閣議は火曜日と金曜日に開かれます。ですから、火曜日と金曜日のニュースでは、閣僚のいろいろな発言が報じられます。
先週の21日(金曜日)、ニコニコ動画の「ニコニコ生中継」(
http://live.nicovideo.jp/)を見ました。ご存じのように昨年9月、外務省の正副大臣定例記者会見がオープン化され、
株式会社ニワンゴが運営する「ニコニコ生中継」では、視聴者からの質問を読み上げています。私なんかは、日経記者として、いろいろな記者会見で総理大臣はじめ質問してきた経験がありますが、このニコニコ動画さんの取り組みはまさに画期的で、質問が取り上げられ、岡田大臣から答えてもらった人は、ホントウにうれしいだろうと思います。国民が民主党政権に期待した「ディスクロージャー(政府の情報の公開と国民との共有)」の象徴的存在です。
さて、21日のニコニコ生中継は、もちろん、「事業仕分け」にたくさんお客さんが集まっていたのですが、よくみると、「衆議院国会生中継・経済産業委員会」という番組が放送されていました。
写真のように、直嶋正行経産相に対する一般質疑に、民主党の新人、高邑勉さんや、元経産副大臣・IT大臣の自民党・高市早苗さんとの質疑が放送されていました。そして、視聴中に、「来場者数(ニコ動で言う視聴者のこと)」がナント5000人を突破しました。バブル崩壊後、衆院経産委がここまで注目されたのは初めてではないでしょうか。
で、「あれ?いつからこれやっているんだろう」と思って、株式会社ドワンゴにメールで問い合わせました。大変迅速に回答をいただきました。伸びていく途上にある会社というのは、現場の社員にしっかりと責任を持たせているので、役職者の決済を待たずに回答できるんですよね。会社へのアイデンティティも高いし。同社は先日黒字化したということで、それを感じました。
以下、私とニコニコ動画の広報さん(株式会社ドワンゴ・ニコニコ事業推進本部)との一問一答。
(問い)衆議院国会生中継を始めたのはいつからですか?
(答え)きょう、5月21日からです。
(問い)この映像は、どのようにして放送しているのですか?
(答え)衆議院サイドより、映像ソースを頂いて、インターネット配信を行っています。
(問い)参議院は?
(答え)是非取り組んでいきたいと思っておりますが、現在のところは未定です。
(問い)なぜ「衆議院国会生中継」という番組を始めたのですか?
(答え)[大臣記者会見、事業仕分けなどの]政治系の生放送内で、ユーザーさんからコメントリクエストが多数あり、会見や事業仕分けの中継という経緯があるなかで、最高峰の討議の場である国会の中継を行うことは大変有意義なことだと考えたため。
(問い)「衆議院国会生中継」のコンテンツとしての魅力は?
(答え)やはり国会は最高峰の討議の場ですので、ニコニコ動画を通じて、編集を一切行わない生放送にてありのままの事実を放送すること、「ニュートラルな議論の場」を提供することに意義があると考えています。そのような場を提供することにより、若者・ニコニコ動画ユーザーの、政治に触れる機会やコメント等でのリアルタイムなコミュニケーション、意見交換する機会が増え、結果的に関心をもつ人の増加や政治に対する意識改革に繋がっていくのではないでしょうか。
以上です。
最高峰の討議の場とのことですよ、センセイ!
技術的なことはよく分かりませんが、
衆議院TVよりも、映像がキレイなんですよね。それと、コメントを入れながら見られるので退屈しない。もちろん、衆議院TVなら、その日の委員会をすべて(議院運営委員会を除く)見ることができる利点があります。
自分なんかもその辺錯覚しないようにしないといけないのですが、国会議事堂に直接行くというのは、東京周辺に在住していないとムリです。言うまでもなくニコ動なら、全国の300選挙区どこに住んでいても見られるわけで、このニコ動の取り組みは、ホントウに政治を変えると思いますね。画期的です。
昨日、小沢一郎氏が一年生議員に関して、「最近の民主党若手は自分が天下国家を動かしているようなことばっかり言うけれども、そんなのを信用する奴がいるか」「私は田中角栄先生に『天下国家は逃げやせん。地元の有権者をしっかりととらえるのが若い議員の仕事だ』と言われて育った」と発言したそうです(MSN産経)。
小沢氏が言っていることは半分正しいとは思います。しかし、この日の高邑勉さんのように、国会でしっかり質問している姿を見せれば、インターネットで300選挙区どこでも見られますから、それ自体が日常活動になります。もちろん地元をしっかり回って“取材”した方が、国会で良い質問ができることはいうまでもありません。
小沢さんは、「インターネット」と「歳出の右肩下がり」という2つの時代の変化をまったく読めていないですね。入れ知恵してくれる人もいないようだし。
時代遅れなんだよ、小沢さん!!
世の中暗い顔した人が多いですが、「インターネット」のおかげで政治の世界では、本物がより早くそれにふさわしいポジションにつき、そして偽者がより早く消えていく時代になりました。主権者である私たち国民にとっては願ってもないチャンスです。
欧米各国の大統領・首相の年齢をみてもそれは明らかです。もちろん、より早く消える運命にある偽者は、必死に小沢さんにすがるしかないわけですが・・・近い将来、小沢さん自身が消えちゃうかもしれないね。
ニコニコ生放送(
http://live.nicovideo.jp/)は会員登録をすれば無料で見ることができます。
ちょっとくどいですけど、この流れは昨年9月の岡田克也さんの外相定例会見オープン化から始まったと言うことを、書き残させていただきます。