、渡部恒三さんとか、河村たかしさんのような「KY」に思える人の存在が必要だと感じます。昨年12月だと、藤井裕久さんも閣僚を辞めてしまったし、連立パートナーの社民党党首ということは、事実上、他の閣僚よりも格が上ですから、総理側近ともっと話し合って、コトを進めて欲しかったです。

 今回の菅内閣では、官邸という同じオフィスビルの中に、仙谷由人官房長官らがいる布陣なので、その面では反省は活かされていると思います。できれば、仙谷さんが菅さんより1歳上でなく、10歳くらい上だったらもっと良かったと思うのですが、菅さんも一人で突撃してしまう癖があると思うので、しっかり殿を諫める時は諫めて欲しいと思います。

普天間期限、「半年短かった」と鳩山前首相 大ざっぱな判断 - MSN産経ニュース

 鳩山由紀夫前首相は11日、テレビ朝日のBS番組収録で、辞任の要因となった米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題で、決着期限を5月末としたことについて「今考えれば半年は短かった」と後悔まじりで振り返った。

 鳩山氏が期限を切ったのは昨年12月。「5月末」とした理由に関しては「どこまで延ばせるか考えた。沖縄も米国も1年(待つのは)は無理だから、その半分で5月末と言った」と、極めて大ざっぱな判断だったことを明らかにした。

 移設候補地は当初、米領グアムが最適と考えていたが、「抑止力も必要」として鹿児島県の奄美大島や徳之島を模索。「徳之島に狙いを定めた時期もあった」と明かした上で、4月ごろから沖縄県名護市辺野古にしかないとあきらめたとした。

 米側の姿勢については「最後は辺野古と踏んでいた。非常に固かった」と指摘。「外務省や防衛省も『最後はここしかない』との思いがあった」と指摘した。


菅直人内閣発足 ボタンの掛け違いを防ぐために

2010年06月08日 23時59分45秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
 菅直人内閣が2010年6月8日発足しました。

 官房長官には仙谷由人さん、財務大臣には野田佳彦さん、外相には岡田克也さん、内閣府特命担当大臣には、台湾人の父を持つ蓮舫さんらが起用されました。前日に民主党政調会長になった玄葉光一郎さんも、国務大臣として入閣しました。


 きょう午前の民主党役員会には菅代表が出席しました。役員会に代表(総理)が出席するという当たり前のことが、政権交代後、初めて実現しました。一つ一つボタンの掛け違いを直していって欲しいです。

 ◇

 さてさて、書きたいことはいっぱいあるのですが、とりあえず菅内閣が今後、ボタンを掛け違いを防ぐために気になった記事を紹介したいと思います。

 これは5日付読売新聞の11面、「基礎からわかる菅直人」という記事。

 

 菅さんは半年前に財務大臣に緊急リリーフしましたが、補正予算を審議した、1月の参院予算委員会で、自民党の林芳正元経済財政担当相から、「消費性向」「乗数効果」について聞かれて、答弁につまりました。この後から、ペーパーに目を通し、慎重な答弁が続きました。そして、政権交代後の鬼門である最初の当初予算を3月24日という早い段階で通すことに成功しました。

 で、この記事は、

 「ある経済官庁の幹部」の話として、

 「林議員にやりこめられたことが相当ショックだったようだ。あれ以来、かなり勉強し、役人の意見も聞くようになった。今は微分方程式について勉強している」と打ち明ける。

 これはヒジョーに「ある経済官庁」のキャリア官僚が言いそうなことですね。微分方程式と、政府としての経済・財政運営になんの関係があるんでしょうか。ここまでの皮肉が言えるんなら、イギリス人にでもなれと言いたいところです。

 過去、消費税を上げた内閣は、参院選でボロ負けしています。消費税法を成立させた竹下内閣→宇野内閣の1992年、そして、3%から5%に引き上げた後に山一・拓銀ショックがあった橋本内閣の1998年。ともに消費税が端を発して、景気の動向に左右されやすい傾向がある参院選で退陣に追い込まれました。「消費税」は多くの政権が避けてきました。

 民主党は、「企業から家計へ」を合言葉にしてきました。子ども手当の基本理念である「控除から手当へ」も方向性は同じです。野党時代に「自民党政権は経済を良くすれば生活が良くなる。民主党政権は生活が良くなれば経済が良くなる」といっていた人が副大臣になって、「法人税引き下げ」に言及していました。どうして、与党になると「法人税引き下げ」を言い出すんでしょうか? 不思議ですね(笑)。

 そう言う意味では、代表選に臨む菅さんの代理でG20財務相・中央銀行総裁サミットに出席した峰崎直樹・財務副大臣が「法人税率の引き下げ競争が国際的に激しくなっている」「G20や国際機関で一定の税率の幅を取り決め、歯止めをかける必要性がある」と問題提起したことは絶賛したいです。

 もちろん、「法人税引き下げに歯止め」というのも、財務省に好都合であるわけですが。そこは別としても、「法人税は引き下げて、消費税を引き上げる」という設定では、これは選挙はゼッタイに負けますよ。あり得ないですよ。

 菅さんはブレーンである内閣府参与の小野善康・阪大教授から「第三の道」(増税して景気回復する)を吹き込まれていますが、私には「第三の道」はトンデモ理論だと思います。財政再建をするなら大企業と家計がともに痛みを分かち合う「最少不幸」の税制改革をすべきなのです。で、ハッキリ言うと、菅さんにはそれを説明できる能力はありません。ですから、仮にやるんだったら、財務省の骨抜き工作を排して、中央突破を目指す。その結果、内閣が倒れてもかまわないという覚悟で臨んで欲しいです。

 鳩山内閣は「普天間」でしたが、菅内閣は「経済・財政」で虎の尾を踏みそうな勘がします。とりあえずきょうは、このことへの注意喚起を書くまでにしたいと思います。

 ◇

 それと・・・

 この内閣、気付いたら、自民党国会議員経験者が3人だけですね。保守合同(1955年)以降、連立政権も含めて、もっとも自民党経験者が少ない内閣でしょう。最年長の亀井静香さん(73)はつい最近まで自民党にいた人ですが、「僕の中での自民党」というのは、1993年6月18日(宮澤解散)に離党した人たちです。そうすると、北澤俊美防衛相(72)、岡田克也外相(56)の2人だけ。

 「あの日」に離党した鳩山由紀夫前総理(さきがけ)が去り、党本部から小沢一郎前幹事長(新生党)が去りました。党役員では石井一さん、前田武志さん、それと山岡賢次さんも自民党経験がありますが、それでも3人だけで、世代交代が進みました。新生党新人として初当選した山田正彦さんが農相になりましたが、「あの日」に、あの巨大な自民党丸からイカダにのって飛び出しす勇気を持った人の存在感が薄れていく。下手したら「自民党だからダーティー」といわれやしないか、と。やれやれ、人事とは、何とも複雑なものです。

 第40回衆院選の日本新党や新党さきがけ初当選組と志は同じ、前職候補か新人候補かの違いでしかないのですが。でも、自民党を飛び出した衆院議員は岡田さんただ一人・・・。岡田さんは、菅首相の隣りで記念撮影に臨みましたが、その辺どう思っているのでしょうか。

菅直人内閣がきょう発足 1日のスケジュール

2010年06月08日 05時42分04秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 菅直人内閣がきょう2010年6月8日、発足します。

 これに先立ち、菅直人民主党代表ら新官邸スタッフは、千代幹也・内閣総務官(昭和51年運輸省採用)から皇居でのスケジュールなどの説明を受けました。

 
[画像]千代幹也・内閣総務官。「日本国憲法第7条により衆議院を解散する」と書かれた詔書を携えている=2009年7月21日、衆議院内の議長サロン=NHK映像から。

 午後1時 首相官邸で、連立2党党首会談
        組閣本部設置。
 1時半ごろから 新閣僚の官邸への呼び込み。
           仙谷由人・新官房長官が閣僚名簿発表。
           菅直人新首相が、新閣僚に指示書を渡して声掛け。

 5時 菅首相記者会見。
 6時半 皇居で首相任命式と大臣の認証式。
 9時半 首相官邸に戻り、初閣議。
      記念撮影。
      就任記者会見(再任者は短めか?)

 もちろん、時間などは前後したりします。

 こういうのは全部、日本国憲法などに基づいていますので、ずっと見ていると、憲法の仕組みが何となく分かってきて面白いですよ。

46歳・枝野幸男さんが幹事長に その名にちなんだ憲政記念館で発表

2010年06月07日 22時03分13秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

(速報なので、未定稿です)

 菅直人代表は7日、民主党本部の役員人事を発表しました。幹事長には枝野幸男さんを起用。国対委員長には樽床伸二さん、政調会長には玄葉光一郎さんが就きました。

 第22回参院選が直前に迫っていますが、選挙は、枝野幹事長と安住淳選対委員長、選挙も含めた党財政は枝野幹事長と小宮山洋子財務委員長が2人3脚を組むことになりました。

 両院議員総会が開かれた「憲政記念館」は衆院事務局が管理しており、連続当選25回、「憲政の神様」とよばれた尾崎行雄さんを記念した建物です。枝野幸男さんの「ゆきお」の名前は尾崎行雄にちなんでいるそうです。枝野さんは栃木県出身でお父さんは、当地の渡辺美智雄元副総理の後援会長をしていたそうですが、東北新幹線開業でターミナルとして飛躍的にまちの地位が向上した、大宮(埼玉県さいたま市)に出て、日本新党から初当選しました。埼玉県は長年、「政権政党の政治家不毛の県」とされており、連続当選10回以上の自民党議員がたくさんいたのですが、ほとんどが名誉職さながらに1回だけ大臣をやって引退していきました。大宮という新しい町で、日本新党1期生として政界に飛び込んだ歴史観が46歳での政権与党幹事長就任につながりました。尾崎行雄も第1回総選挙に立候補し、それから連続当選25回を果たしたから文相、法相、そして「憲政の神様」の異名と衆議院名誉議員の称号を得たのでしょう。枝野さんはその名にちなんだ憲政記念館で、激動の2010年に46歳、つまり小沢一郎さんより1歳若いというのがみそなのですが、政権与党幹事長になりました。

 ただ、記者会見に行ってみましたが、枝野さん、相当なプレッシャーのようです。菅直人さんというのはそういう面では心配はないのですが。樽床国対委員長は、通常国会最終盤での突然の登板、玄葉政調会長は、政調復活というか与党政調を一から作るということで、3人ともプレッシャーがあるようです。この3人がこれだけのプレッシャーなのは、3人が弱いのではなく、国難だからだと思います。ぜひ参院選に勝って欲しいと感じました。

 午後6時からの記者会見。

 枝野幹事長は、「不安でいっぱい」という冒頭発言から弁じました。そのうえで、「これまでは行政刷新相として内閣の中で行政の透明化をしてきたが、これからは、

 党の透明化を進めていきたい

 」との抱負、というか公約と言った方がいいでしょうが、述べました。

 そのうえで、党本部資金の透明化について、

 「かなり遅れて政治資金収支報告書が公開される」ことを問題だとして、「技術的に可能ならば(1年間の)中間段階でも発信していきたい」としました。

 また静岡県連など4件とされる、参院選対策の資金を小沢執行部が振り込まれていないことに関して、幹事長に就任したばかりで、「全部把握していない」としながらも、「

 各県に均等に分配されていないのならば、速やかに支払います」と宣言しました。

【追記 2010-6-7 22時】

 枝野幹事長は、テレ朝「報道ステーション」に出演し、選挙情勢の世論調査情報について、「さすがに相手にまでオープンにできない」としながら、「こういう調査だったと選挙後に公開するという手もある」とし、選挙後の公開を検討する考えを示しました。私も長年、情報公開に興味を持ってきましたが、この枝野発言には目から鱗が落ちる思いです。ホントウに発想が違います。これも含めて、隠し事のないニッポンへ、枝野幹事長のディスクロージャー路線に期待します。【追記おわり】

 樽床伸二・新国対委員長は、小沢執行部が新人議員143人を10の班に分けて管理してきたことについて、「私自身も初当選のときにどこに何の部屋があるのか、委員会とか理事会とかの動かし方も分からない」「どんな立派な経歴の人でも分からないですよ」「地方議会出身でも分からない」とし、研修という意味で必要だったとの認識を示しました。

 「あれから8ヶ月経っている」として、今通常国会は残り少ないのでこのままにして、9月の臨時国会を前に、「新人議員の“経験”(能力?)を踏まえて、変えていきます」とし、臨時国会で見なす考えを示しました。

 玄葉光一郎・新政調会長は、「政策部門での全員参加のキャプテン役になる」と宣言。そして、「政調復活」といっても、実際には、与党としての政調を一から作り上げ、さらに政府・与党一元化という「政党史上初めての試みを成功させたい」と、抱負を述べましたが、緊張感は隠せませんでした。

 副大臣主催の政策会議、国対主催の質問研究会については、「シンプルにしていきたい」として、政調の下に一元化していく方向で、今後検討を進めていくことにしました。また、野党・民主党本部政調会職員の多くが、内閣官房専門調査員として政府に送り込まれいますが、党政調を動かしていく上で、人材として活用する方向性を示しました。

 そして「この8ヶ月間に何があったかというと、各議員が地元で国民の声を吸い上げたのに、意思決定の中で反映できない」というストレスがあったとの認識を示し、また各大臣からは、「時間の余裕がなくて、市民、国民のアイディアを聞く時間がない」との悩みを、複数、聞いていたことを明らかにしました。



 与党政調ということで、「族議員と専門議員は違う」として、民主党政調は専門議員を育てていくとの気構えを示し、幹事長室への陳情システムと政調とのしくみについても調整していくことになりました。ただし、具体的な作り方にはついては、時間がかかりそうです。

 政調会長として、「参院選はマニフェストを見直すチャンスだ」として、衆院選マニフェストと参院選マニフェストとの差異化にも取り組んでいきたいとしました。一元化の考え方は、かつて鹿野道彦座長・玄葉事務局長でつくった「政権運営委員会」が元々のひな形になっているとの自負を示しながらも、モデルとなる英国と違い、日本では政党組織だけでなく個人後援会の力などで国会議員が作られているので、「1年生議員も含めた全員参加の政策調査会が必要」としました。

 また官房長官は各省庁の調整、政調会長は内閣と与党の調整をするという役割分担をすることが、既に仙谷由人・官房長官=内定=と話し合ったことを披露しました。

 ところで、枝野・樽床・玄葉の3人は全員、第40回総選挙初当選組。つまり、細川内閣発足につながるあの熱い夏に、非・自民党公認で初当選した人です。どんな世の中でも、歴史の流れを読める人は出世するなあ、と思いました。勇気と努力が必要であることは、あえて付け加える必要もないと思いますが。

 やっと再スタート。恒三さんからは「新生民主党の始まり」だと表現しました。というわけで、今まで私の中での勝手なテーマソング、ミスチルのHANABIを、菅民主党のテーマソングにしたいと思います。♪もう一回、もう一回~は、もう一回与党にという意味でしたが、今回はもちろん、もう一回、志の原点に戻ろうという意味です。


Mr.Children HANABI [LIVE] 歌詞有


【民主党代表選を終えて】定着してきた「民の声は天の声」

2010年06月05日 12時50分40秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
 6月2日午前10時に鳩山由紀夫首相が辞任を発表し、4日正午過ぎに菅直人さんが民主党代表に選ばれた2010年6月の代表選が終わりました。

 グループと派閥の違いは何?といった民主党代表選の動きの見え無さに加えて、東京・赤坂などのホテルに選対を設けて、料亭?(あるいはレストラン・居酒屋)で会合が開かれる姿に「クリーン民主党への政権交代」とイメージの違いを感じさせるものがありました。

 面白かったのは、第45回衆院選で圧倒的な得票率を得て小選挙区を勝った中堅~1年生議員のうち、2日(水)の鳩山さんの発表を聞いて、すぐに地元選挙区に帰った人が多かったこと。

 首都圏の中堅は、その日の夕方に総支部幹事会を設定し、帰って報告、議論。厳しいことも言われたようですが、その時点で表明していた菅直人さんと野党時代に政調などで仕事をしていたことから、決めたとのこと。参院選への対応も練ったそうです。

 東海道新幹線沿線の1年生議員は、もともと予定されていた連合系地域組織の会合に参加し、意見交換できたようです。北関東選出の1年生議員も、電車で帰ると同時に駅頭演説を始めて、自分の考えをしゃべったところ、久しぶりに声掛けも多かったとのことで、菅陣営に参加し、電話掛けを始めたそうです。

 この人たちは一様に表情も明るく、「俺、一新会の会員だけど、赤坂の会合なんか出ていたって何も答えは出ないよ」とのことでした。私が知っているだけで、「地元とんぼ返り」は3人いて、3人とも、ものすごくスッキリした表情が印象的。まさに「民の声は天の声」。

 菅グループの正式名称は「国のかたち研究会」といって総務大臣届出済みの政治団体です。ここは民主党のグループでも結束が強くて知られていますが、正式に国研に入会届を出している議員にも案内がこない「インナー国研」のようなものがあるようです。菅陣営では本多平直議員が随分一生懸命回っているようでした。

 一新会(一新会倶楽部)が2日夜に開いた会合では、やはり勝手が分からないということで、初めて顔を出した1年生議員が数人いたそうです。この場で、「組織として候補者はまだ決まっていないが、一致団結していこう」という決議があったようですが、翌日、初めて顔を出した議員が決議に従っていないと怒っている人がいましたが、1回顔を出しただけで、支配下におけると思っているのは、一新会らしいですね。

 民社協会も「一致団結を決議」した後に、樽床さんの出馬表明があり、会合を何度か開くことになりました。鳩山グループ(政権公約を実現する会)は虚脱感があったようで、会合にも出席しないでいいやという雰囲気があったようです。

 新聞では「複数のグループに所属している議員もいる」との断り書きがつきますが、「全くグループに属していない議員もいる」との断り書きも付けるべきですよね。今の内閣で言えば、岡田克也さんと長妻昭さんはまったく属していないのに、閣僚入りしています。1年生議員で「ゼッタイにどのグループにも属しない」と宣言している議員が複数いますが、この中の一人は個人的に「菅直人さんを応援してください」と推薦人集めに奔走し、一新会倶楽部からも「あいつはすごい」と一目置かれているようでした。

 官僚出身者の方が、菅さんへの支持率が高いように感じられました。

 ちなみに樽床伸二さん擁立の呼び掛け人のうち、1年生議員に顔の利く三井辨雄国対委員長代理と笠浩史筆頭副委員長の2人は、元々は羽田グループのつながりで国会議員になっていて、2人とも羽田グループと一新会のかけ持ちのはずです。ですから、報道で樽床さんの票が小沢グループの票という説明がされていますが、樽床票には、羽田グループ票も混じっているわけで、羽田グループはどうも小沢グループに利用されてしまっている感じがします。

 それと、民主党秘書でも「樽床さん」の名前すら知らなかった人はかなり多かったようですが、「人柄が良いセンセイらしい」といった情報は一斉に横に流れていったようです。

 あいかわらず、県連つながり、地域ブロックつながりというのは活きていて、この辺は民主党らしさがあったと思います。

 まあ、でもそろそろ代表の任期は4年間(ないしは次の解散総選挙直前まで)に規定を変えるべきでしょう。

菅直人さんを内閣総理大臣に指名

2010年06月04日 14時57分26秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

【衆参本会議 2010-6-4】

 鳩山内閣総辞職にともなう、首班指名選挙が行われました。

 衆議院では、

 投票総数 477票
 菅直人   313票 
 谷垣禎一 116票
 山口那津男 21票
 志位和夫   9票
 福島瑞穂   7票
 渡辺喜実   5票
 平沼赳夫   5票
 舛添要一   1票

 で、菅直人さんが内閣総理大臣に選ばれました。

 参議院では、

 投票総数 237票

 菅直人 123票
 谷垣禎一 71票
 山口奈津男 21票
 志位和夫   7票
 福島瑞穂   6票
 舛添要一   6票
 平沼赳夫   2票
 渡辺喜実   1票

 で、「菅直人さんを内閣総理大臣に指名することに決まりました」と江田五月議長が宣言しました。

 なお、NHKによると、官房長官には仙谷由人さんが起用されるようです。 

 菅直人さんは、東証1部上場企業の「セントラル硝子」の社長・会長をサラリーマンとして務めた父を持ち、主な生育地は山口県。出生地・本籍地は別として、主な生育地が東京以外の首相は、小泉純一郎さん(神奈川・横須賀)以来4年ぶり。主な生育地が首都圏以外の首相は森喜朗さん(石川県)以来9年ぶりで、二世政治家が幅を利かせてきたことが感じられます。

 逆に菅さんは東京選出(東京18区)です。東京選出の国会議員が首相になるのは、鳩山一郎さん以来55年ぶりになります。東京の選挙区は、選挙地盤が不安定で、国会議事堂内では出世しにくい環境があります。菅さんは初当選までは苦労しましたが、第36回衆院選以来、連続当選10回。郵政選挙では都内で唯一、民主党の小選挙区議席を守りました。

 衆議院要覧(衆議院事務局)によると、

 菅直人さんは、昭和21年(1946年)10月、山口県宇部市生まれ。東京工業大学理学部卒業。弁理士(特許申請の代理をする国家資格)。

 衆議院では、今の言い方で言うと、財務金融、厚生労働、文部科学、沖縄北方、予算、決算行政監視、懲罰、国家基本政策、国土交通などの委員会に所属し、衆議院外務委員長を務めました。

 内閣では、厚生大臣、副総理、国家戦略担当大臣、財務大臣。

 政党では、社民連副書記長、政審(政策審議)会長、新党さきがけ政策調査会長、民主党代表、同代表代行、幹事長、政調会長を務めました。


民主党代表に菅直人さん「民主党予算のオープン化」を公約

2010年06月04日 11時58分54秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 民主党代表に菅直人さんが選ばれました。

 有権者数(民主党衆参国会議員)は423人。
 投票総数は、422票。
 無効票が2票で、これはおそらく、横路、江田両議長が白票を投じたのだと推測します。

 そして、有効得票数のうち、

 菅直人さんが291票
 樽床伸二さんが129票で

 菅直人さんが民主党代表に選ばれました。

 この後午後2時から衆院本会議、午後2時半から参院本会議が開かれ、内閣総理大臣に選出される運びです。

 ◇

 菅直人さんは、民主党代表選立候補にあたっての政見(http://www.dpj.or.jp/news/files/seiken_kan.pdf)の中で、「国民に開かれたオープンな党風をつくる」として、「民主党予算の手続きをオープンにするなど、ルールを明確にし、民主的で透明性、公平性の高い運営を行っていきます」と公約しました。

 これ以上の具体策には踏み込んでいませんが、党予算(年間200億円)の執行について、代表(総理)-幹事長-財務委員長が連携して、常任幹事会や所属議員に報告するかたちになるものと思われます。できれば、インターネットを活用した党員・サポーター(と国民)への公開にも踏み込んで欲しいと思います。

 現時点では、例えば1月1日の振り込みは、ナント18ヶ月後の、翌年9月末にならないと国民の目にさらされず、かつ政党なので発注に関する規約がない状態でした。民主党の場合は、95%以上、原資は国民の税金(政党助成金・立法事務費)です。

 仮に菅直人さんが首相となった場合、首相官邸が主な仕事場になるので、しっかりとした幹事長を党本部に置くことが必要です。だれからも信頼される清潔な人格者が要件となるでしょう。

 また、これまで「1年生議員は地元を回れ」が合言葉の小沢執行部に対して、菅さんの政見は、「すばらしい人材を使い切る全員参加の体制を」と訴えました。「地味で目立たない分野で地道に活動してきた多くの議員にもしっかり光のあたる体制をつくる」とし、政調復活を約束しました。

 菅直人さんの推薦人(http://www.dpj.or.jp/news/files/suisennin_kan.pdf)には、

 岡田克也さん、玄葉光一郎さん、中野寛成さん、前原誠司さん、枝野幸男さん、鉢呂吉雄さん、牧野聖修さん、古本伸一郎さんの各衆院議員。参院から小川敏夫さん、郡司彰さん、福山哲郎さん、蓮舫さん、喜納昌吉さんらが名を連ねました。 


菅直人さん、「みんなが参加できる政調復活」を明言

2010年06月04日 11時28分40秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
 民主党の代表を選ぶ両院議員総会が午前11時から開かれ、樽床伸二候補と、菅直人候補の演説が行われました。

 この中で、菅直人さんは、当選したら、

 「みんなが参加できる民主党にする」として、

 政策調査会(政調)を復活させることを表明しました。

 政調は政権交代後、小沢一郎前幹事長によって廃止されました。田中眞紀子、生方幸夫、城島光力、筒井信隆さんらが復活を小沢前幹事長に要望していましたが、「質問等研究会」「議員政策研究会」など衆参常任委員会・党国対の枠組みでの、窮屈な対応が迫られていました。

 鳩山由紀夫前代表(総理)と小沢一郎前幹事長が役員室(現・幹事長室)の仕事で実力を付けたのに対して、菅直人さん、岡田克也さん、枝野幸男さん、仙谷由人さん、長妻昭さん、海江田万里さん、前原誠司さんらは政調および次の内閣(ネクスト・キャビネットNC)の仕事で実力を付けてきました。

 このため、幹事長室支配から政調中心にした方が、「民主党らしさ」を復活できるという意見があります。

 なお、菅さんの演説中に、自己紹介の中で、野党・社民連議員時代に、「今みなさんも活用されている質問主意書を・・・」という発言がありましたが、民主党小沢国対は、政権交代後、質問主意書を原則、禁じてきました。菅さんは首相官邸・内閣府・財務省での仕事が中心でしたから、質問主意書禁止の件は知らなかったのでしょう。場内の新人議員はどう感じたんでしょうか?

鳩山由紀夫内閣が4日、総辞職 新代表で参院選へ

2010年06月02日 22時33分27秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
 民主党代表の鳩山由紀夫首相は2日朝、衆院別館内の講堂で両院議員総会を開き、「職を引きます」と述べ、4日に内閣総辞職・退陣することを表明しました。そして、小沢一郎氏に対して、「私もひきます。幹事長も職をひいていただきたい。そのことによって、新しい民主党、クリーンな民主党を作り上げることが出来る」と述べました。

 両院議員総会は午前10時から開かれましたが、恥ずかしながら私は午前11時過ぎの友人からの電話で初めてこのニュースを知りました。

 あわてて国会に行きましたが、地下鉄の階段を昇ると、そこにはここ数年のいつもの終盤国会、6月の光景が広がっているだけで、「政変」の雰囲気はまったくありませんでした。

 民主党内では、「これで参院選の苦境がこれ以上悪くなることはなくなったのでよかった」と、明るい表情が漏れました。

 後継首相は、4日午前の両院議員総会で選出。代表としての任期は鳩山さんの残り任期の9月末日まで。通常国会は6月16日閉幕、第22回参院選は6月24日公示、7月11日投開票になります。仮に参院選で民主党が勝利した場合は、9月の代表選は無投票再選になるものと思われます。

 首班指名は早ければ4日午後の衆院本会議。その後、同日中に組閣。所信表明は6月7日週で、代表質問を経て、最終週にいくつかの法案を成立させて参院選に激突することになりそうです。

 国民の政府への関心と生活への不安が高まっています。次の首相には、「民信なくんば立たず」、人間として信頼できる人物が求められます。

鳩山首相が辞任を表明、小沢幹事長も辞任(読売新聞) - goo ニュース

 鳩山由紀夫首相(63)は2日午前、国会内で開かれた緊急の民主党両院議員総会で、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題を巡る迷走で社民党の連立政権離脱を招いたことや自らの資金管理団体を巡る「政治とカネ」の問題の責任を取り、退陣する意向を表明した。

 民主党は緊急の役員会と常任幹事会を開き小沢幹事長を含む執行部が総退陣した。総退陣に先立ち、4日に両院議員総会で後継代表を選ぶことや、今国会の会期を延長しない方針を決めた。組閣は週明けとする見方が出ている。鳩山氏の後継選びは、菅直人副総理・財務相(63)らを軸に進む見通し。昨年9月に発足した鳩山連立政権は、8か月半で幕を閉じる。

 首相は両院議員総会で「国民が徐々に聞く耳を持たなくなった。残念でならないし、私の不徳の致すところだ」と述べ、「職をひかせていただく」と辞任を表明した。その理由として、普天間問題と「政治とカネ」の問題の二つを挙げた。

 普天間問題では「沖縄の外に米軍基地を移すために努力した。日米の信頼関係を維持しなければならないという悲痛な思いを理解願いたい」と訴え、「社民党を政権離脱という大変厳しい道に追い込んだ責任は取らねばならない」と語った。また、自身の進退を巡る小沢氏との会談で「私もひきます。幹事長も職をひいていただきたい。そのことによって、新しい民主党、クリーンな民主党を作り上げることが出来る」と求め、小沢氏が「分かった」と応じたことを明らかにした。

 陣営幹部が選挙違反事件で逮捕・起訴された小林千代美衆院議員にも議員辞職を求める意向を示した。

 4日の代表選は、任期途中の代表辞任のため、党員・サポーター投票は行わず、国会議員のみで行われる。代表選日程は常任幹事会で小沢氏が報告した。「小沢氏は短期間で後継を決め、党内最大グループとして影響力を保つ狙いがあるのではないか」との見方が出ている。

 小沢氏は2日昼、国会内で記者団に「自分自身、役割を十分果たし得なかったことを反省している」と語った。「政権与党は政治の空白を作るわけにはいかない。出来るだけ早く次のリーダーを決めないといけないということで、今週中に代表選をして、来週から新しい政権がスタートできるようにした」とも述べた。

 首相に対しては、今夏の参院選で改選を迎える参院議員を中心に退陣要求が強まり、首相は5月31日と6月1日の2度、国会内で小沢氏、輿石東参院議員会長と会談し、自らの進退問題を巡って協議していた。首相はいったんは続投する意向を表明していた。


鳩山由紀夫総理が辞任(総辞職)表明 小鳩体制9ヶ月で終焉

2010年06月02日 11時42分27秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導
 民主党代表の鳩山由紀夫代表(首相)は、2日午前10時から臨時の両院議員総会を開き、総理辞任(内閣総辞職)と、小沢一郎幹事長の解任を発表しました。

 政権交代に伴う鳩山由紀夫内閣(2009年9月16日発足)は、政治とカネ、リーダーシップの欠如から、9か月で退陣に追い込まれました。

 そして、「民主党らしさ」を失うきっかけとなり、政権交代後に幹事長権力を独占した小沢一郎氏にも、第22回参院選の陣立てを構えた上で、道連れにした格好になります。

 報道によると、次期代表はあさって4日(金)の両院議員総会で選び、そのまま衆院本会議で次期首相に選出。通常国会(6月16日)は延長せず、予定通りに6月24日公示・7月11日投開票で第22回参院選を戦うことになります。

 しかし、小沢一郎氏が2人区に2人の候補を強引に擁立しており、新代表・幹事長も共倒れの可能性がある苦しい選挙を闘うことになります。

 これから国会の方に向かいますので、何か情報があれば、以下のツイッターでつぶやくかもしれません。

 http://twitter.com/miyazakinobu

鳩山「首相」推薦人の25議員、“切腹”の覚悟はあるか?

2010年06月02日 07時17分00秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

[写真]昨年5月の代表選で鳩山由紀夫候補を推薦した25人の議員

 由緒正しい大名の家に生まれた織田信長は、幼少時「大うつけ」と呼ばれました。南蛮の言葉では「loopy」とでも言うのでしょうか。

 バカ殿様をどう諫めるか?

 信長が「じい」と親しんだ、忠義の家臣、平手政秀は切腹して、信長を諫めた、といわれています。僕が読んだマンガでは、腸を出しながら(気持ち悪い・・・)、殿、うつけを治されてください!と叫んでいました。じいの遺言をかみしめた、信長はその後、天下統一の道を邁進し、戦国時代を終わらせ、日本に安定と経済成長をもたらしました。

 小沢一郎幹事長と輿石東参院議員会長が鳩山由紀夫首相に2日連続で会い、「参院選情勢が厳しい」と伝えて、自発的な辞任を促したようです。ただ、民主党代表である鳩山さんには、小沢さんを幹事長から解任することができますし、また、総理大臣ですから、やけっぱち解散に打って出ることもできます。ここは鳩山さんが押し留まれば、内閣は持続するでしょう。民主党は動きが遅いですよね、連休明け直後に動けば間に合ったかもしれないのに「5月末」を待っているから。

 いずれにしろ、7月11日ないしは25日に投開票される第22回参議院通常選挙で、私たち国民が決着を付けるべきです。

 ところで、上の写真のように、昨年5月16日の民主党代表選では、鳩山由紀夫候補に25人の推薦人が名を連ねました。衆院議員はその後の8月30日の衆院選でも全員再選しています。

 ちなみに、鳩山推薦25人衆のうち、政務三役に入ったのは、赤松広隆農相、原口一博総務相のほか、楠田大蔵・防衛政務官の3人しかいないんですね。勝ち馬に乗って、出世しようと思ったのに、党内融和のために、政府外に留められているようです。あるいは、本気で「鳩山さんこそ宰相の器だ」と思ったのでしょうか。

 さて、この25人のうち、参院改選組の5人は武士の情けとして、残りの20議員には、これから、1日1人ずつ記者会見して、鳩山内閣への支持を呼び掛ける、忠義の家臣の“切腹”ゲームをしてほしいと思います。20人は次の20のゲームから1つを選び、参院選の公示日の6月24日の前日まで1日1人ずつ、記者会見し、国民の関心を寄せ、その“忠義”で鳩山さんを支持してくれるよう、お願いしたらどうでしょうか。

[鳩山内閣への支持を呼び掛ける“切腹”ゲーム20]

①野党生活が長く、「総理大臣」の資質に思いが至らなかったと謝罪する。
②昨年5月16日の時点で、8月30日に政権交代すると思わなかったと謝罪する。
③小沢一郎氏から推薦人になるよう言われたと告白し、その事細かな経緯を公表する。
④謝罪し、沖縄県に「ふるさと納税」するので許して欲しいと願う。
⑤謝罪し、宮崎県に「ふるさと納税」するので許して欲しいと願う。
⑥自分は無名で、参院選の応援の依頼がないので、参院選の17日間、普天間基地近くのアパートで生活して、リポートをまとめると宣言する。
⑦今でも間違っていないと主張する。
⑧ただひたすら泣く。
⑨議員生活で目立った実績がなく、推薦人に名を連ねて目立ちたかっただけだと白状する。
⑩政権交代後の政務三役入りを狙って推薦人になったが、なれなかったので、その経緯をディスクロージャーする。
⑪鳩山由紀夫さんから過去に資金提供してもらった恩義があるとディスクロージャーする。
⑫小沢一郎氏から公認を取り消すと脅されたとディスクロージャーする。
⑬所属する党内グループの代表者として名を連ねただけだと説明する。
⑭ただただ「後悔している」と述べる。
⑮とにもかくにも、選挙では党が一丸となって闘うと明るく団結を呼び掛ける。
⑯今でも間違っていないと主張する。
⑰「この場で切腹する」と叫び、待機していた同僚に押しとどめられる。
⑱参院選まで断食する。
⑲労組内で、特別執行役員から現場勤務の組合員に降格してもらうと発表する。
⑳輿石東さんに脅されて推薦人になったとディスクロージャーする。

 以上です。

 私は小鳩体制で、このまま参院選に突っ込むことを希望しています。国民が判断すべき問題です。

 ちなみに私は「AERA(アエラ)」の今年最初の号で、登場した識者の中で1人だけ、民主党参院選苦戦を予想しています。AERA(アエラ)さんは今週号で参院選予想を載せていますが、半年前に民主党苦戦を予想していたのは私だけということを忘れないでくださいね(^^;) お声掛けお待ちしております<(_ _)>

[資料]

2009年5月16日の民主党代表選

開票結果 
鳩山由紀夫候補 124票
岡田克也候補   95票

鳩山由紀夫候補 推薦人

(衆議院)

赤松 広隆 愛知5
石関 貴史 群馬2
太田 和美 千葉7
北神 圭朗 京都4
楠田 大蔵 福岡5
小平 忠正 北海道10
小宮山泰子 埼玉7
筒井 信隆 新潟6
仲野 博子 北海道7
原口 一博 佐賀1
福田 昭夫 栃木2
松原 仁 東京3
山口 壯 兵庫12
  
(参議院)
犬塚 直史 長崎
植松恵美子 香川
大久保潔重 長崎
加藤 敏幸 比例
川崎 稔 佐賀
行田 邦子 埼玉
小林 正夫 比例
谷岡 郁子 愛知
広中和歌子 千葉→第22回参院選では比例に転出
藤田 幸久 茨城
牧山ひろえ 神奈川
水岡 俊一 兵庫

(参考) 

岡田 克也候補 推薦人
(衆議院)
大串 博志 佐賀2
小川 淳也 香川1
川端 達夫 滋賀1
菊田真紀子 新潟4
高井 美穂 徳島2
田嶋 要 千葉1
長妻 昭 東京7
鉢呂 吉雄 北海道4
平岡 秀夫 山口2
藤村 修 大阪7
細川 律夫 埼玉3
松本 大輔 広島2

(参議院)     
足立 信也 大分
大河原雅子 東京
岡崎トミ子 宮城
金子 恵美 福島
郡司 彰 茨城
高橋 千秋 三重
徳永 久志 滋賀
中谷 智司 徳島
長浜 博行 千葉
藤本 祐司 静岡
松浦 大悟 秋田
松野 信夫 熊本
水戸 将史 神奈川


鳩山首相がやっと指導力を発揮 福島国務大臣を罷免

2010年05月28日 20時44分57秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 鳩山由紀夫首相は28日、福島瑞穂・内閣府特命担当大臣(社民党党首)を罷免しました。鳩山内閣の閣僚が辞めるのは、昨年末の藤井裕久・財務大臣以来。閣僚の罷免は、郵政解散当日(2005年8月8日)に小泉純一郎首相が島村農相が「解散に反対する」として提出した辞表を突き返して罷免して以来、5年ぶりで現行憲法下5人目。

 明治憲法下では、首相は、内閣の同輩中の首席とされ、太平洋戦争下では陸軍大臣が辞任すると、内閣も総辞職に追い込まれ、陸軍主導政治を招いたことから、戦後の日本国憲法では、理由を問わずに辞めさせることができるようになりました。

 福島大臣の「消費者担当」は、内閣府設置法で必置(必ず置かねばならない)と定められていることなどから、平野博文官房長官が兼務することになりました。

 今後の焦点は、社民党が連立に残るかどうか。仮に社民党が連立維持を臨んだ場合は、辻元清美・国土交通副大臣を中心に、新しい社民党議員の大臣を入れることになりそうです。

 昨年12月以来、「普天間問題」を散々振り回してきた社民党。鳩山首相の決断は、あまりに遅い物でした。5ヶ月の時間の浪費。そして、本土復帰以来、最高潮と思われる「本土から差別されているのではないか」という沖縄の意識。その決断力の遅さで失った物はあまりにも大きいです。

 一方、「忠義の家臣」として総理を支えてきた岡田克也外相と北澤俊美防衛大臣。岡田外相は、「福島罷免」に先立つきょう午後2時半から記者会見し、「私は昨年12月に県外移設は難しく、嘉手納統合案(が現実的だ)と申し上げてきた」「海兵隊は即応力が要るので、沖縄にいなければならない」と述べ、総理と社民党を突き放しました。

 私自身、沖縄訪問歴3回、うち1回は橋本龍太郎総理に同行。そして、沖縄本島中の基地やその自治体を見て回り、平和の礎(いしじ)は、「あ」から「わ」まで全員の名前に目を通した経験があります。そして、また、アメリカと太平洋を愛して生きてきました。平和と沖縄と日米同盟を愛する一人として、鳩山さんの優柔不断ぶりは極めて残念だし、軽蔑します。

鳩山首相、福島消費者相を罷免 辺野古移転の反対めぐり(朝日新聞) - goo ニュース

 鳩山由紀夫首相は28日、連立政権を組む社民党党首の福島瑞穂・消費者担当相を罷免した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移転先を同県名護市の辺野古周辺とする政府方針に、福島氏が応じなかったため。

“最高峰の討議”として、ニコニコ動画が「国会生中継」を開始、初日から5000人が視聴

2010年05月25日 17時49分05秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

 閣議は火曜日と金曜日に開かれます。ですから、火曜日と金曜日のニュースでは、閣僚のいろいろな発言が報じられます。

 先週の21日(金曜日)、ニコニコ動画の「ニコニコ生中継」(http://live.nicovideo.jp/)を見ました。ご存じのように昨年9月、外務省の正副大臣定例記者会見がオープン化され、株式会社ニワンゴが運営する「ニコニコ生中継」では、視聴者からの質問を読み上げています。私なんかは、日経記者として、いろいろな記者会見で総理大臣はじめ質問してきた経験がありますが、このニコニコ動画さんの取り組みはまさに画期的で、質問が取り上げられ、岡田大臣から答えてもらった人は、ホントウにうれしいだろうと思います。国民が民主党政権に期待した「ディスクロージャー(政府の情報の公開と国民との共有)」の象徴的存在です。

 さて、21日のニコニコ生中継は、もちろん、「事業仕分け」にたくさんお客さんが集まっていたのですが、よくみると、「衆議院国会生中継・経済産業委員会」という番組が放送されていました。


 

 写真のように、直嶋正行経産相に対する一般質疑に、民主党の新人、高邑勉さんや、元経産副大臣・IT大臣の自民党・高市早苗さんとの質疑が放送されていました。そして、視聴中に、「来場者数(ニコ動で言う視聴者のこと)」がナント5000人を突破しました。バブル崩壊後、衆院経産委がここまで注目されたのは初めてではないでしょうか。

 で、「あれ?いつからこれやっているんだろう」と思って、株式会社ドワンゴにメールで問い合わせました。大変迅速に回答をいただきました。伸びていく途上にある会社というのは、現場の社員にしっかりと責任を持たせているので、役職者の決済を待たずに回答できるんですよね。会社へのアイデンティティも高いし。同社は先日黒字化したということで、それを感じました。

 以下、私とニコニコ動画の広報さん(株式会社ドワンゴ・ニコニコ事業推進本部)との一問一答。

 (問い)衆議院国会生中継を始めたのはいつからですか?

 (答え)きょう、5月21日からです。

 (問い)この映像は、どのようにして放送しているのですか?

 (答え)衆議院サイドより、映像ソースを頂いて、インターネット配信を行っています。

 (問い)参議院は?

 (答え)是非取り組んでいきたいと思っておりますが、現在のところは未定です。

 (問い)なぜ「衆議院国会生中継」という番組を始めたのですか?

 (答え)[大臣記者会見、事業仕分けなどの]政治系の生放送内で、ユーザーさんからコメントリクエストが多数あり、会見や事業仕分けの中継という経緯があるなかで、最高峰の討議の場である国会の中継を行うことは大変有意義なことだと考えたため。

 (問い)「衆議院国会生中継」のコンテンツとしての魅力は?

 (答え)やはり国会は最高峰の討議の場ですので、ニコニコ動画を通じて、編集を一切行わない生放送にてありのままの事実を放送すること、「ニュートラルな議論の場」を提供することに意義があると考えています。そのような場を提供することにより、若者・ニコニコ動画ユーザーの、政治に触れる機会やコメント等でのリアルタイムなコミュニケーション、意見交換する機会が増え、結果的に関心をもつ人の増加や政治に対する意識改革に繋がっていくのではないでしょうか。

 以上です。

 最高峰の討議の場とのことですよ、センセイ!

 技術的なことはよく分かりませんが、衆議院TVよりも、映像がキレイなんですよね。それと、コメントを入れながら見られるので退屈しない。もちろん、衆議院TVなら、その日の委員会をすべて(議院運営委員会を除く)見ることができる利点があります。

 自分なんかもその辺錯覚しないようにしないといけないのですが、国会議事堂に直接行くというのは、東京周辺に在住していないとムリです。言うまでもなくニコ動なら、全国の300選挙区どこに住んでいても見られるわけで、このニコ動の取り組みは、ホントウに政治を変えると思いますね。画期的です。

 昨日、小沢一郎氏が一年生議員に関して、「最近の民主党若手は自分が天下国家を動かしているようなことばっかり言うけれども、そんなのを信用する奴がいるか」「私は田中角栄先生に『天下国家は逃げやせん。地元の有権者をしっかりととらえるのが若い議員の仕事だ』と言われて育った」と発言したそうです(MSN産経)。

 小沢氏が言っていることは半分正しいとは思います。しかし、この日の高邑勉さんのように、国会でしっかり質問している姿を見せれば、インターネットで300選挙区どこでも見られますから、それ自体が日常活動になります。もちろん地元をしっかり回って“取材”した方が、国会で良い質問ができることはいうまでもありません。

 小沢さんは、「インターネット」と「歳出の右肩下がり」という2つの時代の変化をまったく読めていないですね。入れ知恵してくれる人もいないようだし。

 時代遅れなんだよ、小沢さん!!

 世の中暗い顔した人が多いですが、「インターネット」のおかげで政治の世界では、本物がより早くそれにふさわしいポジションにつき、そして偽者がより早く消えていく時代になりました。主権者である私たち国民にとっては願ってもないチャンスです。

 欧米各国の大統領・首相の年齢をみてもそれは明らかです。もちろん、より早く消える運命にある偽者は、必死に小沢さんにすがるしかないわけですが・・・近い将来、小沢さん自身が消えちゃうかもしれないね。

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 ちょっとくどいですけど、この流れは昨年9月の岡田克也さんの外相定例会見オープン化から始まったと言うことを、書き残させていただきます。