【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「有志の会」が気を吐く「農地法にも外資規制が必要だ」と北神圭朗さん企業の農地所有「特区法改正案」の今国会成立を見越した提案で農政通に同調の動きも出そう

2023年01月31日 18時33分38秒 | 農業
 岸田文雄首相の「黄金の3年間」ともされる衆議院予算委員会のテレビ入り質疑で、「有志の会」が気を吐きました。

 有志の会は、第49回衆院選で無所属で小選挙区当選した5人の男性議員が結成し、現在は参議院の女性無所属も共同歩調をとる会派。「小選挙区当選者のため農政通が多い」との評価もできそうです。

 きょう令和5年2023年1月31日(火)の衆議院予算委員会のテレビ入り基本的質疑で、北神圭朗さん(京都4区・当選4回)が質問に立ち、農地法に外資規制を入れることを提案しました。

 政府は、来月下旬に「国家戦略特区法及び構造改革特区法を改正する法律案」を提出し、兵庫県養父市だけの特例となっている法人の農地取得を全国に広げる方針。内閣府内での調整にてまどりましたが、閣議決定で法案が提出した後の成立は確実とみられます。

 農林水産省は、省内に農地法改正検討チームを設け来年以降に一定の方向性を示す方針。このため、現行農地法によって企業が農地を取得する動きは全国に広がりをみせると思われます。

 野村哲郎農相は「借地ではなく取得となると、別の目的があるのではないか」と答弁し、企業の真意を疑う局面もあると、北神さんに同調。北神さんはパネルを使って、「放送法、航空法には外資規制があるのに、農地法、森林法には外資規制がない」と指摘しました。

 内閣府主導で進んだ企業の農地取得の全国化に歯止めをかけるために、「有志の会提案」に農政通の間で賛同する動きも出そうです。

 以上です。


【小麦】4月改定では価格はほぼ据え置きか、小麦価格はウクライナ侵攻前の水準に戻る、野村農相

2023年01月31日 18時18分51秒 | 農業
[写真]実りの秋の国会議事堂裏側、宮崎信行撮影。

 野村哲郎農相は、きょう2023年1月31日の衆議院予算委員会で「小麦の価格は昨年6月以降下落して、ウクライナ侵略前の水準に戻っている」とし政府売り渡し価格の4月の改定では「急激な価格変動は回避できる」と答弁しました。立憲民主党の後藤祐一さんに対する答弁。

 きょねん2月24日からのロシアとウクライナの交戦で、ウクライナからの輸出が一時全面ストップ。日本の6月の参院選でも争点の一つとなり、首相が「10月まで据え置く」と実績めいた語り口で主張したことを、立憲民主党の泉健太代表が「当り前だ」「分かっていないのではないか」と反論演説する場面がありました。

 農相は「小麦は4月と10月に価格を決めて、価格を6か月間反映するが、ウクライナ侵略により急騰に対する緊急措置として1年間に延長して平準化してきた」とし、国際取引価格が前の水準になったことから、4月改定で大きく上がることはないとしました。

 小麦は数か月程度の備蓄が可能なことから、日本政府など世界の官民で、余剰分を整理するなどして、先物・現物価格が安定したと考えられます。

 一方、日本国内では、昨年お家騒動も含めた倒産が相次いだ鶏卵の価格が史上最高値となっています。

 以上です。

衆議院予算委基本的質疑1巡目から与野党委員間で児童手当の所得制限見直し機運が高まる「戦闘機飛来したら反撃能力」の謎の答弁も

2023年01月31日 17時43分48秒 | 第211回通常国会(2023年1月)

 第211回通常国会は序盤から、3代目岸田文雄ファミリーのずれっぷりに批判が集まりました。「育休・産休中にリスキリングできる」とした首相答弁が土日にSNS炎上し月曜日午前中に自民党議員が火消し。長男の政務秘書官からお土産をもらったかが今朝の閣議後会見で一斉に質問され、全閣僚がお土産をもらっていたらしいということが明らかになりました。

 おととしの菅義偉首相の、長男・上司・総務省局長の3人の会食の音声データでは、小一時間したところで、長男ば「BS!BS!BS!」と3回絶叫し、上司が「あれはCSだよ」とたしなめつつ、けっきょく局長にBSの規制改革の話題に持っていくという、一種の哀れさがありました。

 しかし、前々回の総裁選(敗北)をめぐり日テレ「バンキシャ」で肉のハナマサで食材を買い、赤坂議員宿舎で合計3名で料理・食事を楽しむ岸田さんが、8月なのに、鍋料理をしているずれっぷりを私は見逃しませんでした。

 それはさておき、長妻昭政調会長から質問がスタート。長妻さんはことし最初の政調全体会の冒頭あいさつで「29年ぶりの与党修正」に言及しました。

 首相炎上とは別に、与野党の委員から、「児童手当の所得制限を外してはどうか」とのコンセンサスができつつある異例の基本的質疑となりました。

【衆議院予算委員会 きょう令和5年2023年1月31日(火)】
 「令和5年度予算案」は3日目で、基本的質疑1巡目の後半でした。

 立憲民主党は幹事長の岡田克也さんの関連質疑で、長妻昭政調会長が登場。長妻さんは、民主党政権マニフェスト「3つの約束」の目玉政策「子ども手当」を振り返りました。マニフェストでは所得制限なしの1人月2・6万円でした、平成22年度予算案編成をめぐり、小沢一郎幹事長(当時)が「全国民からの要望だ」として所得制限を要求。鳩山由紀夫首相が政府原案を自ら記者会見説明し「所得制限はいたしません」と党内での紛争があったことを明かしました。その後、12年前の統一地方選直前に、野党・共産党が突如「子ども手当法」に賛成して、成立。野党・公明党は市川市議会からの横展開「児童手当法」にこだわりましたが、このときの混乱はいったん収束。しかし、その後「バラマキ4K」をめぐる民自公3党実務者協議を経て、社会保障と税の一体改革法で、所得制限が法定化しました。

 2007年のミスター年金、長妻昭さんは政権交代後に4期生では唯一入閣して、厚生労働大臣をつとめました。5号館に入る時には拍手なしという禍根を残す扱いを受けました。

 長妻さんは大臣として陪席した参議院の委員会で丸川珠代さんから「愚か者めが、くだらん選択をした馬鹿者どもを絶対に許しません」との言葉を浴び、これを自民党が1500円のTシャツにしてネットウヨらに販売したことを取り上げました。これまで民主党政権担当者の反論を、日本国民は聞く耳を持たないという印象でしたが、ようやく潮目が来ました。

 長妻さんは「消えた年金」について、死亡した人のデータも見られ、遺族が数百万円を取り戻した例もあるとして、政府が広報すべきだとしました。

 玄葉光一郎さんは外相経験者だとして、存立危機事態における反撃能力で質問。首相は「(日本列島に)戦闘機が飛来したら」反撃できるという趣旨の答弁をして、波紋を呼びそうです。さらに、復興特別所得税を導入したときの政調会長兼大臣としての忍びなさを振り返りつつ、期間が延長されるかどうか気にしました。根本匠委員長も同調しているようにも感じられました。

 国民民主党の浅野哲さんは、先日内閣府にこども担当相をたずね、児童手当の所得制限撤廃を訴える岡山の市民らの取り組みを紹介しました。同党は、きょう参議院に法案を出しましたが、最大野党の岡田克也幹事長は同日の定例記者会見で「なぜ単独で出すのか」と不快感を示しつつ、方向性は同じだとしました。

 あす2月1日(水)午前9時から、全閣僚出席の基本的質疑2巡目が開かれます。テレビ中継はありません。

 で、早々に落としどころを探してみました。児童手当法第5条に所得制限の根拠がありますが、金額はすべて政令委任。閣議決定だけで所得制限は撤廃できます。

 特別会計予算書の紙で263ページ(PDF268ページ)を見ると、年金特会の中の児童手当勘定は1兆1849億円と巨額です。仮に所得制限を撤廃すると数千億円の増額となるでしょうが、予備費ではなく、特別会計の与党修正ということもできなくはないと思います。これは提案です。当初予算の修正は平成6年の野党・新進党の要求を受けて与党・自民党が住専への6000億円を落としたのが最後で、民主党発足後は一度もありません。

【閣議 同日】
 閣議後の記者会見で「岸田翔太郎政務秘書官から土産を受け取ったかどうか」問われました。例えば、文部科学大臣ならば、社会部や科学部の記者が政治部デスク・キャップからお願いされて、代わりに聞いたことになります。

【参議院 同日】
 なし。

以上です。

 

【参議院】2月の参議院は、行政監視委員会、3つの調査会の参考人質疑、参議院改革協議会、懲罰委員会

2023年01月31日 17時13分11秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]左から、参議院の分館、本館、別館(第一別館)、6年前、宮崎信行撮影。

 参議院では、行政監視委員会、3つの調査会の参考人質疑、7常任委員会の視察(既報)が、衆議院での2月の当初予算案審議中になされることになりました。

 公職選挙法をめぐって、現在は解消されていない違憲判決はありませんが、合区の増設を含んだ選挙制度改革を話し合う、参議院改革協議会も動きそうです。

 与党・自民党の参議院国対委員長らが同党の役員会で報告しました。

 以上です。

 

安倍龍太郎朝日新聞記者特オチ、存立危機事態での反撃能力は米国含む否定せず、9年前の記者会見で筆者の「ガイドライン」3回質問で私の前席でのびをする侮辱行為

2023年01月31日 05時05分35秒 | マスコミ批評
 きのうの衆議院予算委員会では、存立危機事態での反撃能力の行使について、日本以外の米国の事態も否定しないと首相が答弁しました。これについてけさの日経新聞が1面で報道し、読売・毎日・東京・産経の在京6紙中5紙が4面よりも前に報道しました。

 ところが、朝日新聞は安倍龍太郎記者が書いた1面も含めて、どこにも存立危機事態の情報が入っていません。

 特オチとみなしてよさそうです。

 今から9年前、2014年9月2日の民主党・海江田万里代表記者会見で、筆者・宮崎信行はガイドライン(日米防衛協力のための指針)について合計3回質問しています。国立国会図書館が収集して保存しているページでは、再編集されていますが、実際には、別々に3回質問しています。我ながらしつこいとは思いますが、3度目に海江田さんは「これはなかなか難しいと思いますね、はっきり言いまして。そこが狙いかもしれませんね」と語り、日本で政権交代してもガイドライン再改定をアメリカに申し入れるのは難しいとの考えを示しました。だから、3回聞いたかいはありました。

 ところが、この3回目の質問のときに、安倍龍太郎・朝日新聞記者が前席で両腕を上に上げて伸びをした後にゆったり両腕を背もたれにかけて飽きたポーズをして私を侮辱しました。極端に記憶力がよく過去を水に流さない性格の私は、今でも昨日のことのように鮮明に覚えています。

 この翌年2015年春にガイドラインは改定。宮崎と面識がある、半藤一利さんは、TBS時事放談で「若い人はガイドラインの動きを先に抑えておくべきだった」と2015年夏の安保法制のときに話しました。

 安倍記者本人に直接言わずに、9年越しで、集団的自衛権に関する特オチ、かつ朝日新聞社の経営が傾いた隙を突いて雪辱するのは陰湿だと思いますが、どうしても書きたかったので、書きました。


◎海江田内閣での日米ガイドラインやり直し「マニフェストに入れるのは難しい」集団的自衛権【追記有】 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

◎海江田内閣での日米ガイドラインやり直し「マニフェストに入れるのは難しい」集団的自衛権【追記有】 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

[写真]海江田万里・ネクスト首相(民主党代表)、2014年9月2日(火)、民主党本部内、筆者(宮崎信行)写す。海江田万里ネクスト首相(民主党代表)は2014年9月...

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 以上です。

「安全保障」「こども」「エネルギー」の3本柱で当初予算審議スタート、「2年ぶり首相の長男問題」は外務省欧州局長答弁で打ち止めの公算

2023年01月30日 17時10分14秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]予算委員会で野党トップバッターとなった岡田克也さん、先月、宮崎信行撮影。

 「安全保障」「こども」「エネルギー」の3本柱の頭出しで、予算審議がスタートしました。おおむね6週間ぐらいから当ニュースサイトが描いてきたとおりです。これはもう、すべてのメディアを抜きんでた先見性。例えば原子力規制委員会キャリア官僚が当ニュースサイトを見ていれば、きょねんから「原発へのミサイル攻撃」の答弁を書けていたことになります。

【衆議院予算委員会 きょう令和5年2022年1月30日(月)】

 「令和5年度予算案」は、趣旨説明を1日と数えて、2日目。基本的質疑1日目となります。

 立憲民主党幹事長の岡田克也さんは「43兆円のうちスタンドオフミサイルが5兆円。43兆円の中身を私たちはしっかりと検証したい」「国会無視、国民無視なんですよ」とし、安保3文書の閣議決定からのけ者にされた意趣返しとばかり、野党がこれから5年間、予算委員会で攻め続けることを宣戦布告しました。岡田さんはきのうのNHK日曜討論で小池晃さんと同調した「集団的自衛権のもとでの反撃能力だから日本と関係ない国にミサイル攻撃しなければならなくなるのではないか」として2015年安保法制の周辺事態改め存立危機事態の定義では、首相は「全く我が国と関係ない事態に対応することはない」として、日本だけだと答弁しました。

 2点目のこども政策。岡田さんは前日のNHK日曜討論で、茂木敏充幹事長が野党・自民党の子ども手当攻撃に「反省している」と語ったことについて、首相は「ひとつの意見だ」と突き放し「前回の見直しから10年経っている」と悪びれずに答弁しました。岡田さんが「社会全体でこども子育てを応援するのが子ども手当だ」と強調すると岸田さんは「我々男性は子育てへの関与が薄いと言われてきたが、家族か社会かの二者択一ではない」とかわしました。

 3点目のエネルギー。岡田さんは「ウクライナは数年、原発は数十年。時間軸が違う」とし「GX推進会議で、最悪の事態にどう対応するか議論された形跡がない」と指摘しました。岡田さんは安保と絡めて「原発へのミサイル攻撃が避けられないから、反撃能力の議論にもつながっているのではないか」と問いただすと、首相は「違う、違う」と色を成しました。岸田さんは執務室では声を荒げることがあるとされますが、その片鱗を珍しく見せました。

 階猛さん(岩手1区)は「盛岡がニューヨークタイムズのことし行くべき世界の52カ所の2位に選ばれた」と切り出し、「復興特別所得税の横流しは3兆円程度になるのではないか」と問いました。答弁は当然、鈴木俊一財務大臣(岩手2区)が担当し、税制改正大綱を読み上げました。

 山井和則さんは、子ども手当法の採決で、長妻昭大臣・山井政務官が自民党席から「バラマキだ、バラマキだ」の罵詈雑言を浴びたと振り返りました。旧統一教会の田中会長が新年早々「宗教弾圧だ、サタンだ」と発言したと紹介。岸田翔太郎・首相政務秘書官が5か国歴訪で観光をしたと週刊新潮が報じたことについて外務省欧州局長は「街の風景、ランドマークを撮影したが、中には入っていない」と断定しました。

 逢阪誠二さんが筆頭理事としては珍しく1日目のしんがりを担当。逢坂さんは、フィリピンにいる「ルフィ」らの特殊詐欺に応募した闇バイトについて問い、警察庁刑事局長が「2019年1月にフィリピン当局が36人を逮捕した」ものの現地で他の訴訟があるとして日本に送還されていなかった者がスマホを使い詐欺の指示をしており強盗殺人にいたったと明かしました。



[写真]逢坂誠二・衆議院予算委員会野党筆頭理事(立憲民主党代表代行)と泉健太代表、きょねん7月10日夜、宮崎信行撮影。


[写真]予算委員会で野党トップバッターとなった岡田克也さん、先月、宮崎信行撮影。

 これに先立つ、与党の質問。

 牧原秀樹さんは「総理がころころ代わるようでは、国の存在が下がる。長期政権の入り口だ」と首相を持ち上げつつ、「駅頭に立ったり、新年会に行ったりすると、自民党への批判は2009年当時のように厳しい」と述べ、野党・自民党の谷垣偵一さんのペーパーを紹介。首相に対して派閥離脱を促しました。

 自民党の鈴木貴子前外務副大臣は「安保3文書が決まったが、平時からの備えが大事だ」として、今月視察したエチオピアの給食支援を要望。首相が前向きな答弁をすると、鈴木さんは「本当はここで拍手があがるはずだ。初めての答弁ですよ」と語りましたが、それでも与野党とも拍手が出ませんでした。SNSでは「日本で食べられないこどももいるのに」との批判が出ました。一方、林芳正外務大臣は「久しぶりに、貴子節を聞かせてもらった」と二世議員同士の内輪受けの答弁で、市井とのずれっぷりを際立たせました。

 きょうあすとも、泉健太、馬場伸幸、玉木雄一郎各党首は登場しません。

 おととし2021年は初日から「菅義偉首相と長男と元・前・現総務省情報流通行政局長」の週刊文春スクープが「ピンアップ」になりました。私は初登場の森山浩行委員に対して「答弁した総務省官房長と国家公務員倫理審査会事務局長は、実は自治省同期入省だから、擁護を続けて、最後に郵政を切って総務省を守ろうとするはずだ」と助言し、採決当日朝に全員切られて、衆議院審議通じて、森山さんがバッターを続けることができました。2年前のアクセス解析を見ると、2月からすごい勢いで、5月ごろ一時下がりましたが、枝野幸男ブームで総選挙を迎えるまで大変な勢いで、枝野・立憲がなぜ議席が減ったのかはいまでも謎ですが、森山さんは大阪府で唯一再選しました。

 そしてきょねんは「コロナ」だけで予算審議のアクセスが一向に上がらないまま一年が過ぎてしまいました。

 ことしは今月からようやくアクセス数が回復してきました。安全保障、こども、エネルギーは当面話題として続きそうです。こどもは法案がありませんが、安全保障は5年間続きますので、しっかりと「鍛錬」しつつ圧倒的に質が高い記事を提供していきます。

以上です。

宮崎信行「約束の地」に戻る、ネット右翼論客ら窮乏、週刊文春「最後の雑誌になる」「ウォークマンのいましめ」に賛同

2023年01月29日 08時57分55秒 | その他
 約束の地に、戻りました。

 当ニュースサイトのアクセス数が、2008年以降「ノルマ」にしている、火曜日・水曜日・木曜日に「4000PV以上かつ1000IP以上」の水準にようやく戻りました。

 正確には召集翌日の火曜日は969IPでしたので「嘘」ですが、細田博之衆議院議長の過去の記事にグーグル経由で大量に入り込んで、5675PV(ページビュー)となりました。

 きょねん7月8日の安倍晋三さん暗殺と10日の立憲民主党微減による「黄金の3年間」の後、自分でも目を疑うアクセス数4割減に直面しました。が、グーグル経由の過去記事のアクセスが大幅に回復しました。巷間言われているように、グーグル社がネットニュースをわざと上下させて、PV紐付き広告の営業を妨害させているとの有力な噂に、当サイトも巻き込まれていたと考えてよさそうです。

 週刊文春編集長がきのう付メールマガジンで次のように書いていました。
 
 「週刊文春は最後の雑誌になろう。このままいけば、どんどん週刊誌は休刊していくはず。でも、週刊誌を読みたい人は絶対に残る。最後まで残っていれば、スクープネタはもちろん週刊誌に書きたい作家、ライターも独占できる」

 「ソニーは今もウォークマンを販売している。そして、利益率は高い」「いわゆる残存者利益です」が、ファンが社員技術者より使用歴が長いので「ファンを裏切るようなクオリティのものは出してはいけない」。

 まったく同感です。三浦瑠璃さんが配偶者のベンチャーが10億円前後の詐欺を念頭に東京地検特捜部の捜査が入りました。テレビ朝日が私の番組が収録後に「放送できない」と男性正社員プロデューサーが震える声で電話してくるのは、元報道ステーション全体プロデューサー松原女史について、番記者仲間のネットワークから、民主党代表らに公の場で質問したことで報道担当取締役に嫌われたようです。

 しばらくは、尾中香尚里さんと2人しかいない立憲民主党系・政権交代系の政治ジャーナリストとして、巨大メディアには相手にされないままお茶をひく生活になるかもしれません。が、その間に、週刊朝日だけでなく、テレビ局、新聞社、雑誌社、ネットメディア、ネットウヨ系オピニオンリーダーも相次ぎ採算がとれず政治報道から撤退したり、会社が倒産したりするでしょう。

 それからが真価を問われると思います。ウォークマンの話で言えば、私はアクセス数が伸びなくても、知事選挙など首長・地方議員の選挙は扱ってきませんでした。他のユーチューバーやフリージャーナリスト・評論家と比べて、私の環境、姿勢が一貫しているのは明らかです。

 残り143日間の通常国会は、安全保障、こども、エネルギーの3本柱をしっかりしつつ、入管難民法・性犯罪刑法が集中する法務委員会などしっかり報じていきます。

 ご期待ください。

小沼巧「政権交代後の10年間は国民の選択肢を無くして追い込み諦めさせる政治」→首相「丁寧な説明に努める」

2023年01月27日 17時53分36秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]立憲民主党の会議に出席する小沼巧参議院議員、きょねん2022年6月、宮崎信行撮影。

 代表質問が終わり、週明け8時55分から予算委員会。衆参とも予算委の趣旨説明がされました。

【衆議院予算委員会 きょう令和5年2023年1月27日(金)】
 参議院本会議散会後に「令和5年度当初予算案」財務省の鈴木俊一(岩手2区・10期)井上貴博(福岡1区・4期)の麻生派正副大臣コンビが説明しました。麻生派ばかりなのは麻生太郎さん(82歳)が国税庁に弱みでも握られているのでしょうか。政治資金を帝国ホテルインペリアルタワーのクラブの愛人に払っている人の妻の弟が側近って、3世議員どころか2世議員たちもキモい。

 なお、きょねんは鈴木大臣・岡本三成副大臣(=当時・公明党)が読み違えを連発する失態がありましたが、ことしは事前によく練習していたようです。岡本さんは「闇パーティー」「隠し資産」が副大臣退任後になってから発覚。きょねんの立憲民主党「提案路線」国会対策委員会の甘さも露呈されたともいえます。

【参議院予算委員会 同日】
 本会議が順調に進んだので、「令和5年度当初予算案」の説明を定刻通りに聞きました。2月13日(月)14日(火)に石川県で視察をすることを決めました。当委員会の次回の開催は3月の見通し。

【参議院本会議 同日】 
 代表質問2日目。

 立憲民主党は小沼巧さんが登壇。小沼さんは郷里であり、北関東唯一の「2人区」である茨城で4年前初当選。首位より半分以下の得票での当選でしたが、人口推移から茨城は定数2が続く見通し。

 小沼さんはきょねんの通常国会ではお手柄続きでした。

 農林水産委員として、JAS法で、「物資」とすべきところを「物質」と法文が十数年間違っていたことを、農水省が改正法案執筆時に気づきながら、国会議員には黙ってシレっと束ね改正法案を執筆したのを発見。

野党過去官僚が気を吐く、小沼巧さん「平成11年から法律間違っていたのを隠して改正しようとしている」指摘し与党委員長も激怒、有志の会本会議で「温対法」一会派だけ反対 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

 これは与野党マスコミも激怒となり、農水省が謝罪に追い込まれました。

 決算委員会は、決算承認案だけでなく予備費使用総調書の承諾案も所掌しています。ここでも、提出資料の誤りを見抜き、文部科学、財務両大臣に頭を下げさせました。

「11兆円の説明を求めます」の予備費審査はあっさり6時間も、小沼巧気を吐き文部科学、財務大臣謝罪 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

 こちらも、参議院国対委員長(引退)が立憲結党の功績組織内議員の充て職のような感じになっており、提案路線のもと今でも知られていないかもしれません。

 小沼さんは次のように語りました。
立憲民主社民の小沼巧です。会派を代表して質疑を行います。自民公明の連立政権が成立してから10年が過ぎまして、内外情勢はますます混乱を極め、国民は不安にさいなまれているのであります。この間、政府与党はアベノミクス、GX、新しい資本主義などなど、次々と美辞麗句を吹聴してきたのでありますが、私はその成果に疑いを持っているのであります」と語りました。

 そのうえで、小沼さんは「政治を諦め、失望し、絶望して投票所から遠ざかってしまった多くの国民も同様の疑いを持っているに違いない」と述べました。

 おとといの衆議院本会議で、野党時代の「バラマキ4k」として子ども手当の所得制限を主導した茂木敏充さんが10年越しで所得制限の撤廃へ手のひらを返しました。

 小沼さんは「かつて民主党政権の子育て支援策に批判や反対ばっかりしていた自民党が反省も悪びれもせず、制限撤廃を言い出した。盗人猛々しい政治」をただすと意気込みました。

 「都合が悪くなると隠したり、定義をしれっと変えて何かやってそうな雰囲気だけはいつもしてるんだけど、いやあ振り返ってみると、結果はついてこない。耳当たりが良い掛け声だけでなんとなくやってもらっているような錯覚だけを与え続けてきたのが、今のそしてこの10年間に及ぶ政府与党の実態じゃないかと考えますが、いかがでしょうか」。

 「政府与党は自らの無為無策を放置した挙句に一切悪びれず、他に選択肢がなくなるまで国民を追い込み、国民を諦めさせる政治を行っている。嘘やごまかしのないまっとうな政治を追求する我々とは決して相容れない

 などと印象に残る演説をしました。

 これに対して、岸田文雄首相は「今後も財政民主主義の観点から予備費の使用にあたっては」「国会や国民に対して説明責任を果たしていく」として、お得意の「丁寧な説明に努めてまいります」で答弁を終えて問いに答えませんでした。

 舩後靖彦さんがテレビ入り本会議で初めて質問しました。舩後さんは民間人としては、安倍晋三さん(故人)の知己で保守的な考え方を持っていると聞いたことがあります。

 やはり安全保障に見識があるようで、舩後さんは「敵基地攻撃能力あらため反撃能力を持てるとする安全保障3文書が改定された」と切り出しつつ「防衛予算を減額として、その分を国民生活の向上に資する予算に組み替えるべきだ」と述べました。そのうえで「れいわ新選組の大島九州男さんに対する(火曜日の令和3年決算の)答弁で、国債は国民の借金ではないことが明らかになった」とし「れいわの政策に自信を深めている」と話しました。

 舩後さん「安倍友」説はおそらく本当でしょうが、当選に前後して山本太郎代表に「こびた」わけでなく、現状認識の身軽さを持った舩後さんこそ真の愛国者だと言えそうです。舩後さんも65歳とまだまだ若いので、引き続き注目したいところです。

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あれから8年・・・自民党主流・山本順三「世耕議員と台湾で兵役延長見ほれた」安保法制、馬場「改憲発議を」

2023年01月26日 18時10分08秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]ネットウヨの罵倒をかいくぐり、筆者・宮崎信行の書いた記事も載っている「週刊金曜日 2015年9月14日臨時増刊号 特別編集 戦争への不服従」の書影。

 衆参両院で、本会議代表質問と、議院運営委の国会同意人事がありました。そして、参議院だけ常任委員会を開き、衆議院で予算審議中の2月14日・15日などに、視察をして、参議院はサボっていると言われないようにすることを決めました。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年1月26日(木)】

 政府4演説に対する代表質問1日目。

 自民党は議員会長でなく、安倍派の山本順三さんが登場しました。山本さんは8年前、平和安全法制で参議院トップバッターとして本会議質問。

 安保2法案が参議院で審議入り 北澤俊美さん「必要なのは対案ではなく廃案だ」 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

 直後の改選では永江孝子さん(現・議員)に最後まで追い上げられましたがかわしました。「手を汚した」のが評価されたのか、安倍晋三首相のもと、国土交通副大臣、国家公安委員長。世耕弘成幹事長のもと議運委員長、予算委員長と日のあたる坂道を歩きました。きょねん夏は、高見知佳さん(故人)を大差でかわし4選しました。

 山本さんは「私が参議院に議席を得て19年目になります。今日ほど大きな変革の嵐が我が国に押し寄せている時期はなかったです。米ソの冷戦でグローバリゼーションと相互依存が進み、世界の安定が進むのは、今や儚い夢です」としました。

 山本さんは「昨年末、世耕議員を中心に有志で台湾を訪問し総統や外交部長らとお会いいたしましたが、まさに兵役義務を現在の4ヶ月から延長すると発表されました」「台湾における有事に対する危機意識の高さがひしひしと伝わってくる場面でありました」「昨年末に安全保障3文書が閣議決定されており、それを高く評価され、日台双方にとって大変タイムリーな会談となり、2プラス2の必要性までも言及されたところです」とアピールしました。





 そのうえで「防衛能力の強化や反撃能力の保有など専守防衛のもと大きく転換する抑止力を高める必要不可欠だということを総理がしっかり説明することが必要だ。総理は年初の欧州北米訪問の際、G7首脳との会談で、核兵器のない世界の実現についてどのような成果を得られたのでしょうか?また、それを踏まえたG7広島サミットに向けた取り組みについても総理にお伺いいたします」と質問しました。

 平和安全法制当時は外相だった岸田文雄首相は答弁で、「我が国の有り様は一切変えることなく、防衛力の抜本的強化に取り組みます。持続可能で包摂的な経済社会を作っていくために民間の活力を注入します」と語り、閣議決定と防衛増税による軍拡を正当化しました。

【衆議院本会議 同日】

 きょうの代表質問は長時間ですが、首相と国土交通大臣の2人にしか質問答弁の要求がなかったので、他の大臣は眠かったかもしれません。

 馬場伸幸・日本維新の会単独代表。

 馬場さんは4党協議を振り返えり、「粘り強く国会質疑と折衝を繰り返すことで抜け穴だらけだった当初の政府案に一定の実効性を持たせることに成功しました」と語りました。馬場さんは「被害者救済法は、政府与党がもともと今国会へ先送りし、ほとぼりが冷めるのを待とうとしていたなかで、議員立法で対案を示し、前国会中の成立を実現しました」とアピール。改正感染症法の(1)5類引き下げ(2)ワクチン情報提供ーーの2つの附則も維新の手柄だとしました。

 馬場さんは身を切る改革で「日本維新の会が持つ科学技術・イノベーション特別委員長のポストを返上し、委員長手当(議会雑費)や公用車などの無駄な税金が組み込まれた特別委員会を廃止することができた。小さな変化だが、これまでなかった具体的な実績だ」と維新流儀を東京でも展開。馬場さんは「平成24年11月の党首討論で当時の安倍総裁が1割削減を約束したのに、10年間着手すらしていない」と自民批判のボルテージをあげました。

 馬場さんは憲法審査会について「いつまでも意見を言っていてもしかたない」と言外に立憲を批判しつつ、緊急事態条項の発議案の成文化を岸田さんに求めました。こちらは自民に寄せてきました。

 公明党の石井啓一幹事長に対して首相は「国土強靭化の強力な推進にとりくむ」と3度目の基本計画策定を明言しました。

 国民民主党は玉木雄一郎さん、共産党は志位和夫さんが質問しました。

 ところで、今月、「共産党幹部会委員長公選」を求める本が2冊発刊され、私はすべて読みました。委員長を目指す党支部員が他の支部員と接触できないので推薦人を集められないとの実態を初めて知りました。公選は派閥をつくることになると志位さんは言及しています。本を読んだ限りでは、公選制は説得力に乏しいと、私は率直な感想を持ちました。しかし、志位さんに対して、田村智子副委員長らに交代すべきではないかと、「非党員だけどシンパと思われる有識者」からSNS世論が上がりつつあります。

【衆議院議院運営委員会 同日】
【参議院議院運営委員会 同日】


 古谷公正取引委員長と田中会計検査院検査会の「続投」の国会同意人事について所信表明があり、各々への各党質疑がありました。

 田中さんは「会計検査院は何かを見つけたらそれで終わりではなく、改善策を見つける。実地検査が生きてくる」と語りました。

 古谷さんは、「フリーランスにかかる取引の適正化等に関する法律案(211閣法 号=2月下旬提出予定)」に関連した質問で、「令和3年3月の公取・厚労省・中小企業庁の3者連名のガイドラインがある」とし「法案については、与党の議論が残っている」としました。古谷さんは与党と内閣官房との調整に流れが言っていることを言外に言明しました。新原・元経産省局長が内閣官房分室の担当も兼ねたため、法案作成の比重はそちらに行きそうです。

【参議院第1種常任委員会 同日】
 5つの委員会が開かれ、文教科学委員会は2月13日・14日に栃木県・宮城県で予算や日本語学校の視察をすることが決まりました。ちなみに初当選の時からずっと気づいていましたが、高橋克法自民議員は「小渕恵三首相の株上がれ」の映像の隣に移っていた栃木県高根沢町長でしたので、地元凱旋となります。総務委員会は兵庫県。国土交通委員会は詳細は未定ながら2月13日・14日。参議院内閣委員会は「れいわ新選組の山本太郎と大島九州男の良い話」が界隈で知られていますが、大島九州男さんが委員になりました。参議院外交防衛委員会は視察をすることだけ決めました。外交防衛委員長は阿達雅志さんですが後ろ盾の安倍元首相・岸信夫前防衛相が政界から相次いで去るので厳しくなりそうです。

【参議院国家基本政策委員会 同日】
 室井邦彦委員長が何らかの理由で欠席。他の理事が取り仕切り合同審査会の手続きをしました。

 以上です。

 

【第50回衆院選】公明党2名公認、新・東京29区(荒川区・足立区)に岡本三成さんで、新・東京12区(北区等)は撤退か

2023年01月26日 17時09分16秒 | 第50回衆院選(2025年11月より前)
[写真]西田実仁・公明党選挙対策委員長、きょねん6月、埼玉県内で、宮崎信行撮影。

 西田実仁・公明党選挙対策委員長はきのうの党の定例記者会見の冒頭に発言し、第50回衆院選で、岡本三成さんを新・東京29区(荒川区・足立区西部)に、斉藤鉄夫さんを定年特例を決めたうえで、広島3区(広島市安芸区など)で公認したと発表しました。


[写真]岡本三成さん、都議補選の応援演説時に、宮崎信行撮影。

 2020年国勢調査にもとづく10増10減で、東京都は5増、広島県は1減となっており、当然両都県とも小選挙区の区割りが変わりました。

 ところで、改正公選法は既に施行していますが、区割り変更の大小・現職のバッティングを考え、「新・東京29区」と「広島3区」というような表記を柔軟に使っていきます。

 これについて、自民党の森山裕選対委員長から反発があるとの説もあります。

 新・東京29区に岡本さんが立った場合、北区全域を含み板橋区の一部も「東京12区」に公明党が今後擁立するのかどうかは明言しませんでした。

 荒川区は創価学会の平和会館が2つ以上あります。都議選は定数2なのに連続して当選しています。前回の都議選では、区道ないし私道を候補者不在で流す選挙カーを、私が両手足を広げて大文字になり、ストップ。大学生の男女3人組だけで回しており、「情勢どうなの、心配してるのよ」と話しかけたところ、数十秒後に年長の男子学生が「分かりません、と言って」と私が非居住・非創価学会員だと見抜いたようでした。

 足立区では、2013年3月9日に、私が創価学会員に集団監禁される事件が発生。太田昭宏国土交通大臣が就任4か月後に、私の父が脱税をしているのを知っていると脅して、家賃値下げ要求をされました。これは昭和時代に、所得税確定申告書にこの人物の名前を書いていなかった事実がありますが、宮崎機械法人から社長個人に対しては本社・第4倉庫などの家賃をまとめて払いけっこうな所得税を払っていました。また不動産取得の際に別の銀行の定期預金を使ったのは、裏金ではなく、メインバンクの気に障らないように内緒にしていたのであって、まったく問題ないことを知っていたため、びくともせず。これに連座して「バランス釜が自爆した」という嘘をつかされたプロパンガス会社の専務。日本最大の「プロパンガス業者競合地域」は実は、東京23区で十数社が競合というすごい状態。一番安い業者を教えてくれるウェブメディアがありますが、問い合わせたら、その会社はプロパンガスは廃業したようです。安定財源を失いながら、設備会社としては活躍しているようです。


[画像]宮崎信行が創価学会足立支部員の営利目的集団監禁事件で脱出して荒川土手に批判した直後に、友人向けSNSに投稿した写真と文章の写し。

 脱出直後に、私が友人向けSNSに書いた辞世の句は「足立区で大家業。アベノミクスの光と影3つ。脱出して、生誕の地。荒川のほとり。謙虚に誠実に」と書いてあります。私は荒川区にある「東京女子医科大学東医療センター」の生まれですので、足立区の監禁現場を脱出して、荒川土手にたどり着いて、場所が分かる写メールを友人向けSNSにあげたというところです。

 私は創価学会台東支部の中堅に告げ口したところ、足立支部員の首謀者から号泣謝罪電話。但し、前回の衆院選でも首謀者の配偶者から選挙はがきに「宮崎智志様」という経緯不明のハガキが来ましたので、フレンドの目標達成が大変なのかもしれません。

 因縁のある足立区西部と荒川区がセットになって「新・東京29区」になりましたので、経済的協力者との縁をひもときながら、第50回衆院選での報道をしていくかもしれません。

 選挙道楽30年。ますます楽しい。

 以上です。

【日銀新総裁】立憲の笠浩史議院運営委筆頭理事「候補者の所信聴取と質疑のライブ中継」を要求、野党は本会議反対でも政府案で決定が確実なため委員会で存在感発揮へ

2023年01月26日 16時30分07秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]笠浩史・衆議院議院運営委員会野党側理事、きょねん2022年11月、宮崎信行撮影。

 日本銀行の新総裁をめぐり、衆議院議院運営委員会で所信表明と質疑のインターネット生中継をするよう、立憲民主党の笠浩史・筆頭理事がきょう26日の理事会で要求したことが分かりました。

 衆参両院は、古谷公正取引委員会委員長と田中会計検査院検査官の「続投」を求めた政府が提出した国会同意人事案に関して、きょう所信表明とそれに対する質疑をしました。参議院側はネット中継したのに、衆議院は非公開だったことから、立憲は「今後の同意人事だが、ネット中継してもいいのではないか」と促しました。山口俊一委員長(自民党)と盛山正仁・与党筆頭理事(同)も前向きな方向で協議事項にすることにしました。

 公正取引委と検査官は通称は「認証官」とされ天皇の前にモーニングで出る必要がありますが、日銀総裁は違います。とはいえ、国内外に与える影響力はけた違い。

 また野党としては、政府が提出した総裁候補に、本会議で反対してもその人物が総裁に就任することは99%で確実です。よって議院運営委での質疑でアピールするしか算段はありません。

 各党はこの後、政調部会などを開き、党としての賛否を決定。本会議にのぞみます。国会同意人事案は衆参の先議はないほか、衆議院の優越規定が存在せず、衆参両院とも過半数の賛成が必要です。

 参議院では、西岡武夫議運委員長(民主党、のちに議長、故人)の時代からネット配信を開始。自民党側の抵抗で「録画おっかけ配信」となったこともありましたが、西岡さんの腕力で押し通しました。衆議院ではきょうも非公開で行われました。

以上です。
 

「改正水道法」の水道切り売りは宮城→外資だけでなく厚労省も水道課すべて手放しお問い合わせ先は環境省・国交地方整備局へ法案を再来月上旬に提出へ

2023年01月25日 22時28分04秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]宮城県及び仙台市(仙台大観音)を取材する筆者、日本一お金儲けがうまい真言宗だが、筆者と同じ真言宗智山派法人が所有・経営していることを現地で初めて知ってびっくりしたが県による水道の外資売却による金儲けはゆるされない=きょねん6月。

 6年前、外資への水道売却をはかる新自由主義だとして、「改正水道法」(議案番号196閣法48号)で、宮城県及び仙台市などで民間への切り売りがされていますが、なんと、厚生労働省が「水道課」まで手放す法案が提出されることが分かりました。

 当時から、宮城県及び仙台市、奈良市がねらいだと目されていました。

 今週のニュースとして、宮城県の村井知事が、テレビ東京が放送した番組で宮城県及び仙台市の水道が外資に売られるという内容があり、法的根拠がない民間団体「BPO」に申し立てたとされています。SNSでは「図星をつかれたからおこっている」との指摘もあります。私は村井知事も石川社長も人脈をもつ上級国民ながら人生通じて両者と一円の取引も発生していません。

 政府は「生活衛生等行政の機能強化のための関係法律の整備に関する法律案」(211閣法 号=未提出)を3月上旬に提出して、来年令和6年4月1日に施行したいかまえ。水道課について「環境の保全としての公衆衛生の向上及び増進に関する専門的知見等を活用する観点から、環境大臣に移転する」とし、一部は国交省・地方整備局にも移すと、立憲民主党政調・国対会議で説明しました。

 コロナ第8波で「公衆衛生の知見」が環境省にあるという意見は皆無で、もう少し言い訳を考えてほしいところ。

 医薬生活衛生局水道課まで、切り売りという印象もあります。反対運動をする人が、国のデータを活用したり、意見を言ったりするときに影響が出ることも予想されます。

 厚労省の第211回通常国会提出予定法案は6本。立憲民主党の泉健太代表は「法案の鍛錬をする刀鍛冶路線」をとっており、ていねいな審議に期待したいところです。

「水道法」の検索結果 - ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

 また橋本行革で、厚生省から環境庁に廃棄物を移したことで災害廃棄物で東北で大混乱。親子3代で、大臣・副大臣の橋本家がおいしいところは厚生省に残したのではないかとの不信感も感じます。さらに、山本太郎れいわ新選組代表が質問した女性の水道課長(元新潟県副知事)が省に存在を隠していた障害を持つ弟に殺害されて交代したという因縁もあり、陰謀論者も含めてかなりていねいな精査をしてほしいところです。

[写真]仙台大観音を取材する筆者=きょねん6月。

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泉健太「反撃能力の日米一体化」に首相は2014年7月1日の閣議決定持ち出し、自民・茂木幹事長「児童手当の所得制限撤廃」をぬけぬけと持ち出す漸進主義

2023年01月25日 21時57分34秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]立憲民主党の大築紅葉衆議院議員、おととし10月、北海道内で、宮崎信行撮影。

 7月上旬の安倍晋三暗殺と参院自民過半数のあと、政治への関心を示すインターネットの指標が急落していましたが、通常国会開会で少し上向いてきたようです。

 きょうは政府四演説に対する各党代表質問1日目でした。

【衆議院議院運営委員会など きょう令和5年2023年1月25日(木)】
 きのうの細田博之議長の「安倍晋三さんに伝えると言ったのはリップサービス」「安倍さんは祖父の代から統一教会と関係が深い」と語ったことについて「死人に口なし」「1990年から勝共議員に名前がある」との批判が上がっています。与野党国対はいったん区切りがついたとしていましたが、立憲国対などは風向きを見ていますので、次の展開もあるか。

【衆議院本会議 同日】
 「安全保障」「こども」が序盤の話題に。

 立憲民主党の泉健太代表は令和5年の国会議事録を「私たちの命と暮らしを守ってほしい。我が国の平和と繁栄を壊さないでほしい。政府だけで勝手に決めないでほしい」との言葉で封切りしました。

 泉さんは防衛3文書と2+2で加速した軍拡について「日米の一体化が進めば、進むほど、専守防衛を逸脱する懸念がぬぐえません」「政府はあらたに統合司令部を新設するようですが、実際、韓国の米韓連合軍司令部では、有事の際は米軍側司令官が連合軍司令官を兼ね、指揮を執り、NATOでも米軍が指揮をとるしくみがあります。総理、日本もこのような指揮権の共有や移譲を考えているのですか、お答えください」と述べました。

 首相は答弁で「反撃能力と日米の指揮権について質問がありました。弾道ミサイルによる攻撃が行われた場合に、武力行使の3要件にもとづき防ぐのにやむをえない必要最小限度の攻撃として行うものです」と語りました。立憲主義と平和の破壊が始まった2014年7月1日の閣議決定で初登場した新武力行使の3要件で答弁しているので、説得力がありませんでした。

 自民党の茂木敏充幹事長は「児童手当の所得制限を撤廃すべきだ」という、どの口で言っているんだとの政策プロセスの整合性のない「漸進主義」の振り子の論理で国民をだまし、茂木派の総理奪取の号砲を鳴らしました。



[写真]舌を出す、茂木敏充幹事長、きょねん7月、神奈川県内で、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の2人目は、大築紅葉さん(北海道4区比例)。大築さんは「一昨年の夏まで、私はテレビ局の政治部記者としてこの国会の中で取材していました」と紹介しました。大築フジ記者は現実に、廊下で話さない岡田克也さんの2番目に信頼されている野党担当記者でした。秘書にアニバーサリーの物のプレゼントなどきめ細かい人間関係作りもあり信頼されていました。第3位グループの山岸一生朝日記者。秘書として2番目に信頼されていた本庄知史さんら、意外と多い「立憲の1期生」として国対・政調で活躍。大築さんは国対委員長と同じテレビ記者ということや、女性の構成員をめぐる執行部の批判を受けてバッターに抜擢されたとみられます。県議経由の元小沢一郎番・渡辺創元毎日記者ら立憲は居心地が良いようです。但し、大築さんが抜擢されますが、立憲は本部も県連もそれだけですから、統一地方選の準備を進める女性の新人はそういうものだと覚悟しておいた方がいいと思います。

 大築さんは「地域の公共交通の再編、地域の公共交通に対する公的資金投入を含む地域公共交通への具体的な支援策について国民全体の暮らしを守る観点から、今後の公共交通の在り方をどのようにお考えですか」と問いました。首相は「人口減少による長期的需要減に加えて、コロナで厳しい経営状況にあります」とし「国民全体のくらしを守る観点から、地域の関係者が連携して、地域公共交通ネットワークへのリ・デザインをすすめる」「人材育成をする」と述べました。国土交通省は来月上旬に「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などの改正案」(211閣法  号=未提出)を出します。

[写真]立憲民主党の大築紅葉衆議院議員、おととし10月、北海道内で、宮崎信行撮影。

 大築さんは、知床遊覧船事故にも言及。首相は「海上交通運送法改正案」(211閣法 号=未提出)の3月上旬の閣議決定を示しました。知床で起きた事故ですが、当時の海上保安庁は大築さんとおなじ小樽出身です。

 あすは午後2時から。

【参議院 同日】
 きょうはなし。あす10時から。

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「普通の言葉が伝わる政治」から30年、羽田次郎に首相「答弁を差し控える」の定義「国会の権能に属することであり政府の立場うんぬん」

2023年01月24日 18時27分42秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[画像]新設のアクリル板を確認してマスクを外して「羽田スマイル」を披露した羽田次郎参議院議員、きょう2023年1月24日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 先週のフリージャーナリストのライブ配信で、宮崎信行とその亡父が「町工場の経営者だ」という発信がありましたが事実無根です。「工作機械販売会社の経営者」です。両者を比べれば、人件費が安く営業利益が高く出やすいので、失われた30年を平然と乗り切ることができました。資本主義の芸術家を自任しており利益率がらみの理論の齟齬は看過できません。

 「普通の言葉が伝わる政治」の羽田孜代表の「新生党」が結党直後に55議席をとり政権交代してから30年。岡田克也さんが官邸に出かけた際、秘書官室で小沢一郎幹事長が珍しく上着を脱ぎ「孜ちゃんが言うことを聞いてくれない」とうなだれ、執務室で羽田さんは「総理へのファクス」を貪り読んでいました。

 おととし4月の補選では、長野第3都市「上田市」の自民党出陣式で、当時7歳だった現職自民県議が「この信州・上田の地が、かつて日本の政治史を変えるドラマの舞台になったことは承知していますが、地元の地方創生も考えてください」と絶叫しながら締めくくりました。大人たちはここぞというときだけ、「羽田孜という人は、平成5年ごろに何をした人か」をこども達に教えるようで、羽田次郎さんは圧勝しました。民間経済はいまでも健在で一言居士の賢い人が多いように思える地域ですが、東京で生まれ育った世襲だから、孜さんや次郎さんは信州人の中でもしゃべりがうまいということもあると思います。

 総理の子と言え野党のヒラ議員ですが、外交防衛委員兼決算委員という、比較的良いポジションで残りわずか2年半の任期で勝負する羽田次郎。委員を代表して本会議で「岸田総理の答弁を差し控えるとはどういう意味か」と問いました。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年1月24日(火)】
 「令和3年度決算承認案」が鈴木財務大臣から説明され、全閣僚に対する代表質問がありました。

 自民党の和田政宗さんは「決算より前に、総理の欧米訪問について質問する」と語り、衆議院議員に先んじました。

 アクリル板新設でマスクをとった羽田次郎さんは「立憲民主・社民の羽田次郎です」と語り「本来なら、昨年秋に審議入りしているはずだったが、財務大臣外遊の連絡ミス、相次ぐ閣僚辞任で遅れた」と批判しました。

 そのうえで、岸田首相の口癖「答弁を差し控える」の意味を問いました。首相は答弁で「国会の権能に属することであり政府の立場からお答えすることが適当でないと考えられるもの、また外交や危機管理、市場への影響などの観点からお答えすることが適当でないと考えられるもの」では答弁を差し控えるとしました。

 共産党の吉良よし子さんも、衆議院側に先だち、安全保障3文書の閣議決定を批判。首相は「国家安全保障戦略等の決定の在り方についておたずねがありました。3文書については、憲法及び国際法の範囲内で行うものであり、専守防衛の考え方を変えるものではありません。NSC4大臣会合、有識者会議、与党ワーキングチームで1年半議論してきました。その集大成として3文書の閣議決定のかたちでお示ししました。進め方に問題があったとは考えておりません」と述べました。

 れいわ新選組は昨夏から「登壇会派」となっています。バッターは山本太郎代表だけが決められるという党内事情のようです。きのう新議員として紹介された大島九州男さんが登場しました。

 大島さんは「国の借金という言い方は、借金は悪いものだという感情を利用しており、やめるべきだ」と述べました。財務大臣は「国債は議員ご指摘の通り、政府の負債でありますが、国債の償還や利払いに当たっては国債の保有の有無にかかわらず国民の皆様に税負担のお願いがある借金だと認識している」と語りました。

 この、鈴木善幸ならぬ鈴木俊一大臣と官僚の「国民」が寿命があるものかないものか。明治維新で日本に入った単数形・複数形同形の英語「The Nation(ネーション)」を60歳乃至80歳で死ぬ人間なら借金だし、日本国と政府と国民は千代に八千代に寿命なく継続するのなら、60年償還ルールという概念が根底から間違っており、負債に過ぎず、断じて借金ではありません。例えば、私は自分が生まれる前にできた山陽新幹線の債務を自分の税負担で返しているとしてもむしろ進んで返したいとしか感じません。

【参議院決算委員会 同日】
 「令和3年度決算承認案」1日目。財務大臣の説明と会計検査院長の報告。

【衆議院議院運営委員ら 同日】
 細田博之議長を議長公邸にたずね、統一教会の箔付けに関して1時間ほど質疑しました。今後の対応は国対委員長預かりに。

●閣議は前日に繰り上がっており、開催されませんでした。

●あすの予定
 代表質問1日目。

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「地方創生」衆議院からは8年で消える、首相ら施政方針演説「国土強靭化改定」「出生率反転」「外交の裏付けとなる防衛力が必要だ」

2023年01月23日 17時59分55秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]先週土曜日に、横浜での政治活動中に負傷した筆者。

 150日間の通常国会。負傷したので自宅・事務所でインターネット傍聴しました。きょねん森山浩行国会対策副委員長の事務所で衆議院通行証をつくってもらったので、委員会現地傍聴をもっと増やしたいと思います。また、4月9日投票の横浜市議選港北区8人区で大野トモイ市議のトップ当選をめざしていきたいと思います。テレビや雑誌に呼ばれるために中立を装うのはもうやめようと思います。地方出張はあまりなさそう。がんばります。

【国対委員長会談・衆議院議院運営委員会 きょう令和5年2023年1月23日(月)】

 あす、議長公邸で、細田博之さんの旧統一教会箔付け問題で、アタマ撮り以外は非公開で懇談。少数会派の質問は理事会派が代わりに聞くことになりました。立憲民主党と日本維新の会の国対協議は2週に1回で定例化することになりました。

【衆議院本会議 第1ラウンド 同日】
 召集日には珍しく5分強遅れました。維新の「身を切る改革」の1つ、特別委員会の再編で一つ減りました。廃止されたのは菅義偉野党筆頭理事と公明党が要望した特別委員会であまり成果がない12年だったと、私は評価します。

【衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成等に関する特別委員会 同日】
 互選で、橋本岳特別委員長が就任。これで、「地方創生」という言葉は衆議院から8年ぶりに消えました。解釈改憲閣議決定後の目くらましだったという振り返り方も現時点でできそうです。41県議選わずか2カ月前のはしご外しです。

関連記事のご紹介)

【参議院本会議第1ラウンド 同日】
【参議院地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会 同日】
 新議員が紹介され、特別委員会が設置されました。参議院では「地方創生」の名前は残り、鶴保庸介特別委員長が互選されました。

【衆議院本会議 同日】
【参議院本会議 同日】


 岸田文雄首相の施政方針演説など政府四演説がありました。

●秋葉賢也前復興相更迭は言及無し
 前の国会から、閣僚更迭では首相が本会議で説明する先例ができつつありましたが、きょうは、閉会中の秋葉賢也前大臣更迭の言及は全くなし。また日米首脳・「2+2」など歴訪の報告も首相からは特になく、外交演説ででたぐらいでした。

 施政方針演説は、近代国家の時代の転換点として、明治維新から先の大戦の敗戦までが77年で、そこから数えて、くしくもことしが77年になるとの時代認識を提示。首相は「外交には裏付けとなる防衛力が必要だ」と語り、国家安全保障戦略など先月の安全保障3文書の策定を報告しました。

 首相は「持続的に賃金が上がる構造をつくるための労働市場改革を進める」と述べ「6月までに、日本企業に合った職務給の類型化をして、お示しする」と語りました。「フリーランス取引の適正化」「希望する非正規雇用者の正規化」も明言しました。

 首相は「きょねんの出生数が80万人を割り込んだ。社会機能を維持できるかの瀬戸際だ」とし「出生率を反転させなければならない」との課題を初設定。伊勢での年頭記者会見の「異次元の少子化」のフレーズは封印または撤回し、「こども子育て予算の倍増に向けた大枠を、6月の骨太の方針より前に提示します」と国会でも重ねて明示しました。

 首相は「関東大震災からことしで100年の節目だ」とし、「新たな国土強靭化基本計画を策定します」と初めて明かしました。同基本計画は政権再交代後に4年半に1度のペースで見直され、3度目となります。

 外交演説で林外相は「昨年は前例のない頻度と対応で北朝鮮の弾道ミサイルの発射があった」とし「日米、日米韓で安保理を含めて緊密に連携していきます」と話しました。

 財政演説で鈴木俊一財務相は「日本経済はコロナ禍からの社会活動の正常化が進みつつあり、緩やかに回復している」としつつも、ウクライナ・穀物・エネルギー・利上げの影響があるとしました。そのうえで「財政は国の信頼の礎であり、平素から財政余力を確保する」べきだとの考えを述べました。また「令和5年度税制改正では、資産所得倍増に向けたNISAの拡充、スタートアップ税制、超富裕層の増税」を語りました。鈴木さんは、「防衛力を安定的に維持するための財源を確保する」と話し、「防衛増税」にふれませんでした。これは令和5年度税制改正には、お題目だけで、防衛増税のメニューは今秋以降に先送りされているので、鈴木さんの演説は誠実だと言っていいでしょう。但し、来週からの予算委員会ではツッコミが入ります。今国会の見どころとして、防衛増税は「今秋以降に先送り」が令和5年度の政府・自民党・公明党の一致した見解だということを頭に入れることは必須です。

 後藤茂之・経済財政政策担当大臣の経済演説では「経済のあっての財政であり順番を間違えてはいけない」と述べ、与党から拍手を得ました。但し、労働市場改革で、首相が「希望する非正規雇用者の正規化」と言ったのに、経済演説にはこの部分がなく、本気度が問われていると感じました。

 きょうは政府四演説だけ。これに対する各党代表質問に関しては、衆議院では「北陸の小京都・金沢」とみられる着物姿の佐々木紀・自民党議員が、参議院では尾辻秀久議長が自ら動議を出して、延期することが全会一致で決まりました。

【参議院議院運営委員会 同日】
 あすの午後1時から本会議を開き、「令和3年度決算承認案」の説明と代表質問をすることを、確認しました。

【繰り上げ閣議 同日】
 月曜日ですが、閣議を開き「令和5年度予算案」の国会提出などを決定しました。

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