【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

2016年、ありがとうございました。

2016年12月31日 15時39分27秒 | その他

[写真]宮崎信行(左)と岡田克也民主党代表(当時、右)、2016年3月、旧民主党本部撮影・提供の下に掲載の写真を、宮崎信行がトリミング。

 とくだんなにもなければ、これが、平成28年2016年最後のエントリー記事になります。

 「18歳19歳に選挙権を与えれば日本は良くなる」という楽観論がはびこりました。第24回参院選。楽観論には根拠が無く、自民党衆参単独過半数時代(1956年から1989年まで)に回帰するという最悪の結果になりました。

 私が唯一絶対にご忠誠をお誓い申し上げる、岡田克也先生が、ネクスト総理・最大野党党首から降りてしまいました。政治は不条理の連続。私も、何事もないかのように受け容れます。

 それに先立つ、3月。民主党が消えました。野党第一党の消滅は、1997年の新進党以来です。前回は野党第一党が入れ替わってしまうという混乱がありました。2016年は、民主党は存続して民進党に改称し引き続き野党第一党。合併のために解党(解散)した維新の党も、その前年に総支部に公平に分割して、本部はすっからかんになって解散しました。新進党の教訓が生かされたもの、と前向きに受け止めたいところです。

 「民主党を解党せず!」それだけでも政権交代可能な二大政党政治の、四半世紀のたたかいの成果があったと自分なりに納得させようと思います。


[画像]民主党解党せずを報じるニュース映像に写りこんだ、左は宮崎信行、右背中は岡田克也民主党代表、国会内、2016年2月23日放送のNHKニュース7を筆者がスクリーンショット、著作権法38条及び同法41条にもとづき掲載。 

 
 上は旧民主党最後の記者会見後の記念撮影で、旧民主党撮影で提供いただいた写真です。

 冒頭の写真は、その中で、岡田克也代表と私の部分をトリミングしたものです。

 私も民主党最後の代表記者会見のラストバッター及び民進党最初の代表記者会見のトップバッターとして意気込みました。政界一寸先は闇。いかんせん、岡田さんは自らネクスト総理を辞めてしまいました。

 怪我の功名となりました。

 私の家族は家業として、(1)工作機械販売事業(2)貸家業(3)貸工場業ーーの3つのセグメント(事業分野)を商っています。このうち、2つのセグメントで、時機によりメーンバンクとの折衝が必要になり私が担いました。建設会社との交渉も経験しました。さらに、税務ご当局様に税務調査をしていただき「更生の必要無し!」とのお墨付きを頂戴しました。今後とも「すべては国家国民のために」「多くなくとも正しく納める」との家訓にもとづき、税務調査に完全にご協力させていただきます。

 9月上旬から今週にいたるまで、こういった仕事に忙殺されました。午前中からお風呂に入り身を清めて判子を取り出すこともしばしばでした。

 家業多忙とはいえ、9月26日から12月17日までの第192回臨時国会は、ほぼパーフェクトにインターネット傍聴することができました。日々スムーズに、ストレスなく、当ブログを更新し続けました。年越し案件が一つありますが春から夏にかけて落ち着きます。

 自民党衆参単独過半数時代は、前回は1956年から1989年までの33年間続きました。今回も33年間続くとすれば、私は75歳、岡田先生は95歳。まだまだ現役でしょう。だから、楽観しています。

 楽観だけで済まない問題もあります。あす付で届くはずの年賀状で、民進党国会議員経験者の自宅に送ったうち3通も「住所不明」で帰ってきました。携帯電話番号を知る人ばかりですから、年明けに連絡します。SNS等で野党である民進党を叩いて溜飲を下げる方は、一人一人にも生活があるという事情も肚に落とした武士の情けをもって、民進党を批判していただきたく。まあそういう輩は有権者の1%に過ぎないことは分かっていますけど。ただ、そういったすべての人のために、私は楽天主義で行こう。

 楽天主義。

 Opptimism とは、「この世界は神が最善のものとして創造したとする説」のことだそうです(小島義郎ら編「英語語義語源辞典」参照)。

 伊邪那岐(いざなぎ)と伊邪那美(いざなみ)は、日本を絶海の孤島群として創造しました。グローバリゼーションでは、その閉鎖性・排他性は大きな強みです。

 この強みの反動として、生まれた世代による格差が我が国では顕著になるわけです。政権交代可能な二大政党政治の完成が遅れたことで、平成だけで900兆円の国債が発行されましたが、これを解消する荒療治は前進しています。

 絶海の孤島であり、移住がままならない日本における国家の持続可能性。それは言うまでもなく政権交代可能な二大政党政治の完成しかありません。

 27年ぶりに自民党が衆参単独過半数を回復したからこそ、平成28年、2016年は、二大政党元年と言える。それが私の楽天主義。

 来るべき平成29年、2017年。私は厄年を過ぎましたし、家業の全セグメントが元通りの安定体制に戻り、私には経験だけ残るでしょう。

 平成29年、2017年も、岡田克也先生へのご忠誠をお誓い申し上げます


 永田町用語なのでイメージが湧きづらい読者もいるでしょうから、チャートをつくりました。

 

 青線で示したように、仰角が直角90度。このような角度で、私・宮崎信行は岡田克也先生へのご忠誠をお誓い申し上げます。

 すべては政権交代可能な二大政党政治のために!

 今年1年間、ありがとうございました。

 それぞれの場所、それぞれの立場で、どうぞ良いお年をお迎えください!

 平成28年、2016年、大晦日、宮崎信行。 


日本・チリ租税協定条約が公布される 平成28年条約17号 外務省がんばれよ

2016年12月28日 14時39分03秒 | 法律の執行状況

[画像]外務省の日の丸、2015年、宮崎信行撮影。

 天皇陛下は、28日(水)、日本・チリ租税協定の条約を平成28年12月28日条約第17号として公布されました。同日付官報で報じられました。

 日本・チリ租税協定は、ことしの第190回通常国会で、「190条約5号」としてその承認を求めるの件が議題となりました。2月26日(金)に提出。4月22日(金)に衆議院外務委員会で審議入りして衆議院で可決し参議院に送付したところで連休入り。参議院では5月19日(木)に外交防衛委員会で審議入り。 会期末8日前にあたる、5月25日(水)に本会議で承認されました。共産党が反対しました。

 平成28年2016年国会は、外務省の目論見外れが散見されました。租税協定は、財務省が交渉にあたっていると思います。「外務官僚たちの太平洋戦争」 という本を読んだときに気づいたのですが、太平洋戦争の戦犯外務官僚たちは、日露戦争を学生として見て、その後に入省した世代ばかりです。

  新卒採用によって形成された年齢とほぼ比例した年次ごとに昇進する「メリットシステム」は、貴族気取りの外務官僚も、他の省と同じです。メリットシステムの弊害として、育った世代による価値観が突っ走ってしまうことがないように、大いに肝に銘じてほしいです。例えば、飯倉公館は絶対に必要な建物ですか?外務省は頑張らないといけないし、他省もやっかみ交じりの外務省いじめはやめてほしいです。

この記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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宮崎信行の国会傍聴記が通算1600万PV(ページビュー)を超えました、感謝します 秋の臨時国会をはさむかっこうで1500万から1600万へ

2016年12月27日 08時04分50秒 | その他

 ブログ「宮崎信行の国会傍聴記」の通算ページビュー(PV)数=アクセス数が平成28年2016年12月27日までに

 1600万を超えました。

 1500万到達が、9月20日だったので、ちょうど、第192回臨時国会(9月26日から12月17日まで)をはさむかっこうで、100万PV増えました。

 感謝します。

 宮崎信行


「新進党解党までは新進党です」野田佳彦さん、解党まで新進党員だっと明かす 細川護熙さん「フロム・ファイブ」とは一線を画す

2016年12月26日 18時44分51秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

[写真]野田佳彦さん、国会内で、2016年12月26日、宮崎信行撮影。

 野田佳彦さんは、平成28年2016年12月26日(月)の民進党幹事長としての記者会見で、筆者の質問に答え、

 「新進党解党までは新進党です。解党と同時に完全な無所属となりました」

 と語りました。

 解党を決めた両院議員総会の前日である、19年前(1997年)のきょう、日本新党を創設した、細川護熙元首相らの「先行離党」による、「フロム・ファイブ」 には参加していなかった、との認識を示しました。

 野田さんは、第41回衆院選の小選挙区で議席を失い、ノーバッジの前職でした。

 野田さんは永田町での新進党分裂の動きとは遠ざかり、細川護熙さんがまとめた「政権戦略会議4党合意書」の署名と第2次民主党結党まで、無所属という、明日をも知れぬ暗闇に耐えていたことになります。

 細川さんらの「先行離党」である、フロム・ファイブの結成は、一夜明けて、小沢一郎党首が新進党解党へと崩れ落ちる、引き金になったと考えられています。

(C)2016年、宮崎信行。 


平成28年最後の法律公布、年金持続可能性確保法は2021年施行、IRカジノ施設法は平成28年12月26日法律115号

2016年12月26日 08時58分50秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

 天皇陛下は、日本国憲法第7条第1項にもとづき、内閣の助言と承認により、国民のために法律を公布されました。

 「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法の一部を改正する法律」は平成28年12月26日法律114。ただちに施行。第192回臨時国会で話題になった、年金カット条項は平成33年2021年4月1日施行となります。国会では議案番号「190閣法54号」として審議され、14日に、自公維賛成、民共希反対で成立していました。衆議院で技術的な修正がありました。

 「IRカジノ施設整備推進法」は議員立法で、最終的に成立した議案は「189衆法20号」。再延長国会の15日(木)に成立。自公維賛成、民共希反対。

 法律番号は、平成28年12月26日法律115号となりました。年の納めの法律はIRカジノ推進法となりました。ただちに施行。

 制定法律115本は、まあこのくらいかな、といった風情です。

この記事の本文は以上です。

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1年前の記事、生き急ぐ若手議員からの「解党要求書」を岡田克也代表が跳ね除け、未来への責任を果たしました

2016年12月25日 18時33分42秒 | その他
 
岡田克也さん、民主党を解党しないことを決断
 民主党代表を兼ねる、岡田克也さんは、25日までに、9月に一部議員から提出された「民主党解党要求書」をはねのけ、民主党を解党しないことを決断しました。 岡田さんはかつて、「党の将来......
 

 


◎2017年1月20日(金)から6月18日(日)まで 平成29年の第193回通常国会、安倍晋三首相は「未来をひらく国会」と設定

2016年12月24日 22時05分15秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

[画像]衆議院本会議場後ろの衆第16控室から見た、衆議院の3階部分や、国会議事堂中央部の衆院側、2016年5月、筆者・宮崎信行撮影。

 第193回通常国会が、

 平成29年2017年1月20日(金)から6月18日(日)まで

 になるのではないか、との観測が高まってきました。このエントリー記事を最初に書いた、今週(2016年12月下旬)に、新聞各紙が報じました。 

 1月23日(月)召集説もあります。

【追記 2017年1月4日】

 安倍首相が伊勢神宮での年頭記者会見で「1月20日(金)召集」を断言しました。タイトルを断定調に直しました。また、首相は「未来をひらく国会」と設定しましたので、タイトルに加えました。

【追記終わり】

 「1・20召集」の場合、議院運営委員会理事会への伝達は、3連休明けの、平成29年1月10日(火)になるものと思われます。

 安倍自民党内閣は、会期末を日曜日に設定する傾向があり、「1・20召集」は最も無難でしょう。

 「1・20召集」のシナリオで行くと、初日に、第3次補正予算案が提出され、麻生大臣らが演説。週明け、23日(月)から25日(水)まで、衆参本会議代表演説が行われ、舌戦の火ぶたがきられます。

 ただ、3次補正はボリュームが小さく、政権党が衆参単独過半数を持つこともあり、遅くとも2月3日(金)成立の公算が高いと考えられます。当初予算案の審議は、与党から見てかなり余裕ある日程になるため、半世紀以上ぶりの当初予算審議中の解散も無きにしも、非ず。まあ無いでしょうが。

 自民党からみると、1956年から1989年までの33年間続いた「衆参単独過半数体制」が、28年ぶりに回復した通常国会。足並みの乱れがあっても、最終的に与党ペースになるのは確実。

 一般法案では、2015年国勢調査による衆議院新区割りを反映するための公職選挙法別表第1など改正法案が最大の焦点になると考えられます。提出は5月以降とみられ、会期末の混乱や、改正法の成立ないし施行前の解散は十分にあり得ます。

 一部で観測があった、1月上旬の解散は9割以上無いと思われます。ただ、召集当日の解散や、半世紀以上無い予算審議途中の解散も無きにもしもあらず。おそらく解散はないでしょうが、閉会直後に東京都議会議員選挙があり、かなり位置付けの大きな選挙になりそうです。

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このエントリーの本文記事は以上です。 


新進党)届かなかったメッセージ、小林節教授の「国民怒りの声」、新進党機関紙「新進」には幻の最終回があった

2016年12月23日 18時54分10秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

[画像]新進党の機関紙「新進」幻の最終回で、今年はこうなるとメッセージを寄せる、小林節慶応大学教授、新進「1998年1月5日付」2面をスキャニングのうえ、トリミングし、スクリーンショット、赤丸は筆者・宮崎信行が加筆。

 新進党の機関紙「新進」に、解党後の1998年1月5日付の幻の「110号」が存在していたことが分かりました。

 筆者・宮崎信行が23日までに、国立国会図書館で発見しました。

 幻の最終回となった新進は、有識者による「1998年を占う 今年はこうなる!」を特集。

 ここで、慶応義塾大学教授のコバセツこと小林節さんがメッセージを寄せていました。

 小林さんは新進には複数回登場していますが、幻の最終回では大要、次のように語っていました。

 「今日ほど政治が国民大衆から忌み嫌われているときはない」

 「経済の現状はもはや不況としか呼びようがなく、国民のほとんどが貧しさを予感して不安になっている」

 「現政権の無策は彼らの体質に起因するもので直接的には、自社さ野合政権の出現により政治改革がとん挫したことに由来する」

 「五五年(ごじゅうごねん)体制と呼ばれる自・社利権談合政治の構造は別名、政・官・業癒着の構造と呼ばれる。市場秩序の維持ひいては「消費者保護」などという国民に対して恩着せがましい口実を立てて国がさまざまな規制にかけることにより、既存の業者が国民に不当に高く商品を売り、そのための規制を担当する官僚がポストを増やし天下り先も確保し、その仕組みの保護者としての族議員が政治献金と票を獲得する」




[画像]新進党の機関紙「新進」幻の最終回で、今年はこうなるとメッセージを寄せる、小林節慶応大学教授、新進「1998年1月5日付」2面をスキャニングのうえ、トリミングし、スクリーンショット、赤丸は筆者・宮崎信行が加筆。

 --このように、1998年、コバセツさんは日本経済は不況になりかかり、国民が貧しさを予感していると指摘し、自社さ政権による業者、官僚、族議員の癒着構造を問題視しています。

 とはいえ、事前インタビュー時点で、新進党に迫りくる危機を察知していたようで、次のような言葉を付け加えています。

 「新進党自身が、まず、党としての求心力を回復し、外に向かって戦える体制をとることが必要だろう」「そういう意味で、平成10年の日本の政治は新進党次第なのである」--

 「貧しさの予感」は、今や、貧しさの実感となりましたが、政官業癒着の談合族議員政治は自公政権でも変わりありません。

 幻となったメッセージから、18年後の今夏、小林名誉教授は、次のようなアクションをとりました。


[画像]第24回参院選に「国民怒りの声」から出馬した、小林節さん、政治団体「国民の怒りの声(現・国民の声)」ウェブサイトからスクリーンショット。

 18年後、小林節さんは「国民怒りの声」を結党し、第24回参院選全国比例に出馬。46・6万票を獲得しましたが、議席は得られませんでした。

 小林教授が指摘した「党としての求心力の回復」はできないばかりか、盛大に自爆してしまった新進党。ただ、平成6年政治改革4法(改正公選法、改正政治資金規正法、政党助成法、衆議院区割り審設置法)はほとんどそのまま受け継がれ、その改革の正しさは実証されました。

 1998年の「貧しさの予感」が、「貧しさの実感」となった、2016年末。

 39歳以上のすべての日本国民は、新進党解党を許してしまった己の未熟さを深く反省するとともに、もう日本には多くの時間が残されていないと自らを戒めたうえで、国民の怒りの声を代弁する、自民党と民進党による二大政党づくりに邁進しなければなりません。

 新進党は、2016年12月31日、解党19周年を迎えます。


 (C)2016年、宮崎信行。

このエントリー記事の本文は以上です。


平成29年度税制改正法案は第193回通常国会に提出へ 税制改正大綱が閣議決定、小幅な改正も「タワーマンション1階ごとに違う固定資産税」に象徴される自民党複雑怪奇税制大復活

2016年12月22日 11時14分36秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 政府は、平成28年2016年12月22日(木)の朝9時台に臨時閣議を開き、

 「平成29年度税制改正大綱」

 を決定しました。

 財務省と総務省がこれを基に法案を書き、第193回通常国会の2月上旬ごろに、「平成29年度国税改正法案」と「平成29年度地方税改正法案」を国会に提出するはこび。

 税制改正大綱の全文はこちらをクリックしてご覧ください。

 前段階として、所得税の配偶者控除をめぐる議論が世論を喚起しましたが、結果的には、可処分所得ベースではほとんど変化が無い改正となりました。

 象徴的なのは、タワーマンションにかかる固定資産税(地方税)を階数ごとに変えるという改正項目。初めてタワーマンションが建つ基礎自治体は猛勉強ということになりそうです。上記、所得税とあわせて、自民党お得意の、複雑な「租税特別措置税制」となってしまったようです。

 ちなみに、法人税率の段階的引き下げ条項はプログラム規定として成立済みの28年度法に入っていますから、時間的にも複雑怪奇な税制へと戻っています。

 正直、民主主義的に「配偶者控除の廃止、存続、あなたはどっち?」と議論しても、かえって蟻地獄で、結局、政府・与党・財務省・経団連が得するだけなあと感じました。

 イギリス二大政党政治ですと、野党が「マンション税に反対なら、(フェイスブックで)シェア!」というSNS選挙戦をしていますが、現行税制がこれだけ複雑怪奇では、野党・民進党も税金を争点にした選挙は絶対無理!

 自民党本部内の作業も、秋の臨時国会が延長、再延長されても、当初の予定通りに総会を開き決定したようです。

 法案の原案通りの可決・成立は確実。

この記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
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平成29年度当初予算案は一般会計は97兆4547億円で、財政投融資は増額15・1兆円、予備費は今年も僅か0・35兆円、異例の「22日朝決定」が定例化へ

2016年12月22日 11時00分36秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 政府は、平成28年2016年12月22日(木)の午前9時台に臨時閣議を開き、平成29年度当初予算案を閣議決定しました。

 あすから(土曜日を休みとして)3連休になりますが、その前日の午前9時台に決定したことで、27年ぶり衆参単独過半数の第3次安倍内閣の力を見せつけた格好です。来年も22日は金曜日ですので、今後も「12月22日朝決定」が定着する気配となりました。私は仏教徒・神道信者ですが、アメリカ次期大統領のトランプさん(DJT)の口癖を借りれば「メリークリスマス」といったところでしょう。

 一般会計の総額は97兆4547億円となりました。 「当初で97兆台」は史上最多。

 特筆すべきは、財政投融資計画(財投)が15・1兆円と、再び増えました。このため、特別会計総額や、その予算案は国会提出後に全容が分かりますが、国家予算の総額が過去最大になっているのは間違いないでしょう。

 一般会計については、正直、大きな変化はありません。歳出では、公共事業が5・9兆円に増え、防衛費も5・1兆円に増えました。教育費は人口減の分だけ国庫支出金が減りましたが、全体では科学研究費も含めて5・3兆円を確保。 個別のメニューはこれから分かりますが、政策パッケージでは「1億総活躍」が使われたようです。また、「第4次産業革命」の予算も目立ち、今後の政策パッケージづくりに、各府省の注目が集まりそうな兆しを感じました。

 歳入では、税収を57・7兆円と見積もります。これは、5年前の「46兆円」よりは大幅増です。その内数として法人税収は12・3兆円ですが「まあこんなところなのかなあ」という気もします。

 公債発行で得る歳入は建設公債が微増、特例公債(赤字国債)が微減。今風に言えば、「(苦笑)かっこ苦笑」といったところお、34・3兆円。

 公債の償還などの歳出は、23・5兆円で、元本償還は半分に満たない状態が続きます。この記事を書いている時点では、アメリカの国債金利が上昇しており、日本の国債金利が、日銀誘導目標「0%前後」を上回る0・1%になる日もあり、そこで日銀が買い取っています。この先は、日銀が買わざるを得ないという足元を見ての、国債売り→長期金利上昇が時たま起こり、「茹でガエル」になるかもしれませんが、危機は先送りされるでしょう。年金受給者は金額が同じでも、じわりじわり生活が苦しくなりそうです。

 歳出のうち、一般歳出は58.3兆円に増加。個別のメニューはまだ分かりませんが、社会保障費の増大を考えると、よく組めているのではないかとの印象を現時点では持ちます。

 地方交付税は15・5兆円。

 私が一言言いたいのは、一般会計歳出の「予備費」が第2次第3次安倍内閣の、おそらく4年連続で、0・35兆円「しか」組んでいないことです。その前の政権では1兆ないし2兆円組んでいました。前の年度は、熊本地震で、1次補正で0・7兆円も増額補正しました。仮に、1兆円で組んでいたら、補正は要らなかったでしょう。この「0・35兆円」しか予備費を積まないこと。「ひっしの歳出削減をみせかけ、補正を使って、政府与党の浮揚力につなげること」が目的だと憶測すれば、そろそろ、財務省主計局も考え直してほしいところです。

 まあ、例年との変化はあまりなく、一般会計は、あまりツッコミどころがないように感じます。

 平成29年度で大事なのは、財政投融資計画、及びそれに伴う、政府関係機関予算でしょう。

 15・1兆円。前年度1割以上増えます。うちわけは、JR東海への中央リニア新幹線1・5兆円(前年度補正と合わせて3兆円)を鉄道・運輸機構が融資します。国際協力銀行など海外への投融資も増します。その一方で、地方創生のための国金(日本政策投資銀行)融資などはかなり大幅に減ってきます。この財投からも、地方創生の看板はそろそろ手仕舞いの方向といえそうです。具体的な予算は、インターネット上では、2月の国会提出日に分かります。

 まあ、全体的には、大過なく、財務省頑張ったかなあという印象です。

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一般会計は100兆2210億円、平成28年度第3次補正予算案、特別会計も補正 1月20日(金)か23日(月)にも提出され、財政演説か

2016年12月22日 10時35分56秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 政府は、平成28年2016年12月22日(木)の午前9時台に臨時閣議を開き、

 「平成28年度第3次補正予算案」を閣議決定しました。

 今年度最終補正で、補正後の一般会計総額は100兆2210億円となります。

 財務省作成の「フレーム」はこちらをクリックしてご覧ください。

 財務省作成の「概要」はこちらをクリックしてご覧ください。

 歳出の追加では、

 「鳥取震度6強地震など災害費」が0・2兆円

 例年通り、「国連分担金など」が0・2兆円、

 防衛費が0・2兆円、

 とこの3メニューが増額されます。

 歳入では、特例公債(赤字国債)を1・7兆円追加します。

 特別会計は7勘定に補正が入ります。

 政府関係機関予算の補正は無い見通し。

 平成28年度第3次補正予算案は、年明けの、平成29年1月の、20日(金)または23日(月)に提出され、おそらく当日、麻生財務大臣の演説。下旬にテレビ入り衆参本会議、下旬から2月上旬にかけて、テレビ入り衆・予算委、参・予算委を経て成立。第193回通常国会の火ぶたを切ることになります。

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日本維新の会、法案101本が審議未了廃案、参議院史上最多、民進党は49本中48本が継続審査に、様々な立場から維新に対して「参議院法制局は過労死寸前」など非難轟々

2016年12月19日 13時50分31秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[画像]法案100本提出作戦を指揮した、足立康史・衆議院議員、日本維新の会公式ホームページからスクリーンショット。

 日本維新の会が、法案提出権を持つ参議院に提出した101法案がすべて、「審議未了廃案」になったことが分かりました。民進党が衆議院に提出した法案は一本を除き全て閉会中審査となり、通常国会に継続しました。

 おととい閉会した、第192回臨時国会は、参議院では12月14日(水)の本会議で、伊達議長が突如立ち上がり、「審議終了のあいさつ」をして退室。休憩のまま、散会。再延長国会では、衆議院だけの開催となりました。

 参議院は、つるしをおろす、付託の時点で、少数会派が反対を表明することがあります。このため、ここ数年、議員立法は即時付託を心がけている衆議院と違い、参議院では本会議の趣旨説明を省略する議案でも、直前まで、委員会付託(つるしをおろす)しないのが慣例となっています。

 このため、維新の101法案は、つるしがおりないまま会期末を迎えていました。ただ、参議院民進党幹部は、「自民党と維新の会が協力関係にあるから、直前に降ろして、各委員会で継続調査にするのではないか」とみていましたが、自民党と民進党が会期末に法案の採決で協力したこともあり、付託されないまま101本が廃案となったようです。

 議員立法101本廃案は、参議院史上最多。

 民進党の対案49本は、衆TPP特別委に付託された1本は廃案となりましたが、それ以外の48本は衆議院で継続(閉会中審査)となりました。

 これに先立ち、参議院民進党では、遅れて提出した法案で、慣例で義務付けられている簡潔な説明資料を提出しないとして、「付託委員会にめどがつかない」と不快感を示していました。また、70名程度しかスタッフがいない、「参議院法制局は過労死寸前だ」と怒り心頭だったもよう。

 維新の会は、最年長の片山虎之助さんがいるももの、100本作戦は、国会議員としては新人の浅田均さんと法案提出権を持てない衆議院に属する、足立康史さんらが主導したため、参議院の付託や会期末処理のやり方が分かっていなかった模様です。

 とくだん今の政局の関係に無い法案が多いことが幸いして、同じ文面のまま、次期国会に提出しても使えそうではあります。

 足立さんらのやり方には、裏方も含めて怒りが充満しているようです。

 民進党提出の「対案」は1本を除き、すべて継続審査(閉会中審査)となりました。民進党は衆参すべての委員会で筆頭理事ポストを持っているため、閉会中審査そのものには賛成して、次の会期での、委員会審議入りの前さばきをする理事懇談会などを重視する路線が定着しています。

 ◇

 これとはまったく別で、民進党提出の議員立法のうち、衆TPP特別委に付託された「マルキン前倒し法案」(190衆法28号)は廃案になりました。同特別委が会期末に開かれなかったため。ただ、マルキン前倒しは、自民党部会でも重要性が指摘されており、次期国会で内容は成就する可能性が高くなっています。


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1年と1日前の記事、岡田克也さんは、米利上げスタートで、黒田日銀に出口の手順表を要求、前回は謎の円高嬉しい誤算でしたが今回は円安(円弱)基調、どうなる?どうする?アベノミクス

2016年12月18日 20時13分10秒 | その他
 
【米利上げスタート】岡田克也代表、黒田日銀にFRBを見習ったテーパリング(出口戦略)の手順表を要求
[写真]記者会見する、民主党の岡田克也代表、2015年12月17日、筆者・宮崎信行撮影。 日本政界で最も国際金融に強い、民主党代表の岡田克也さんは、平成27年2015年12月17日......
 

 


第192回臨時国会が閉会

2016年12月17日 21時40分47秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

[写真]紅葉の国会議事堂の(皇居から見て)裏側の参議院第一委員会室(3階部分)あたり、2016年12月1日、宮崎信行撮影。

 第192回臨時国会は、83日間の会期を終え、きょう平成28年2016年12月17日(土)閉会しました。

 41本の法律が制定されました。

 参議院内閣委員長(難波奨二さん)起草の「SNSを追加する改正ストーカー規制法」と、参・国土交通委員長(増子輝彦さん)起草の「建設従事者の安全と健康確保法」 の2本は、参議院民進党の主導する形の超党派議員立法となりました。

 ただ、27年ぶりの衆参単独過半数のため、 それ以外は、閣法と自民党議員(常任委員長含む)が筆頭発議者である議員立法のみが成立しました。民進党の対案と日本維新の会の法案は、1つも趣旨説明すらされないまま終わりました。

 前回衆院選後の春に提出された、「改正入国管理法」と「外国人技能実習生機構法」が成立しました。

 安倍内閣は、予算で予備費を3500億円しか組まないため、熊本地震復旧のため0・7兆円歳出を追加する前回の補正に計上した予備費の一部を「熊本城修復の国費工事」などの費目に組み替える、第2次補正予算が提出され成立しました。

 その後、ただちに、先の通常国会から継続審査になっていた「TPP環太平洋パートナーシップ協定等の条約承認を求めるの件」の審議が始まりました。ところが、会期中の11月上旬に、アメリカ次期大統領にドナルド・J・トランプさん(DJT)が当選し、脱退を宣言。このため、発効が絶望的になる中承認されました。逆に「COP21パリ協定の承認を求めるの件」は、米中首脳会談を受けて、発効が確実になってから、参議院先議で提出され、発効後に承認されるという、条約のスケジュール感を欠いた「条約間抜け国会」となりました。

 このあおりで、政府提出の条約は3本中2本しか議了しませんでした。ただ、内閣提出法案は、新規提出で今国会成立をもくろんで出した法案は100%成立しました。継続審査だった、「労働基準法改正案(残業代ゼロ法案)」は審議入りすらせず来年に持ち越しました。

 参院選の敗北により、民進党は代表選(ネクスト総理選)を行うことになりました。その日程のため召集日がずれ込みました。ただ、民進党の支持率は国会中なのに下落基調となり、同党の長期展望の欠如を露呈しました。

 自民党は、参議院議員会長に、総裁派閥の橋本聖子会長を無投票で選出。自ら「歴代最軽量級会長」と語りました。延長国会になってから動き出した、IRカジノ施設法審議では、参議院内で手を握る光景が再びみられましたが、安倍総理総裁にはまったく傷がつかず。橋本会長が自派閥の総理を守った格好。

 2閣僚落選を含めて内閣改造を受けての国会召集。政治とカネなどのスキャンダルによる閣僚・政務三役の辞任は皆無でした。

 この外、議員立法では議員連盟が長年継続していた「休眠預金」「フリースクール」「改正がん対策」が成立。閣法では「金融機能強化法5年延長法」が成立しましたが、省が有識者会議を立ち上げて改定した改正割賦販売法など小幅な改正にとどまるものも見られました。

 細る一方だった、財政投融資に関連した財源から、JR東海に1・5兆円を30年据え置きの40年で融資する法律と予算が成立しました。改正JOGMEC法で海外石油会社の購入がしやすくなりました。

 会期中に対ドルで円が再び安くなり、アベノミクスを底支えしました。日経平均株価は1万8000円台で推移し、GPIFの前の期の運用もプラスになったことから、内閣支持率は堅調に推移。事実上の閉会日の夜に、銀座三越に行き、盛況でしたが、景気後退局面にみられる、稼ぎ頭の婦人服売り場だけは人が少なく、景気失速の兆しがわずかながらみられました。

 ただ、9月26日の召集日に、安倍首相が所信表明演説で突然、自衛官への拍手を呼びかけ、衆議院側ではほぼすべての自民党議員が応じたことが象徴的なシーンとして、新聞投書欄などで賛否を呼びました。

 国会外では、南スーダンに派遣された青森駐屯の連隊から平和安全法制の運用が始まりました。防衛省は賞恤金(しょうじゅつきん)を9000万円(所得税・相続税非課税)に引き上げました。会計検査院長は総理に手交した年次報告書で、預金保険機構に保険料のプールとは別の所に、2兆円が長年の溜まり金として存在することを指摘し、報道も含めて初めて明るみにでました。

 私自身は、政治ジャーナリスト以外の業種で、極めて重大な初体験・重要な判断が相次ぎました。実は、国税庁ご当局による税務調査も受けました。これはご当局から、召集直後の日程を提示されましたが、私の希望で召集直前の日程に変更していただくことがかないました。

 会期中は、宮崎信行が唯一絶対のご忠誠をお誓い申し上げる、岡田克也先生が民進党代表でなくなったので、定例記者会見に行く心理的ノルマがなくなり、、短期的には義理や交通費が軽減。ごく短期間に限った時間軸では、「怪我の功名」「不幸中の幸い」だったのかもしれません。

 きょうを持って、平和安全法制、いや戦争法の参議院での強行採決シーンが、参議院インターネット審議中継のライブラリ(アーカイブ)から消えます。これは参議院の議院運営委員会の申し合わせ事項(おそらく2010年か?)なのでしかたがありません。私は生い立ちが影響して、反知性主義者です。グローバリズムが転換点を迎える気配を見せている中、中庸の心(こころ)を強めていきたい、と感じつつあります。もはや戦争法の「廃止」は絶望ですが、なんとか、運用面での、骨抜き、先送りをしていくのが今を生きる大人の使命だと、かたく信じています。

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[きょうの国会]法律の公布、「改正がん対策基本法」は直ちに施行、「TPP国内実施法」も公布

2016年12月16日 10時13分37秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【官報 2016年12月16日(金)】

 法律が8本公布されました。

 なお、延長会期末の水曜日にも4本公布されており、私は把握していましたが、情報の集約のため、書いていませんでしたので、ここで書きます。

 まず、おととい公布されていたのは、

 「改正ストーカー規制法」(192参法51号)で、法律番号は平成28年12月14日法律102号。SNSも規制の対象になる議員立法で全会一致で成立しました。「公布の日から起算して20日後に施行」なので、来年1月2日(月)という、ちょと珍しいスケジュール感で施行されることになりました。

 「官民データ活用推進基本法」(192衆法8号)平成28年12月14日法律103号で、施行されました。自民党の平井卓也さんらの議員立法ですが、共産党が「経団連主導だ」と批判して全会一致は崩れました。

 「再犯防止推進法」(192衆法6号)は平成28年12月14日法律10号で、施行されました。これは大事な法律だと感じます。5年後の見直し規定つき。今後の施行状況を注目したい議員立法です。

 「義務教育段階における普通教育に相当する教育の機会の確保に関する法律」(190衆法34号)は平成28年12月14日法律105号。公布から2か月後に施行。

 以上はおととい公布された法律です。

 以下が、きょう公布された法律です。

 「道路運送法及び貨物自動車運送事業法を改正する法律」(192衆法11号)は、平成28年12月16日法律106号。公布から1か月後に施行。

 「改正がん対策基本法」(192参法50号)は、平成28年12月16日法律107号で、公布されただちに施行されました。

 「TPP条約の締結に伴う関係法律の一括改正法」(190閣法47号)は、平成28年12月16日法律108号。施行日は「TPPの発効日」。ただし地理的表示(GI)に関する「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」を改正する条項は2か月以内の政令で定める日に施行します。

 「差別解消推進法」(190衆法48号)は、平成28年12月16日法律109号。ただちに施行されました。

 「養子縁組の民間あっせん推進法」(192参法53号)は平成28年12月16日法律110号。2年以内の政令で定める日に施行。

 「建設工事従事者の安全と健康確保法」(192参法54号)は、平成28年12月16日法律111号。公布から3カ月後に施行。

 「無電柱化推進法」(192衆法9号)は、平成28年12月16日法律112号。ただちに施行されました。

 「自転車活用推進法」(192衆法10号)は、平成28年12月16日法律113号。6か月以内の政令で定める日に施行。

 延長国会となり、良い議員立法が多いように感じます。抵抗勢力が多かった無電柱化などの法律もできました。文教族の壁はまだ厚かったようで「フリースクール」の法律はまったく骨抜きになっています。議員立法により、自治体に計画づくりを求めるものがあり、その負担がどれほどかということも関心を持ちたいところです。

 この後、2本の公布が待っており、平成28年の制定法律は115本となる見通し。例年並みという感じです。ただ、「年金持続可能性」と「カジノ」のどっちがことし納めの法律番号になるかはちょっと面白い所でしょう。たとえば、昭和最後の法律は消費税法だったり、「普通選挙法」と「治安維持法」が実は連番だったり、とちょっとだけ歴史が見える場合があります。なので、「年金持続可能性法」の方で一年納めにしてほしいところです。法律の公布は、閣議決定から3営業日後に官報に載ることが多いため、閣議定例日の火、金の、各々3営業日後である、水曜日か金曜日の官報に載る日程が主流となっています。

【衆議院 平成28年2016年12月16日(金)】

 審議の設定は無し。会期は明日まで。

【参議院 平成28年2016年12月16日(金)】

 審議の設定はありません。良いお年をお迎えください。

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