[写真]国会議事堂裏(皇居反対側)にある3つある議員会館の一つ、筆者撮影。
2013年(平成25年)国会を振り返って、もっともエポックメイキング(歴史を画する画期的)な法律に次の1領域2法を挙げます。
第183通常国会(附則・附帯決議国会)で成立した、
「改正災害対策基本法」 (183閣法56号、平成25年6月21日法律54号)
と
「大規模災害復興法」(183閣法57号、平成25年6月21日法律55号)。
そんなものあったかな、というのは当然の受け止めで、参院選を控えた通常国会の会期末の1週前に全会一致で可決した法律なんですから、「犬が人をかじってもニュースでないが、人が犬をかじったらニュースになる」新聞、テレビが報じないのは当然であり、咎めることもありません。
この法律の前段として、昨年の第180通常国会(一体改革国会)で衆院修正のうえ全会一致で成立した改正災害対策基本法の附則第2条に
「政府は、東日本大震災から得られた教訓を今後に生かすため、東日本大震災に対してとられた措置の実施の状況を引き続き検証し、防災に関する制度の在り方について所要の法改正を含む全般的な検討を加え、その結果に基づいて、速やかに必要な措置を講ずるものとする」
との条文がありました。
これにともなう改正が1年後に実現しました。
連休明け国会初日の衆院本会議で趣旨説明がされました。
古屋圭司・防災担当相(自民党)は「昨年六月に公布、施行された災害対策基本法の改正に引き続き、同法の附則及び附帯決議等も踏まえ、さらなる法制化を図ることを目的とするものであります」と演説。
質問に立った、民主党の吉田泉さん(福島5区)は、「一昨年の東日本大震災において、民主党は、政府・与党として、全身全霊、全力で対応をいたしました。そして、そのときのさまざまな教訓を踏まえ、緊急を要する項目について、災害対策基本法改正第一弾を昨年政府として提案し、成立をさせていただきました」と切り出しました。
そして、下野したにもかかわらず、閣法に対して「本改正案の審議においては、災害から国民の命を守ることを最優先に、議員各位が知恵を結集し、あらゆる角度から徹底的に議論し、もし足らざるところがあれば、修正も含めてさらに万全な改正とすることを切に求めまして、私の代表質問を終わります」と議場に呼びかけました。
この法案は、あらかじめ、自治体が高齢者など避難に援助が必要な人の名簿を個人情報を利用してつくることができるようになり、本人の同意で消防と民生委員に提供できるようにするもの。大震災が起きた後では、自治体が被災者台帳の作成・一元化が義務付けられました。政府には、自治体機能が喪失したときに国が代行できるようになり、国が復興本部、復興基本計画をつくる手順が法制化されました。
最終的には、修正なしで政府原案通り、全会一致で可決・成立。
ただ、衆参とも附帯決議案がつき、衆院では民主党の吉田泉さんが提出し、15本の附帯決議をつけました。参議院でも民主党の難波奨二さんが附帯決議案を朗読し、19本の附帯決議をつけました。
15本、19本というと以前ならば異例の多さでしたが、3党協議による法案修正路線と、二大政党がともに与党を経験したこと。そして何よりも、震災後国会に寄せられた国民からの「決められる政治」への圧力で、こういった手法がスタンダードになったのが、2013年国会でした。
東日本大震災の復興は、労賃の上昇と人手不足、資材高と資材不足など新しい局面に入りつつあります道半ばです。
とはいえ、絶対に来る「次の大震災」への備えが法律化されただけでも、震災後日本は前に進んだし、大平洋か日本列島のどこかで年を越す、東日本大震災の行方不明者2600人以上へのご供養、哀悼になりました。
そして、ことしの当ブログでは何度も使った表現ですが、もう一度使わせていただきます。
衆参とも附帯決議の最後の1本は「更に検討を重ね、必要なものについては法改正を図ること」。
さて「法改正を図る」ときの政府は、自民党と民主党のどっちの政府で、誰が大臣でしょうか。
前へ。
[写真]伊豆大島からの避難者を迎える、高木美智代・衆院議員ら公明党東京都本部の各級議員、2013年10月23日、東京・竹芝桟橋、翌日付公明新聞から。
過ちをあらたむるにはばかることなかれ。
ことしの第183回通常国会(2013年1月28日から6月26日)で制定した2法律について、公明党が第185臨時国会冒頭の予算委員会で手直しに言及しました。
対象となるのは、
改正ストーカー規制法(平成25年7月3日法律73号)と
「特別警報」を新設する改正気象業務法および改正国土交通省設置法(平成25年5月31日法律23号)です。
改正ストーカー規制法は、県境を越えて県警本部と所轄署がストーカー被害の情報を共有できる改正でしたが、改正法律施行直後の2013年10月上旬、東京・警視庁の所轄署に相談したばかりの女性(18歳)が、数日前からうろうろしていた京都府在住の元交際相手男性(21歳)に殺害されました。
参議院では、公明党の山口那津男代表の本会議代表質問に続き、2013年10月24日(木)の参・予算委で、魚住裕一郎・会派会長が、就任後初めて質問に立ちました。この中で、「施行された改正ストーカー規制法が通常国会で成立したばかりだった」とこの国会で初めて言及し、法改正をうながしました。
改正気象業務法は、大雨洪水警報の上になる「特別警報」が出せる法改正でしたが、この中で、「県内の平均雨量」を一つの目安とする改正法でした。今月中旬の台風23号被害で、東京・大島町(伊豆大島)で大規模な地滑り被害を起こして、50名以上(現在安否不明者含む)の方が亡くなりました。
前日(23日)の民主党の大塚耕平筆頭理事に対して、太田昭宏・国土交通大臣は、「海の中の島であり、本土と島嶼部は(県平均が)全然違う」 と語り、「特別警報相当」を発表する運用面での改善を明言しました。
この2つの法律は、公明党を含む全会一致で成立した改正法律です。だから、すべての党に責任があるでしょう。まして改正気象業務法は、太田さんが答弁して審議した法案です。
このように、過ちを素直に認めて、速やかに法改正に向けて省内での研究や、運用面での改善を指示する。
与党としての公明党の姿勢にすがすがしさを感じました。
[写真]前川清成ネクスト法相。
最高裁判所は、民法第900条第4項但書の「非嫡出子の相続は半分とする」との婚外子(たとえばシングルマザーの子、隠し子など)を差別する条項を憲法第14条「法の下の平等」などに違反すると決定しました。民法(明治31年6月21日法律9号)が日本国憲法違反とされたのは初めて。
海老蔵が隠し子報道ですぐ認知して、「かっこいい」と言われましたが、海老蔵が男を上げても、その子は、相続では「半人前」とされてしまうのです。今の日本では17人に1人は、ひとり親(シングルマザー)の子供であり、世帯年収は200万円以下という壮絶な状態にあります。親の平均年齢も最近では高齢化して40歳以上となっています。チルドレンファーストの民主党としては、生まれながらに子どもが差別されることは許せません
海江田万里ネクスト首相は記者会見で「差別ですね」と断言。「それはやめるべきだという考え方でありますから」「民主党はそういう考え方を国会が始まったら出していくということは続けていきたい」と語りました。
実はこの民法900条第4号但書を削除する法案は、先の通常国会に出されていました。第183参法5号で、民主党・みんなの党・社民党の共同提出でした。しかし、自民党から「浮気が増える」と訳の分からないことをいわれ、付託すらされず、吊るされたまま廃案となりました。
「民法の一部を改正する法律案(第183参法5号)」です。
筆頭発議者は前川清成ネクスト法相。
法案の発議者は民主党・新緑風会から、小川敏夫さん、高橋千秋さん(前職)、桜井充さん、松野信夫さん(前職)、みんなの党の真山勇一さん、社民党の吉田忠智さんでした。条文は民法900条第4号但書を「削る」というシンプルな内容。施行日は「公布の日から起算して一月を経過した日」としていました。
前川さんは「非嫡出子かどうかなんて、自分が選んで生まれてきているわけではない。生まれによる差別そのものであり、自分の努力ではいかんともしがたい差別であり、差別と同じだ」と喝破。
「この種の差別を是認しないことが近代人権思想の当然の結論だ」と語っています。
たしかに、その通りだと思います。いわば「差別しなさい」という条項が民法900条第4号にきょう時点で残っているということです。このような「生まれながらに差別しなさい」という条項が民法にあると知り、驚愕しております。
民主党は4日コメントを発表し「民主党は1998年以来、16回にわたって法案を出してきた」としました。ただ、これはほかの内容とセットになっており、婚外子差別を抜き出した法案は第183通常国会が初めてでした。
これについて、自民党の中川雅治・政策調査副会長(清和会)が「浮気が増える」との呆れた理由で法案を門前払いしたことが分かりました。
婚外子の相続が「2分の1」から「1」になったら浮気が増える。たとえば、バブル期に養子が29人いたという富豪がいたそうですが、この場合は、相続税の人的控除が2億9000万円になり、今の税率50%ならば1億4500万円の節税になります。しかし、養子ではなく、婚外子では養育費がかかりますがから、相続対策としての隠し子作りなどありえません。
この発言をした中川議員は麻布中学・高校、東大法学部、大蔵官僚、自民党議員という現在日本の最大のエリートコース。
そして中川さんの奥さんと町村信孝清和会長は、祖父母が同一人物。奥さんのお父さんは、内務省特別高等警察課員から自民党議員というエリートコースを歩んだ原文兵衛元参議院議長。中川議員は大蔵省から、義父が大臣を務めた環境庁に転じて事務次官になり、義父と同じ選挙区から参議院議員になっています。「浮気はダメよ」の中川さんは、愛妻家とかでなく、浮気をすると、すべてを失う。未入閣なのにすべてを失う。こういった清和会的理由で、「浮気が増える」。
それに対して「正義」と、「チルドレンファースト」を平然と突きつける民主党。
前川法案は短いものですので、全文引用します。
[民法の一部を改正する法律案(183参法5号)から全文引用はじめ]
民法(明治二十九年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
第九百条第四号ただし書中「、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とし」を削る。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行前に開始した相続に関しては、なお、この法律による改正前の民法の規定を適用する。
[全文引用おわり]
以上です。
第185臨時国会では、閣法としてではなく前川法案で、衆参可決成立、公布、施行とまいりましょう。
ちなみに「非嫡出子」という言い方は「まともではない子」という意味合いにもなるので、「婚外子」という言葉で報道されているようです。
さて、第三者保証の禁止の法案では前川さんが答弁に立ちましたが、この中で、彼の正義感を感じる印象深いシーンがあったので紹介します。
2013年6月11日(火)の参法務委。
みんなの党の真山勇一理事の次の発言。
「民法といいますといわゆる基本法というふうに言われているものなので、それを変えるということの影響が大き過ぎるというような意見もあるわけなんです」「やはり今法制審議会が進行中であるということで、法制審議会の意見、パブリックコメントなど、そういうものを踏まえながら今後ももう少し慎重に審議、議論を進めるということも必要なのではないですか」との質問です。
前川さんは次のように答弁しました。
「長く続いたこの戦後の体制の中で、基本法を作るのが法制審だというふうなある種の誤解が私たち国会議員の側にも生まれているのではないかと。 釈迦に説法ですが、憲法41条で、国会こそが国権の最高機関であって唯一の立法機関でありますから、法制審が議論をしているから国会で議論をしてはならないなんということはあり得ないだろうと私は思います。私たちは、選挙民に選ばれて法律を作るために国会にやってきている わけですから、法制審が議論をしていようがしていまいが、国民の生活のことを考えて法律の提案をさせていただいて、そしてそれについて様々な意見を忌憚なく述べ合うと、私はむしろ当然だと思っております。」
参院奈良というと、妻殺し小沢グループで、小沢一郎氏がご遺族にお金をわたして裁判を取りやめてもらった中村哲治元議員のイメージがありますが、それとはうってかわって前川さんのような正義の政治家もいる。
仕分けされて前川さんが今ネクスト法相になっています。
民主党もまだまだ捨てたもんではありません。
◇
民主党が発表したコメントは次の通り。
2013(平成25)年9月4日
非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1と定める条項を違憲とする最高裁判断を受けて(コメント)
民主党政策調査会長 櫻井 充
本日、最高裁は、非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1と定める条項を違憲とする判断を行った。
民主党は、今回の最高裁判断を歓迎する。
これまで最高裁は、1995(平成7)年の大法廷による合憲判断以降、2009(平成21)年まで合憲の判断を踏襲してきた。しかしながら、1995(平成7)年の判断において、5名もの最高裁判事が反対意見を述べており、また、その後合憲判断がなされたすべての場合において、反対意見や立法府による解決を期待する補足意見等が述べられている。
非嫡出子の相続差別は、生まれによる差別そのものであって、非嫡出子自身の努力ではいかんともしがたいものである。この種の差別を是認しないことが近代人権思想の当然の結論である。
民主党は、1998(平成10)年以降16回に渡って婚外子相続差別規定を削除する民法改正案を野党共同で提出してきた。加えて、2013(平成25)年2月27日に大法廷に回付されたことから、緊急な改正が必要であると考え、第183回通常国会においても法案を再提出した。
しかしながら与党は、私たちの議員立法に対して審議にさえ応じず、その結果、違憲判決以前に立法府の良識を示すことができなかった。
政府は、今回の最高裁判断を受けて、非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1と定める条項を削除する法改正案を秋の臨時国会に提出し、成立を期するべきである。
(このエントリーの初投稿日時は2013年7月27日(土)午前6時からバックデート)
[画像]参考人として意見を述べる、横田早紀江さん、2013年7月26日(金)、衆・北朝鮮拉致問題特別委、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。
【衆・北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 閉会中審査 2013年7月26日(金)】
衆・拉致問題特別委の閉会中審査が第1委員室を使って行われました。
これは先の通常国会の会期末処理で、山本拓委員長が
「次に、閉会中審査におきまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。なお、先ほどの理事会において、閉会中、参考人質疑を行うこととなりましたので、委員各位の御出席をお願いいたします。本日は、これにて散会いたします。」
と語っていました。一応、私はネット中継でリアルでキャッチできていましたが、この50分後には、参議院で議長不信任案と首相問責決議案の採決に入っており、リアルにキャッチできた報道関係者は他にいないと考えます。そして参院選が実質スタートしているのに、あとで会議録をチェックする人もいないでしょう。このような会期末の情報過多は、もっと分散する方向性にしてほしいところです。
閉会中審査では、参考人が意見を述べて、各党が質問。
自民党の竹本直一・筆頭理事の質問に横田早紀江さんが答えて「育て方が悪いから、めぐみは出ていったのかな、と思うこともあった」と語りました。横田滋さんは、当初は新潟県議会しか取り上げてくれなかったけれども、その後、全国的に活動になってけれども、就職活動生などが何か悪い影響があると困ると署名を拒むようなことがあったとしました。
[画像]横田滋さん。
竹本さんは、生前のダニエル・イノウエ上院議員から「アメリカ政府は拉致の情報をつかんでいたが、日本政府は『さわがないで欲しい』と言ってきた」と聞いたとのエピソードを披露。私もそうだろうと推測します。警察キャリアは8割が公安畑ですが、当時入省した若手がすでに警察庁長官の年次を超えており、公安警察は抜本的に反省し、出直すべきではないでしょうか。
新潟・佐渡島を選挙区に持つ、民主党の鷲尾英一郎さんは「(拉致被害者家族だけでなく)特定失踪者家族が国会で発言するのは初めてだ」として、今後もこのような取り組みをしていきたいとしました。ただ、委員長に「通常国会中に開いて欲しかった」と議事日程に注文を付けました。
この後、維新の会が質問に立ったので、衆院で維新の会が第3会派だったことを再認識しました。
理事会決定にもとづき、自由質疑が行われました。自由質疑は、前の任期の衆院科学技術・イノベーション特別委員会や憲法審査会で定着してきた手法です。きょうは第1委員室だったので、議員席にマイクがないのですが、挙手した議員が委員長から指名されると、衆・委員部職員からワイヤレスマイクを渡されて発言するという珍しいシーンがありました。
[画像]ワイヤレスマイクで自席から発言する高木毅さん。
[画像]ワイヤレスマイクで自席から発言する高木毅さん。
真っ先に質疑したのは、福井県の高木毅さん。
高木さんは衆・議運委委員長代理理事で、第184臨時国会で正式に委員長に昇格する見通し。議運委員長になる前に、委員会で発言しようという意気込みもあったのだと思いますが、このように、第1委員室でワイヤレスマイクで、自席から発言するというのは、初めてではないでしょうか。
英国議会の本会議場や日本の第1委員(会)室に似たつくりですが、議長が指名した政府外議員に縦横に設置されたワイヤーマイクをその議員の顔の前に垂らすという作業をします。
きょうのように、職員が議員にワイヤレスマイクを渡す方式なら、システム改修費もかからないでしょう。
衆参とも分館の委員室は自席にマイクがあります。
このように歴史の流れの中、永田町・霞が関もどんどん変わらないと、生き残れません。インターネット選挙運動解禁であまり参院選は変わらなかったとの分析、報道がされていますが、刺激を与える、触媒になったことは確かなようです。
高木さんも議運委員長になると、他の委員会で発言する機会はないでしょうが、議会改革、まずは衆議院のホームページに「民主党の次の内閣」の名簿を載せるというところから、改革に着手してほしいとお願いしたいところです。
政治では「冷却期間」を置くのは人間どうしなので有効ですが、「先送り」はもうこれからはゼッタイに許されません。
[お知らせ1 はじめ]
「国会傍聴取材支援基金」を設けております。日本唯一の国会傍聴記にご協力ください。
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い
ご協力ください。よろしくお願いします。
[お知らせ1 おわり]
[お知らせ2 はじめ]
会員制ブログで今後の政治日程とポイントを解説しています。
今後の政治日程 by 下町の太陽
最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。お気軽にご登録ください。
[お知らせ2 おわり]
[お知らせ3 はじめ]
このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。
最近の法律・条約(内閣法制局ホームページ)
衆議院議案(衆議院ホームページ)
今国会情報(参議院ホームページ)
予算書・決算書データベース(財務省ホームページ)
衆議院インターネット審議中継
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
民主党ニュース(民主党ホームページ)goo 政治ニュース
[お知らせ3 おわり]
[写真]自民党の野田総務会長、自民党ホームページから。
衆参ねじれで、与党自民党の内閣提出法案の事前審査制による国会空洞化に歯止めがかかったことが分かりました。
衆参ねじれ直前の2007年1月25日召集の第166通常国会(第1次安倍内閣)と、2013年1月28日召集の第183通常国会(第2次安倍内閣)の「総務会長」などの新聞記事登場件数を調べてみました。
「総務会長」は、6年前は朝日・読売・毎日の合計で「602件」ひっかかるのに、今国会は「300件」と半減したことが分かりました。
個人名で、6年前の「丹羽雄哉」は「81件」で、「野田聖子」は「74件」。知名度が高い野田総務会長でも、ねじれ前の丹羽会長に比べて新聞登場回数は減っています。
「政調会長」は1108件から738件と3割減りました。さらに「自民党 and 政調会長」で絞ると、794件から496件と4割減っています。
個人名でも6年前の「中川昭一」が「262件」で、「高市早苗」は「181件」となっています。
野田聖子さんにしろ、高市早苗さんにしろ、女性起用をしていなかったら、総務会長、政調会長の注目度がもっと減っていた可能性があります。
事前審査制とは、内閣提出法案(閣法)であっても、自民党の政調会→総務会を通らないと、国会に提出できないという制度。このため、閉ざされた自民党総務会を通れば、衆・委員会、本会議、参・委員会、参・本会議はセレモニーにすぎないとして「国会空洞化」「国会軽視」につながってきました。
議会制度の権威、大山礼子駒大教授(元国会職員)の『日本の国会』(岩波新書)は、その序章で、「衆議院の本会議審議時間は当初、年間100時間を上回っていたのだが、近年は60時間程度まで減少している」「国会審議の形骸化を招いた最大の原因が、自民党政権下で形成された与党事前審査制の慣行にあったことは疑いない」(2ページ、3ページ)と分析しています。そして、「法案修正が活発に行われている諸外国の議会でも、実は修正の多くは与党議員の発議によるものなのである」と指摘しています。先の第183通常国会は、附則も含めて閣法を、自民公維みの5党が修正し、修正案朗読者は民主党衆院議員がつとめるパターンが頻出しました。 私は衆院・委員会をインターネットでみていて、たびたび目にしました。
そして、生活保護法改正法案や電気事業法改正法案に興味がある人は、会期末に向けて、インターネットで参・厚労委や参・経産委を見ていた人は、「会期末までに審議時間が間に合わないのではないか?」と、会期終了の3日~2週間前には気づいた人が多いでしょう。そこで、Twitter上で廃案に向けた世論が盛り上がったこともあり、廃案となったようです。その経緯もまた、野党参院議員から説明があるという新しいデモクラシーが始まりました。
このような法案審査システムは、ねじれ解消ならいったん打ち止めになるでしょう。
ただ、衆参ねじれが、国会という平場でインターネット入りで、法案をこねるという、当たり前の民主主義を国民が取り戻すきっかけになったことはたしかです。
訂正)内閣総理大臣安倍晋三君問責決議案は、投票総数230、賛成125、反対105で可決しました。参議院本会議。#kokkai
ご指摘ありがとうございます。RT @tohohodan
@tamataroudesu 私は生活保護法改正案と電気事業法改正案は廃案でよかったと思います。できの悪い部分があったので秋の臨時国会で仕切り直した方がよいと以前から考えてきました。請願不採択は残念です。blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/…
「◎第183回通常国会が閉幕しました 「附則・附帯決議国会」と命名、「見直し時期」の大臣めざせ」#kokkai goo.gl/wxozX
参議院本会議、最終日に野党が安倍総理に対する問責決議案を出すと言い出している。
6割以上の国民の支持率がある安倍総理に対して、どうしてもイチャモンをつけたいのだろう。万一、可決されるとこれでまた国民にとって大切な法案がいくつか流れてしまう…。
#kokkai 衆・厚労委は、「腎疾患」「小児慢性疾患」「B型C型肝炎」の3つの請願を採択しました。
話は変わりますが、1年前のちょうどこの日に、福田衣里子議員(当時)が消費税増税法案に造反しました。いったい国会議員として本当にやりたいことは何だったのか。今でも怒りを覚えます。
衆財金委は、民主「特別会計改正法案」「消費税影響緩和法案」維新の会の「日銀法改正案」「財政責任法案」を廃案。
民主党の「財政健全化推進法案」と維新の「租税特別措置改正法案」を継続として、会期末処理を終えました。#kokkai
憲法の改正手続き法案(維新の会提出、183衆法14号)が衆議院憲法審査会で継続になりました。さて、参院選後の国会の勢力図はどうなっているでしょうか。それにより、衆院も見晴らしが変わってきます。#kokkai
蒸し暑いので、怖い話をしましょう。
衆院決算委員会は、平成21年度(2009年度)決算の審査が間に合わず、平成21年度~23年度決算を閉会中審査としました。これが民間企業だったら、どういう制裁を受けるか。考えた背筋が寒くなります。#kokkai
もっともっと怖い話。その会長が輿石東。RT ?@suigyu703 もっと怖い話。民主党が参院第一党。QT @kokkai_live 蒸し暑いので、怖い話をしましょう。 衆院決算委員会は、平成21年度(2009年度)決算の審査が間に合わず、平成21年度~23年度 #kokkai
#kokkai 参議院本会議は、賛成100、反対128で議長不信任案を否決。平田健二さんがただちに議長席に戻りました。続いて、内閣総理大臣安倍晋三君問責決議案(183決議5号)が議題になりました。
#kokkai みんなの党の小野次郎さん。昨年は野田首相問責決議案の趣旨説明をしましたが、今年は安倍首相問責決議案の賛成討論に立っています。立ち位置が分かりづらい政党です。
新聞で「法案の継続審議を決める」という表現があります。これは衆議院では「法案の閉会中審査」、参議院では「法案の継続審査」という表現を使うので、新聞では「継続審議」としています。このことは、現役記者でも知らない人が多いようです。
#kokkai すべての常任委員会とほとんどの特別委員会は、議長に対して、一般質疑と委員派遣の閉会中審査を要求します。これは国政調査権を閉会中も行使できるようにするためです。
#kokkai 承前)このように、閉会中も全府省庁の行政・予算執行をいつでも国政調査でき、それに対応する委員会も整備されている国会は、世界的に誇る制度です。現行憲法から初めて成立したシステムです。
いよいよ、国会最終日。国民のために残された法案成立を目指したいと思います。昨晩から、最後の努力をしている人たちが与野党にいます。党利党略を越えて結論を出した上で、来るべき戦いに挑みたいと思います。
#kokkai 衆国交委は、民主党・三日月大造さんら提出の「交通基本法案」(183衆法38号)の継続審議(閉会中審査)などを全会一致で決めました。さて、秋の臨時国会では、衆参の院の構成はどういう状況になっているのでしょうか。
#kokkai 衆法務委。民主党・田嶋要さん提出の「刑事訴訟法改正法案」と「司法試験改正法案」は起立少数で閉会中審査せず廃案に決定。前川清成民主党参院議員提出の「第三者保証禁止民法改正案」(参院可決)と自民党ら提出の「児童ポルノ法改正法案」などは閉会中審査に。
#kokkai 参議院本会議が10時から開かれ、議長不信任案(183決議4号)が審議・採決される予定です。
webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
農業者戸別所得補償法案(183衆法26号、大串博志さんら提出)は全会一致で継続審査が決まりました!
参院選後、日本農業の背骨をつくる「実りの秋の国会」を期待します!#kokkai 衆・農水委、会期末処理。
衆院小選挙区5増35減比例50減法案(岡田法案)は、継続審査になりました。園田博之さん提出の日本維新の会の案も継続審査になりました。#kokkai 衆議院政治倫理の確立と公職選挙法改正に関する特別委員会、会期末処理。
第183常会(第183回通常国会)が終わりました。
平成25年1月28日(月)の召集から150日間の会期を終え、6月26日(水)閉会しました。
第21・22期参議院最後の国会でもあり、民主党の6年間にわたる参院第1会派時代も一つの区切りとなります。
私としても、150日間、まったく風邪を引かずに完走することができました。心から感謝します。
6年前の第1次安倍内閣が会期延長で第21回参院選敗北につなっった「トラウマ」から、1月28日(月)というぎりぎりの召集で、延長なしに緊張感ある日程を設定しました。伊吹文明・衆議院議長も会期末にあたり、「本国会は、国会と内閣の良い意味での緊張感のなかで、主権者たる国民の信頼にこたえることができた」とあいさつしました。
補正予算→暫定予算→本予算という変則的なスケジュール。衆院予算委の理事は、結党以来初めて1名となりましたが、長妻昭筆頭理事が、初日から「最後のセーフティーネットである生活保護の生活扶助基準の引き下げ」を論点に設定。結果的には、会期末に「水際作戦」を強化する生活保護法改正法案が廃案となり、秋に向けてさらに議論が続くことになりました。
予算案では、組み替え動議ではなく、修正案提出に関する野党実務者会議が設けられ、2期生の玉木雄一郎さん、岸本周平さんが協議にのぞみました。ただ、最終的には「予算編成権を取り戻すために早く政権を取り戻す」という感想が出ましたが、私は、グレート・チャレンジだったと考えます。
一般法案に関しては、平成25年税制改正法の附則に、松本剛明・民主党税調会長が、社会保障と税の一体改革3党合意にもとづき、「自公民」3党ではじめから法案に書き込み、政府が提出。その他の閣法でも、参院での自公過半数割れを見越して、衆院段階でドンドン修正して、法案附則や附帯決議に「施行後3年後の見直し」など見直し規定をドンドン入れて通すのが流行しました。「政令による施行後5年後」といったたぐいなので、見直し時期がいつか、これからていねいに情報整理をしていきたいところですが、ぜひ修正実務者の衆院議員は、附則や附帯決議の見直し時期には政権で、大臣として見直しにあたってほしいと考えます。
そういう意味で、第183回通常国会は「附則・附帯決議国会」、「見直し規定国会」といえるでしょう。
衆院における緊張状態は、参院でも同様でしたが、政権交代ある二大政党政治のなかで、与野党関係なく、参院議員がアイデンティティをもとめてさまよった感じがします。人事を尽くして天命を待つ。どのような格好でも参院選の結果が歴史を前に進めるでしょう。
ただ、海江田万里代表と細野豪志幹事長が「対話と行脚」「靴底減らし運動」で駆け回るのはいいのですが、どちらか片方が国会の留守番をつとめるという発想がないように思えました。
なお、民主党参院議員で次の7名が、再選出馬せず、勇退することになりました。
玉置一弥さん、平田健二さん、藤原正司さん、池口修次さん、松井孝治さん、藤谷光信さん、加賀谷健さん。
お疲れ様でした!!!
第23回参議院議員通常選挙は2013年7月4日(木)公示、21日(日)投開票。安倍内閣は、第184臨時国会を2013年8月2日(金)ごろに召集する詔書を閣議決定する見通しです。
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衆・内閣委は5本の法律を秋の臨時国会へ継続審査決定。政府の「NSC設置法案」、民主党の「行革実行法案」と「独立行政法人通則法」、維新の「特定複合地域法案」と「道州制基本法案」。
この後、閉会中の国政調査、委員派遣を決めて、会期末処理を終えました。請願は採択せず。#kokkai
私たちがしっかりチェックせねば。RT @asozan_daifunka サザン5年振り復活、朝日と共同の記者書類送検、岩手県議員自殺、ローラ父国際指名手配。大きいニュース多過ぎるけど、こういう日に大きな出来事が忘れられたり隠されたりする…。
【ニコ生視聴中(42分経過)】民主党「暮らしを守るマニフェスト」発表記者会見 nico.ms/lv142762350#42… #nicoch81 #kokkai #dpj
#kokkai 内閣不信任案提出に備えてあらかじめ設定していたようですが、民主党が不信任案を出さないので流会したようです。@SeriousTom1
昨日はリツイートしていただきありがとうございました。おかげさまで、当該エントリー昨日分だけで1961PVとなり、民主党人気健在ぶりを感じました。 blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/… RT @nagashima21 @hosono_54
今後の政治日程 会期末版を更新。参議院が流動的なのですが、とにかく、手持ち情報をいれ、「予断をもって」書きました。
regimag.jp/b/sample/list/…
参議院予算委員会は午前9時10分開会。石井一委員長「自民党、公明党の出席が得られません。事務局が出席を要請しますので、しばらくお待ちください。速記をとめてください」#kokkai
きょうの参院予算委に安倍総理が出席しないと、本会議も含めて今国会で発言の機会はありません。
参院選で、テレビ局の「10党首討論」で安倍さんが他党首をさえぎり、持論をとうとうと述べるのを聞くか、街頭演説会で独演を聞く機会しかありません。
#kokkai 参議院先例を調べましたが、議長不信任案が先決問題(最優先の議題)になるとは限りません。たとえば、過去には、「会期の延長」が先決問題となり、「不信任案を出されている議長」が「会期の延長」を発案し、議決された先例もあります。
#kokkai 午前10時からの参、厚労委、経産委が開会しません。生活保護法と電気事業法の審議・採決の予定でしたが、審議未了廃案になる可能性が高まりました。衆院段階で自公民修正が入っているので、過半数で成立は確実な法案でした。
参議院に寄せられた請願の数々(sangiin.go.jp/japanese/joho1…)
会期末当日に請願を採択・不採択を決めますが、この混乱ですと、全請願不採択になりかねません。厚労委関連の請願のタイトルを見ていると、涙ぐみそうです。#kokkai
小野次郎さんの指摘「与野党合意がなければ政府が出席しなくていいのならば、今後、委員長職権で立てた委員会に政府は出席しなくてよいことになる」。これはかなり大きな問題です。#kokkai
厚労委は速記を止めています。
同委には請願として「お金の心配がない保険で良い歯科医療の実現に関する請願」(304号)(sangiin.go.jp/japanese/joho1…)が出ていますが、これも会期末の混乱で、審議なしに不採択になってしまうかもしれないのです。
#kokkai 国会では、本会議・委員会は、前日に設定しないと開催できません。ですから、きょう参議院本会議を開くことはできません。議院運営委員会だけ当日に設定して開けます。
#kokkai 民主党参議院議員である相原久美子・参議院内閣委員長が、衆議院内閣委員会で「ストーカー防止法案」「DV防止法案」の議員立法を説明。きょうの本会議で可決・成立の見通し。きょうの
NHK「あさイチ」でイノッチらが取り上げられた法案です。
#kokkai けさの #nhk #あさイチ をごらんになった人はご存じの通り、ストーカー防止法改正法案では、「メール」も対象になり、被害者だけでなく、加害者が住んでいる地域の警察署も対応します。この法律ができるかできないかで、おそらく数人の生命にかかわるであろう重い法案です。
#kokkai 衆・科学技術イノベーション特別委員会は、閉会中審査(国政調査と委員派遣)を議長に求めることを決議。散会しました。
これが会期末処理です。いよいよ衆議院は店じまいモードです。
[画像]野田佳彦さん、2013年6月24日(月)、衆議院本会議、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。
野田佳彦さんが4年ぶりに本会議で質問しました。お得意のノー原稿でした。
野田さんの野党議員としての本会議登壇は4年ぶり。第171通常国会の平成21年7月14日(火)の本会議に「麻生内閣不信任案」に賛成討論しています。そして、驚くべきことに、前回の都議選の後、最初の本会議演説でした。
4年前の野党の野田さんは次のように演説しました。
「まず初めに、一昨日、首都決戦東京都議会議員選挙におきまして、私ども民主党、おかげさまで第一党に躍進をさせていただき、そして、目標であった自公過半数割れを実現することができました。応援をいただいた都民の皆様、有権者の皆様に心から感謝を申し上げるとともに、これからが勝負であり、勝ってかぶとの緒を引き締めて、次なる戦いに挑んでいきたいと思います」
「さて、今回の都議会議員選挙は、もちろん都政の争点、新銀行東京の問題、あるいは築地市場の移転の問題、いろいろな争点はありました。しかし、総選挙直前の都議選であって、間違いなく有権者は麻生内閣不信任、自公政権不信任の意思表示を明確にあらわしたと確信をしています」
「(自民党内では)麻生さんでは勝てないからといって、麻生おろしが顕在化する、署名集めをする、あるいは総・総分離を行おうとする、あるいは外部の雑誌に論文を発表する。この矜持を失った浅ましい自民党の姿こそ、国民が見放しているんです。また、本議案は単なる麻生内閣不信任決議案にとどまらず、少なくとも、四年前の郵政選挙以来三分の二を占めるに至った与党のこれまでやってきた行状に対する私は不信任だと思っています。」
「私は、昨年の十月五日、遺児と母親の全国大会に出席をさせていただきました。各党の代表者が出席をされていました。遺児とは、残された子供という意味であります。交通遺児、災害遺児、自死遺児、こうしたお子さんたちの悲鳴を聞きました。
お母さんが朝も働く、昼も働く、夜も働く、でも生活するので手いっぱい、子供の教育費に手が回らない、子供たちは進学をあきらめざるを得ない、学校をやめざるを得ないという窮状でありました。何と十七年ぶりの全国大会です。それだけ限界に来ているということでありました。
政治家の世襲についてさっき言及しましたが、もっと問題なのは、我が国では貧困の世襲が今起こっているということであります。そこに自公政権は何らかの手当てをしましたか。母子加算は、参議院では成立をしたけれども、衆議院では、復活を出しても、自民党も公明党も相手にしないじゃありませんか。
お母さんと子供の笑顔が広がる国は幸せな国です。それを阻む政権は、これだけでも十分に不信任に値すると思います」
まさに昔日の感がする面があります。読み返すと、その後与党になった民主党が奢っていった権力の魔性も感じます。そして、野田内閣総理大臣が社会保障と税の一体改革に走ったこともよく分かるしそれは二大政党でも、自民党にはできない民主党にしかできない政策であり、その旗はこれからも自信をもって引き継いでいくべきでしょう。
そして、4年後の野田さんは、多数与党から激しくヤジを浴びながら、相変わらずのノー原稿で次のように発言しました。
「20世紀前半の外交を反省すべきだ」
「サミットではなぜ日米首脳会談がなかったのか。その直前に米中は8時間会談しているではないか」
「安倍総裁、黒田総裁が着地に失敗して困るのは国民だ。出口戦略についてうかがう」
「44兆円の国債発行枠を守るのか。3本の矢の機動的財政出動の「機動的」とは、国土強靱化で税金をばらまくことではないのか」
「分厚い中間層の復活こそが成長戦略そのものだ」
「解雇の金銭解決や限定正社員の拡充を検討しているが、止めるべきだ」
「最後に、1票の格差の是正と定数削減について、今回の約束は(解散に関する)「近いうち」という定性的なものではなく、具体的に(今国会末までという)期限が決まっていた。総理は、この約束を守ろうとしたのか。『定数削減はポピュリズムだ』との発言をしたとも聞いている。ポピュリズムで3党合意をしたとはゆるせない。唄の文句ではないが、『だました私が悪いのか、だまされた私が悪いのか』。言い訳は聞きたくない。第1党の党首として責任をどう感じているのか。せめて、次の臨時国会までに決めよう」
野田さんは4年前とちがい、「きのうおとといの地方選に負けたから総理は総辞職するか、解散しろ」という演説はいっさいありませんでした。地位は人を育てる。3年3ヶ月間政務三役を続け、1年4ヶ月総理をつとめ、消費税法を成立させ、解散をやったことが、長期的な視点の演説になったと感じます。
4年ってずいぶん、長いんですね。小学校2年生が6年生になり、中学校1年生が高校2年生になる。それが4年間ですが、50歳代のおっさんがここまで成長してしまう政治というものが、私にはおもしろくてたまらない。
そして、前総理を罵倒する自民党の連中の意味のないヤジ。チルドレンの顔ぶれは変わっても、ヤジの中身はまったく変わっていない。小選挙区制は、スウィング(振り子)の激しさで、議員が入れ替わってしまうデメリットがあります。
こういった人材育成の問題と、国民が政権担当能力可能な政党をしっかりと2つ持てるように。
野田さんの演説同様に、骨太の政治をこれからやっていきましょう。
さあ、新しい野党の始まりです。
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[写真]民主党・新緑風会会長の輿石東さん、筆者撮影。
逃げました、逃げました。安倍首相が逃げました。
参議院予算委員会は2013年6月24日(月)、午前9時から「予算の執行状況に関する調査 外交・内政をめぐる諸問題」の集中審議を行うことになっていました。
ところが、あろうことか、前夜の都議選自公全勝による二日酔いでもあったのか、安倍晋三首相ら答弁者、参議院自民党の予算委員が現れない事態になりました。
[画像]閣僚席と自民党・公明党委員席がぽっかりと空いた参議院予算委員会、2013年6月24日(月)午前9時15分頃、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。
石井一委員長(今夏改選)は、
「ただいまから予算委員会を始めます」「この場に自民党と公明党の委員はいませんが、この委員会の開会要求書が今月上旬から出ています。参議院規則第38条の2は『委員の3分の1以上から要求があったときは委員長は委員会を開かなければならない』と定めており、その後13回の理事による話し合いを経ても開催のめどが立ちませんでした。私としても苦渋の中、もう少し中立な立場から委員会を開催したかった」として、楠木正成の言葉を引用した上で、「集中審議開催のための質問取りを拒否するよう安倍首相は事務局に命令しており、私から質問項目を伝えましたが、現段階での開催は困難な状況となっております。日本国憲法は(63条で)内閣総理大臣は、答弁または出席を求められたときは国会に出席しなければならないとあり、(憲法99条で、天皇や内閣総理大臣の)憲法尊重遵守義務も定められているところですが、こうして欠席するという対応は参議院予算委員会を愚弄したものだ。本日は集中審議を行わない方向ですが、念のため、休憩にして、(安倍首相の一分の正義を)待ちたいと考えます。暫時休憩します」
と語りました。
[画像]「参議院予算委員会を愚弄している」と経緯を丁寧に分かりやすく説明した上で休憩を宣言した石井一委員長、2013年6月24日(月)午前9時15分ごろ、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。
第183回通常国会は、補正予算、本予算、暫定予算、再び本予算という極めて異例の予算審議をしてきました。5月15日(水)の本予算成立後、「予算の執行状況に関する調査」は両院予算委員会で一回もされていません。予算の執行に関していくつも問題があります。緊急経済対策である補正予算なのに、いまだに未契約の案件があります。過去に国から自治体に渡しきりにして「基金」のうち、一部を返してもらえる見込みが立っていますが、法的根拠に乏しいゆえに、国会でしっかり議論した実績をつくらないと財政法定主義に反します。そして、実際の経済の押し上げ効果のほか、都市と地方、資本家と労働者、高収入者と低・無収入者へのお金の巡り方もしっかりとチェックしなければ行けません。
なによりも、参議院議員通常選挙(4日公示、21日投票)の前に、与野党の論点をしっかりと提示する必要があります。安倍首相は反論型の答弁をしています。日本記者クラブやニコニコ動画の討論会に出席して、国会に出席しないのは道理が通りません。
ただ、安倍自民党ばかりせめるのは、ちょっと違うかな。率直な感想です。
輿石東・民主党・新緑風会会長による戦略ミスが浮上してきました。
このため、先週金曜日に参議院自民党の中曽根弘文会長外(ほか)が「議長不信任決議案」(183決議案4号)を出しました。これは「衆議院0増5減区割り反映法案(183閣法51号)について、参院で審議・採決しなかったことで院の存在価値を下げたという理由です。これは確かに道理が通っています。
参・総務委で趣旨説明された「自治体の臨時職員に期末手当を支給するなど抜本的待遇改善法案」(183参法9号)が、質疑されずに廃案になる公算が高まりました。「自治体の臨時職員」というのは、「民間企業の非正規雇用者」とは意味合いが違い、長く勤めるのにはその自治体で資格をとる必要があります。たとえば、各職場で、健康保険組合のしくみが分かっている人が臨時職員1人だけということはよくあります。「季節労働者」と揶揄される、財政課の職員が何日も職場のソファで睡眠を取りながら働いているときに、健康診断を1年以上受けていない職員はだれかを掌握したりします。週4日勤務ですから、育児とも両立しやすく、共働きしやすいです。ただ、やはりそういった働き方をしているのですから、期末手当は支給すべきだという法案です。
さらに、民主党・無所属クラブ(衆院会派)が一生懸命修正協議をした、生活保護法改正法案、電気事業法改正法案(電力改革法案)も廃案になりそうです。超党派による、水循環基本法案、雨水利用促進法案も厳しい。衆議院側でも、久しぶりに審議が加速した条約案件が本会議に間に合わない可能性が出てきました。
このように、輿石東会長は7期目を迎えて、慢心があったのではないでしょうか。そもそも、海江田万里代表・細野豪志幹事長体制を参院主導でつくったのが、最大の戦略ミスです。参議院公明党では会長・幹事長がともに引退するので、輿石人脈が生きなくなります。輿石さんを支えた会派の副会長、国会対策委員長らも多く引退します。中には、「輿石アズマではなく、輿石アクマだ」と揶揄する声もあります。輿石会長にしっかりと楔を打ち込めるかどうかが、第23回参院選に前後した参議院民主党の真価が問われるのです。
ちなみに、輿石さんは1990年衆院初当選なので、岡田克也さんと同期なんですよ。この2人の志の違いはなんなんでしょうか。ダーウィンの進化論「わずかな違いが存亡を決する」ならとっくに存亡を決しているはずですが、下町でけんかにあけくれる少年時代を過ごし、今でも左頬にけんかの傷が残る私と違って、民主党参院議員はあまり人を見る目がないように感じます。それでいて個別訪問はまったくやらず、自分が先に消えていくんですから、支持者はたまったものではありません。
参議院における輿石恐怖政治から脱却しないと、参院選も衆院選も負けるでしょう。
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[画像]答弁する村木厚子厚生労働省社会・援護局長、2013年5月29日(水)、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。
さあいよいよ、泣いても笑っても、会期末ウィークとなりました。
会期終了後には、閣法成立を見届けた各省局長以上級の幹部が人事異動。厚生労働事務次官には村木厚子さんが昇格します。女性の事務次官としては、村木さんと同じ労働官僚の1997年~1998年の松原亘子・労働事務次官以来。まつばら・のぶこさん、通称タンコさんですが、私は半年間だけ労働省記者クラブに在籍したことがあります。そのとき女性事務次官ということで、我ながら巡り合わせに恵まれていると感謝します。何回も書いていますが、民主党結党の母である、笹森清・連合事務局長(当時)とタンコ事務次官が「伊吹労相選挙干渉事件」の「手打ち」の記者会見をしたことを覚えています。一方的に話す笹森さんの隣で、タンコさんが大臣の名代として背筋を伸ばして上品に静かに受け答えしていた姿をよく覚えております。
私は横浜支局記者時代にも、労働省の出先機関の女性管理職に、毎月の雇用手当の推移のプレスリリース(県庁記者クラブ投げ込み)を取材していました。ペーパーそのままに記事にする月もあるのですが、雇用情勢が流動的だった時代で、直接出向いて取材する月もよくありました。私の「雇用手当の推移だけでなくそこから見える地域経済、日本経済の現状を描きたい」という取材意図をよく理解してくれ対応してくれました。各出先機関の同じ担当者が集まる会議で聞いた全国の雇用状況なども教えてくれました。労働官僚は連合ともつきあい、文部省ともつきあい、現下の雇用情勢や学生の就職などを支えてきました。同じ建物の厚生省と合併してしまったのはとても残念です。それから13年間、働き方は多様化しましたが、それは労働者にとって「蜘蛛の糸」のように厳しく、学生にとっては人生のスタートが切れない事態が多発したまま、ふたたび自民党が政権を握ってしまいました。
さて、会期末です。
参議院厚生労働委員会は「生活保護法の改正法案」(183閣法70号)を審議しています。
この法案は生活保護法24条に次のような文章を入れるものです。
[生活保護法の改正法案の第24条から抜粋引用はじめ]
保護の開始の申請は、第七条に規定する者が、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出してしなければならない。
一 要保護者の氏名及び住所又は居所
二 申請者が要保護者と異なるときは、申請者の氏名及び住所又は居所並びに要保護者との関係
三 保護を受けようとする理由
四 要保護者の資産及び収入の状況(生業若しくは就労又は求職活動の状況、扶養義務者の扶養の状況及び他の法律に定める扶助の状況を含む。以下同じ。)
五 その他要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な事項
として厚生労働省令で定める事項
ただし、当該申請書を作成することができない特別の事情があるときは、この限りでない。
[抜粋引用おわり]
と言う風になります。最後の「ただし、」からは、衆院段階で、民主党の柚木道義さんらが修正したものです。
これは本当に腹立たしい話で、生活保護を申請しようとする人が、こんな難しい書類を書けるわけがないでしょ!世間というものを否定するに等しい。再チャレンジがどうの、自立がどうのという問題ではありません。
そして、衆議院修正で、「ただし、当該申請書を作成することができない特別の事情があるときは、この限りではない」と入りました。これで会期内に成立する見通しでしたが、先週末、参議院の状況が変わりました。
石井一・予算委員長が月曜日に集中審議をやることを決めたことを受けて、自民党の中曽根弘文参議院議員会長らが「議長不信任案」(183決議案4号)を提出しました。これにより火曜日に採決する予定だった生活保護法改正法案の会期内成立に暗雲がともりました。現在、月曜日の本会議は設定されていません。本会議は前日までに設定し、公報に載せなければいけません。火曜日は定例日ではありません。会期末ですから、火曜日に開いても良いでしょうが、このままでは議長不信任案の採決は26日水曜日の会期末当日の本会議になりかねません。
そうなると、生活保護法改正法案は審議未了廃案になる可能性が出てきました。
ただ、山井和則さんが提出した「子どもの貧困対策推進法」はすでに参議院で可決・成立しています。
生活保護法改正法案は、村木事務次官のもと、もういちど厚労省が練ってもいいのではないでしょうか。
生活保護行政は、法定委託事務でありながら、自治体に4分の1の負担を求めており、これが「水際作戦」による窓口での追い返しにつながっています。全額国費で負担すべし。ただし、今の国財政ではかなり厳しい。村木次官、総務省、財務省の3者チームで、もう一度揉み直して、来年の通常国会に出してみてはどうでしょうか。社会保障制度改革推進国民会議がまとめる「年金制度の将来像の法案」も含めて、セーフティ・ネット総合法案をつくるのです。村木さんの先輩、松原タンコ次官は、笹森さんにも動じなかったような人です。村木さんならやれます。セーフティ・ネット総合法を成立させて、東宮大夫からご即位の礼を経て、宮内庁長官へ。ご皇室の持続可能性も村木さんにお任せしたい。
このほか第183回国会では、電気事業法改正法案(183閣法54号)、海賊多発海域の日本船舶警備法案(183閣法48号)、水循環対策推進基本法案(183衆法39号)なども、審議未了廃案となる見通しになりました。どうしても、「成立させるべし」という意見がある人はこういう政治日程の場合、Twitterで働きかけるのがもっとも有効です。
そして、やはり、衆議院で安倍内閣不信任案を出して、会期末当日に野党各党党首と与党幹事長が演説して参院選を迎えることが、国民に選択肢を見せることになります。
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[画像]答弁する鬼塚誠・衆議院事務総長、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。
【衆議院決算行政監視委員会第一分科会 2013年6月21日(金)】
平成21年度、22年度、23年度の決算の分科会審査が行われました。
民主党の大西健介さんが、参議院事務局職員と衆議院議員の経験をミックスして、国会改革について、鬼塚誠・衆議院事務総長に質問しました。
[画像]質問する大西健介さん、2013年6月21日(金)、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ
この中で、今国会の定数削減見送りについて、「とても残念だ」とする大西さんは、国会の建物は定数削減に対応しているのかと質問。
これに対して、鬼塚事務総長は、「衆議院第1議員会館の2階は委員長室になっているが、第2議員会館の2階はそうなっていない」として、第2議員会館の2階部分を活用すると、定数増にも対応できるようになっていると説明。そのうえで、「間仕切りを撤去して会議室にすることは可能」と述べ、逆に、一部屋を2倍にして運用することもできるとしました。この説明からすると、定数を過去のように512議席まで増やしたり、逆に半分の240程度にした場合は1部屋を2倍にするなど柔軟な対応ができることを示唆しました。
自民党本部が財務省所管の国有地のほかに、衆議院所有地の国有地も駐車場にしていることについて、鬼塚事務総長は「将来的には財務省に所管替えする方向になる」と答弁し、財務省所管として自民党に家賃を払ってもらう方向性を示しました。この場合、自民党本部が年間に払う駐車場代は1・5倍になる見通し。
財務省所有地(自民党は家賃負担)、衆議院所有地の間に「無断駐車禁止」の立て札を立てているのに、「障壁」を向けていない理由について、鬼塚事務総長は「門扉をしめて(自民党正門を通ったクルマしか止まれないのは)いることは、交通安全と警視庁からの警備上の要請。管理地の明確化のために、障壁を設けた際には、交通事故が増えた」と煙に巻きました。
谷福丸元衆議院事務総長が回顧録『谷福丸オーラル・ヒストリー 議会政治と55年体制 衆議院事務総長の回想』(赤坂幸一・中澤俊輔・牧原出編著)の中で、韓国では有力な落選議員がいたらその人が事務総長になることが多いとして、「鈴木宗男さんが私が(事務総長に)なるときに飛んできて、『事務総長はだれが立候補してもいいんだってね』『おれ(衆院議員を)落ちたら立候補するから』なんて言ってさ。だから、建前はそうですよ」(260ページ)としていることを踏まえて、事務総長は落選議員も立候補できるのかと質問。鬼塚事務総長は「国会における議長や委員長の選挙は立候補するわけではなく、議員同士が推薦しあう格好だ」としながらも、事務総長選挙のあり方については「検討の余地がある」と答弁しました。
大西さんは「このようなオーラル・ヒストリーをドンドンすすめて欲しい」と語って、質疑を終えました。私も同感です。
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