【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

モラトリアムで作業チーム、「借り手は希望者」は骨抜きにつながるのでは?

2009年09月30日 00時54分51秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

[写真]亀井静香・金融・郵政改革担当大臣=民主党第45回衆院選推薦候補紹介ページからキャプチャ(現在このページはない)

 内閣府副大臣の大塚耕平さんは29日の「モラトリアム法案」に関する作業チームの初会合で、対象となる借り手について、「希望者が対象だ」とし、一律的な債務の棚上げを想定していないことを明言したそうです。日経が伝えています。

 しかし、モラトリアムを申し出た企業は、その金融機関はおろか、他の銀行からも将来的に融資は受けられない、ということになるでしょう。もちろん、後継者なしの社長さんが70歳以上の会社などはいいかもしれない。でも、嵐を通り抜けた後にも、新規融資が受けられないと、代表取締役を変えて別法人で再スタートする会社も出てくるのではないかと思います。ぜひ、大塚耕平さんには日本では圧倒的に「貸し手>>>借り手」だということに配慮して欲しいと思います。骨抜きになるよりは、モラトリアム対象者を限定した方がマシなのでは。

 ところで、鳩山由紀夫代表(総理)らが選挙前から「モラトリアム」というか、中小企業元本返済猶予措置を検討していたという指摘があります。これはまぎれもない事実で、実はマニフェスト策定のプロセスでも民主党で策定委員会と一部議員の間で、激論になっています。鳩山代表は、7月の都議選でも、街頭演説で、たしか中央区、築地だったかと記憶していますが演説でこの政策に触れています。拍手喝采を浴びた鳩山さんは、「反応の良さに驚いた」ということを人づてに聞いております。

 その後のマニフェスト策定作業では、まさに亀井静香さんから「これは国民新党の目玉公約だ」ということを言われ、あるいは他の配慮もあるのでしょうが、民主党マニフェストには入っていませんでした。

 これは単純に法案としてどう仕上げるというよりも、法案を出す作業の中で、全銀協、地銀協などがどう対応してくるか、という極めて与党的、政治的な取りまとめ作業が必要になってくると思います。野党時代と比べると「未知との遭遇」に近いのでは。

 ここを乗り越えると鳩山政権の経済政策の舵取りは、かなりスムーズになってくると思います。

 それと、月末ということで相次ぎ発表されている経済指標をみると、やはり今年の年越しも一定の財政出動を伴う景気政策が必要のような気がしてきました。この辺は財務省・経済官庁の官僚の意見もしっかり汲み取っていく必要があるのではないでしょうか。

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載

 政府・与党は29日、中小・零細企業や個人を対象にした債務の返済猶予制度に関する作業チームの初会合を開いた。亀井静香金融担当相に原案作成を指示された、大塚耕平副大臣は同日、貸し手側の対象について「(銀行など)預金取扱金融機関を想定している」と述べるとともに、すべての借り手を一律的に対象にすることを否定した。

 作業チームの初会合には与党3党の政策担当者や経済産業省の政務官が参加。10月9日を目標に原案を取りまとめることや、民主党が08年末に国会に提出した「貸し渋り・貸しはがし防止法案」をもとに検討を進めることを確認した。

 返済猶予制度をめぐっては、債務の返済が数年間止まることで、銀行の経営が悪化し、結果として信用収縮を招くとの指摘も出ていた。大塚副大臣は「(借り手は)希望者が対象だ」とし、一律的な債務の棚上げを想定していないことを明言した。亀井静香金融担当相も会合に先立つ閣議後の記者会見で「あらゆる借金をいっぺんに棒引きするなんて言ったことはない」と語った。 (00:21)


「過密」「疲れた」「慣れていない」 岡田外相が開放記者会見で様々なディスクロージャー

2009年09月29日 23時59分59秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]岡田克也外相の定例記者会見を待つ記者、ジャーナリスト、報道カメラマンら=外務省記者会見室、2009年9月29日午後5時過ぎ、宮崎信行撮影

 岡田克也外相が29日夕方の外務省内での記者会見をフリーランスやネットメディアなどに開放しました。私も「こりゃ、人として行かなきゃならん」と外務省報道課に事前登録して出席しました。

 私は特段、府省の記者会見のクラブ外への開放を求める運動はしておりませんでしたから、神保哲生さん上杉隆さん、日本外国特派員協会(FCCJ)、日本インターネット報道協会、日本雑誌協会のみなさんに感謝申し上げます。

 私も大臣に直接、確認したいことがあったので、質問しました。既に会見のもようは外務省のYouTube公式チャンネルにアップされています。29分からです。この質疑については、朝日新聞毎日新聞が記事にしてくれていますので、そちらに譲ります・・・正直うれしい(^_^)v。紙面・リンク先をご覧ください。

(私の質問内容を受けた、毎日、朝日の記事。引用はじめ)

民主党:職員ら米に選挙前派遣 岡田外相認める - 毎日jp(毎日新聞)

 岡田克也外相は29日の記者会見で、衆院選前に民主党職員と岡田氏の秘書らが訪米したことを認め、「米政府のほうから非公式に意見交換したいという申し出があり、党職員を派遣した」と語った。

 党幹事長だった岡田外相の本庄知史秘書と民主党政調会の須川清司部長が8月9日から約1週間、訪米した。岡田外相は「今だから言えるが、(米政府が)政権交代を見越した話だった」と述べた。

asahi.com(朝日新聞社):米、総選挙前に民主と接触 岡田外相明かす - 政治

 岡田克也外相は29日の記者会見で、総選挙投開票前の8月中旬、米政府の非公式の働きかけで民主党職員を米国に派遣し、日米関係などで意見交換していたことを明らかにした。米側の働きかけについて岡田氏は「政権交代をある程度見越しての話だったと思う」と説明。米政府が政権交代前から民主党との接触を急いでいたとの見方を示した。

 当時、岡田氏は党幹事長で外相を含め重要閣僚への起用が取りざたされていた。派遣したのは、外交政策を担当していた党政策調査会幹部。岡田氏の政策秘書も同行し、約1週間滞在した。ただ、会合の相手について岡田氏は「申し上げない方がいい」と明言を避けた。(蔭西晴子)

(引用おわり)

岡田外務大臣会見(平成21年9月29日)



 また、テキスト版(9月29日分)は、外務省ホームページにいずれアップされると思います。

 で、せっかく記者会見で直接、岡田外相の様子を見てきたのですから、その観点からエントリーを書きます。

 鳩山内閣の18人のうち、14人が初入閣の大臣ですが、その中で岡田さんは落ち着いているように見えましたが、意外な発言が冒頭からありました。

 「(前回の記者会見からの)この間、ニューヨークへの出張と上海への出張とありました。(略)ややスケジュールが過密すぎるなという感想は、率直に(言って)ございます」「今週もまたカンボジアに行くということで、慣れない生活でやや疲れておりますけれども、まあ元気に頑張っていきたいと思います」。

 ディスクロージャーの象徴とも言える大臣会見での一連の発言は、「人間が弱いという当たり前の現実」をディスクロージャーすることで、民主党支持者からの声援を背中に受けられるという考えもあるでしょう。鳩山内閣には、気負いのある大臣もいるようですが、ネット世論では、「民主党が未熟である点も含めてディスクロージャーする姿勢を評価している」という意見がありました。

 「デモクラシー(民主政治)はディスクロージャー(情報公開)から始まる」という発想が岡田さんには貫かれていると思います。

 そして、正と負の情報は背中合わせであって、負の情報をさらけ出すことで、自分への理解と支持を得られる。これは整体師の免許を持っている人は知っていると思いますが、陰陽思想でも「背中が陽」、「お腹が陰」です。自分の背中(弱い部分)を見せることで、前に進む力が得られる、あまり馴染みがないでしょうが、これは政治家の基本だと思いますので、興味のある人は調べてみてください。

 また、記者会見とは別に前々からディスクロージャーされている岡田さんの9月28日付ブログでは国連総会の感想として、「英語力も身に付けなきゃいけないな」という意外なことも述べています。

 岡田さんは20歳代はあまり英語は得意でなかったようですが、31歳のとき、1985年、通産省からハーバード大学国際問題客員研究員に派遣されています。この間に1ヶ月間の語学研修・1年間の英語での生活をしています。ただ、国連総会の英語は、“外交英語”ですし、ハーバード大学のある州は日本で言えば“京都”にあたりますから、世界192カ国からやってくる国連総会場での英語はかなり雰囲気が違うと思います。むしろ現代は、後者の方が「世界共通語」になっている。その辺でのブラッシュアップが必要だという意味合いだと思います。

 記者会見に戻ります。沖縄・普天間移設について、鳩山総理、北沢防衛相、岡田外相の間に閣内不一致があるとの質問で、「北沢さんは現場を見て、いろんなご感想があったんだと思いますが、まあなんといいますか、みんなお互いまだ閣僚に慣れていませんので、(北沢防衛相は)やや率直に言いすぎている面があるのかもしれませんね」と述べました。

 以前から指摘しているように、北沢大臣の発言は8割が思い付きです。また、経世会では1990年に岡田克也さんが衆院で初当選、1992年に北沢俊美さんが参院で初当選。体育会系の経世会では、2年先輩大きい。ともに羽田孜元首相の愛弟子であり、北沢さんは岡田さんを「克ちゃん」と呼んでいるそうで、外相と防衛相の間にすきま風はないと思います。平たく言えば、岡田外相に任せよう、ということです。 

 これらすべてを含めて、岡田さんは元気で、表情も良かったです。岡田さんは顔に疲れが出やすい体質のようです。おそらくトレーニングで筋量を増やしているので、血液が体の上に行き、顔がむくみやすくなるのだと考えます。眠ればすぐに戻るように見受けられます。

 新しく民主党の支持層に加わった若い世代では、「あの人、バズ・ライトイヤーに似てるよね」との声が上がっています。「トイ・ストーリー」の主人公を助ける最強キャラクターで「無限の彼方へ さあ行くぞ!」が決めぜりふの正義の味方。ネット上でも以前から話題になっているようですが、映画の中ではおっちょこちょいのキャラクターとしても描かれています。

 記者会見をめぐるルールについても「試行錯誤を繰り返しながらやっていきたい」と発言しました。試行錯誤をさらけ出す、ディスクロージャーしながら、国民に縁遠い外交を国民の手に取り戻して欲しいと感じました。

全メディアに記者会見を開放 岡田外相 - 47NEWS(よんななニュース)

 岡田克也外相は29日、記者会見を外務省記者クラブ所属の報道機関に限らず全メディアに開放した。事前登録したフリーランスやインターネットメディアの記者ら約20人が今回初めて参加し、会見は約50分間に及んだ。

 岡田氏は「従来の状態を続ければ、記者クラブ以外の記者の取材機会を奪い、国民の知る権利にもかかわる問題になる」と開放の意義を強調した。

J-CASTニュース : フリーやネット記者が参加する「歴史的な日」 外相記者会見のオープン化が実現

   これまで一部のメディアだけに限定されていた閣僚会見の扉が少し開いた。岡田克也外相は2009年9月29日、記者会見のオープン化を実行に移した。外務省の会見室にはフリー記者やネットメディアも含めた多数の記者がつめかけ、熱気に包まれた。

 「今日から記者会見をすべてのメディアに公開する」
 
会見ではフリーの記者からもたくさんの質問が飛んだ    オープン化されて最初の大臣会見が開かれた9月29日の夕方。外務省3階の会見室には約80人の記者・カメラマンが押しかけ、用意された席に座れない者も出るほどだった。そのうち、記者クラブの加盟社以外のフリーランスやネットメディアの記者は約20人。なかには、会見をネットで生中継しようというニコニコ動画のスタッフたちもいた。

   岡田外相にとっては約1週間にわたり米国や中国を訪問した直後の定例会見だったが、メインテーマは「大臣会見の開放」だった。会見開放の基本的な方針について説明しながら、岡田外相は、

「今日から大臣・副大臣の記者会見をすべてのメディアに公開することにしたい」
と宣言した。

   岡田外相が記者会見のオープン化を発表したのは9月18日。外務省の記者クラブに所属していないメディアにも会見を開放したのにあわせて、会見の時間は閣議直後の午前から夕方へ、場所は国会・首相官邸から外務省へと変更された。その後、従来通りの会見を求める記者クラブとの間で文書のやりとりがあったが、「クラブから記者会見の開放そのものについての明確な見解は示されなかった」として、会見開放を実現させた。

   岡田外相によると、記者クラブからは

 「開放するということに関しては、意見の一致を見ることができなかった。引き続き、加盟社や上位組織の話し合いを見守りながら、検討していくこととする」
という形で、会見開放に賛同していない旨の回答があったという。しかし、「従来のやり方を続けるとそれ以外の記者の取材の機会を奪うことにもなりかねず、国民の知る権利にも関わる」ということで、「こういうふうに判断したということをご了解いただきたい」
と述べた。

 「大メディアの圧力は感じていない」
   17時40分から始まった会見は、記者からの質問があいつぎ、予定の30分間をオーバーして45分近くに及んだ。記者クラブ所属の新聞社や通信社の記者と、フリーやネットメディアの記者が交互に質問するように形で進んだが、クラブ所属の記者が米軍基地再編や密約問題など外交そのものについてたずねていたのに対して、クラブ以外の記者の質問は会見の開放に関するものに集中した。

   そのことについて、会見を取材していた大手新聞の記者は

「個人的にはオープンにしていくのはいいことだと思う。ただ、フリーの記者がどういう鋭い質問をするのか興味があったが、今回は外交問題に関する質問があまり出なかった」
と拍子抜けした様子だった。逆に、会見の方式変更に不満を感じているはずの新聞やテレビの記者からは、不思議と記者会見についての質問は出なかった。ネットメディアの記者からは

「会見開放をやめるように大メディアから圧力がなかったか?」
という質問も出たが、岡田外相は

「特に私は感じておりません」
と簡単に答えたのみだった。その代わりに、今回の会見開放が持つ意味について、

「現時点で一番オープン化が進んでいるのは外務省だと思うので、我々がいろいろ試行錯誤をしていくなかで、それが他の役所でも伝わっていけばいいと思う」
と語った。会見終了後、フリーランスのビデオジャーナリストとして活動してきた神保哲生さんは

「今日は歴史的な日だと思う。記者会見の開放問題に20年間取り組んできたが、日本におけるいろいろな問題の根っこに情報公開の問題があると確信している。今回の記者会見開放は、日本の政治や経済に変革をもたらす一歩になるのではないか」
と感慨深げに話していた。



tags 岡田克也の英語力 


菅副総理、仙谷行政刷新相の事務秘書官に財務官僚

2009年09月29日 15時33分25秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 日経によると、菅副総理・国家戦略相と仙谷行政刷新会議担当相の事務秘書官に財務省キャリアが就くようです。ちなみに大臣の「事務秘書官」とは、事務というより「政策(法案)スタッフ」であり、他府省への出向の場合は、「本省との連絡役」という意味合いがあります。菅副総理、仙谷大臣がうまく使いこなせれば何ら問題ありませんが、場合によっては、財務省に飲み込まれる可能性もあります。

 単年度予算の財務省
 長期計画の国家戦略室
 ムダづかい洗い出しの行政刷新会議

 財務省としては、戦略室と刷新会議を骨抜きにしたいのか、それとも財務省の出城にしたいのか。いずれにしろ、財務省の手綱を握って、パワーを利用することが必要です。政治家が手綱を握るのか、それとも財務省の骨抜きにされるのか。現時点では、五分五分だと思いますが、民主党政権の真価が問われます。

 付け加えれば、日本郵政に2人いる代表取締役の1人、高木祥吉副社長も財務官僚(元金融庁長官)です。西川社長(代表取締役)の更迭を鳩山総理が公言する中、日本郵政も財務省主導になるかもしれません。

 私は財務官僚は能吏だ、すぐれた官僚だと思いますが、それを政治家が使いこなすというのが、民主党政権の1丁目1番地です。

 菅大臣、仙谷大臣には死ぬ気で闘って欲しいと思います。

 ところで行政刷新会議の事務局長には構想日本代表の加藤秀樹さんが就任しました。他の候補が見つからないほどの最適任者だと思います。一部で加藤さんが自民党の河野太郎チームの事業仕分けにも関わっていたことを問題視する人もいるようですが、あくまでも事業仕分けの技術者としてはこの人しかあり得ません。加藤さんも元財務官僚ですが、私はこういった歴史の転換点に財務官僚が重宝されることはさほど違和感がありません。

 くどいですが、政治家が手綱を握れるかが、すべてです。

NIKKEI NET(日経ネット):経済ニュース -マクロ経済の動向から金融政策、業界の動きまでカバー

 財務省は28日、主計局の高田英樹主計官補佐を同日付で内閣府秘書室に異動させた。国家戦略室のスタッフに就任する見通し。高田氏は英財務省へ出向し、予算編成に携わった経験を持つ。英国をモデルに政治主導への転換を目指す菅直人副総理・国家戦略担当相を支える役割を担う。

 菅国家戦略相の事務秘書官には主税局の大矢俊雄参事官が就任。主計局の松浦克巳参事官も仙谷由人行政刷新担当相付の内閣府参事官に異動。仙谷氏の事務秘書官になる見通しだ。「脱官僚主導」の予算制度改革のカギを握る国家戦略室と行政刷新会議の双方の担当相の秘書官を霞が関の「象徴」ともいえる財務省職員が務める形になる。(00:28)


「毎日がワクワク」茨城71歳女性、民主党政権に「目が離せない」

2009年09月28日 19時00分00秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

[写真は兵庫県太子町のホームページからお借りしました]

 きょうの朝日新聞(東京)の8面投書欄「声」に、茨城県日立市の71歳の女性の投書が載っていました。

 政権交代のことを「一票革命で民主党政権が実現した」と表現するおばあちゃん。

 「政治が身近になり毎日がわくわくの連続で、政治から目が離せない」と心情を述べています。

 自民党政権について、「『まずはダムありき、理由は後から』『住民には補償』とばかり、全国の川という川にダムを造ってきた」とし、「先祖代々、地域に根を張って築いてきた人々の暮らしを根こそぎ分断し、美しい故郷の山河を破壊した」としました。私も同感です。

 その上で、「鳩山政権は前原国交相の采配で、これを根本から見直そうとしている」としたうえで、「前原氏の苦悩は深いに違いない」と分析しています。

 そして、30歳近く年下の前原誠司さんに「ダムは必ずしも『善』ではないという理念と哲学によって、やがて地域住民の心を溶かし理解を得られるよう、心から願っている。

 『前原ガンバレ』と叫びたい」と結んでいます。

 ◇

 テレビでは、テレ朝系の(月)~(金)の昼の番組「ワイドスクランブル」に連日、民主党の大臣・副大臣がスタジオ生出演しています。11時25分からの番組ですが、正午過ぎから12時40分ごろの時間帯に出演しています。これまでに川端文科相、仙谷行政刷新相、亀井金融・郵政改革相、武正外務副大臣、大塚内閣府副大臣らが出演しました。

 この番組は以前、菅さんが自民党の2人の派閥領袖を「土建顔」と呼び、私もその通りだと思うのですが、2人からBPOに訴えられたことがあり、一時、政治ネタにナーバスになっていた時期があったようです。

 しかし、政権交代により、冒頭の71歳のおばあちゃん同様、毎日がワクワクの連続、大臣自らテレビで説明するという、ディスクロージャー、新しい民主政治が始まりました。

Tags 川端達夫、仙谷由人、亀井静香、武正公一、大塚耕平、菅直人、古賀誠、二階俊博

広田一参院議員が民主党入党へ 高知選挙区、来年改選

2009年09月27日 20時07分51秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏
[写真]参院高知選挙区の広田一さん、参議院ホームページから

 高知県選出の民主党・新緑風会、広田一さんが27日の高知県連大会で民主党入党を宣言したそうです。広田一さんは来夏の参院選で改選を迎えます。

 広田さんは1月26日、参院予算委の「2008年度第2次補正予算案(“定額給付金”補正)」の質疑に立ち、「政権交代を実現した政党だと私は思っておりまして、よって、それができるのは、私は、民主党でありますので、自分自身は民主党の党員ではありませんけれども・・・」と発言していて、隔靴掻痒な感じでした。いよいよ第173臨時国会からは民主党員として活動できるようです。

 様々な人の利害が交錯する組織選挙の参院では、なかなか身の振り方が難しいのですが、ぜひ広田一さんの活躍を期待したいと思います。

 ◇

 第22回参院選カテゴリーを始めます。公示日はまだ未定ですが、2010年7月ということは間違いないと思うので、それを前提にします。民主党内では来夏の参院選は勝てるという前提で語る人が多いように見受けられますが、何の根拠もありません。来年の改選議席は、2004年の第20回参院選で「岡田克也代表・藤井裕久幹事長」の下、民主党が結党以来初めて国政第一党に躍り出た選挙の改選です。これは忘れている人が多い。「小泉さんが安倍幹事長を幹事長代理に降格し、武部幹事長が就任したサプライズにつながった参院選」というと、「ああ、あれか」となる。その点、小泉さんはすごかったな、と思うけど、小泉劇場より私たちの選挙での判断の方がずっと大事です。

 民主党にとっては初めて経験する「第一党の改選」ですから、「伸びしろ」の小さい厳しい選挙戦だと認識すべきだと思います。3人区では大阪を含めてすべて2人擁立、2人区でも強いところは2人擁立ということになりそうです。全県区の広い選挙区ですから、新人の浸透には時間がかかります。もう9ヶ月しかないのですから、年内には擁立し終えるくらいで県連は対応しないといけないと思います。

時事ドットコム:広田参院議員が民主入りへ

 無所属の広田一参院議員(高知選挙区選出)は27日高知市内で開かれた民主党高知県連大会で、同党入りを表明した。その後、記者団に「新しい国づくりを進めるためには新政権を支える立場で頑張っていかなければいけない」と述べた。
 広田氏は当選1回で、参院会派の「民主党・新緑風会」に所属。10月下旬にも召集される臨時国会の前に入党の手続きをしたいとしている。 (2009/09/27-16:50)

外交に夢を 「東アジア共同体」は未来志向の外交カード 

2009年09月27日 09時43分08秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足


 民主党のアジア外交の基本である「東アジア共同体」とは何か、私はよく見えていなかったのですが、ニューヨークから帰国した岡田外相が27日朝「NHK日曜討論」で話していて、「なるほどそういうことか」と感づきましたので、備忘録として記しておきます。

 あす中国・上海で「日中韓外相会談」に臨む岡田さん。日中韓外交について、「過去を直視して、同時に未来志向でなければならない」としました。これまで日中、日韓関係はたびたび「歴史問題」がカードとしてのど元に突き刺さってきました。来年(2010年)は、日本と朝鮮(韓国と北朝鮮)と間の“条約”締結(1910年)から100周年。官民様々なレベルで、歴史に思いを馳せることになります。

 一方の「東アジア共同体」とはそれ自体、曖昧模糊としています。岡田さんによると、日中韓をはじめとするアジア太平洋の経済的な相互依存関係は、すでにアメリカ、メキシコなどの北米自由貿易協定(NAFTA)より高いそうです。

 政治の統合は民主主義ではありませんから、まずは経済の統合です。経済での相互依存関係が進めば、必然的に、戦争をしようとする国家指導者はいなくなります。

 ですから、「東アジア共同体」とは未来志向外交の最大のカードになるでしょう。「東アジア共同体」について、国家首脳も、企業経営者も、学者も、市民も、さまざまなレベルで議論していくことが、未来志向のアジア外交につながると思います。だから、すぐに「設立総会」をやることになっちゃうと、それはそれで困る、というのが鳩山さん、岡田さんの本音だと思います。時間をかけてしっかり練り上げていくことが、平和につながるということになります。

 「東アジア共同体」の夢を、多少突拍子もなくてもいいから、私たち一般の国民も、大いに外交の夢を、アジアの夢を、語り合おうではありませんか。

東アジア共同体とは - goo Wikipedia (ウィキペディア)

東アジア共同体(ひがしアジアきょうどうたい:East Asian Community)とは、東アジアにおいて構想されている地域共同体。

地域統合研究の第一人者である国際経済学者、ベラ・バラッサによる地域統合の類型[1]において第3段階(共同市場)以上のものを指す場合が多いが、その度合いや範囲を含め、明確な定義は定まっていない。

tags 鳩山由紀夫首相 岡田克也外務大臣


小沢側近が一年生の飲み会を潰す 小沢グループ内でも意見対立

2009年09月27日 06時53分51秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

【お願い】このエントリーのリンクを掲示板に張らないでください【お願い】

 一年生議員143人が顔合わせの飲み会を企画したところ、小沢側近が潰すという事件が起きました。ところがこの飲み会は「一新会倶楽部」事務局長が事前に相談に乗ってOKを出していたもので、小沢グループ内にも対立があることが浮き彫りになりました。いつの日もこの党は小沢側近がダメにしてきました。「新進党→○○党→民主党」の船を乗ってきた人はみんなうんざりしています。

 一新会倶楽部は小沢グループの元職・新人が作っていたもので、当選したら「一新会」に入会(昇格)するはずですが、その手続きの会合が開かれたもようがないので、とりあえず「一新会倶楽部」のままとします。

 対立したのは、南関東ブロックの小選挙区で国会に返り咲いた2議員。一人は元新生党衆院議員の息子で、一新会倶楽部の事務局長とされています。もう一人は、同じ船に乗った参院議員の義理の息子で、小沢幹事長の訪英にも同行する側近中の側近とされています。

 143人の「政権交代チルドレン」は肩肘張らない気さくな飲み会の開催を決め、呼び掛け人や出欠確認の取りまとめ役も決めました。とはいえ、「小沢幹事長にお伺いを立てないと面倒なことになるかもしれない」との声があがり、「事務局長」に相談して、あらぬ誤解を招かないように案内文を見てもらい、開催の承諾を得ました。

 ところが、「側近中の側近」がこの話を聞きつけ、事前の相談がなかったと「事務局長」に横やりを入れました。当選回数は「側近中の側近」が「事務局長」より1回上です。これにより、すでに案内文が出ていたのにもかかわらず、会合は中止されました。一年生議員たちは、やむを得ず、勉強会、例えば渡部恒三・最高顧問の経験談を聞くといった類の会合を開催する構想を持っているようですが、ガイダンス・両院議員総会・衆院本会議場以外で、一年生議員が一堂に会したことはないまま、臨時国会を迎えることになりそうです。

 この背景には、「小沢グループは150人」(読売)などと、143人の多くを「小沢グループ(一新会)」にカウントする報道が多いことがあります。仮に一新会の会合を開くと、出欠により、143人の中で色分けができ、小沢グループは意外と少ないことが明らかになります。

 また、小沢さんは個人的な資金繰りに苦しんでいるようですから、新人に「おこづかい」をあげることは困難でしょう。仮に10万円のおこづかいを渡したら、1000万円を超えますし、もらった方は「また貰えるのかな」と思います。選挙中に小沢さんが配った軍資金は、おそらく党本部の選対委員会の強化資金でしょう。それを伝票無しに、小沢個人のものかのように配るのが小沢流です。彼が党執行部からけっして離れないのもこれが理由でしょう。

 小沢一郎さんというか「小澤一郎」さんは不動産を担保に入れ融資を受け不動産を買い増ししてきましたから、返済に悩んでいるようです。年末は思い詰めた表情になります。ですから、総選挙後は一新会を開催しないことで、新人全員を小沢グループに思わせるような作戦をとる、と私は予測しており、事実、その通りになっています。

 新進党時代から、小沢側近が日本政治を台無しにしてきました。小沢側近は幅を利かした後、どんどん落選して、また新しい側近が生まれ、幅を利かし、また落選していく。まるで芸能界のような使い捨てです。そして、親分1人だけ元気。

 とはいえ、快走する民主党政権の活力は、「小沢力」に対する反作用です。つまり、大臣たちは「小沢を幹事長室に閉じこめる」ために頑張っている。先日、河村たかし名古屋市長が長妻厚労相を「仲良しだ」として褒めたたえたという報道にも、この「小沢力への反作用」と感じます。与党とはそういうものです。

 1年生議員も自分の名前で選挙に勝てるようになって、先輩大臣同様に早く「小沢卒業」できるよう毅然として政治活動に取り組んで欲しいと思います。それと、全議員に言えることは、来夏の参院選に向けた県連内の候補者擁立作業を早めに済ませ「小沢裁定」の出る幕をなくしておくことがとても大事です。


鳩山総理の英語力 「ドクター鳩山」の「25%」の新鮮さ

2009年09月26日 21時18分36秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

  きょうは土曜日ということで、息抜きをかねて書いてみたいと思います。

 鳩山総理の英語力ということで、「カナダde日本語」のミニーさんが書いていましたので、僕もこれをテーマに書きます。ミニーさんとは5月の代表選で意見対立があって没交渉となってしまいましたが、政権交代が成功したので、また仲良くして欲しいと願います。

 気候変動サミットや国連総会の鳩山さんのスピーチを聞きながら感じたのは、鳩山さんの英語はクセがあるけれども、まったりとして、上品としています。CNNや米議会(C-SPAN)、英議会の中継で聞く政治家の英語とは明らかに違う。ニューヨークの国連本部でも同様だと推測します。やはり学者が話す英語だし、米西海岸スタンフォード(カリフォルニア州)の英語なんだろうな、と推測しました。

 そのスタンフォードで難しい数式を扱っていたドクター鳩山が「1990年比25%削減」という数式を流暢に発表したことの新鮮さと信頼感が、気候変動サミットでの各国参加者の拍手につながったんだと思います。英語は10億人が話しているのですから、上手い下手よりも、「伝わる」ことが大事です。

 鳩山さんは麻生さんと同じ東京出身ですが、日本人の特徴である「L」と「R」の発音がハッキリしていないところがあるようです。麻生さんの場合「R」が思いっきり巻き舌のべらんめえ調で思わず吹き出してしまうことがあったけど、鳩山さんは巻き舌ではないが、「L」と「R」の発音が少し聞き取りにくい気がします。この辺は世代的な問題もあり、幼少期の英語トレーニングであまり意識していなかったのかも知れません。僕なんかは「L」と「R」の違いは厳しく指導されたけど、実際は今でもハッキリ発音できないので、最近はたまにしか話しませんが、英語で話している途中に「L」と「R」を反対に発音したことに気付いて、言い直すこともあります。ただ、10億人が話す英語なので、そういうことを気にかけるより、スピーチの流れにそって話す方が「伝わる」。学者英語で、温室効果ガスの削減目標を「25%」とハッキリとした数字でスピーチしたから、国籍や人種を超えて「伝わった」んだと思います。

 もし、手元に地球儀がある人はスタンフォード大学近くの「サンフランシスコ港」を見つけて、「サンフランシスコからイチバン近い外国はどこか?」ということで、上下左右を見渡してみたら面白いことに気付くと思います。

 サンフランシスコの左は太平洋でその先に日本がある。右は北米大陸でその先に大西洋があってようやく欧州にぶつかる。上のカナダ、下のメキシコもかなり距離はある。

 アメリカの西の玄関であるサンフランシスコ港の周辺住民にとって、実は「外国」がとても遠い存在であることが分かると思う。だからアメリカ人、とくに西海岸では、外交に興味がない。歴史的に覇権国の国民にはその傾向がありますが、「イラク問題」の世論調査も、子供や親戚が派兵されるかもしれないという国内問題として理解している節がある。イラク戦争への支持率が男女でかなり違ってくるのは、父母の差だと私はとらえています。

 私が1990年の高校生の時分にカリフォルニア州サンディエゴでホームステイしたときに感じたのは、メキシコは「軽蔑」、ソビエトは「悪」と認識されているということでした。ホストファミリーの一人はベトナム帰還兵・傷痍軍人でしたが、彼は「国(自分たち)の誇り」であって、ベトナムがどこにあるかはたぶんみんな知らない。ただ、当時ラオス人民民主共和国が国費留学生をカリフォルニアに送っていて、本国のマネーだけで愛国心及び向上心のない日本人学生と違い、ラオス学生は尊敬されていました。「ラオスの近く」という意味で、ベトナムに対する印象も悪くない、悪いのは、東海岸ワシントンにいる政治家連中だという意識です。とはいえ、ベトナム戦争最大の“戦犯”と私は考えている「亡きジョン・F・ケネディ」は没後も尊敬され、最も影響力のある元大統領なのですから、本当に世論とは得体の知れないものです。その後の1995年、クリントン民主党政権はベトナム終戦(サイゴン陥落)からわずか20年で「米越国交正常化」に成功しました。

 ところで、サンフランシスコから左の太平洋に目をやると、ハワイ州を超えて、最初に出てくる「外国」が「日本」だということを再確認できるでしょう。だから、日米同盟は世界で最も大事な二国間関係のひとつであることは自明の理。冷戦を崩壊させた、共和党のロナルド・レーガン大統領は、知事を務めたカリフォルニアの太平洋をのぞむ丘に葬られているんですが、レーガンの目に最初に見える外国は日本だということになります。

 そのことに僕は心強さを感じるし、それも含めて僕は元来、共和党びいきです。昨年の米大統領選でも共和党のマケイン上院議員の演説は日本人にとっても聴き取りやすい英語を話していました。一方の、オバマさんの演説は、エリートの英語であり、おそらくワシントンで話されている英語はオバマさんの英語が近いと思う。この傾向は、前々から民主党候補に顕著だし、とくに初めての非白人候補は「ワシントン英語」が達者でないと勝てなかったでしょう。

鳩山首相国連演説(全文) 温室効果ガス25%削減 中期目標を表明

鳩山首相の英語 - カナダde日本語

鳩山首相の英語
鳩山首相の英語、マスコミで言われているほど上手くないという人もいるけど、私としては、日本人の英語としては上等だと思う。

上の動画で一部を聞いただけだけれども、鳩山首相の英語は、麻生太郎とは比べ物にならないほど、とてもきれいな発音だった。

まず、英語と日本語は声の発生の仕方が違う。日本語は口先だけの発生でもOKだが、英語はお腹の中から深く息を吐き出しながらの発生となる。鳩山首相はこの英語の発生がよくできている。

次に、単語一つ一つが、正しく発音されているのが聞きやすい理由だと思う。もちろん、細かくチェックすれば、日本人にありがちな母音の発音が長すぎたり、子音が正しく発音されていないなどの問題はあるが、とても小さな問題だ。

最も大きな問題は、一つのセンテンスの中での抑揚の流れが、ネイティブスピーカーの英語とは大きく異なること。これは、英語に囲まれて生活し、子供のときからずっと英語を話している人ではないとできないことであるというのは当然のことであり、日本語が第一言語の鳩山首相がこのネイティブの抑揚がつけれらないのはしょうがない。

全体的に、鳩山首相の英語は、英語を第一言語としない人にもとてもわかりやすく話しており、好感が持てたと思う。米国と対等にやっていくためにも、これからの鳩山外交に期待したい。


大塚さんいきなり試金石 亀井金融相がモラトリアム法案のとりまとめを指示 臨時国会提出見込む

2009年09月25日 17時25分42秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 国民新党代表の亀井静香郵政・金融担当相が24日の金融庁担当の政務三役会議で、秋の臨時国会にモラトリアム法案を提出するよう、大塚耕平・内閣府副大臣らに指示しました。

 個人的には、私は親族の経営する中小企業が親族の手持ち資産から融資を受けていますから、ぜひとも実現して欲しいと思います。「国民として~」と大上段に構えるより先に、自分や家族の生活が第一、で政策を論じるのは、ちっとも恥ずかしいとは感じません。

 ただ、まあ大変でしょう。ニュース映像に政務三役会議の大塚さんが出て来ないので、どうしたのかな、と思いましたが、一夜明け、先ほどのテレ朝ニュースのインタビューで、大塚副大臣はモラトリアム法案について「(亀井大臣の)お気持ちを反映しつつ、かつ大勢の方にご納得いただけるように」と答えていて、現時点でベターな発言でしょう。

 大塚さんは昨年のリーマン・ショックのときに、民主党の金融対策チーム座長として緊急経済対策をつくりました。会議のもようは、私も数回、傍聴しました。そのときのペーパーを読み返しましたが、「モラトリアム」のモの字も出て来ない。日銀出身の大塚さんにとって板挟み、ハムレットな「大臣からのご指示」だと推察します。

 大塚さんは王国・愛知選出の参院議員で、これまであまり苦労をしてこなかった面があると思います。愛知県連選対委員長として、名古屋市長選、衆院選全15区、パーフェクトな勝利を収めましたが、もともとは先輩たちの積み重ねです。

 総選挙中も、大塚政調副会長は、戦場で戦う衆院の仲間の代わりに政権移行のために企業・金融関係者と会っていたようです。政治はしっとの世界ですから、東京での大塚さんの活動をよく思っていない人が多いようです。

 野党の政策は「作る」ものですが、政府の政策は「とりまとめる」ものです。

 これは大塚さんにとってはいきなり大変な難題ですが、苦労知らずから脱皮できるかどうかの試金石だと思います。頑張れ、大塚さん。

 ◇

 きょう深夜(あす未明)午前1時20分~4時20分のテレ朝系「朝まで生テレビ(朝生)」に与党から次の5人が出演するようです。

大塚耕平(民主党・参議院議員、内閣府副大臣)
福山哲郎(民主党・参議院議員、外務副大臣)
簗瀬進(民主党・参議院議員)
近藤正道(社民党・参議院議員)
下地幹郎(国民新党・衆議院議員)

 ◇

亀井金融相、モラトリアム詳細内容の詰め指示 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 金融庁は24日午前、大臣、副大臣、政務官で構成する政務三役会議を初めて開いた。


 亀井金融相は中小企業や個人への融資の返済猶予制度(モラトリアム)について、大塚耕平副大臣をトップに制度の詳細な内容を至急詰めるよう指示した。

 来月にも召集される臨時国会での法案提出に向け、大塚氏を中心に与党内の意見集約を急ぐとともに、中小企業や金融業界の意見も聴取する。

 返済猶予制度は、景気悪化の影響で受注の急減などに苦しむ中小企業や住宅ローンの返済に困っている個人を対象に「3年程度」(亀井氏)返済を猶予する制度だ。借り手側にとっては朗報だが、貸し手の金融機関にとっては業績悪化や不良債権の増加につながりかねず、反発や困惑が広がっている。

(2009年9月24日13時25分  読売新聞)


鳩山内閣メールマガジン近日創刊 登録始まる 首相官邸ホームページ

2009年09月25日 14時32分23秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足
 首相官邸のホームページをみたら、「鳩山内閣メールマガジン近日、創刊」と書いてあり、私はさっそく登録しました。

 私たちの生活のあり方の大方針を決めている鳩山内閣を直に知るために、ドシドシ登録してください。報道などによると、毎週木曜日の配信で、10月上旬の創刊に向けて準備しているようです。

 登録は下のページから。

http://www.mmz.kantei.go.jp/jp/m-magazine/index.html

【資料編】第1次鳩山内閣の政権・衆院・参院・党本部の役職

2009年09月25日 14時27分48秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

2009/09/18
鳩山政権の顔ぶれ ―内閣・国会・党役員―
 
2009年9月18日現在
【鳩山内閣】
内閣総理大臣 鳩山由紀夫 衆院
内閣法第九条の第一順位指定大臣(副総理)・
国家戦略担当
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策、科学技術政策) 菅直人 衆院
総務大臣
内閣府特命担当大臣
(地域主権推進) 原口一博 衆院
法務大臣 千葉景子 参院
外務大臣 岡田克也 衆院
財務大臣 藤井裕久 衆院
文部科学大臣 川端達夫 衆院
厚生労働大臣
年金改革担当
 長妻昭 衆院
農林水産大臣 赤松広隆 衆院
経済産業大臣 直嶋正行 参院
国土交通大臣
内閣府特命担当大臣
(沖縄及び北方対策、防災) 前原誠司 衆院
環境大臣 小沢鋭仁 衆院
防衛大臣 北澤俊美 参院
内閣官房長官 平野博文 衆院
国家公安委員会委員長
拉致問題担当 中井洽 衆院
内閣府特命担当大臣
(金融)
郵政改革担当 亀井静香(国民新党) 衆院
内閣府特命担当大臣
(消費者及び食品安全・少子化対策・
男女共同参画)  福島みずほ=福島瑞穂(社民党) 参院
内閣府特命担当大臣
(行政刷新)
公務員制度改革担当 仙谷由人 衆院

【官房副長官】
内閣官房副長官 松野頼久(衆院)、松井孝治(参院)、滝野欣弥(官僚)

【首相補佐官】
内閣総理大臣補佐官  中山義活(衆院)、小川勝也(参院)

【副大臣(認証官)】
内閣府副大臣 大島敦(衆院)、古川元久(衆院)、大塚耕平(参院)
総務副大臣 渡辺周(衆院)、内藤正光(参院)
法務副大臣 加藤公一(衆院)
外務副大臣 武正公一(衆院)、福山哲郎(参院)
財務副大臣 野田佳彦(衆院)、峰崎直樹(参院)
文部科学副大臣 中川正春(衆院)、鈴木寛(参院)
厚生労働副大臣 細川律夫(衆院)、長浜博行(参院)
農林水産副大臣 山田正彦(衆院)、郡司彰(参院)
経済産業副大臣 松下忠洋(国民新党・衆院)、増子輝彦(参院)
国土交通副大臣 辻元清美(社民党・衆院)、馬淵澄夫(衆院)
環境副大臣 田島一成(衆院)
防衛副大臣 榛葉賀津也(参院)

【大臣政務官】
内閣府大臣政務官 泉健太(衆院)、田村謙治(衆院)、津村啓介(衆院)
総務大臣政務官 小川淳也(衆院)、階猛(衆院)、長谷川憲正(参院)
法務大臣政務官 中村哲治(参院)
外務大臣政務官 吉良州司(衆院)、西村智奈美(衆院)
財務大臣政務官 大串博志(衆院)、古本伸一郎(衆院)
文部科学大臣政務官 後藤斎(衆院)、高井美穂(衆院)
厚生労働大臣政務官 山井和則(衆院)、足立信也(参院)
農林水産大臣政務官 佐々木隆博(衆院)、舟山康江(参院)
経済産業大臣政務官 近藤洋介(衆院)、高橋千秋(参院)
国土交通大臣政務官 長安豊(衆院)、三日月大造(衆院)、藤本祐司(参院)
環境大臣政務官 大谷信盛(衆院)
防衛大臣政務官 楠田大蔵(衆院)、長島昭久(衆院)

【衆院】
議長 横路孝弘

【常任委員会】

内閣委員長 田中けいしゅう=田中慶秋
総務委員長 近藤昭一
法務委員長 滝実
外務委員長 鈴木宗男(新党大地) 
財務金融委員長 玄葉光一郎
文部科学委員長 田中眞紀子
厚生労働委員長 藤村修
農林水産委員長 筒井信隆
経済産業委員長 東祥三
国土交通委員長 川内博史
環境委員長 樽床伸二
安全保障委員長 安住淳
国家基本政策委員長 大畠章宏

予算委員長 鹿野道彦
議院運営委員長 松本剛明

【特別委員会】
災害対策特別委員長 五十嵐文彦
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長 牧野聖修
海賊行為への対処並びに国際テロリズムの防止及び
我が国の協力支援活動等に関する特別委員長 石田勝之
北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長 城島光力
消費者問題に関する特別委員長 末松義規

【審査会】
政治倫理審査会長 中野寛成

【参院】
議長 江田五月

【常任委員会】
総務委員長 内藤正光
外交防衛委員長 榛葉賀津也
財政金融委員長 円より子
厚生労働委員長 辻泰弘
農林水産委員長 平野達男
経済産業委員長 櫻井充
予算委員長 大石正光
決算委員長 家西悟
議院運営委員長 西岡武夫

【特別委員会】
災害対策特別委員長 鈴木陽悦(新緑風会) 
政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長  谷博之
北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長 藤田幸久
【調査会】
国際・地球温暖化問題に関する調査会長 石井一
少子高齢化・共生社会に関する調査会長 田名部匡省

【審査会】
政治倫理審査会会長 平田健二

【民主党本部】
幹事長 小沢一郎
参院議員会長 輿石東
国対委員長 山岡賢次
国対委員長代理 三井辨雄
(以下、9月下旬~10月上旬に決定の見通し)


ポジション未定議員はブログで自己主張を 平岡秀夫さんが「私の役割」発表

2009年09月24日 05時14分15秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 鳩山総理、松野副長官、岡田外相、小沢サキヒト環境相らが国連へ。原口総務相は中南米、そして、藤井財務相も金融サミットへ出発。

 国内でも川端さんら文科省政務三役が補正執行停止を着々と。前原国交相、長妻厚労相はいうまでもなく。大活躍の民主党政権。

 しかし、政権交代を応援した私たちには、まだ新政権でのポジションが決まっていない実力派議員がいっぱいいることを忘れるどころか、心配しています。

 ブログでどんどん自己主張してください。恥ずかしがることなどありません。「記者クラブ開放問題」について、ネット世論を見たら、「未熟さも含めてディスクロージャー(情報公開)することを民主党に期待しているのだ」という意見に印象を受けました。焦り”が文面にでも恥ずかしくありません。

 大蔵省・内閣法制局出身の当選5回生、平岡秀夫さんが「新政権と私」という文章をブログで発表しました。平岡さんはブログで、菅副総理から、国家戦略局でやってほしいとの要請を受けていることを明かした上で、国家戦略局法案は組織上、内閣官房が作るが、「内閣法制局の経験がある私なら、知恵を助言できる」と述べています。

 私たちは知っています。平岡さんに能力があり、そしてそれが民主党にとって唯一無二の専門性があることを。与党になれば、ますます平岡さんが必要だということを。そして、比例の議席を投げ打って、山口2区補選に大勝した政権交代の立役者であることを。

 私たちは政権交代の“戦友”です。

 ◇

 平岡秀夫ブログから「新政権と私」のエントリーを全文引用します。

 ◇

 新政権が誕生して今日が6日目となりました。鳩山総理は、昨日、国連総会やG20(20カ国金融サミット)に出席のためニューヨークに向けて出発し、渡米中には、米国・オバマ大統領、中国・胡国家主席、ロシア・メドベーチェフ大統領らとも首脳会談をすることとなっています。いよいよ、国際的にも、新政権誕生がアピールされることになるわけです。そこで、新政権発足に当たって、改めて、私の役割について考えてみました。

(「国家戦略局」関係)
 新政権との関係では、私は、菅直人・国家戦略大臣(副総理)からの要請で、当面、「国家戦略局」(現在は「国家戦略室」)立ち上げ、国家戦略室で取り扱う重要な政策課題の検討などについて、菅大臣をお手伝いすることとなりました。マニフェストの「政権構想」でも目玉商品と言われている「国家戦略局」は、その権限を明確にする必要がありますし、政治主導で活動するために国会議員がそのメンバーとなる必要があります。

 そのためには、「国家戦略局」を設置するための立法措置が必要となります。立法措置のための作業は、組織的には内閣官房が行うことになりますが、内閣法制局で多数の立法に携わった私なら、立法措置に必要な「知恵」を菅大臣に助言できると思っています。また、重要な政策課題のうち、予算や財政制度に関する政策課題についても、かつて大蔵省(現在の「財務省」)主計局で予算制度を担当した私の経験が活かされると考えています。

(「核軍縮議連」関係)
 今後の外交・安全保障政策で重要な課題の一つは、核軍縮問題です。特に、来年5月に国連本部で開催されるNPT(核不拡散条約)再検討会議は、これまでも米国オバマ大統領が熱心に「核兵器の廃絶」を訴えてきていることから、大きな進展が期待されています。私は、岡田克也・外相が会長を務める民主党・核軍縮促進議員連盟の事務局長を務めていますので、政府と政党とでどのような連携・協力ができるか検討すべき立場にいます

 この点については、先日、岡田幹事長(当時)、川口順子・参議院議員(ICNND共同議長)と私とで、ICNND(国際核軍縮有識者委員会)の活動状況や今後の見通しについて情報交換した際、私から、「ICNNDの事務局は(日・豪の)外務省が務めているので、ICNNDの動向は外相にいち早く情報が入るであろうから、外相からの指示で、核軍縮議連が民主党内や各政党との連絡調整を行うようにしてはどうか。」と提案がしてあります。

(米軍再編問題)
 マニフェストや連立合意で「見直しの方向で臨む」こととされている米軍再編問題は、その中心が、普天間基地の代替施設など沖縄の在日米軍基地関係ですが、基地を抱える地元に大きな混乱をもたらしている重大な問題として、私の地元の在日米軍岩国基地に係わる米軍再編(空母艦載機の厚木から岩国への移駐)も忘れてはなりません。空母艦載機の移駐に関しては、米軍家族住宅の建設を巡ってもその立地を巡って住民運動が起こっています。

 空母艦載機の移駐問題については、私も、新政権で関係閣僚(外相、防衛相)が決まった時に早速面会をし要請しました。その要請というのは、「空母艦載機の移駐問題に関する要確認事項」として、①岩国移駐を必要とする理由は何か、②移駐受入れを強要する「アメとムチ」政策はどのようにして決まったのか、③愛宕山開発に伴う負担(赤字)は国が負うべきものではないか、④民空の収支見通しと赤字負担をどのように考えているか等を確認しようとするものです。

 これらの確認事項を明確にすることによって、地方自治体や地元住民の皆さんとも意見交換しながら、今後の進め方を政府と相談していこうと考えています。

(地方自治体との関係作り)
 国は、今回の総選挙によって「政権交代」しましたが、山口県や山口県内の多くの市町村では未だに旧与党(自民党・公明党)系の地方議員が多数を占めている状況です。また、首長さんたちも、旧与党関係者から支援をもらって当選した人が多いですし、「これまで旧政権である自公政権にお世話になった」という意識も強いために、新政権との関係をどのように築いていったらよいか、戸惑っている状況にあるように思えます。

 総選挙直後に、民主党・岡山県連は、早速、同県連と地方自治体との協議機関を作って、幾つかの自治体と協議を行っています。他方、民主党・山口県連は、岡山県連と違って県内当選の国会議員が僅か二人(他に、全国比例選出で山口県出身が一人)しかおらず、逆に、自民党の県内選出国会議員は5人もいます。この現況にも注意しながら、山口県連としても、「山口県が冷や飯を食うことのないように」何らかの役割を果たしていこうと考えています。


【地球温暖化】総理、「鳩山イニシアティブ」発表 国際排出量市場創設へ、一歩を踏み出す

2009年09月23日 00時52分57秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]国連の気候変動の枠組みサミットの開会式で「鳩山イニシアチブ」を発表する鳩山総理=9月22日、米ニューヨーク

 鳩山総理は21日夜(日本時間22日午前)、国連気候変動サミット(気候変動=地球温暖化=の枠組みに関する首脳会合)で「1990年比で2020年までに25%の温室効果ガスを削減する」とし、米中の巻き込みを念頭に、「排出量取引導入」を明言しました。さらに国連加盟各国(途上国)に対して、「鳩山イニシアチブ」を提案。日本・EUなどの技術・資金援助により、“気候変動枠組み”への世界各国の取り込みを図り、米中に対して、参加カードを突き付ける第一歩を記しました。

 民主党は野党時代の2008年1月、「地球温暖化対策本部」(岡田克也本部長、福山哲郎・事務局長)を発足させ、政策作りを進めました。昨年と今年の通常国会に「地球温暖化対策基本法案」を提出しましたが、ともに審議されず廃案となっています。

 第1次鳩山内閣は、地球温暖化対策本部長だった岡田さんを外相に、同事務局長の福山さんを外務副大臣に起用。法案発議者8人の1人である直嶋正行さんを経産相に起用し、衆院財政金融委が長い小沢鋭仁さんを環境相につけました。直嶋さんと福山さんは政調会長・同代理コンビ、小沢環境相は鳩山グループ(実現する会)の事務総長です。

 今後は、鳩山・岡田・福山・直嶋・小沢(鋭)のラインで、“排出量取引市場”で「ハイテク・ニッポンを復活させ、お金を儲け、地球を冷やす」という一挙三両得をめざす、というのが真のねらいです。

 なお、「国会傍聴記by下町の太陽」では、これまでも排出量取引市場の確立による地球温暖化の防止についてウォッチしてきましたが、引き続きウォッチしていきたいと思います。この問題については、当方が当ブログとは別途設けることを予定している有料媒体を中心にご紹介していくことを考えています。

【当ブログ内の参考資料】

 2008年6月4日に民主党が国会に提出した地球温暖化対策基本法案(筆頭発議者・福山哲郎外務副大臣、発議者は直嶋正行経産相ら合計8人=肩書きは現在)の原本の写し


【温暖化】排出権取引市場2010年創設 民主党、基本法案を提出2008年06月

【地球温暖化】岡田・李克強会談で中期目標にはずみ2008年07月


【地球温暖化】岡田外相、クリントン国務長官に「気候変動」強調し“排出量”へ米巻き込み

2009年09月23日 00時52分45秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田外相が国連総会を前にニューヨークに到着し、アメリカのクリントン国務長官と会談しました。クリントン長官が冒頭カメラの前で「とても光栄です、新しく外相になってから、お会いするのがこんなに早く・・・」と話すと、岡田さんは掌を広げて、「5」を示しました。国務長官は、「わずか5日間で会えるなんて・・・」と続けました。

 わが国と米国の二国間関係が対等なものであることを感じさせました。あたりまえのことですが(^^;)、新政権ですからしっかり和やかに確認しました。

 岡田外相は、新政権が100日以内に取り組む課題を3つあげ、その筆頭に「気候変動(地球温暖化)」を挙げました。

 この後、開かれた国連の気候変動枠組みサミットで鳩山総理が「わが国は、1990年と比べて温室効果ガスを25%、2020年までに削減する」とし、鳩山イニシアチブを表明

 ドイツに続く環境技術をもつ日本。EUと手を携え、新興国を鳩山イニシアチブで味方につけて、アメリカ、中国、インドなどの国際排出量取引市場への参加を促します。

 鳩山総理、岡田外相、小沢鋭仁環境相が手を携え、COP15(コペンハーゲン)に向けて、しっかりとしたチームプレーができつつある。さながら「1番・岡田が塁に出て、2番・鳩山がきっちり送り、3番・小沢(鋭)が本塁に返す」という民主党全員野球が22日、国際デビューしました。

tag 鳩山由紀夫首相、岡田克也外務大臣、小沢鋭仁(おざわ・さきひと)環境大臣
 
「密約」や給油活動には触れず…日米外相会談(読売新聞) - goo ニュース
 【ニューヨーク=宮井寿光】岡田外相は21日夕(日本時間22日未明)、ニューヨーク市内のホテルでクリントン米国務長官と初めて会談し、日米同盟を強化していく考えで一致した。

 米海兵隊普天間飛行場の移設など在日米軍再編については、両政府で改めて意見交換することを確認した。

 長官は会談で、「日米同盟は米国外交のコーナーストーン(礎石)だ。日米関係の幅を広げ、深いものにしたい」と述べた。外相は「30年、50年たっても持続可能な、深みのある日米関係を構築したい」と応じた。

 外相は、今後100日以内に取り組む課題として、〈1〉気候変動〈2〉アフガニスタン・パキスタン支援〈3〉在日米軍再編――をあげ、米国の協力を要請した。

 そのうえで、2006年に日米両政府が合意した在日米軍再編の行程表に関し、外相は「具体的な対応を政府の中で検討する。(民主党が)賛成しなかったことも合意内容にある」と述べ、見直しに意欲を示した。

 長官は「現在の合意が基本だが、日米同盟にかかわる問題は話し合っていこう」と答えた。

 また、アフガンの復興支援について、外相は民生分野の支援で積極的な役割を果たす考えを伝えた。インド洋での給油活動や、核持ち込み「密約」の問題は取り上げられなかった。

 両外相はこの後、オーストラリアのスミス外相を交えて日米豪閣僚級戦略対話を開催。北朝鮮の核や弾道ミサイル開発を認めない考えで一致した。


税調会長は藤井裕久財務相、峰崎直樹・財務副大臣が「事務局長」に 進む“菅外し”

2009年09月22日 06時46分24秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足


写真=藤井財務相(上)と、峰崎直樹財務副大臣(下)

 政府税制調査会の会長(税調会長)に藤井財務相がみずから就任し、“事務局長”に峰崎直樹・財務副大臣が就くそうです。きのう(21日)開かれた初の財務省政務三役会議で話し合われ、10月上旬に第1回会議が開かれるようです。新聞各紙、NHKが伝えています。

 民主党はマニフェストで党と政府の税調を一元化することを決めていますから、民主党税調は廃止され、藤井会長の下に税制改正の議論が集約されます。

 税調担当・財務副大臣になる峰崎直樹さんは北海道選出の参院議員、当選3回。1996年の第1次民主党(鳩菅民主党)結党メンバーの中で唯一今も民主党に残る参院議員です(このほか、簗瀬進さんが衆院→参院に院替え)。

 峰崎さんは今年度本予算を審議した参院予算委で筆頭理事として采配をふるったほか、かつて、財政金融委員長、地方行政委員長などを歴任。民主党では税調会長、ネクスト財務相、経済・財政担当などを務めました。

 一橋大学大学院の経済学修士から鉄鋼労連の事務局に入り、政策作りをする職員を務めていたそうです。その後、自治労北海道本部でも調査室長を務め、1992年の第16回参院選に出馬し、「社会党王国・北海道」で初当選しました。ですから、労組役員出身ではなく、シンクタンクのエコノミストに近い人です。

 例えば、農林中金に対する党の部門会議のヒアリングでは、「監査法人はどこですか?」と質問するなど、要点を簡潔にしっかりと聞いたり、話したりできる人で、ときに自慢話が長いことをのぞけば、民主党らしさにあふれた今までにないタイプの与党政治家・税調幹部として国民、官僚双方の支持を得られるのではないでしょうか。
 
 これまで政府の税調会長は大学教授、与党の税調会長は元閣僚の大物議員が分け合いました。毎年末の自民党本部ビルは「減税の継続を!」「増税に反対!」と書かれたプラカードを持った陳情客があふれ、それが権力の象徴とされました。税調会の総会では、若手議員が自分の支援団体のために「○○減税を継続してください!」と叫ぶためだけにマイクを奪いあいました。これが自民党税調の姿です。

 77歳で欲のない藤井財務相の税調会長就任で、「税制論議の正常化」を期待したいです。

 新・税調は藤井会長、峰崎副大臣の下に各省の大臣政務官が参加することになります。ところで、我が国の税制は国税は財務省、地方税は総務省が企画することになっており、“50年戦争”と呼ばれるほどの激しい鍔迫り合いが両省で演じられてきました。税調メンバーとなる総務大臣政務官は重要ポストとなりますが、3人いる総務大臣政務官のうち、おそらく小川淳也さん(香川1区、当選2回、38歳)が総務省を代表して、出席するのではないでしょうか。

 一方、国家戦略室。菅副総理の古川元久室長、大塚耕平さんらは内閣府「副大臣」ですから、税調に参加できないことになります。おそらく国家戦略室からは、田村謙治・内閣府大臣政務官(静岡4区、当選3回、41歳)が担当になるのではないかと思いますが、古川、大塚両氏ら国家戦略室主要メンバーを意図的に外すねらいがある可能性もあります。

 このほか、東京新聞は「政府高官が国家戦略室への局への昇格法案は秋の臨時国会ではなく、来年の通常国会へ先送りする」という報道もしており、露骨な“菅外し”が起きているように思えます。現在の「政府高官」には、鳩山グループ(実現する会)のメンバーしかいないはずだし。やれやれ与党は大変です。一方、朝日1面には「現行3人の官房副長官を4人に増員、1人に国家戦略局長を兼務させ」 る法案を秋の臨時国会に提出する方針というまったく別の記事が出ていますが、記事の中には、「初代の国家戦略局長(官房副長官)には、菅直人国家戦略担当相を補佐する古川元久・内閣府副大臣(国家戦略担当)が想定されている」と書いてあり、おかしくて腹がよじれそうです。菅さん、落ち着いてください。

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