【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

当初予算案が衆議院を通過、自民党若手が失態で無効票1、野党は国際観光旅客税法案の荷崩れに成功、首相「働き方裁量労働は実態把握しないと前に進めない」福井照新大臣は恥ずかしい写真と出資商法で批判を受ける

2018年02月28日 23時22分21秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ


 衆議院で当初予算案が通過。安倍晋三首相が「平成25年裁量労働調査は実態を把握できないと前に進めない」と答弁。福井照・新大臣は、「恥ずかしい写真」と出資商法をめぐる関係を追及されました。出国税法案では、財務省主税局長が内税外税を考慮していないし、消費課税の定額課税の例を答弁できないなど、国交省と財務省と官邸の関係性の悪さを垣間見せました。地方交付税法改正案では、無所属の会が、立憲民主党、希望の党とは違う投票行動を取りました。

【衆議院本会議 平成30年2018年2月28日(水)】

 まず、予算委員長解任決議案が緊急上程。阿部知子さんが趣旨説明。討論。採決の結果、投票総数455、賛成137、反対318。委員長の続投が決まりました。

   ここで、平成30年度予算案が議題となり、予算委員長が審査結果を報告しました。野党6党が意見を一致した、政府原案を撤回のうえ編成替えを求める組み替え動議を提出しました。

   組み替え動議は賛成少数で否決。ただちに、政府原案の採決。

   投票総数455、賛成307、反対148の賛成多数で、衆議院を通過しました。

【追記午後11時半】

●自民党若手が失態、大隈議員の隣席の若手議員が無効票に、3時間以上後に議長が訂正。

採決から3時間以上たった、午後11時15分前後に、大島理森議長から投票結果が訂正されました。投票総数455、賛成306、反対148、無効1票。大島議長は自民党の大隈利英議員の票が2つあったとし、各会派の協議で、1票を無効としたとしました。各議員の机には、名前の彫り込んだ木札が12枚あります。そのうち、大隈議員席の1枚を、隣席の自民党議員が間違えて持ち込んだものと思われます。

 【追記終わり】

  税制改正法案の審議。

地方税法改正案(196閣法8号)」と「地方交付税法及び特別会計法改正案(196閣法9号)」は、各々、下述の総務委での投票態度通りに、賛成多数で可決し、参に送られました。

   「所得税法などの改正案(196閣法1号)」。立希無共などの反対、自公維の賛成多数で可決し、参送付。散会。


【衆議院予算委員会 同日】

 「平成30年度予算案」は18日目。さすがに採決の時期でしょう。

 締めくくり質疑は14分ほどの遅れでスタート。安倍晋三首相(自民党総裁)は与党の問いに(1)子育て予算の前倒し(2)緊迫する北朝鮮の情勢(3)来年10月の消費税10%の環境づくりーーの3点から、緊要性の高い予算だと胸を張りました。

 野党筆頭理事は「与野党の合意なく、委員長が職権で委員会を開いたことに抗議する」としつつ、「働き方改革関連法案」(未提出)の前裁きを続けました。首相は裁量労働者の方が一般労働者よりも労働時間が短いとした平成25年度調査について「実態を把握しないと前に進めない」と答弁。希望の党の山井和則さんは「調査無くして政策無し、調査無くして法律無し」と語りました。今回の予算審議では、裁量労働調査のほか、いわゆる「もり・かけ・スパ」のうち、森友学園問題がターゲットになりました。加計学園は入試のシーズンもあってか少なく、ペジーコンピューティング社のS社長は、聞くところでは、業界内で技術的に天才とされている人物で、「ホリエモンと同じく、国は有能な人物をつぶしちゃうよな」という業界内世論ができているそうです。その辺からも野党の追及が弱まったのかもしれません。

 前日就任した福井照・新大臣(比例四国、自民党二階派)については、希望の党の今井雅人さんが「恥ずかしい写真がある」として、2009年の週刊朝日の浴衣姿で女性と足を絡ませて抱き合う写真について質問。さらに、投資商法の広告塔になっていた疑惑にふれ、国外への不倫旅行の費用を持ってもらっていたことを認めさせました。自民党では、非世襲はお金のスキャンダルが出やすいですが、やや趣が違うスキャンダルが出て、衆議院での予算審議は終わりました。

 午後12時21分過ぎに、締めくくり質疑が終局し、討論に。自民党、公明党が賛成討論し、共産党、維新が反対討論しました。採決の結果、立希無共維の反対、自公の賛成多数で可決すべきものと決まりました。緊急上程。

【衆議院総務委員会 同日】

●無所属の会は地方交付税法改正案に反対し、立憲・希望と初めて投票行動が異なる。

 「地方税法改正案」(196閣法8号)が、立希無共社の反対、自公維の賛成多数で可決しました。続いて、「地方交付税法及び特別会計法改正案」(196閣法9号)の採決。無共社の反対、自公立希維の賛成多数で可決しました。無所属の会の投票行動と、立憲民主党、希望の党の投票行動が違ったのは、今回が初めてだと思います。これに先立つ討論では、無所属の会の原口一博さんが、「地域主権改革の観点から決めた」としました。ことここにいたっては、自民党のように、上から下へ金で議員を縛り付けることは、文字通りけた違いですから、旧民進系3党が無理やり投票行動を同じにする必然性はもはやないだろうと、私は確信します。歴史は後戻りできません。そのうちどうにかなるし、ならなきゃ、国民の自業自得です。総務委では、この後、「持続可能な地方税財政基盤の確立の決議」を全会一致で採択しました。

【衆議院財務金融委員会 同日】

●野党、出国税法案の荷崩れに成功。

 まず、「平成30年度税制改正のための所得税法など改正案」(196閣法1号)。総理入り質疑が2時間以上ありました。終わり次第採決になり、立希無共が反対し、自公維が賛成して、賛成多数で可決しました。

 これに先立つ討論では、無所属の会の野田佳彦さんが反対討論。首相経験者の討論というのはかなり異例なことだろうと思います。野田さんは討論で「所得税が複雑化する」と批判。首相入り質疑で、安倍首相は「きょうは、立憲民主党の海江田万里さん、希望の党の前原誠司さん、無所属の会の野田佳彦さんと、旧民主党の歴代代表がそろって質問している」と指摘。これに対して野田さんは、「(無所属の会の代表は、岡田克也・民進党常任顧問なので)私は会派の代表でも何でもない。ただのヒラの委員だ」と現役を強調し、討論もしました。

 閣法1号の採決後に、「国際観光旅客税法案」(196閣法2号)が議題に。ここで、委員長が「3月2日(金)午後1時からの参考人質疑」を提案し、全会一致で決まりました。これにより、政府与党は、閣法2号を、予算案と同時に参議院に送ることができない「荷崩れ」が決まり、野党は一定の成果を得ました。

 国際観光旅客税法案は、希望の党の稲富修二さんが「消費課税で定額課税はあるのか」と問いました。これに対して、財務省主税局長が答えられず「揮発油税などは重量課税だ」としました。これは私は非常に残念でした。というのは、ゴルフ場利用税や入湯税は、1回400円といった消費サービスに対する定額課税のはずです。で、これは、地方税であり、自治体ごとに条例をつくる独自課税です。とはいえ、税は税です。主税局長が地方税に詳しくないという当たり前といえば当たり前の実態を見ました。財務省は、金融経済政策も、理財局も、主税局も自信を失っているようです。

 委員会に戻って、稲富さんは、特定財源のメリットデメリットにも言及。麻生太郎財務大臣は「私の麻生内閣の時に、揮発油税の特定財源が終わったが、当時、自民党議員から、お前はセメント屋だろとさんざん言われた」としながらも、特定財源の新設にあがなわない答弁。

 さらに稲富さんが「例えば、博多からプサンまでの客船のチケットに料金のうち国際観光旅客税が内税か外税が明記することは、納税者の意識にとって重要だ」としたことについて、主税局長は「チケットの内税か外税かの記載のしかたまでは、法律案には書き込んでいない」と答弁。これには、稲富さんや、麻生財務大臣、この後に3回目の登場となった野田さんらが、そろって検討がずさんであるとの認識を示しました。基本的には、きょうも答弁に立っていた、田村・国土交通省観光庁長官と、菅義偉・官房長官のラインで決まったことで、麻生大臣や主税局は傍らから見ていたんだろうと思います。

 稲富さんは「400億円の財源をどう使うかはこの委員会で議論すべきではないか」と提案。国交省は「歳出としては、平成31年度(移行の)予算案になる」とかわしました。野田佳彦さんは、財務省に対して、主計局が一般財源での対応をもっとはかるべきではないかと促しました。私も個人的に、おととし、代表取締役をつとめる法人の税務調査にパスして、やや強気ですので、金曜日の質疑までに、改めて、一つのタイトルの記事をおこしたいと考えています。きょうは野田さんの質疑までで散会。次回は、2日(金)午後1時からなので、参考人質疑の後も、多少の質疑時間はありそうです。


【参議院災害対策特別委員会 同日】

 平和安保法強行採決時の「かまくら」、公明党の河野義博委員長がしきりました。もう一生か、戦後になるか、偉い先生から「まあまあ、河野君も先輩の指示でかまくらをやっただけだから」とご指導いただくまで、何度でも「かまくら」と書いてやる。

 委員会は、まず、河野委員長が、福井など豪雪被害で亡くなった方に黙とう。小此木八郎防災担当大臣が、政府として報告しました。この後、3月5日(月)に福井県に委員派遣することを全会一致で議決し、散会しました。

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採決をめぐる攻防続く、与党幹事長ゼロ回答、衆・予算委の理事懇談会は午後5時に設定も流動的、参・議運委は人事官再任案を審議

2018年02月27日 17時09分26秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]きょうの、岡田克也・無所属の会代表の記者会見中に自撮りしたものの、岡田さんの視線が気になって表情がこばってしまった、筆者・宮崎信行、民進党本部内、きょう2018年2月27日、宮崎信行撮影。

 昨年10月の第48回衆院選後、なかなかまとまらなかった野党ですが、維新を除く、立民、希望、無所属の会、共産、自由、社民の野党6党は夕べから一貫して、幹事長らが与党と協議。日をまたいだので、本会議などが設定されないまま、きょうを迎えました。昼には野党議員の総決起集会がありました。そんななかか、自民党二階派の江崎鉄磨大臣が辞めて、福井照大臣に交代するとの報。与党は「働き方改革法案の提出見送り」「佐川国税庁長官、安倍夫人、加計理事長の証人喚問」にゼロ回答を何度も繰り返しています。このまま、野党6党欠席のまま、採決される気配も漂ってきました。

●衆議院予算委員会

 理事懇談会は、午後5時に設定されています。今夜中に開かれるかは流動的です。与党単独ならば、開かれる公算が高いような気もしますが、どうなるか。

【追記 午後8時】与野党出席のもと、河村建夫委員長が、あすの委員会を設定しました。この後、古屋圭司議院運営委員長が、あすの本会議をセットしました。予算案はあす衆議院を通過します。【追記終わり】

●衆議院総務委員会
●衆議院財務金融委員会

 理事懇談会自体がセットされていないようです。

【追記 午後8時5分】あすの総務委員会もセットされました。【追記終わり】
【追記 午後10時】あすの財務金融委員会もセットされました。与党側の採決のてはずはととのいました。【追記終わり】

【参議院議院運営委員会 平成30年2018年2月27日(火)】

 「立花宏・人事院人事官」の再任案について、所信を聞き、質疑がありました。

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「米軍は全額支払え」増子輝彦・民進党幹事長、三沢F16戦闘機の小川原湖タンク投下、地位協定は「4分の1は日本」

2018年02月26日 21時05分44秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]増子輝彦・民進党幹事長、2018年2月26日、民進党本部内、筆者・宮崎信行撮影。

 増子輝彦・民進党幹事長は、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が、離陸直後にエンジン火災を起こし、燃料タンクを、青森県・小川原湖に緊急投下した問題で、漁協への補償金は、全額を米軍が支払うべきだとの見解を示しました。

 日米地位協定の第18条の、5の、(e)の、(i)は、

 「合衆国のみが責任を有する場合には、裁定され、合意され、又は裁判により決定された額は、その二十五パーセントを日本国が、その七十五パーセントを合衆国が分担する」

 と定め、米軍に一方的に責任があっても、4分の1は日本政府が支払うことになっています。

 増子幹事長は、きょう、平成30年2018年2月26日、毎週月曜日午後3時定例の記者会見にのぞみました。

 このなかで、さる20日午前8時40分に起きた事故について、増子さんは「不幸中の幸いで(人身への被害は無かったが)、漁業関係者から見れば、死活問題だ。きちっとした賠償が必要で、できれば、全額米軍にもってもらいたい」としました。増子さんは、「米軍機の度重なる事故は許すまじ好意であり、本当に強く抗議したい。政府・防衛省は弱腰で、人の命にかかわることなのだから、もっと強く抗議すべきだ」と語りました。

 増子さんは、おととしの参議院福島県選挙区で、民進党、共産党、社民党、自由党各党や、市民連合ら、岡田克也代表(当時)が推し進めた「野党調整候補」として出馬。自民党閣僚に対して、得票率50・5%の過半数で当選しました。

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衆、予算通過前大詰めの攻防、財金委は出国税法案の審議拒否で今国会初の流会の見通し、野党6党「働き方再調査」無ければあすも予算・財金・総務委理事会拒否へ

2018年02月26日 20時44分26秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]レストランモアの、衆議院議員食堂店(衆議院本館2階)のハンバーグ&エビフライ定食(左)と、それとの自撮りにちょっと失敗した筆者・宮崎信行(右)、きょう、2018年2月26日撮影、定食は870円(税込み)=価格は2018年2月現在。

●野党6党幹事長会談で、裁量労働調査の再調査を要求。

 野党6党の幹事長は、夕刻、1時間15分と長時間会談し、働き方改革関連法案(未提出)に関する裁量労働に関する調査の再調査を要求することにしました。自民党と公明党の幹事長が、先週金曜日に続く、2度目の幹事長会談に応じるまでは、衆議院の予算・財務金融・総務の各委員会の理事会に応じないかまえ。

【衆議院財務金融委員会 平成30年2018年2月26日(月)】

 正午から理事懇談会が予定されていましたが、午後4時40分から始まりました。しかし、立憲民主党、希望の党、無所属の会は欠席を続けました。このため午後5時10分設定の委員会は、午後8時半過ぎでも開かれていません。

 仮に開かれていれば、「出国税改め国際観光旅客税法案」(196閣法2号)が審議されていたものとみられます。「平成30年度所得税法など税制改正法案」(196閣法1号)とともに審議中。歳入法案ですので、参考人質疑が必要ですが、まだ開かれていません。あす予算の採決と両にらみの攻防に入ります。

【衆議院災害対策特別委員会 同日】

 「大雪の被害」で委員派遣をすることが全会一致で決まりました。

【衆議院予算委員会 同日】

 「平成30年度予算案」は17日目で、そのうち集中審議は5日目。「財政・厚生労働等に関する集中審議」となりました。衆のテレビ入りは、これで当面ないかもしれません。

 先代同氏は骨肉の争いだった、橋本岳・前厚生労働副大臣と、加藤勝信・厚生労働大臣の掛け合いで、平成25年度裁量労働調査が、民主党政権の小宮山洋子大臣のもとで概算要求されたとすると、「関係ない!」との野次が飛びました。

 この後、予算委員会の第一分科会から第8分科会にかけて主査の報告がありました。

【衆議院予算委員会 第一分科会 同日】

 高村正彦自民党副総裁(議員は引退)の息子である、高村正大さんがAH64Dアパッチの調達について質問。ちなみに、高村副総裁はノーバッジですが、今でも護衛官(SP)がついているようですが、いるんでしょうか。 

【衆議院予算委員会 第二分科会 同日】 

 総務省関連。例年のことですが、公職選挙法に関する質疑が多かったようです。与野党とも期数の浅い議員には、もう少し幅広く関心を持ってほしいところです。

【衆議院予算委員会 第三分科会 同日】

 立憲民主党の早稲田夕季さんが、財務省の太田充理財局長に、いい意味できつく質問。分科会としては異例のパネルも使って迫りました。 
 
【衆議院予算委員会 第四分科会 同日】

 自民党に移った杉田水脈さんは文科省に「従軍看護婦はあっても、従軍慰安婦は無い」と語りました。私もおおむね同感です。

 愛知4区の自民党の3期生、工藤彰三さんは「名古屋市内だが、私とは別の選挙区の話。ただ、同僚が予算委員会張り付きで忙しいので私が聞く」として、都市部なのに人口が増えて分校がある小学校ができたと指摘しました。少子高齢化と都市集中のなか、地域によって、いろいろな話があるんだなと感じました。
  
【衆議院予算委員会 第五分科会 同日】

 焦点の厚労省。山井和則さんがパネルを使って、質疑しました。
 
【衆議院予算委員会 第六分科会 同日】 

 金子恵美さんが「本来ならば私も農家の後継者だ」と問い、自民党の野中厚農林水産政務官が「果樹栽培に関しては共済は任意加入なので、冷害対策以外での加入は少ない」と答えました。 

【衆議院予算委員会 第七分科会 同日】

 経済産業省関連の予算に関する質疑がありました。
 
【衆議院予算委員会 第八分科会 同日】

 国土交通省。自民党の世襲の女性の2期生は声がガラガラでした。この議員が当選したとき、ある新聞が「華奢な体で」と書いていて、政治家についてそういう身体的な特徴を書くのもどうかと思いましたが、世襲で地元活動は楽なんでしょうから、しっかりしてほしいところです。

 以上、すべての分科会とも、午前9時から正午前後の3時間コースで終わりました。

【参議院 同日】

 ありませんでした。

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束ね法案ならぬほぐし法案、今国会の著作権法の改正条項は、3つの法案に分かれる見通し

2018年02月26日 08時50分43秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 束ね法案が話題ですが、ほぐし法案と言えそうです。

 政府は金曜日(平成30年2018年2月23日)「著作権法改正案」(196閣法28号)と「学校教育法等の一部を改正する法律案」(196閣法29号)を閣議決定し、国会に提出しました。

 このうち、閣法28号は、デジタル化、教育の情報化、マラケシュ条約の締結に向けた障害者の情報アクセスの機会充実、アーカイブの利活用の4点で、権利を制限する改正条項が盛り込まれました。

 閣法29号にも、デジタル教科書の導入にあたり、紙の教科書同様に、著作物を掲載するうえで、権利者の許諾を不要とし、利用に関する補償金の規定を整備するとしています。

 これとは別に、来月3月8日(木)のTPP11(CPTPP)締結とともに、既に成立済みの、作者の没後50年から70年に延ばす改正著作権法の施行日を前倒す法律案が今国会に提出されるはこびです。先日の日経新聞に70年条項がこれから提出されるとした記事がありましたが、それは間違い。すでに成立して公布された改正法律の施行日を定める法律案がこれから提出されるということです。

 このため、今国会の著作権法改正は、附則も含めると3法案ということになります。

 これとは別に、文化庁の京都移転を前提にした、文部科学省及び文化庁設置法改正案(196閣法26号)が提出済み。この中で、文化庁の任務と所掌を「文化に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。文化に関する関係行政機関の事務の調整に関すること」に強化する改正条項が盛り込まれています。文科省所管では、12月の家計調査で教育費が前年比7%落ち込むなど、あらゆる消費の中で教育費が最も落ち込んでいます。このような側面もふまえて、著作権法を含む文化行政の強化をねらっているとの見方もできそうです。

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【御礼】佐藤和彦さん当選

2018年02月26日 08時29分09秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 金曜日の午前10時台に投票依頼をかけさせていただきました、東京都町田市議会議員選挙の佐藤和彦(佐藤かずひこ)候補ですが、当選しました。

 定数36に44人が立候補。佐藤さんは、得票数2720で、31位で当選。但し、次点の方とは300票以上差をつけての悠々の3選だったようです。佐藤姓ということで按分(あんぶん)がありますから、2020・980票です。

 ご協力いただきましたみなさまありがとうございました。

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立希無3党一致して欠席戦術、出国税改め国際観光旅客税法案与党強行、麻生「観光財源のため」と官僚いいなり

2018年02月23日 19時12分05秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 衆議院の予算審議は分科会に入り、週明け採決をめぐる最終攻防。昨年末唯一閣法を継続審査にしていた衆議院財務金融委員会は税制改正法案をめぐって、立希無の3党が欠席戦術で一致しました。

●与野党幹事長会談

 与野党幹事長会談が開かれました。自民党、公明党、立憲民主党、希望の党、無所属の会、共産党、自由党、社民党の6党。維新は参加しなかったようです。この中で、二階俊博自民党幹事長から「週明け早々に結論を申し上げる」との発言があったと報じられました。働き方改革法案の提出方法に何らかの変化があるかもしれません。あさってはNHK日曜討論で政調会長討論も予定されています。

【衆議院財務金融委員会 平成30年2018年2月23日(金)】

 まず訂正で、おととい、2月21日(水)のこの委員会の議題は、「平成30年度所得税法等改正案」(196閣法1号)だけでした。

 同時に趣旨説明された、「出国税改め国際観光旅客税法案」(196閣法2号)は、おとといは議題から外されました。そして、きょう午前中は閣法1号を審議し、午後から閣法2号が議題になりました。これについて、立憲民主党、希望の党、無所属の会の3野党が一致団結して、欠席戦術に出ました。

 うだうだ書かないですが、当然の欠席戦術だと考えます。

 午前中の審議では、希望の党の古本伸一郎さんが財務大臣政務官と若手官僚の勉強会を設けるよう促し、自民党の政務官から政治家が決めるという趣旨の返答で拒まれました。

 午後の部では、公明党、共産党、維新の3党が質問。共産党の宮本徹さんが「観光ビジョンを設け、税の必要性を説いた。しかし、観光予算の重複を見直すなど歳出を整理する動きが無かった。それなのになぜ新税創設なのか」という趣旨を問いました。麻生太郎大臣は「観光財源の確保のためだ」との答弁を繰り返しました。これは、副総理財務大臣である麻生さんの答弁としては非常に残念なものです。財務省のみならず国土交通省の官僚の言いなりだし、特定財源を無意識に認めている。勘ぐれば、10年前のガソリン国会での道路特定財源の見直しに窮して、福田康夫首相が辞任、麻生さんが首相になりました。当時1年間、無役で全国を講演していた麻生さんにとっては漁夫の利を得るありがたい追及が、野党・民主党のガソリン特定財源の追及だったのかもしれません。まず、麻生さん本人は気づいていないでしょう。

 欠席戦術はありながらも、国際観光旅客税法案も質疑が一巡して散会しました。既に来年度予算案に盛り込まれているとはいえ、施行日は1月7日なので、必ずしも3月31日までに成立させなければいけないものではないと思います。財務省は関税、金融庁は保険の合計2法案しか残っていない状態。与党が予算採決にあわせて、2つの歳入法案も強行して採決することが濃厚だと考えます。

【衆議院予算委員会第一分科会 同日】

 「平成30年度予算案」の審議は16日目。そのうち分科会の一日目。第一分科会から第八分科会まですべて、週明け月曜日の午前中も続きます。

 第一分科会は、内閣や防衛省などの歳出について質疑がありました。

【衆議院予算委員会第二分科会 同日】

 総務省。地方議員の成り手を増やすよう、省としても取り組むとの考えが示されました。

【衆議院予算委員会第三分科会 同日】

 法務省、外務省、財務省。
 
【衆議院予算委員会第四分科会 同日】

 文部科学省。西岡武夫元文相の長女である、希望の党1期生、西岡秀子さん(長崎1区)も登場しました。

【衆議院予算委員会第五分科会 同日】

 厚生労働省。自民党の3期生、渡辺孝一さん(比例北海道単独)が野党の裁量労働制調査などの批判を「誹謗中傷レベルの質問」と語りました。その後、他の分科会でも、この発言を批判する声が、野党議員から出ました。

【衆議院予算委員会第六分科会 同日】

 農林水産省や環境省の歳出。 

【衆議院予算委員会第七分科会 同日】

 経済産業省の歳出。旧通産省出身の岡田克也さんも質問しましたが、世耕弘成大臣は求められてもあまり答弁しませんでした。 

【衆議院予算委員会第八分科会 同日】

 国土交通省所管。

 定数是正で、自民党鹿児島県連で1人だけ比例九州単独への転出を余儀なくされた、2期生の宮路拓馬さんは地元の高速のインターチェンジについて「進捗に向けてご尽力をいただきたい」とアピール。10年前は野党の猛攻を浴びた国土交通省道路局長ですが、現局長の石川雄一さん(昭和59年入省)は、分科会で静かに与野党議員の問いにていねいに答弁しました。自民党の1期生、京都2区比例の繁本護さんは「きのうの京都市議会で、よしいあきら、さんも市長に質問した」と、地元市議さんの名をアピール。自民党の小選挙区は大変だなという感じがしますが、外国人インバウンド観光客にとって、京都市は港や空港が無いので、渋滞などへの配慮が必要だとしました。

 立憲民主党の高井崇志さんは、話題になっている、両備バスの31路線いっせい廃止届出の問題を取り上げました。高井さんは「両備バスは3割の黒字路線が7割の赤字路線を支えてきた。今回は、1時間に5分から10分あるほどのドル箱路線に新規業者が参入してきた。そのため、他の路線を存続させるためにも、31路線廃止届出という格好になった」という趣旨の説明をしました。高井さんは、地域協議会をつくる話もあるが、その場合の結論は、税金を使うことになるかもしれないと問題提起。国交省自動車局長は「持続可能性を保つことが求められる」との答弁をしました。やりとりを聞いて私は、国交省自動車局も、赤字バス路線は切り捨てるのが持続可能性だ、と認識しているようにも感じました。黒字バス路線への新規参入の規制も重要だ、と私は考えます。

【参議院 同日】

 議院運営委員会の理事会がありました。

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【投票依頼】東京都町田市議会議員選挙に民進党公認の佐藤和彦(佐藤かずひこ)さん【追記有】

2018年02月23日 10時55分17秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 次の日曜日、2月25日に投票日を迎える、東京都町田市議会議員選挙に、現職・2期の、

 佐藤和彦(佐藤かずひこ)さんが立候補しています。

 よろしくお願いします。

 すでに、私の友人・知人で、町田市在住の方には個別にお願いしていますが、このブログでご覧の方、よろしくお願いします。また私の認識不足で連絡が漏れてしまってしまった方もご機嫌斜めでなければよろしくお願いします。

 佐藤さんは、民進党公認、南成瀬在住です。野球など市議会以外の場でも地域貢献しています。

【追記 26日午前8時半】

 当選しました。

【追記終わり】

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衆予算委「労政審の結果が変わらなかったと大臣は断言できないので参考人招致を」

2018年02月22日 22時04分47秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

【衆議院予算委員会 平成30年2018年2月22日(木)】

 「平成30年度予算案」の審議は、合計15日目となりました。そろそろ採決の時期です。

 午前中は一般的質疑の6日目。

 午後は、集中審議4日目で、「働き方改革等」。テレビ入りは最後かもしれません。

 午前中の審議では、午後にも登場予定の立憲民主党岡本あき子さんが「裁量労働調査の誤りがあっても、労政審(労働政策審議会)の結果は変わらなかったかどうか。大臣には分からない。労政審委員を参考人として呼んでほしい」としました。

【衆議院総務委員会 同日】

 「平成30年度地方税法改正案」(196閣法8号)と「平成30年度地方交付税法及び特別会計法改正案」(196閣法9号)

 前提になる地方財政計画も議題になりました。

 原口一博さんは「民主党政権では、政府税制調査会で、財務大臣が会長、総務大臣が会長代理だった」とし、「今はどうか」と尋ねました。総務省は「政府税調は専門家が専門的な議論をする」と答弁し、民主党での税制改革の政治主導について、野田大臣は「そのプロセスを知らなかった」と率直に答えました。そのうえで、副大臣らが自民党税調で意見を言っている、と強調しました。次回は公報を以ておしらせすることにして散会しました。予算案の委員会可決後に、総務委も開かれることになります。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 3人居る人事院人事官のうち、新任の国会同意人事が出された候補者の所信聴取とそれに対する質疑がありました。人事官は3人の互選で人事院総裁になることもあります。

【参議院 同日】

 審議は有りません。

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プロ野球くじ、来年2019年にもスタートか、その場合、toto法改正案が必要、早ければ今国会提出のはこびも、

2018年02月22日 09時05分54秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]文部科学省、おととし、筆者・宮崎信行撮影。

 朝日新聞は、きょう、平成30年2018年2月22日(木)の1面で、来年にも、野球くじを導入する方向で、プロ野球12球団の考えが一致している、と報じました。

 「totoスポーツ振興投票の実施等に関する法律」(平成10年5月20日法律第63号)は、次のように定めています。
 
 「独立行政法人日本スポーツ振興センターは、この法律で定めるところにより、スポーツ振興投票を行うことができる
 「スポーツ振興投票とは、サッカーの複数の試合の結果についてあらかじめ発売されたスポーツ振興投票券によって投票をさせ、当該投票とこれらの試合の結果との合致の割合が文部科学省令で定める割合に該当したスポーツ振興投票券を所有する者に対して、合致の割合ごとに一定の金額を払戻金として交付することをいう

 などと定めています。プロ野球を加えるには、法改正が必要となります。

 政権再交代後、議員立法で、共済などにも使える改正法(平成28年5月13日法律第35号など)ができています。toto法は橋本龍太郎内閣でできましたが、当の橋本さんは反対派とされていましたが、与党・自民党主導で成立し施行しました。

 このため、議員立法で、プロ野球を加える法改正が早ければ今国会(会期末6月20日まで)にも提案されるかもしれません。

 2019年スタートは必ずしも3月のシーズン開幕をさしていないかもしれません。利益は、主に東京オリンピックの財源などに充てられ、サッカーと同等なら、年500億円前後かそれ以上の文科省ファミリー(外郭団体含む)の税外収入となります。

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衆・予算通過は週明けに、参・憲法審で自民党事務局長「投票平等は普遍的だが人口だけでは現状不満で将来はもっと懸念なので合区解消条項が必要だ」【追記・訂正有り】

2018年02月21日 17時15分21秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]自民党憲法改正推進本部事務局長の参議院議員、岡田直樹さん、

【衆議院予算委員会 平成30年2018年2月21日(水)】

 「平成30年度予算案」の分科会を、今週23日(金)と2月26日(月)の2回に分けて開くことを全会一致で議決しました。

 例年2回に分けて開いていますが、日程の都合から1日に詰め込む年が増えていました。

 このため、予算通過は来週に持ち越すことが確実となりました。ことしは3月31日が土曜日です。このため、来週木曜日よりも前に、締めくくり質疑と本会議を開けば、年度内成立が確定的になります。自民党内の衆議院と参議院との考え方のすり合わせも必要となりそうです。

 公聴会に先立つ、午前8時45分ごろから50分ごろにかけて、予算委員会が開かれました。

【衆議院予算委員会公聴会 同日】

 「平成30年度予算案」

 午前の部では、財政健全化を訴える学者らが公述人。午後の部は、全国過労死家族会の寺西笑子会長らが後述。寺西さんは「長年築き上げられた文化はすぐには変えられない。少しずつでもやっていきたいと思う」と家族会の活動を振り返りました。

 話は関係ないんですが、中小企業の健康保険組合「協会けんぽ」東京支部から来年の料率が郵送されてきましたが、東京支部は料率が下がるんですね。おおむね、協会けんぽで働く人1人辺り、月50円玉1個以上の可処分所得にあたります。協会けんぽのペーパーも初めから「ご理解をお願いします」と刷り込んでありましたが、東京支部はすべての所得階層(標準報酬月額)で0・01%値下げのようです。協会はもともと溜まり金があり、東京一極集中もありますが、働けるなら働いた方が、収入と健康の両立ができるように感じます。

【参議院憲法審査会 同日】

 2月中に動き出しました。衆側より早くとは驚きましたが、私が聞いている日程感からは十分ありうる感じです。改憲が現実になってきました。改憲派ですが、護憲派のみなさんの動きが遅いのが気になります。もちろん改憲派の私でも、9条改悪と緊急事態条項は超慎重派です。

 きょうの議題は、「昨年に引き続き憲法に対する考え方についての意見の交換」。ちなみに、審査会は過半数で改憲発議案を本会議に上程することができます。それはあまり意味はありませんが、審査会は、自民党単独でも過半数になっています。

 きょうの審議では、既に憲法改正条項自民党案(

自民党改憲発議案の一部を初めて内定、「憲法47条改憲条項(選挙区)」、「憲法92条改憲条項(地方自治)」参選挙区は全県で改選1名の努力義務、衆選挙区割りで自治体分割なるべく解消が柱

)をまとめた、自民党憲法改正推進本部事務局長の、参議院議員、岡田直樹さんが登場しました。

●憲法47条改正条項と憲法92条改正条項を、自民党事務局長が紹介。

 岡田さんは、「自民党は目下、憲法改正のとりまとめ4項目を検討しており、そのうち、2月16日の会議で、参の合区解消と地方自治に関する、憲法47条改正条項と、憲法92条改正条項の叩き台を了承した。投票の平等は普遍的な価値観だが、人口だけの比例では、現状に不満があるし、将来的にはより懸念がある。他の尺度との調和が必要だ。47条改正条項に加えて、その前提となる地方自治体の強化について、92条の改正条項もまとめた」と紹介しました。この後登場した、自民党の滝波宏文さんも「地元福井県の豪雪で、災害対応には、市町村よりも県の方が重要だと感じた」とごもっともとしか言いようがない意見で、47条改正での合区解消の論理を補強しました。これについて野党から、法律案で合区解消と定数増を定めればいいとの批判がでました。

●憲法9条の改正では、膨大な日米密約で、憲法改正の段階に無いとの意見。

 憲法9条の改正について、自民党の山谷えり子元国家公安委員長は「憲法9条の平和主義の理念をしっかり守る。自衛隊をめぐる論争に決着をつけるべきだ」と主張。立憲民主党の風間直樹さんは、「外務政務官をつとめたが、我が国の安全保障は膨大な米国との密約の上に成り立っている。外務省でも把握しきれていない。9条に自衛隊を書き込むことは安全保障の全体像がおかしくなる」と主張。外務官僚出身の自民党の松川るいさんは「日米地位協定などを批判する人がいるが、日米同盟の運営には、日米委員会がある。これについて不満があるのは分かるが、憲法審とは別の場で議論するべきだ」としました。

【衆議院財政金融委員会 同日】

 「平成30年度税制改正の所得税法等改正案」(196閣法1号)と「国際観光旅客税法案」(196閣法2号)

【追記 2018年2月23日 午後5時半】

 訂正です。この日、議題になったのは「所得税法等改正案」(196閣法1号)のみでした。前の委員会で同時に趣旨説明された、「国際観光旅客税法案」(196閣法2号)は、野党の要望で、別々に議論することになり、きょうは議題になりませんでした。

【追記終わり】

 例年通りの時期ですが、こんなに確定申告のさいちゅうにやっていたのかと感じました。今、確定申告を計算している人が聞いたら、改正の話なので、混同しそうです。そもそも、ネット中継を含めてもあまりにも見ている人が少なすぎます。

 今次改正は、さほど大きな改正はありませんが、基礎控除と給与所得控除の見直しをめぐって、年850万円以上世帯の増税が野党が問題視しました。立憲民主党の末松義規さんは「せめて年収850万円から900万円に引き上げて、中間層に手厚い税制にはできないのか」と働きかけました。横路孝弘元衆議院議長の後継者である、道下大樹さんは「麻生太郎財務大臣の本会議答弁で納得いかない面があった。家計への影響と地方財政への影響を考えて850万円にしたとのことだった」と問いました。星野・財務省主税局長は「850万円を超えると、給与所得控除が159万円から最大15万円引き下がる」としました。

 無所属の会の野田佳彦さんは「給付つき税額控除の検討を進めるべきだ。子育て世代への配慮は税制でやるべきではない」としました。共産党の宮本徹さんは「租税特別措置の乱立が財政難を招いた」と自民党税制改正の歴史を批判しました。

 これに先立ち、トップバッターは、自民党3期生の津島淳さん。3期生世襲軍団では、福田康夫さん大野敬太郎が防衛政務官をしていますが、元テレビ東京首相官邸キャップの中川俊直さんは脱落してしまいました(政治活動継続中)。津島さんは「麻生大臣は大学の先輩」「私は太宰治の孫」と強調して始まりました。ただ、まとまった分かりやすい与党質問でした。「フリーランスの定義は特定の企業・団体に属さず、自らの技能で働くことで、フリーランサーとは請け負った業務をする人だ」と定義づけました。「私は子育て真っ最中だが、お金がかかる。経済にはありがたいが、子供の服は1年も持たない。子育て世帯への配慮は必要だ」としました。また「公的年金控除はありがたい」とし、所得控除や増税を財源とした社会保障をすすめる自民党の考えを浮き彫りにしました。

【参議院国際経済・外交に関する調査会 同日】

 会長をつとめる議員が2回連続で欠席していましたが、きょうは出席しました。

 アジア太平洋における平和にむけて、ASEAN、日露関係について、有識者からのヒアリングと意見交換がありました。

【参議院国民生活・経済に関する調査会 同日】

 高齢者の格差の解消について、ヒアリングと意見交換がありました。

【参議院資源エネルギーに関する調査会 同日】

 新任の原子力規制委員長に対する質疑がありました。自民党の青山繁晴さんの質問では、いつもながら、大量の傍聴人が詰めかけていました。青山事務所で手続きを代行しているんだろうと思いますが、青山さんは、どこで通知しているんでしょうね、メルマガでしょうか、ネットテレビでしょうか。 

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「専門的・技術的分野の外国人」限定を解除へ、入国管理法改正案、2018年秋の臨時国会にも提出へ

2018年02月21日 08時26分03秒 | 第197回臨時国会2018年12月までの「定例日無視延長なしのひどい国会」」

 上川陽子法相は、きのう、平成30年2018年2月20日(火)、経済財政諮問会議に臨時議員として出席。

 法務省からの要望として「外国人材の受け入れは専門的・技術的分野の外国人に限定するというこれまでの原則に縛らず、より開かれた受け入れ体制を構築すること」を要望ししました。

 これに基づき、政府は、「入国管理法改正案」を、2018年秋の臨時国会や、2019年通常国会に提出する見通し。

 入国管理法は、その別表第二で、在留資格を列挙。「高度専門職、経営管理、貿易、法律・会計業務、外国法事務弁護士、医師、歯科医師、教育、企業内転勤、介護、興行、演劇、演芸、演奏、スポーツ等の興行、技能実習」などとなっています。

 こういった法律上の限定を外す法改正となりそうです。

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参・情監審は特定秘密保護法のサードパーティールール指定の件の国会報告で善処を確約、衆・総務委で地方税法改正案審議入り

2018年02月20日 17時50分35秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]国会前庭の、河津桜から見る国会議事堂、きょねんの、きょう、2017年2月20日、筆者・宮崎信行撮影。

 テレビ入りの集中審議がありましたが、厚労省の裁量労働制調査ミスについて、与野党から質問が乱発され、とても食傷しました。安倍晋三忖度内閣のスタートだった、特定秘密保護法について、参議院情報監視審査会でインターネット中継入りで、法相から外国諜報機関から非公開を前提に得た特定秘密「サードパーティールール」の国会提出について、当時の森雅子・内閣府大臣の答弁に間違いがあったことが認められ、善処することが確約されました。地方税法改正法案が委員会審議入りしました。

【衆議院予算委員会 平成30年2018年2月20日(火)】

 「平成30年度予算案」は13日目ですが、集中審議はまだ3日目で、きょうのタイトルは「社会保障と人づくり革命等」でした。あすは公聴会ですので、別に分科会がなくても、あすで採決の前提が整うことになります。

 平成25年度厚労省調査の「裁量労働制の方が労働時間が短い」という詭弁については、まず、自民党のあべ俊子さんが言及。その後、立民、希望、無所属の会、そして維新から質問があり、さすがにしつこい感じになりました。立民の長妻昭代表代行(兼)政調会長は、労働組合が絡んでいるけど、良い面もあるので、「働き方改革関連法案(今月中提出予定)」について、歯切れが悪くなる面もあるのだけれど、やはり調査をやり直した方がいいのではないか、というような趣旨の指摘がありました。

 「IRカジノ実施法案」(来月上旬提出予定)と「ギャンブル等依存症対策基本法案」(195衆法2号=超党派で再提出の機運=)について、希望の党の大西健介さんが、IRカジノは仮に10か所出来ても年2兆円産業で、パチンコは年二十数兆円産業であり、パチンコの議論が必要だと指摘。小此木八郎国家公安委員長は「射幸心をあおるパチンコはギャンブルだという人もいるが、刑法185条でいう賭博にはあたらない」としました。また、パチンコ3点方式について、小此木国家公安委員長は「景品を売っている人がいることは把握している」とし、警察が3点方式を認識しているとしました。大西さんは、これらの答弁姿勢は以前と変わっていると指摘。大西さんは、「ことしになってから出玉規制をしている」と語り、出玉規制が今後の国会でのカジノ批判をおさえるねらいもあるのではないかと見通しました。

 ちなみに、昨日は、3党が欠席したまま終わったはずですが、なぜ、きょうのテレビ入りでは初めから復帰していたのか、その名目もよく分からないし、まあ、どうでもいいかなというところです。

 あす21日(水)午前9時から公聴会。

【衆議院総務委員会 同日】

 「平成30年度地方財政計画」、「平成30年度地方税法改正案」(196閣法8号)、「地方交付税法及び特別会計法改正案」(196閣法9号)が趣旨説明され、審議入りしました。質疑は、あさって、22日(木)9時から。

 趣旨説明に先立ち、大臣所信に対する一般質疑がありました。無所属の会の原口一博さんらが質問。一つ気になったのは、消防団員への学生の参加について指摘がありました。ただ、消防団といっても実力組織であり、自警団、自衛隊、海外派遣へとつながりますので、安易な労働力として大学生をとらえるべきではありません。

【参議院情報監視審査会 同日】

 インターネット生中継、議事録後日公開で開かれました。

 その理由について、中曽根弘文会長は「野党から、法案審議(2013年特定秘密保護法国会)の時と整合しない面があるとの指摘があり、公開して議事録を残すために、与野党からの質問に上川陽子法相に答えてもらう」としました。質問は与野党から提出されたものをすべて中曽根会長が読み上げ、上川大臣(内閣府特定秘密保護法担当大臣)が答弁しました。

 海外の諜報機関から第三者に提供しない条件だったり、提供する場合は事前に承諾を得たりすることを条件とする「サードパーティールール」について。平成25年11月28日(木)の森まさこ担当大臣の答弁は次のようでした。

国会会議録から抜粋引用はじめ]

第185回国会 国家安全保障に関する特別委員会 第9号

平成二十五年十一月二十八日(木曜日)
(略)
○国務大臣(森まさこ君)
(略)

そして、お尋ねの我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたときという意味でございますけれども、この著しい支障を及ぼすおそれがあるときとはどういうときがあるかと逆から申し上げますと、サードパーティールール、例えばサードパーティールールと申しまして、外国から情報をいただいた、それを特定秘密にしているというときに、外国が提供するときに、これはその他の者には出さないでくださいというような条件を付ける場合がございます。その場合で、国会に対してもそれが出せない場合というものが当てはまると思いますけれども、それ以外の場合は、通常、国会から求めがあれば、これは国会の保護措置が講じられていると思いますので、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないというふうに認定をされるというふうに思います。(後略)

[おわり]

 このサードパーティールールをたてにして、特定秘密の指定や解除を国会に報告しない事例が目立ったようです。上川法相は、サードパーティールールで、仮に「内閣限りだ」という条件、あまり想定しな得ない条件ですが、そのような内閣限りだという条件で外国から提供された情報であれば別だが、それ以外のサードパーティールールの特定秘密の指定・解除はなるべく国会に報告していきたい。という趣旨のことを問答したのだと思います。

 情監審は非公開ですが、私が野党議員の会員(既に政界引退)からあれこれ微に入り細に入り根掘り葉掘り聞いたところでは、とても熱心に審議がされています。動議も出しています。2013年特定秘密保護法国会以降、たしかに、北朝鮮ミサイルの発射事前情報は強くなりました。しかし、日米同盟が流動化し、平和安保法制、軍軍指揮、FMS増額、さらには「NATO日本代表部新設法案(196閣法19号)」提出と、日米、あるいは、韓豪英仏との関係に引っ張られがちになっています。そして、それよりなにより、適性検査などを含めて、霞が関が忖度しがちな物言えぬ雰囲気になってきました。忖度と炎上で、風前の灯火の日本民主主義。ちょっとこのまま行っちゃうしかないだろうと、私は考えています。

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裁量労働調査で厚労省平謝りも逢坂誠二さんが許さないで突然質疑者席に立つ、労働基準監督官が働かないのは、労働保険料特別会計が減らさないため

2018年02月19日 17時27分05秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]平成30年度特別会計予算書(予算説明書編)の紙252ページ(PDF254ページ)からスクリーンショット。

【衆議院予算委員会 平成30年2018年2月19日(月)】

 平成30年度予算案。審議は、地方公聴会も1日と数えて、合計12日目となりました。そのうち一般的質疑は5日目。野党がよく頑張っている年は、一般質疑は5日もやらず、逆に集中審議の日程を勝ち取って、与野党の貸し借りを精算しながら、採決へ向かうものです。

 このままいくのかと思いきや、立憲民主党の質疑者の途中で、突然、逢坂誠二・野党側筆頭理事(立憲民主党追加公認)が質疑者席に。「休憩をしてほしい。野党理事と厚労省局長で、資料を精査したい」と発言。午前8時半から、先週の大臣答弁からしても最も最短スピードで、「裁量労働者の方が一般的な者より労働時間が短い」とする平成25年調査の経緯を報告。厚労省は、労働基準監督官へのヒアリングで間違いがあったとし、陳謝しました。

 しかし、陳謝し、資料も出したのに、なおも攻め続けるのが、逢坂風。2016年には、岡田克也代表に早くやめろと迫ったのに、自分が野党筆頭理事だと、まだまだやれ。かつて地方自治のエースとたたえられ、全国を講演した歩いた首長も、今や単なる目立ちたがり屋で陰湿な自治労へと堕落しました。

 これには、与党側筆頭理事の菅原一秀さんが大声で抗議。たたき上げの政治改革派の河村建夫委員長が、速記を止めずに粘りましたが、11時15分ごろに速記を止めました。その後、いったん質疑時間を回したかもしれませんが、11時54分に再度、午後1時までの休憩を宣言。午後1時17分ごろに再開しました。質疑者は、10分間時間を短くされたとして質疑を始めました。

 加藤勝信大臣は「精査しきれていない資料を出しのことをお詫びする」として、平均的な者には長い時間を、裁量労働者には平均的な時間を聞いていたことを明かしました。また、労働政策審議会の議論の材料にしていたことを明かしました。「ねつ造」かどうかは、問答中で、これは今週もくすぶるかも。

  この後、無所属の会の途中から、野党3党は審議拒否。しかし、共産党の畑野君枝さんは質疑に立ちました。個人的には、無所属の会も共産党も正しい判断でしょう。


 ここからは、私の意見表明です。国税庁職員はよく働くのに、労働基準監督官が働かないのはなぜでしょうか。これは、労働基準監督官の給料は労働保険特別会計労災勘定から出ています。平成30年度予算の特別会計の予算書(説明書)の紙252ページ、PDF254ページに、2752人の給料が労災勘定から出ています。労働特会の歳入はほぼ全額が労働保険料(労災と失業がセットで天引き)です。なので、労働基準監督官が頑張って、労災が適用されると、自分たちの財布が減ることになります。なので、国税庁の税金や、公正取引委員会や消費者庁のように、違反企業から「課徴金」をバンバンとって、労働特会に入れることにすれば、働くでしょう。働かないからと、我々が労働基準監督官は「税金泥棒」となじることもできない現状。私も最近ちょっと考え方が変わってきて、特別会計と特定財源を認めますから、課徴金をどんどんとれば、労基署は働くようになります。これは本人たちも気づいていないでしょうが、そういうことなんです。

【参議院 同日】

 とくに無いと思いますが、議運理事が東日本大震災の被災地に視察に出かけたようです。

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Miyazaki Nobuyuki