宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

衆議院任期折り返す法務「柿沢未途副大臣が辞任したから欠席は事務方の越権行為」謝罪に与野党賛同、首相「減税+給付金」の2回目を排除せず

2023年10月31日 18時37分07秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]出口調査の下限を突き抜けた97議席に終わった立憲民主党、おととしのきょう、東京プリンスホテルで、宮崎信行撮影。

 衆議院の任期はきょう折り返しました。

 おととし、立憲は、東京8区・香川1区・千葉8区の3つの当選ボードをだしました。
 この3選挙区について、当ニュースサイトは、12日間の選挙戦の初日から4日目までにすべて現地取材。選挙区の雰囲気、構図、政権の枠組みからの俯瞰を報道しました。一人でやっている当サイトの選挙報道における他の媒体の追随をゆるさない大きく抜きんでた実績を証明しました。

 6営業日連続で全閣僚出席の異例国会日程が霞が関を疲弊させたのは、野党の質問通告遅れではなく、法務省の検察官採用の官房だったようです。

 筆者はことし、共同通信きさらぎ会の会員の代表の立場で、斎藤健法相から「【法務省】斎藤健大臣は職員の新規採用ルートについて「法務省は他の役所とちょっと違う」「マネジメントはなかなか難しい」と認める」同意を得たとおり。半年前から都内で公然とくすぶってきた江東区長に当選した木村弥生陣営の公選法違反で、突然けさの朝日1面トップで登場した柿沢未途衆議院議員について、要求されたけど、副大臣を辞任したから出席しないと国会に連絡。法務省は大臣秘書官も、官房長も、秘書課長も検察官採用。検察官とは、万引きの累犯者の調書を一太郎で作成するのが仕事の大半ですから国会対応に不慣れです。

 およそ2時間ないし2時間45分、法務省の検察採用官僚のせいで、全府省庁が待機させられた計算になります。

【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年10月31日(火)】

 基本的質疑1日目です。あさって閣議決定する「新たな経済対策」について、4万円の所得減税+7万円の給付金のセットについて、岸田文雄首相は「1回で終われるように経済を盛り上げていきたい」と蓮舫さんに答弁しました。山口代表・萩生田政調会長が示唆する複数回の減税・給付に含みをもたせた格好です。今後、答弁揺れを指摘される可能性もあります。

 苗字は「小泉」なのに郵政造反組のため入閣が遅れた小泉龍司法相は「柿沢副大臣は、内閣総務官室に辞表を出した」と答弁。徳永エリさんの質問が終わったところで、中西祐介、石橋通宏両筆頭理事らが協議。11時40分に暫時休憩となりました。野上浩太郎、斎藤嘉隆両国対委員長が「集中審議の開催」で合意。

 午後2時45分に再開しました。首相が発言し「午後12時20分に法相が辞表を受け取った。先日の山田太郎文部科学政務官に続き謝罪します。また、受理する前に国会の要請があるのに出席しなかったことを謝罪する」としました。小泉法相は「私が予算委員会に出席中に副大臣の辞表が出されて、委員会に出席しないと判断したのは、事務方の越権行為だ」としました。法相の「事務方の越権行為だ」との認識は、ファクトとして与野党とも同意したようで、正常化しました。
 立憲の杉尾秀哉さんんは「Dappiの裁判はワンズクエスト社が控訴しないので確定したようだ」とし「パネルを理事会で拒まれた」としました。首相は「新聞等で承知している」としました。この後、ワンズクエスト社の社長と、自民党の事務総長、元宿仁氏の名は出ませんでしたが、親戚だと指摘しましたが、政府自民党からは言質はとれずに終わりました。

 立憲・岩手の横沢高徳さんは農業の担い手が減っていると問題視。宮下農相は「20年間で担い手は減っているが、生産額は微減であり、1人あたりの生産額は1・5倍になっている。この20年間の農政が間違っているとはいえない」としました。

 自民党は、福岡資麿さん、中西祐介理事も質問しました。中西さんは参議院のODA調査にかつて4回派遣されたとしました。中西さんは「ロヒンギャについて申し上げたいが、詳細は特別委員会に譲る。首相は外交の岸田として理念外交を進めてほしい」と語りました。午後6時35分ごろ散会しました。

 ところで、1年前のきょうも、寺田稔総務大臣が政治資金規正法で答弁できず、政治力を落としました。寺田さんは婿ですが、世襲で東大法学部は意外と少ないのですが、家業なのに政規法、公選法を理解できていないのは、上下関係を正しく理解せず織田信長に金を要求した足利義昭のように滅ぼされるべきだと強く感じます。

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柿沢未途法務副大臣「内閣総務官室に辞表を出した」も参議院予算委員会招致へ 公選法違反

2023年10月31日 13時29分38秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]柿沢未途法務副大臣、7年前の2016年、東京・永田町で、宮崎信行撮影。

【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年10月31日(火)】
 まだ補正予算案は提出されておらず、予算の執行状況の調査。
 今国会初開催で、末松信介委員長が続投のあいさつをしました。この後、全閣僚が出席して基本的質疑1日目となる段取り。
 しかし、ここで、島村大予算委員が閉会中に亡くなったとして全員で黙とうとなりました。


[画像]きょう2023年10月31日の参議院インターネット審議中継から、宮崎信行がスクリーンショット。

 これには、参議院予算委員だけでなく、岸田文雄総理大臣ら全閣僚も起立して、島村大さんに黙とうしました。

 筆者・宮崎信行としては来月18日にせまった日本大学第二高等学校の同窓会の実行委員の立場から、岸田さんら、そしてなんといっても、天に感謝したいところです。

 東京15区と江東区長、都議、区議は選挙区割りが同じですが、柿沢家、木村家、山崎家、そして秋元司さんらで、回しているとされています。木村弥生新区長は、統一地方選直後から、YouTube有料広告で批判が出ており、マスコミからの記者会見要請を長く無視し、定例会見も拒みました。その後はじめて開いた記者会見で、東京地検特捜部の捜査中だからこたえられないという趣旨の発言をしました。今回、区長室などに捜索が入り、本会議を欠席し、辞任する意向を記者会見で表明しました。けさの朝日新聞1面トップは、柿沢未途法務副大臣が提案していたことを報じました。柿沢さんは、暗いな山崎さんを押しのけて、木村さんが区長になれば、木村家が衆議院に出てくることがないので、一石二鳥だと思ったのでしょう。

 徳永エリさんの問いに、小泉龍司法相はこの審議の準備があったから、報道後に副大臣にあっていないとしました。ここは徳永さんの押しが強すぎた印象もありますが、「内閣総務官室に辞表を出したと聞いている」と歯切れの悪い答弁をしました。

 午前11時40分ごろ、暫時休憩。

 柿沢さんの予算委出席について、法務省が、辞めた副大臣を出せないという趣旨の発言を理事会でしたようで、自民党側が考え方を整理したいとして、理事会も休憩になったようです。

 徳永さんの質問は11時6分までの予定でしたから、ここまでで34分遅れとなっています。

 「国政情報センター」の出版物では、

 
 辞任第一号の山田太郎前文部科学大臣政務官、柿沢法務副大臣はともに「麻布高校」の卒業生で、鈴木俊一財務大臣を含めて合計5人の現職衆参議員がいます。同じページに、日本大学第二高等学校も載っていて「2名」となっていますが、島村さんが亡くなったので、現職は大島九州男さん1名と少なくなりました。

 きょうの今後の審議のもようは、別のエントリー記事で報じます。

 以上です。
 

 

任期折り返しの前日に政党支持率で自民と立憲が20ポイント差に入る、維新幹事長「160兆円配れば10兆円上振れになる」と指摘

2023年10月30日 17時16分07秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]2年前のきょう(2021年10月30日)最終日を自分の選挙区で終えて画竜点睛を欠いた感がありつつも全国の情勢で充実した表情を見せた枝野幸男・立憲民主党初代代表でしたが、翌日、まさかの大失速となりいまだに私も理由がよく分かりません。大宮駅で。

 日経新聞の内閣支持率が政権交代後最低。ANNでは、3年前の結党以来、自民党と立憲民主党の支持率が20ポイント以内になりました。政治家女子48党に代わって参政党を含めた政党助成法成立後では最多の9政党体制の衆院選に向け、任期2年となりました。

【衆議院予算委員会 きょう令和5年2023年10月30日(月)】
 予算の実施状況の調査の基本的質疑2日目です。
 立憲民主党の逢坂誠二筆頭理事は、週末、地元に帰ったとして、「減税と給付金のは自治体の現場が混乱する」「防衛増額とこども子育ての(国の)安定財源が必要だ」「教育費の無償化だ」と語りました。人間と人間は会話も対話もごまかせますが、経済も複式簿記の取引ならすべて対話です。逢坂さんの話は、北海道の自治労・日教組のOBOGがいいそうなことで、お金の対話としては循環していません。立憲民主党は、自治労が大量動員する「大作戦」でなくても、50人以上の街頭演説会ができるようになっています。2年前の代表選から、党内求心力が落ちているとみられる逢坂さんの政策は党の政策ではないと考えられます。

 逢坂さんは決算剰余金があることを前提とした予算の編成・執行を批判しました。賃上げについて「大企業の労働分配率これだいたい5割程度です。儲けの中から人件費に回してる割合、これが中小企業零細企業になると、労働分配率は8割。そうとう高い割合になるわけです」とし、中小の賃上げに限界があるとの認識を示しました。

 早稲田ゆきさんは、「総理にだけ通告している」としました。政治資金問題がある加藤鮎子大臣にせまると思われましたが、加藤大臣の答弁を拒みました。早稲田さんは「児童扶養手当法改正案」(212衆法7号)を採用して、月1万円の児扶手アップを求めました。

 藤岡隆雄さんは、きょうの朝日新聞1面トップにもあった基金について質問。加藤大臣の事務所費の家賃問題では、加藤さんは適切だと答弁しました。

 岡本あきこさんは、ALPS処理水について、復興庁の土屋品子大臣はいつ知ったかと質問。「報道で知った」との答弁を引き出しました。

 井坂信彦さんは「介護離職ゼロ、介護職離職ゼロ」としていたが、今は増えている、と指摘しました。マイナンバーカードをめぐって、全年齢での紙の保険証の廃止法を、デジタル先進国の有識者もいぶかしがっていると紹介しました。

 筆者が2008年から2009年にかけて頻繁に中野寛成さんを取材した大阪8区は現在は当然のことながら維新の手に落ちており、漆間譲司さんが府議3期をへて、当選1回となっています。憲法改正をめざすよう首相に働きかけました。

 一谷勇一郎さんはスガ・小泉氏らの構造改革の目下の目玉となっているライドシェアについて、進めるよう語りました。但し、タクシー運転手の生活への「対話」がないように感じました。本会議で言及がなかった大阪・関西万博に予算委で言及しました。「1年5ヶ月となりました。2800万人が訪れることが予想される万博では、大きな交通空白が大阪に生まれると考えています。それまでにライドシェアを制度として、例えば、地域限定期間限定の」「適用していただければと考えますが、総理のお考えを伺います。ぜひ前向きな答弁をお願いいたします」とこびました。

 一谷さんは投票率についてインターネット投票の活用を促し、鈴木淳司総務大臣は「投票率は選挙の争点や関心に左右されるが、インターネット投票があれば上がる」との答弁をしました。初めての解釈かもしれません。前々回の衆院選で清和会員でもっとも落選の危機になりながら、巻き返して当選した鈴木さん。切り崩しなどの汚いまねで勝ったのでしょう。この後、小野寺五典予算委員長から「大臣、明確に答弁してください」と滑舌の悪さを指摘されました。

 和田有一朗さんは、旧文通費改革について、日割りは法制化したのに、領収書は法制化されていないことなどをパネルで図解。維新の身を切る改革の百年分の大阪万博予算上振れとなりそうですが、恒久法を期待したいところです。和田さんの問いに、「経済安全保障の強化法案」(213閣法 号
未提出)を来年の通常国会に提出することに前向きだとする答弁が首相からありました。但し、再来月27日に大川原化工機・オーストラリアグループ外為法の東京都などに対する賠償の判決が出ますので、影響があるかもしれません。和田さんは予備費の透明性も語りました。

 藤田文武幹事長は、税収の上振れについて、内閣府のシステムをつかうと、160兆円配れば、10兆円の増収になるはずだとして、単に給付しただけではないかとの認識を示しました。実は私は、法人で、200万円の持続化給付金を受け取りましたが、それにより、9万円程度法人税の納付額が増えました。だいたい藤田さんの言う通りで、「増収の還元」はそもそも過去と現在のお金の対話が財務官僚ができていない証左だと思います。

 国民民主党の浅野哲さんは、トリガー条項の解除をうながしました。医薬品の安定供給にもふれました。
 
 共産党の宮本徹さんは、コストカット経済を公務員から断ち切るべきだとし、非正規労働をやめるよううながしました。総務大臣に質問したところ、武見敬三・厚生労働大臣がハローワークの非正規職員に関する答弁を始めました。ちぐはぐな印象です。

 有志の会の吉良州司さんは、「上川陽子外務大臣を尊敬している」とし、ヨーロッパ外交に関する見識を披露しました。

●あすは参議院予算委員会です。

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【選挙兼ねて】立憲女性、宮城県議選でも続々トップ当選で、泉健太代表「選挙カー使える時間の制限」語るも珍しく思い付きだったから党ホームページから落ちる

2023年10月27日 23時49分27秒 | 大縄跳びの内側から
 泉健太代表はきょう金曜日、2023年10月27日、定例記者会見を開きました。

 「増税メガネ」で潮目が変わったとの指摘があり、直近の宮城県議選も公認・推薦は全勝で、候補者擁立に自信を見せました。

 ただ、「既に統一地方選挙で、選挙に受かった女性議員とかもですね話をしてるんですが、やっぱり選挙運動そのものが、男性優位、男性前提。12時間マラソン演説をしましたと普段からアピールをする人がいるわけですが、男性は家で12時間家事はやってますか、育児をやってますかっていう話になった。それは家事育児をやってるなとすれば、そんなことはできませんから」と懇談の成果をあげました。

 そのうえで「朝8時から選挙カーがスタートして、夜8時まで選挙カーが動いていると思うんですね。これ果たして本当に有権者が求めているか」とし、「10時から6時ぐらいまでで十分じゃないかというふうにも考えたりしますよね」「参入障壁になっているような政治の文化を変えていく必要はあるだろうな」「これから様々な仲間とともに議論したり変えられるところは変えていく」と語りました。

 これについて、現地取材した筆者が質問で「朝8時から夜8時までは公職選挙法の本則に書き込まれているので、法改正が必要となる」と指摘しました。

 公選法の第140条の2は「何人も、選挙運動のため、連呼行為をすることができない。ただし、演説会場及び街頭演説(演説を含む。)の場所においてする場合並びに午前八時から午後八時までの間に限り、次条の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上においてする場合は、この限りでない」と定めています。

 代表は「なぜそういうルールになったのかということも含めて、実は議員たちも、実際にあまり知らないまま、今そうなってるからそうしている」と語りました。

 泉さんにしては珍しいのですが、基本的に、思い付きの発言だったと思われます。そのためか、党公式ホームページは、冒頭発言はほとんど紹介されますが、この部分は役員室の判断で落としたようです。

 泉さんは、都市部で使わない候補者がいるとしました。足立区議選では女性新人(都議選出馬歴あり)が選挙カーを使わず当選しましたが、メルカリ不正転売を警視庁内の他の署の生活安全課から指摘され、辞任しました。

 さて、選挙カーですが、最近はありませんが、夜8時を過ぎたら、マイクを切ったまま、9時半ごろまで手を振っていたことはありました。選挙カーの看板の照明ですが、30年ほど前に開発されたもの。9時半ごろまで、季節によっては窓を全開にして、白い手袋を伸ばしたまま、看板の候補者名に気づいて手を振る有権者に地声で応じることはありました。最有力の自民新人でもやっていました。遊説日程も、事務所からやや遠いところで夜8時を迎えるようなつくっていたこともあったと思います。

 これは一対一の競争や、スタッフの微減のなか、そこまでやる必要はないということで、見かけなくなったと考えます。

 2017年10月の「枝野りっけん」で国政復帰を果たした議員は「あのときから明確に女性のボランティアが増え、自分は連続当選している。なので、泉健太代表・岡田克也幹事長が、当時のりっけんにいなかったから知らないのは当然とはいえ、もう少し、当時の雰囲気をヒアリングしてほしい」と語っています。泉さんもある程度意識して、2019年ないし2023年初当選の女性の地方議員の声を聞いているのだと思います。

 私も今年驚いたのは、女性地方議員とママ友4人で、朝の駅頭をしてから、全員で市役所に向かい、午前10時からの本会議を傍聴したというエピソード。ベテランもそういう事例は初めて聞いたとのことです。それを毎日やって、小選挙区に勝つ段階まで引き上げる道筋はありませんが、「すべての人に居場所と出番を」の枝野りっけんの政治文化が、宮城県議選の選挙結果につながった印象です。

 以上です。

立憲政調会長「増税メガネと呼ばれるのが嫌で、減税を言い出したのか」首相否定せず、自民政調会長「来年度に減税を実施なら、防衛増税はできない」実質半年ぶりの衆議院予算委員会

2023年10月27日 17時44分01秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]小野寺五典・予算委員長、きょねん6月、仙台市で、宮崎信行撮影。

 衆議院予算委員会は、この半年間で2回目の審議となりました。前回は5月24日の広島サミット集中審議。全閣僚出席の質疑は半年以上ぶりになります。きょうは内容が盛りだくさんでした。そして、1か月後に補正予算案の審議で再び基本的質疑が行われます。

 首相と同じ派閥で、防衛に関するダブルトラックの役回りが予想されていた、小野寺五典さんが委員長になり、首相を助太刀し続けました。安倍さんに続き、岸田さんもよほど予算委員会が嫌いだと見受けられます。

 長妻昭さんは「私もメガネをかけている」としつつ「増税メガネと呼ばれているから、減税をしようとしたのか」と問い、岸田文雄首相は「いろいろな呼び方があるのだなと思っております」とし、否定しませんでした。

 防衛財源確保法は「5年で43兆円の閣議決定」のタイトルを法律内に落とし込んだうえで、令和5年の埋蔵金収入だけを具体化した、非常に無責任かつ、首相にとっては宿題が法定化されたことになります。

 自民党の萩生田公一政調会長は、ことし1月から特命委員長としてNTT株売却など、令和6年度以降の増税先送りを画策してきました。萩生田さんは「なぜ給付でなく減税なのか。来年から防衛増税というわけにはいかない」とし、首相は令和6年度の増税も先送りする意向を明示しました。

 自民党は神奈川県連が多く、牧島かれんさんは「河野太郎防災相当時に熊本地震本部長をつとめた」としマイナンバーカードでの避難所入りが効率的だとしました。小泉進次郎さんは「ライドシェアの解禁」を働きかけ、河野規制改革相は12月に中間とりまとめをするとしました。

 田村憲久さんは、介護、障害者福祉従事者の賃上げを求めました。

 公明党の高木陽介政調会長は、子育て施策の充実を求めました。

 同党の国重徹さんは、建設業への配慮をうながしました。

 立憲民主党は石川かおりさん、長妻さん、西村ちなみさん、後藤祐一さん、おおつき紅葉さん、米山隆一さんの打順として「パリテ」を実現しました。同党の前身政党は2016年にも西村さんら「5人全員の女性デー」をしましたが、テレビ入りがない日で、党内から当時の国対委員長に疑問符がつくことがありました。当時の委員長代理が安住淳さんですので、今回は見せ方に工夫したということでしょう。

 石川さんは、埼玉県議団自民党が撤回した自宅にこどもを一人にすると虐待ととられかねない条例案について、加藤鮎子・こども家庭庁大臣をせめました。

 西村さんは統一教会本部長として、財産保全法案の審議を要求。旧統一教会が自民党議員に「立憲の法案は憲法違反だ」とのファクスを送っているとし、岸田さんも事務所に届いていたことを確認したと答弁しました。さらに、木原防衛大臣、盛山文部科学大臣、伊藤環境大臣、鈴木総務大臣、松村国家公安委員長は、会合出席などの釈明が大臣としての答弁デビューとなってしまいました。

 盛山大臣は、旧統一教会の解散請求に関する手続きで「不開示文書だ」と答弁した内容を、西村さんが提出を求めると、小野寺委員長が「不開示文書だと答弁している」と付言。逢坂誠二・筆頭理事が「不開示かどうかを決めるのは大臣でない」と述べ、理事会協議事項になりました。

 後藤さんは武見敬三厚生労働大臣が、入閣後に政治資金パーティーを行ったと指摘。自由民主党東京都参議院選挙区第三支部から地方議員に献金していると指摘し、武見さんは「一緒に活動するため」の献金で、選挙の年だとの指摘にはその通りだとしました。

 新藤義孝さんは総務大臣兼地方分権相のころ、後藤さんから合計8つぐらいの立場の質問攻めにあい、答弁書を机にたたきつけて気色ばみ、さすがの後藤さんを両手で大臣をなだめるようなジェスチャーをしつつ、その場の雰囲気をとりなしたことがあります。きょうは「政経アクセス」の収支報告書で会合の収支があっていないと指摘し、コンパニオンを雇っていたとせめました。新藤さんはコンパニオンの言葉の意味合いが違うとしました。

 おおつき紅葉さんは、元フジテレビ正社員の報道局政治部記者出身ですが、旧ジャニーズ事務所の問題だとして、「日本版DBS法案」の早期提出と、立憲提出の「児童虐待防止法改正案」の審議を求めました。

 米山隆一さんは、2025年大阪・関西万博について、上振れ分の明細を、経済産業省が把握していないと質問しました。岸田文雄首相と自見はなこ万博相は後押しを続けると答弁しました。

【衆議院議院運営委員会 同日】
【参議院議院運営委員会 同日】
 「会計検査院検査官」に事務総長を充てる国会同意人事について、所信聴取、質疑、自由討議をしました。

 以上です。

【新・千葉4区】【千葉5区】立憲・泉健太代表「内閣府が物価見通しを上げたのは7月」と岸田「人災だ、本来なら今頃給付」と予算委前夜の攻め

2023年10月26日 21時46分50秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]警備・警護の都合で聴衆と距離があるので、分かりやすく伝える、立憲民主党の泉健太代表(中央)と水沼秀幸・新千葉4区総支部長(右)、矢崎堅太郎・千葉5区総支部長(左)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。

 第50回衆院選に向けて、立憲の泉健太代表は、新・千葉4区と千葉5区の応援として「市川駅北口」で街頭演説。岸田内閣が来週木曜日にとりまとめる「新たな経済対策」は、物価見通しを7月に内閣府が上げたのに、岸田首相が9月まで指示が遅れた人災だと指摘しました。あすから予算委員会が始まります。

 泉さんは「おととい岸田総理に質問しました。今回の経済対策ということは、岸田総理は物価の見通しをあまく見ていたんです。だから今、経済対策が必要なんですね。1月には物価の見通しは1・8%の物価上昇とみていたが、7月に直している。あっ間違ったと。2・5%上がるという見通しに変えているんですよ。だったら早く経済対策を打たなきゃいけないのは当たり前なんだけど、6月に国会をしめて、岸田さんは、7月、8月補正予算案を組もうとしていた。こんなに物価が上がっているのに、総理から財務省の指示がなかった。遅きに失して、9月26日にようやく指示を出した。まったく遅すぎる。本当は今頃給付が届いていた。岸田総理の人災ですよ」と語りました。

 新・千葉4区は、もはや全く新しい区割り。船橋市の一部と市川市の一部で構成。立憲が新人の水沼秀幸(水沼ひでゆき)さんを公認。自民は元職の木村哲也さんですが、繰り上げ当選で現職になることもありえます。維新の雨宮さん、共産の佐川さん、参政党の工藤さんも名乗りを上げ、混戦模様。

[写真]水沼秀幸・新千葉4区総支部長(右)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。

 水沼さんは「野田佳彦元総理のような政治家になりたいと背中を追いかけて20年。私は新時代の日本をつくるために挑戦を始めました。新時代の日本とは分断のない日本です」と話しました。


 4月に補選があった千葉5区は引き続き「浦安市全域と市川市の一部」ですが、人口増でわずかに区割りが狭まりました。千葉5区は、補選に続き、立憲の矢崎堅太郎(矢崎けんたろう)さんが3度目の挑戦をし、自民現職の英利アルフィヤさんに立ち向かいます。補選と本選のジンクスとしては、英利さんが苦戦することも予想されます。国民の岡野さん、維新の岸野さんも立候補し、立憲が共産以外と候補者調整できるかどうかは全く不透明。


[写真]矢崎堅太郎・千葉5区総支部長(左)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。

 矢崎さんは「ガソリンの価格をどのように下げるかお話をしたい。先週の価格は175円ですが、補助金が入って175円となっております」としトリガー条項の見直しを説明。「私はどうしても国政に行って、みなさんの声を届けて、国民に寄り添う政治を実現したいと思っております」と意気込みました。

 新・千葉14区は、立憲の野田さんが出馬し、自民の高橋さん、共産の坂井さんが挑む構図となりそうです。












[写真]警備・警護の都合で聴衆と距離があるので、分かりやすく伝える、立憲民主党の泉健太代表、水沼秀幸・新千葉4区総支部長(右)、矢崎堅太郎・千葉5区総支部長(左)、JR「市川駅北口」で、きょう2023年10月26日、宮崎信行撮影。


 以上です。

維新は衆参とも「来秋までに改憲発議できなければ岸田総裁選不出馬」の匕首をつきつけて、また総選挙前に看板かけかえとなりかねない空気であす埃まみれの予算委スタート

2023年10月26日 16時12分35秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 代表質問は経済と税制を中心に骨太な議論となりました。が、今国会で関連の法案はありません。先月13日からの大臣・副大臣・政務官はあすから4営業日連続の予算委員会に初めてのぞみます。これが埃だらけ。まず、第一号として山田太郎・文部科学大臣政務官が、召集前夜に女性とラブホテル、マイカーに出入りする写真をすべて週刊文春電子版にとられる間抜けっぷりて辞任しました。立憲民主党が結党3年間で、岐阜県連顧問の山下八州男元社会党議員のJR東海ちょろまかしで有罪になった以外は、政治とカネも、公選法・政規法の立件も、不倫もない滑り出しできているのに、自民党は埃だらけ。私も、あすに向けて、埃の整理でなく、埃を紐で束ねて予習しようと思っています。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年10月26日(木)】
 所信表明演説に対する代表質問2日目です。

 公明党の山口那津男代表は「マイナンバーカード保険証について、公明党が資格確認証のプッシュ型交付を実現させた」とし、立憲が提出した「紙の保険証の廃止延期法案」(212衆法5号)の審議は不要だとの認識をにじませました。

 維新の浅田均さんは72歳ですが、任期はあと5年あります。浅田さんは「総理の認識をお伺いいたします。今国会の最重要テーマは経済対策ですがもう一つ重要なテーマがあります。憲法改正です」と語り、参議院憲法審査会は開催回数が少なく、議員の身分である合区の問題が中心になっていると不満を示しました。そのうえで、「岸田総理は、これまで何度も自身の総裁任期中での憲法改正のための国民投票実施を明言されてきました」「自民党総裁として、リーダーシップを発揮すべきではないですか」「総理は責任を取って次期総裁選に出馬することはないと思います」と迫りました。立憲は辻元清美さんを今国会から憲法審筆頭幹事にすえ対決色を維持するかまえです。

 国民民主党の大塚耕平さん。大塚さんは「日本経済が絶頂期を迎えた1980年代以降、プラザ合意、BIS規制(バーゼル)導入、国際会計基準導入が行われました。当時の日本経済の強さの要因であった。円安、オーバーローン、ストック経営に対する欧米諸国からのカウンターであり、貿易黒字とバブル経済でできた日本の資産力は破壊されました。当時の政財官学、各界のリーダーは、そのことに気づかず日本経済は、失われた30年となりました」と語りました。そのうえで、ブラケットクリープ現象解消のための所得税減税と、永久公債の発行などを求めました。首相は「ブラケットクリープ現象は構造的に賃上げが持続するときには検討されるが、現時点では物価に賃上げが追いついておらず、まだ考える段階ではない」と答弁しました。

 共産党の小池晃さんは、「首相は経済、経済、経済と語ったが、反省、反省、そして転換だ」と語りました。失われた30年は自民党政権に非があるとしました。小池さんは「2025大阪・関西万博は、軟弱地盤と土壌汚染の夢洲での開催に固執しました。その狙いは、夢洲(IR)カジノ計画です」とし「万博を口実に、公費で進めるために他なりません。万博は中止し、カジノ計画がきっぱり断念すべきです」と述べました。そして「政府が統一教会への解散命令を裁判所に請求したのは、被害者の声が動かした結果です。財産保全のための特別な法律制定に向けた与野党協議」と「統一教会と自民党との癒着の全体像を解明すること」を求めました。統一教会をめぐっては、国対ヒアリングは立共社、きょねんの献金禁止法は自公立維と、自公国の枠組みで行われてきました。

 立憲2人目の古賀之士さんは経済、自民2人目の牧野たかおさんは静岡を中心に問いました。

【参議院国家基本政策委員会 同日】
 浅田均委員長が就任のあいさつをしました。

【衆議院予算委員会 同日】
 小野寺五典委員長が就任のあいさつをしました。理事選任では加藤勝信筆頭理事らを選任しました。そして、あす8時55分から基本的質疑1日目を開くことにしました。

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「所得税の4万円時限定額減税と7万円給付金」に関心が集まってしまう、やや低調な序盤国会

2023年10月25日 20時30分22秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 所信表明で「所得税」の文字を落とした首相ですが、「定額減税4万円・給付金7万円・1年間」となりそうです。「増税メガネ」とたたきやすい雰囲気となった政権ですが「法人税が上振れして、所得税で還元し、需給ギャップがなくなったので、供給力拡大に力を入れる」との経済認識は正しい。時限措置から税制のシンプル化に持っていけるかどうかが、野党のカギとなると考えます。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年10月25日(水)】

 立憲民主党の田名部匡代・参議院幹事長の問いに対して首相は「旧統一教会による被害の救済等についてお尋ねがありました。被害者救済について法テラスにおける電話相談から、弁護団への紹介や民事保全申立に際しての援助など被害者に寄り添って適切に対応する」とし「海外への送金については、外為法の規制の履行状況等について情報収集分析に努めてまいります」と語りました。

 岸田さんは「我が国経済は、1990年代のバブル崩壊以降、長引くデフレ等を背景にコストカット型経済が続いてきました。この間、アジア通貨危機、不良債権問題、ITバブルの崩壊、リーマンショックなど、様々な危機や困難に見舞われ、消費等投資の停滞を招きました。アベノミクスは、デフレではない状況を作り出しGDPを高め、雇用を拡大し企業収益の増加傾向に繋がりました。他方、一人当たりの平均の実質賃金は伸び悩んだと認識をしています。これまでの成果の上に立ちながらしっかりと成長を実現した上で、成長の果実を分配することで、所得の向上に繋げていく。こうした令和版所得倍増をはじめとする新しい資本主義の2年間の取り組みや30年ぶりの(高水準となる)3・58%の賃上げにつながりました」とし「持続的な賃上げや活発な投資が牽引する成長型経済への変革を実現してまいります」と述べました。

 自民党はいつもながら、関口昌一会長でなく、世耕弘成幹事長。

 世耕氏は「岸田総理最初に明確に申し上げますが、私は総理を支持し、総理が目指されている国の姿で政策の実現に少しでも協力したいと思っています」と媚びました。
 世耕氏は「池田元総理も同じ広島県選出であることも相まって、岸田総理の登場には、個人的に歴史の必然さえ感じます。しかし、現状において支持率は低空飛行。補欠選挙の結果も一生いっぱい。こんなに頑張って成果を出してるのに、なぜ評価されないのだろう。これが現在の岸田総理の率直なご心境ではないでしょうか」と述べました。

 そのうえで世耕氏は「国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きるのではないでしょうか」と語りました。世耕氏は「リーダーの役割とは何か。サラリーマン時代からずっと私は自分自身に問いかけ続けてまいりました」としました。個人的には「背の高さ」かと思いましたが、世耕氏は「永遠に答えを得ることはないでしょう」と珍しく正直に語りました。

 世耕氏は羊頭狗肉に、チャーチル元首相(保守党党首)の言葉を持ち出し、「政治家に必要な能力とは、明日来週来月来年何が起こるかを予言すること。そして、そうならなかったときに理由を説明できることである」と述べました。が、英国政治は意外とシンプルで、例えば「マンションタックスにノーならこのバナーをシェアしてください」とフェイスブックで友達同士で働きかける選挙戦をしています。日本のゲッペルスと呼ばれた世耕氏は、複雑怪奇な税制・選挙制度のもと、1人区公認1人で議席を維持する卑怯者であり、野党時代の民主党に関するデマの流布で地獄落ちは確実。シンプルな税制・選挙制度を実現しなければ、チャーチルのような説明を自民党総裁ができるわけがありません。

 ●参議院では、参議院改革協議会の選挙制度専門委員会や、議院運営委員会の理事会、委員会も開かれました。

【衆議院本会議 同日】

 馬場伸幸・維新代表は、改憲発議を来年の通常国会で実現させ、できなかれば9月の総裁選に不出馬とするべきだと介入しました。

 与党・公明党の石井啓一幹事長は「岸田内閣は誕生して2年が経ちました。課題に果敢に挑戦をし、政策を着実に進めています。なかでも国民の協力により、苦しいコロナ禍を乗り越え、経済状況も改善しつつあります。一方で食料品など物価が高騰し、円安圧力も重なる中、特に家計に重い負担感を与えている」と述べました。 

 玉木雄一郎さんは「国民民主党代表の玉木雄一郎です。私からはまず、賃上げ、賃上げ賃上げと、賃上げを参照させていただきたいと思います」と語りました。玉木さんは所得税制の累進税率などで「賃上げ以上に国の税収が増えるブラケット・クリープ現象が起きている」とし、インフレ手当などを働きかけました。

 共産党の志位和夫委員長は「経済の停滞を招いたとし、コストカット型経済からの完全脱却を主張しています。それでは伺います。日本経済をコストカット型経済にしてしまったのは一体誰なのか。賃金の子育てのために、正規雇用を言う割にまで広げてしまった」とし、最低賃金法や年金改革を求めました。

●今週前半は衆議院情報監視審査会や予算委員会の加藤勝信、逢坂誠二両筆頭理事の協議などが行われました。

以上です。

「こども家庭庁」の「太郎と花子の勉強会」は各々不倫、山田太郎文部科学政務官が辞任

2023年10月25日 19時50分28秒 | 自民党
 岸田政権の「異次元の少子化対策」の指令塔となる「こども家庭庁」につながった「太郎とはなこの勉強会」を主宰していた山田太郎・文部科学大臣政務官が、あすの週刊文春発売前に辞任しました。

 山田議員ホームページで、「報道にあった妻以外の女性と男女の仲になってしまったという点は事実です。学生時代から長年私を支え続けてくれている妻を裏切ってしまい、また家族にも辛い思いをさせてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」とさきほど(2023年10月25日夕)載せました。

 私としては、「男女の仲になってしまった」でなく「男女の仲になった」とすべきだと思いますが、先に行きます。

 山田さんはそのうえで「報道には性行為の対価として現金を支払ったという内容がございましたが、このような事実はございません」と否定し、文春を訴えるかまえを見せました。

 山田さんの後輩ながら、一足先に、万博・地方創生・消費者・沖北相として入閣した自見はなこ大臣も、これから初めての国会審議となります。

 既報の通り、山田さんは、橋本龍太郎首相の世襲である橋本岳厚生労働副大臣との「大黒ふ頭・ダイヤモンドプリンセス交際」からきょねん末の東京大神宮での結婚式による略奪婚で、大臣の座を射止めたともされています。

 「太郎と花子の勉強会」が「こども庁」を提唱しながら「こども家庭庁」と家庭が加わった陰には、自民党内の統一教会の親和性も影響したとされています。

 一方、初代大臣の父に複数の妻がいたとされますが、これは前大臣は母と2人で苦労したと同情されています。

 比例単独だときられ、世襲だとお咎めない自民党内のダブルスタンダードに自民党内での不満も出てきそうです。

 以上です。

違憲確定、国会が必ず立法措置へ、性同一性障害者の性別特例法(平成15年)の手術要件は憲法13条違反

2023年10月25日 15時36分11秒 | 【法案】今後提出される法案
●性同一性障害者性別特例法は違憲で、国会対応へ

 性別の変更は、性器の外観や生殖能力の手術が必要だとする「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(平成15年法律111号)は憲法13条など幸福追求の権利に違反するなどして認められない。さきほど水曜3時(2023年10月25日)に最高裁大法廷が決定を出し、確定しました。

 同法は、その第3条で「家庭裁判所は、次の各号のいずれにも該当するものについて、性別の取扱いの変更の審判をすることができる」としています。必要及び十分条件として「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態」「身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えている」とし、「請求をするには、診断の結果並びに治療の経過及び結果その他の厚生労働省令で定める事項が記載された医師の診断書を提出しなければならない」と明記しています。

 そのため、手術をしなければ、戸籍法などの性別を変更できません。

 来年の通常国会で、必ず法改正が必要な事態となりました。

【追記 20:40】「外観要件」(身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えている)は東京高裁に差し戻しとなり、違憲・合憲の判断は持ち越されました。【追記終わり】

●全く別の話だが、生殖補助医療で夫死亡後に妻が第三者の精子で妊娠・出産

 これとは全く別な話で、生殖補助医療を受けていた夫妻で、第三者の精子を提供されていた妻が、夫が死亡したことを医師に告げずに治療を継続し、妊娠・出産したことが今週報じられました。現行民法などで、見知らぬ男性が、子の認知・扶養を請求される可能性があります。当面は民事・家事で対応できそうですが、民法の隙間が生じました。

●離婚後の共同親権を本則とする改正案が通常国会提出へ向け準備

 さらに、法務省法制審議会は、「共同親権を本則として、単独親権を例外とする」民法改正案を、次の第213回通常国会提出をめざして準備しています。

●LGBTQ理解増進法で、自民岩盤保守崩れる

 さきの通常国会では「LGBTQ理解増進法」をめぐり、自民党の故安倍晋三首相を支持した「岩盤保守層」が安倍チルドレンの稲田朋美幹事長代理や岸田文雄総裁に不満を持ち、一部ジャーナリストらが「日本保守党」を結党しています。

 このため、性自認、生殖医療、離婚後の親権といった人間の尊厳と両性の本質的平等にかかわる政治課題が同時に、国会に突き上げられる状況となりました。

 以上です。

【霞が関・訃報】松本英昭元自治事務次官・行政局長、81歳、「地方分権一括法」の調整リード

2023年10月25日 05時54分33秒 | 訃報
[写真]自治省が以前入居していたことがある旧・「JTビル」(現・住友不動産虎ノ門タワー)、おととし、東京港区で、宮崎信行撮影。

 「法定受託事務」「国と地方の協議の場」「国・県・市の枠づけ紐づけの移譲」など2000年に施行され、現在の地方自治の枠組みである「地方分権一括法」のもとになる閣議決定の調整をリードした、元自治事務次官の松本英昭さんが、おととい、81歳で亡くなったと報じられました。

 自治省の行政局長(現在の総務省自治行政局長)から事務次官として、地方分権推進委員会の累次の「勧告」や平成10年の閣議決定「地方分権推進計画」をリード。翌年法律が成立しました。

 退任後は、元自治事務次官・長野士郎さん(昭和17年内務省入省・地方局配属、岡山県知事6選)が編んだ「逐条地方自治法」を、長野さんが健在の間に半世紀ぶりの改定にこぎつけました。松本さんが執筆した「逐条地方自治法」が現在も、定番・スタンダードとして全国の都道府県市町村で影響力をとどめています。

 令和5年2023年10月23日没、昭和39年入省、東大法学部卒業。

 以上です。

自民党役員会を党本部でやらないなど余裕を失う岸田首相が所信で封印した「所得税」の単語解禁、泉健太立憲代表の問いに、宮沢税調会長に所得税の時限定額減税「4万円」で調整

2023年10月24日 20時44分42秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 弄び解散をもくろむ、岸田自民党ですが、きのう変化がありました。「月曜午後5時の自民党役員会」が国会内自民党総裁室で開かれました。スガ総裁・二階幹事長のおととし2021年5月31日(月)は国会内。アタマ撮りなのに、スガさんは原稿を「オレンジのマーカー」を片手にチェックし続けています。元毎日新聞記者の尾中香尚里さんも「村山総理番だったので、自民党役員会のアタマ撮りを取材したことは少ないけれども、珍しい」と「アタマ撮りでアタマを上げない自民党総裁」はそのわずか4か月後に「選挙に勝てない総裁」として切り捨てられました。

 が、岸田文雄総裁になっては、国会開会中でも役員会は自民党本部で開かれており、例えば、きょねん12月5日は、救済新法をめぐり茂木・岡田・藤田幹事長会談が開かれた緊迫した開会日でしたが、役員会は党本部で開かれています。

 本人15人・SP10人らが、国会・官邸から自民党本部を行き来して、党本部で開くように変わったのは、上の私の写真が関係しているようです。私は「怖い人」ですから、そんなの宮崎の自意識過剰だというインテリがいたら、夢の中で「両手首切り落として、パソコンが使えない労働者にするけど、食べていけるの?」とすごみそうなくらいですが、「どうして安積明子さんは入れて、私は取材NGなんですか?」「あなた名前は?正社員?」との電話に、震える声で懇願調で「ごめんなさい」といずれにせよ取材NGを伝え続ける自民党職員ら。私は自民党本部に入って、職員に殴られたり、警視庁に不法侵入で逮捕されたりしても、月収は減らず、ネタとしておいしいという感覚しかない階層・環境・立場に生きています。民主主義はオープンでシンプルな政治だとする姿勢で報じ続けます。

【衆議院本会議 きょう令和5年2023年10月24日(火)】
 きのうの所信に続き、額賀福志郎議長が「これより国務大臣の演説に対する質疑に入ります。泉健太くん」と語りました。

 泉さんは「減税の言葉を弄び、何をしたいのか見えない総理。物価対策、経済対策が、こんなにも遅れた総理。最初に掲げた政策はどこかに行ってしまった総理。総理の言葉遊びには、国民は失望の色を濃くしているんではないでしょうか」とし、弄び・はぐらかしの岸田自民の姿勢を批判しました。

 きのうの「コストカット経済」の連呼に呼応し「この30年間、冷温経済をつくり、コストカット経済を進めてきたのは自民党そのものではないでしょうか」と語りました。

 きのう岸田さんは「所得税」の単語を使いませんでしたが、答弁で「所得税減税を含め早急に検討を進める」「物価高に最も切実に苦しんでいるのは低所得者で、スピード感をもって対応する必要がある」とし、「増収の還元」をするとしました。報道では、所得税(納税の世帯の人員1億人)が定額減税4万円と非課税(0・2億人)が給付金7万円とされ、妥当との感想を持ちますが、シンプルな税制にしなかれば、民主主義は滅びます。首相のいとこでNHK会長の中学高校の同級生・宮沢税調会長は先週金曜日に官邸で「自民党税調は民主的に運営されている」と語りましたが、国民に非公開のものを民主的と言ってしまう自民税調を打倒すべきです。

 稲田朋美・自民党幹事長代理の質問に対して、首相は「改憲発議に向けた手続きを進めるためにも、国会でこれまで以上に積極的な議論が行われることを期待します。自民党総裁として、あえて申し上げれば、党内の議論を加速させるなど憲法改正の課題に責任を持って取り組む決意です」としました。党内の改憲議論体の抑え役だった上川さんが入閣しましたので、スガさん同様に、岸田さんも党内統制ができなくなってきたのではないでしょうか。統制の利かなさが、国会内で移動した自民党役員会開催だったのかもしれません。

 立憲民主党は、先の通常国会でも女性の1期生が登壇しましたが、小選挙区勝ち上がりの1期生の吉田晴美(吉田はるみ)さんが登壇しました。

 吉田さんは「ジャニー喜多川氏の性加害の問題について有効な再発防止策を講じるため、被害者に会ってヒアリングすべきではないか」と首相にせまりました。

 首相は「長期間、広範に繰り返されたとされ、決してあってはならないこと 」との初の政府見解を示し「当事者などの声を聞き、被害の実態把握に努めることは大切だ。これまでも関係府省で被害当事者や支援者などから直接、話をうかがい、子どもの性被害の特徴などを十分に踏まえたうえで緊急対策を立案し、実施してきた。改正案(211衆法15号)は、議員立法として提出されたもので、取り扱いなどは今後、国会で議論いただきたい」と答弁しました。

 但し、私が聞く限り、児童虐待防止法の「保護者」を広げる議法ですが、これをきっかけとして、児童相談所・児童養護施設の現場の大人から「第三者の通報を義務に格上げして罰則をかけ、虐待保護者の刑事罰を大幅に引き上げるのが先だ」という趣旨の意見も寄せられたとも聞きます。

 また民事保全は「さわやかな話」ではありませんから、どの党も統一教会財産保全法案はきょねんの多額献金禁止法よりも迅速かつあっさり成立させるべきだと考えます。

【参議院 同日】
 会議はありませんでした。

【会話をお控えください】異次元の量的金融緩和がたどりついた現在、常識の土壌の崩壊で日本語での会話が通じなくてストレスを感じています。私・宮崎信行は、高卒の両親が実業で成功をおさめ、山手線沿線地主になった後から生まれており、人間の立場で相対評価されたり、疑問形で話しかけられたりした経験に乏しいです。表向きの言葉遣いは丁寧ですが、裏では、言葉の暴力で財産虞犯者を威嚇するようしつけられたので粗暴な面もあります。日本雑誌協会の役員を出している社の媒体のインタビューは受けていますが、講演、勉強会講師などの依頼はお断りします。記者会見場、議員会館パブリックスペース、街頭演説会場でのお声掛けやファンレターの送付もとっさに反応できませんからお控えください。歳費ゼロの宮崎信行に国民と分かりやすく会話する責務はありません。
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【所信表明演説】「所得税の時限の減税」は削り「還元措置の検討」に落ち着く、物価高気にせず賃上げ・供給力拡大の「経済経済経済」を強調

2023年10月23日 18時55分31秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[画像]アプリを使って岸田さんのメガネをとるシミュレーションをしました。公平を期して、筆者のメガネもとってみました。

【衆議院本会議 きょう令和5年2023年10月23日(月)】
【参議院本会議 同日】

 55日間の会期の4日目となります。参は裁判官弾劾裁判所の人事をした後に、所信表明演説が行われました。

 首相は「経済、経済、経済。私は、何よりも経済に重点を置いていきます」との新しいフレーズを入れました。

 英議会で戦時中のチャーチルの「ネバーネバーネバーギブアップ」、政権交代後のブレアのバウチャー改革の「教育、教育、教育」を念頭においたスピーチだと思われます。

 首相は「30年来続いてきたコストカット経済からの変化が起こりつつあります。この変化の流れをつかみ取るために、持続的で構造的な賃上げを実現する」と語り、ウクライナ戦争後の物価高、植田日銀の緩和継続、1年半続く実質賃金ダウンを気にしつつも、賃上げ路線をつきすすむ態度を再び強調しました。

 2年強、混同が続く「分配と成長」について、きょうは「成長と分配が持続的に回っていく」として、物価高と賃上げの継続を念頭においた表現におちつきました。

●「所得税」」削がれ「還元」
 先週まで、所得税の時限的減税が盛り込まれるとの事前報道がなされましたが、きょうの演説に所得税の言葉はなく、結果的には、すっきりした印象を、私は感じました。

 首相は「現世代の国民の努力によってもたらされた成長による税収の増収分の一部を公正かつ適正に還元し、物価高による国民の御負担を緩和いたします」とし、与党政策懇談会・与党税調に指示するとしました。

●万博は「オールジャパン」
 2025年大阪・関西万博は「海外パビリオン建設の遅れなど進捗状況が厳しくなっていることに強い危機感を持って、オールジャパンで進めていきます」と述べました。

●改憲発議「条文案の具体化」
 改憲発議は「国会の発議に向けた手続を進めるためにも、条文案の具体化など、これまで以上に積極的な議論が行われることを心から期待します」と明言しました。

 あすは衆議院本会議で代表質問。立憲は泉健太代表のほか、東京8区の吉田はるみさんが登場することになります。通常国会では、小選挙区では惜敗した女性国対委員が登場しましたが、吉田さんは前回の選挙の「市民と野党の共同路線」の象徴的な存在と位置付けられています。

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吉川沙織(吉川さおり)さんが3度目の参議院議院運営委員会筆頭理事に就任、Xの国会クラスタ「さおりん推し活」で身近な存在とされる「朝7時46分の共謀罪法の中間報告からの強行採決で成立」の経験も

2023年10月23日 10時18分35秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]吉川沙織(吉川さおり)立憲民主党参議院議員、きょねん2022年8月10日の同党常任幹事会で、宮崎信行撮影。

 先週金曜日から始まった第212回臨時国会で、立憲民主党の吉川沙織(吉川さおり)さんが、通算3度目の参議院議院運営委員会野党側筆頭理事に就任したことが分かりました。きょう2023年10月23日、当ニュースサイトの取材に対して、参議院が認めました。

 任期はおおむね、先週金曜日20日から来年令和6年2024年6月下旬までとなります。この期間の最大の政治課題は、衆議院側の解散判断になります。

 前の筆頭理事は、経済産業委員長に転じ、先輩の吉川さんが3度目の就任となりました。

 「X(旧ツイッター)」で、審議の実況中継をしたり、考え方をポストしたりする「国会クラスタ」で吉川さんは「さおりん」と呼ばれ推されており、同クラスタ内での「推し活」の多さは、ベスト5位以内、おそらく1位。

 2012年の政権再交代・2013年の衆参ねじれ解消後、「特定秘密保護法」「平和安全法制」など国会の名場面がありましたが、2017年6月15日の「共謀罪法の委員長の中間報告からの動議採決」の朝7時46分成立が最も遅い時間となっています。このときの筆頭理事が吉川さんでした。「NHKニュースおはよう日本」(朝5時から8時まで)で国会審議が中継されたのは、ここ十年間でこの時だけです。

 立憲民主党は衆議院側では解散が近いとみて委員長を続投させましたが、参議院は定例の人事異動をしました。

 比例代表の吉川さんは3期目になってから、立憲民主党首脳の考えで徳島県連所属となっており、昨夜はバックアップした広田一さんが補選で大勝をおさめたばかり。党本部では泉健太代表から組織委員長を任され、執行役員会メンバーとなりましたが、こちらはすでに異動し、岡田克也現・幹事長が「組織委員長ポスト」を執行役員会メンバーから外してしまいました。

 政権時代は、当時の総務大臣が省内で開く勉強会に参加していたようです。

 当面対決色のない国会となりますが、先の通常国会で経済産業委員長として「GX法」の与野党修正による衆議院回付を実現するなど気を吐いており、来年6月まで、ひそかな注目を集めそうです。



[写真]2度目の筆頭理事の吉川さおりさん、おととし、宮崎信行撮影。






[写真]立憲民主党組織委員長(きょねん8月退任)として泉健太代表をささえた吉川さおりさん、きょねん8月、宮崎信行撮影。







 以上です。

秋の国政統一補選は、与野党引き分け、岸田首相の年内「弄び解散」の火種は消えず

2023年10月22日 22時32分33秒 | 国政統一補欠選挙
 秋の統一補選は、与野党が分け合いました。

 衆議院長崎4区(2020年国勢調査で第50回衆院選で廃止)は、自民党公認の金子容三さんが初当選し、立憲民主党公認の前職、末次精一さんは敗れました。末次さんは新・長崎3区で議席回復をめざすことになりました。

 参議院徳島・高知合区は、無所属の元職・広田一さんが、自民党新人を大幅に上回り当選しました。

 2人とも、残り任期は2年前後となります。

 長崎は、異常な現象が起き、平戸市の当日投票者が、第49回本選より、補選で4割近く増えました。本選で、故・北村誠吾後援会に投票しなかった、金子後援会の人が投票所に行って金子新人に投票した人が3000人以上と考えられます。

 「佐世保市で1万票リードで当選」をめざした末次陣営ですが、佐世保では当然のことながら、かなり投票率が落ち、1万票差がつくほどの得票数が今回はなく逆転できるわけがないのが今回の選挙だったと言えそうです。

 中選挙区時代ばりの保守分裂の解消が起きたことで、自民党が勝利したと考えらえます。ただし、末続さんも自民・公明の2割を切り崩し、無党派の3分の2近くをとったようなので、十分に次につながりました。

 先日残念ながら「合憲」が確定した合区の、徳島・高知は、広田さんのダブルスコア近くとなりそうですが、県連組織の戦いとなった徳島では、立憲をはじめとした野党組織は、与党組織にダブルスコアとまではいかなかったようです。

 野党としては、2年前の春に、長野の羽田次郎さん、広島の宮口はる子さん、北海道の元職松木けんこうさんが様々な事情を乗り越えて3戦完勝したのに、半年後の第49回衆院選では立憲民主党は謎の大失速で負けました。緩みを排除しつつ、地域の票読みができるかどうかは、課題を残しました。

 筆者としては、25年前、「山拓ショック」「新進党解党ショック」のわずか100日後に、佐世保の補選を取材しました。

 

 この記事を読むと、佐世保の、橋本龍太郎自民党総裁(首相)と金子原二郎・知事候補、宮島大典・衆議院候補の演説には会場のうちの1つの佐世保市の公園に5000人が集まったと報じています。このときは、橋本さんが135度振り向いただけで、女子校生が歓声をあげました。橋本さんが金子候補を「原二郎君」と、ファーストネームで、長崎市内でも佐世保でも呼び続けた口上が今でも耳に残っています。勝ちましたが、山拓ショックで北海道の視察をしていなかった橋本さんは参院選で大敗、退陣しました。

 このとき、平河クラブにお金を払って、官邸クラブ総理番が乗り込んだバスには、西岡武夫知事候補が自分の事務所から顔を出し、見ました。わずか100日前の新進党解党で、野党第一党幹事長として、25億円の疎開などで小沢一郎党首と事前に情報を知っていたとされつつ、すぐに長崎県知事に転出、落選しました。

 そして、「飲んでカラオケ歌ってハッスルハッスル」という廃屋廃看板を見て、街の衰退にものすごくショックを受けました。佐世保市の人口はそのときより11・4%減っています。五島市は29%減。福岡県福岡市博多区の人口は40%増えました。軍転法4都市の神奈川県横須賀市は「首都圏ラチェット」がありつつも9・9%減です。私はこの四半世紀に、関東自動車1000人リストラ後の工場売却、呉市の瀬戸内海法定合併など軍転法4都市のうち3都市を取材しました。四半世紀ぶりに佐世保に行こうと思いましたが、駅前ホテルが取れず、月曜午前に野暮用をつっこむ日程づくりをしているので、断念しました。

 1勝1敗の引き分けということで、首相の解散戦術は、自民党が月に1回程度行う、289選挙区の情勢調査が判断材料となりそうです。

【会話をお控えください】異次元の量的金融緩和がたどりついた現在、常識の土壌の崩壊で日本語での会話が通じなくてストレスを感じています。私・宮崎信行は、高卒の両親が実業で成功をおさめ、山手線沿線地主になった後から生まれており、人間の立場で相対評価されたり、疑問形で話しかけられたりした経験に乏しいです。表向きの言葉遣いは丁寧ですが、裏では、言葉の暴力で財産虞犯者を威嚇するようしつけられたので粗暴な面もあります。日本雑誌協会の役員を出している社の媒体のインタビューは受けていますが、講演、勉強会講師などの依頼はお断りします。記者会見場、議員会館パブリックスペース、街頭演説会場でのお声掛けやファンレターの送付もとっさに反応できませんからお控えください。歳費ゼロの宮崎信行に国民と分かりやすく会話する責務はありません。
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