これは見事だ!小沢サキヒト 「蔵出し課税」の揮発油税→「輸入段階」の地球温暖化対策税(構想)
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実は鳩山内閣最大の金融通である小沢鋭仁・環境相ですが、これは見事です。
をアップしました。よろしければ、ご覧ください。(前文は無料です)
[画像]答弁する前原国交相
【2009-10-28 衆院本会議 総理所信表明に対する各党代表質問】
まさに二大政党デモクラシーの幕開けを感じさせました。
鳩山首相(民主党代表)はおととい(26日)の所信表明演説を「あの暑い夏の総選挙の日から、すでに二か月が経とうとしています」と52分間の演説を切り出しました。
きょう28日、衆院本会議で民主党政権になって初めての、総理所信表明に対する各党代表質問が行われ、野党・自民党から谷垣総裁と西村康稔議員が登壇しました。
西村議員は脱官僚をめざす政務三役主導の民主党政権を「見せかけの政治主導」と痛烈に吹っ掛けてきました。年金問題からインフルエンザ対策を抱える長妻厚労相を名指しし批判する上で「替わってあげますよ」と皮肉った時には、やはり50年間政権を担ってきた責任政党だなあ、と少しだけ、感心しました。二大政党デモクラシーには、反対党、政権準備党という合わせ鏡が必要不可欠です。
そして、西村議員は「あの過酷な夏の悔しさをバネに」政権交代をめざして責任野党・自民党を作り上げていく決意を示しました。
ここの西村議員、初めて演説を聞きましたが手強いな、谷垣総裁が西村議員を幹事長にでも据えたら、これは来夏の参院選は負けるかも知れないな。そういうイメージが沸きました。これが二大政党デモクラシーのメリットです。大学でそれを学んでから、16年経ったきょう初めてそのメリットの恩恵を感じました。そして最初のイメージがこの西村議員の手強さです。
守備側に回った民主党ですが、谷垣総裁、西村議員の挑発に対して、亀井郵政・金融大臣(国民新党代表)や前原国交相は毅然として、挑発に乗らず、政権政党のあるべき姿を見せました。前原答弁はその前に10分間にわたる長広舌をした閣僚の後だけに新鮮に、頼もしく感じました。
前原さんの30秒間の答弁には、小選挙区二大政党デモクラシーが、彼の頭というより体に染みこんでいることを感じました。西村議員の演説によると、両者は同じ議員連盟を作っているそうです。とはいえ、質問者が指名しない限り、閣僚は発言(答弁)できないのは当然のルールです。西村議員が前原大臣の答弁の機会をつくったのは、二大政党デモクラシーを作り上げていこうとする気概が両者にある証拠です。事前に相談したことなど断じてないでしょう。
総理はおとといの所信表明の開始22分前後に、この国は、
「誰もが誰もを知っている」という共同体、すなわち僕の言葉ではムラ社会は失われて、「誰かが誰かを知っている」という共同体、おそらく鳩山さんの言葉では友愛社会というんでしょうが、このように変わるとの分析と決意を示しました。
国会という社会もますます「本物が本物を知っている」という社会に変わりつつあります。きょうの答弁で鳩山首相は「西村議員に対しても、古い体質から飛び出す覚悟でがんばってほしい」とエールを送りました。総理は、民主党に対してもこのメッセージを「同時送信」なさったんだろうと感じています。
まあ、菅副総理の長広舌も、キャラクターですから、あれでいいのかな、という気もしました。それを眺めるひな壇の全閣僚の表情がNHKで流れましたが、それも面白いものでした。全部含めてディスクロージャー、ディスクロージャーです。
tags 鳩山由紀夫 谷垣禎一 亀井静香 前原誠司 菅直人 西村康稔 二大政党デモクラシー 「誰かが誰かを知っている共同体」
民主党本部推薦の自治体首長候補者の敗戦が相次ぎ、小沢一郎幹事長就任後の9月15日以降では、「9勝12敗」となり、「小沢一郎先生は選挙の神様だ」(民主党国対副委員長)とする神話が崩壊したことが分かりました。
朝日新聞の「地方選挙メモ9月の結果」と「同・10月の結果」(きょう付4面)をまとめました。
民主党は岡田克也幹事長時代の9月13日、北海道士別市長選では、「民主党・社民党・新党大地推薦」という北海道3大組織がっちりスクラム候補が初当選。愛媛県では現職死去に伴う繰り上げ大洲市長選に、61歳の市議が「民主党・新党日本推薦」で出馬しました。結果は惜敗でしたが、「地元の山鳥坂ダム廃止」を公約にするという「大いなる敗北」は次の時代のスタートを感じさせました。
ところが、9月15日の両院議員総会で小沢一郎さんが拍手で承認され、幹事長に就任したとたんに風向きが一気に変わりました。
まず27日はナント地元の岩手県八幡平市長選で推薦候補が敗北。福岡県前原市長選でも「民・社」が敗北。
10月分はきょう付の4面に出ています。
4日は小沢幹事長のお膝元岩手県で「民自」新人が一関市長選で当選。菅副総理の地元・東京都武蔵野市長選は「民・共・社・東京生活者ネットワーク」推薦現職が再選するなど、トロイカの地元で相乗り候補が2勝しました。
11日は3勝です。山形県鶴岡市長選で「民・自・公」、長野県安曇野市長で「民」、徳島県鳴門市長選で「民」の新人が勝ちました。
18日は、兵庫県たつの市長で「民自公」相乗り現職が勝ちましたが、奈良県天理市長選では「民」、埼玉県春日部市長選でも「民」が負け、1勝2敗と雲行きが怪しくなってきました。
25日は宮城県知事知事選がありましたが、「民・社・国」推薦候補が惨敗。神戸市長選では小沢さんが「相乗りをやめて民主党単独推薦」を直談判した現職が勝ちましたが、川崎市長選の「民」新人は敗れました。さらに県都・長野市では「民」推薦が次々点と惨敗。敗北は続き、青森県八戸市長選では「民」、秋田県にかほ市長選では「民・自」、埼玉県鶴ヶ島市長選で「民」、同ふじみ野市長選で「民・社」、神奈川県鎌倉市長選で「民・社」の推薦候補が続々と敗れました。勝ったのは、埼玉県越谷市長の「民・社・国」、熊本県玉名市長の「民・社」推薦候補が勝ちました。
というわけで、小沢幹事長就任後の首長選は「9勝12敗」と大きく負け越し、勝ったところもトロイカのお膝元かつ相乗り候補となり、小沢選挙不敗神話は完全に崩壊したといえるでしょう。
「たとえ負けても、推薦候補を立てることで地方組織の足腰が強くなる」という反論があるでしょう。私はそれに対して、「その人にとって、首長になれるチャンスは人生に1度、あっても2度しかない。比例復活なしの首長選は生きるか死ぬかだ。『負けを繰り返しながら組織を強くする』という考え方の人間は人生も負けて終わる」と反論申し上げます。
さらに11月8日には現職が引退する広島県知事選がありますが、民主党副幹事長である佐藤公治・県連代表が候補者擁立に失敗し、不戦敗が確定しています。公治さんは小沢一郎経世会会長代行を同会事務総長として支えた佐藤守良さんの息子で秘書を務めました。小沢系議員の中核をなす「小沢事務所出身者グループ」のトップです。衆院議員を経て、現在は参院議員になっています。
新生党および新進党結党で重要な役割を担った佐藤守良元農相は、小沢一郎新進党党首が、側近を重用し、異論を述べる者を排し始めたとき、小沢さんのことを大変に心配されていたそうです。ある人から「佐藤守良先生が『あいつ、畳の上で死ねないんじゃないか』と本気で心配していたよ」と聞いたことがあります。佐藤先生が亡くなってしばらくすると、新進党も無くなってしまいました。
きょう(28日)の日本郵政取締役会で、大蔵官僚OBから、斎藤次郎社長とともに坂篤郎副社長が就任する見通しになったようです。
橋本内閣の首相秘書官を務めた後、財務省主計局次長、内閣府局長、を経て、農林漁業振興公庫副総裁に天下り。その数ヶ月後に官房副長官補として、官邸に返り咲くという奇跡の人事に成功したやり手です。
「どうなる国債 日本郵政副社長に「6分4分の男」が登板 財務省出身の坂篤郎さん」を
有料ブログ「下町の太陽プラス1先読み政治日程」に書きましたので、お知らせします。
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こちら無料ブログでも2つの関連エントリーがあります。
「坂前官房副長官補が損保協会副会長に天下り」
http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/0e08cfbef94b4e7f25cfb239af6fef8c
「麻布学園による財務大臣の“世襲”について」
http://blog.goo.ne.jp/kokkai-blog/e/839961e072c1cb3f58c30ba015c64c6e
政治に必要なのは「言葉と想像力とほんの少しのお金」と言われますが、これに加えて「態度」で政治が動く時代を迎えつつあるといえます。
「幸せなら態度で示そうよ」という歌がありますが、日本国民だから日本語が堪能とは限らないし、コミュニケーションの取り方が難しい時代です。ネット社会もしかり。だからこそ、今こそ態度でハッキリ示すことが大事です。
第173臨時会が26日召集され、鳩山由紀夫首相が政権交代後初めての所信表明演説をしました。この演説終了時に「スタンディングオベーション」(立ち上がった拍手を送り讃えること)が起こるという日本の国会では珍しい出来事があり、話題になっているようです。
今の衆議院本会議場では、「腹切り問答」「粛軍演説」「吉田野坂論争」など様々は歴史的出来事が起きました。2009年10月26日の「鳩山所信表明スタンディングオベーション事件」も議事録には残らないけど、国会史に残るかも知れません。
私は傍聴席で見ていましたが、このスタンディングオベーションは新人の斉藤進さん(静岡8区)が起こしたように見えたので、直接確認したら、やはりその通りでした。
斉藤さんは52分間の鳩山スピーチの文脈に沿って、「よし!」「そうだ!」といったあいの手を入れていました。斉藤さんは学生時代に弁論部で活躍していました。中央大学辞達学会というサークルの代表を務めた経験があります。辞達学会は海部俊樹首相が輩出するなど政界に多くの人材が出ています。海部元首相は早大編入学後に早大雄弁会に入っています。傍聴席からかなり遠いので確認は難しいのですが、阿知波吉信さん、坂口岳洋さん、畑浩治さんら数人の新人が演説にあわせて、上手くあいの手を入れているように見受けられました。
このため興味を持って見ていたら、所信表明終了と同時に議長から見て「右2列2番」の座席(座席番号442)斉藤議員が座席から飛び跳ね、拍手をし、そこから「ウェーブ」ができたように見えました。
ウェーブは周辺の1年生議員に広がり、徐々に後列の中堅、ベテランの議席にも広がっていきました。中堅の国対副委員長は戸惑った顔をしながらも、ウェーブがやってきたのでしかたなさそうに立ち上がり、やがて、民主党議席全体が総立ちになりました。当たり前ですが、自民党議席は全員座ったまま、拍手もしませんでした。
ウェーブはさらにひな壇(閣僚席)まで駆け上がり、菅副総理、岡田外相の2人の閣僚も立ち上がって拍手をしながら、鳩山首相が席に戻ってくるのを出迎えました。
議長の真正面の座席に座っている他の新人は「自民党議員の野次がひどいなあと右を見ていたら、左からウェーブがやってきたので、思わず立ち上がらざるを得なかった」と証言しています。
斉藤さんは先輩議員からの指示は一切ないとし、アメリカ議会の大統領教書演説で、政策項目ごとに与党議員、あるいは与野党議員が立ち上がって大統領に賛辞を送るのをみて、当然そうするものだと考えていたそうです。
与党・民主党の新人には、国会での質問の機会や、議員立法、質問主意書の提出など「表現の自由」が制約されるのではないかと懸念しています。斉藤さんはまさに「態度」で意思を示したことになります。
中央大学で弁論を鍛え、東京都小平市議会議員を経て、浜松市中心部の静岡8区に政治活動の拠点を移してからも徹底的な日常活動で、現職閣僚を破って初当選した政治青年が実質、国会デビュー日に衆院本会議に吹かせたフレッシュな風。
何だか新しい日本がスタートした感じがしました。
下の動画は、懇親会上でのインタビューなので、笑い声が入っています。どうぞご容赦くださいませ。
[写真]赤丸が斉藤進議員
第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演説-平成21年10月26日 http://www.youtube.com/watch?v=YC9Xf4cIeSk
52分25秒過ぎ見ると、斉藤議員からウェーブが始まったことが分かります。
行政刷新会議の作業チームが23日午後、予定していた会合を取りやめた。民主党の枝野幸男元政調会長を中心に2010年度予算概算要求の内容を洗い出す「事業仕分け」を進めるはずだった。中止の背景として、枝野氏らが政府の肩書きを持たずに参加していることに小沢一郎幹事長が快く思わず、「政策決定の内閣への一元化に反する」と横やりを入れたとの見方が出ている。
作業チームは午前中は予定通り開いていた。関係者によると、そこに小沢氏に近い衆院議員から若手メンバーに対し、会合には出席しないようにと連絡が入った。これを受け、午後の会合は中止になったという。
来週以降の日程も白紙で、平野博文官房長官が当選1回の衆院議員をメンバーから外す方向で調整することになった。
混乱の要因に関し、党幹部の一人は「小沢氏への『こういう与党議員を使いたい』という根回しが不十分だったのではないか」と指摘する。事業仕分けは、仙谷由人行政刷新担当相や枝野氏など、小沢氏と距離を置く議員が中心となっており、「小沢氏が『自分の支配下議員に勝手に手を出すな』とけん制したのではないか」(参院関係者)との憶測も出ている。(2009/10/24-01:02)
衆院国土交通委員会の川内博史委員長(民主)は21日、鳩山内閣が建設中止を表明した八ッ場ダム(群馬県長野原町)の建設予定地を視察した。川内氏は地元の高山欣也・長野原町長、茂木伸一・東吾妻町長と個別に会談し「国会で意見をうかがいたい」などと要望。両町長と関係1都5県の知事を同委員会に参考人招致する考えを示した。
これに対し、高山町長は「中止を撤回しなければ話し合いに応じられない」。茂木町長は「中止の撤回を求めるため、呼ばれれば行く」と答えた。
昨夜9時頃、有料ブログを創刊しました。http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65
20時間ほどで、さっそく3人の方に購読登録していただいきました。ホッとしました。
しばらくは、こちらの無料ブログは現在・過去の振り返り、有料ブログは未来の予測ということで、書き分けていきたいと思います。
有料ブログの方は、「ボチボチやっていくという」方針。購読者数は少しずつ増えていくようにしたいと思います。
先輩新聞記者でもある衆院議員から「無料と有料合併して、いきなり一つでやっちゃえば」との言葉。勇気の出るヒトコトです。
が、こちらの無料ブログで、検索ワードなどの解析ができるので、当面こっちもやりますのでご安心を(^o^)
一昨日は「斎藤次郎」、昨日は「事業仕分けワーキングチーム メンバー」といった検索ワードが多くて、世の中を見ることができますので。
現在有料ブログには
「第173臨時会召集、第1週の展望 所信表明→一般質疑 衆院本会議は様変わり」として、28日(水)の衆院代表質問①日目が「与党無し」「民主党無し」という異例の日程となり、「小沢国会改革」がどうなるか、といった臨時会第1週の展望。
それと、随時更新の「今後の政治日程」と
「政治ジャーナリスト・宮崎信行 連絡先とプロフィールとご挨拶」
の3本のエントリーを挙げました。
しばらくは若干の混乱があるかもしれませんが、温かく見守ってくださいませ<(_ _)>
◆国土交通、総務、その他担当【衆】★寺田学〈3〉、石田芳弘〈1〉、江端貴子〈1〉、大西健介〈1〉、三村和也〈1〉、村越祐民〈2〉、森山浩行〈1〉【参】植松恵美子〈1〉、大久保勉〈1〉、川崎稔〈1〉、行田邦子〈1〉
◆厚生労働、外務、経済産業担当【衆】大泉博子〈1〉、城井崇〈2〉、菊田真紀子〈3〉、岸本周平〈1〉、玉木雄一郎〈1〉、中林美恵子〈1〉、三谷光男〈2〉、山尾志桜里〈1〉、和田隆志〈3〉【参】★尾立源幸〈1〉
◆農林水産、文部科学、防衛担当【衆】井戸正枝〈1〉、後藤祐一〈1〉、中島正純〈1〉、本多平直〈2〉、宮崎岳志〈1〉【参】★蓮舫〈1〉、大河原雅子〈1〉、徳永久志〈1〉、中谷智司〈1〉、林久美子〈1〉
(引用おわり)
民主党ファンが心配していた無役議員がだいぶ働き場を得ました。よかったです。
元々、仙谷由人・行政刷新相は面倒見の良い親分肌で知られます。仙谷さんは党内グループ「凌雲会」の代表者、枝野さんは会計責任者です。
とはいえ、同会とは関係ない議員も働き場を得たことになり、うれしいです。
個人的には、総務委理事だった寺田学さん、厚労委が長い菊田真紀子さん、財務省出身の和田隆志さん、公認会計士でもある尾立源幸さん、道路特会のタクシー券を暴いた大久保勉さんらに期待したいです。
政府の「行政刷新会議」(議長・鳩山首相)で予算の無駄を検証する「事業仕分けチーム」の国会議員メンバーは21日、国会内で会合を開き、活動を開始した。
仕分けチームは3ワーキンググループ(WG)に分かれ、民主党の国会議員32人と民間人で構成。全体統括に民主党の枝野幸男・元政調会長が就く。内定したWGの国会議員の構成は以下の通り( ★は主査。丸印は当選回数。敬称略)
◆国土交通、総務、その他担当【衆】★寺田学〈3〉、石田芳弘〈1〉、江端貴子〈1〉、大西健介〈1〉、三村和也〈1〉、村越祐民〈2〉、森山浩行〈1〉【参】植松恵美子〈1〉、大久保勉〈1〉、川崎稔〈1〉、行田邦子〈1〉
◆厚生労働、外務、経済産業担当【衆】大泉博子〈1〉、城井崇〈2〉、菊田真紀子〈3〉、岸本周平〈1〉、玉木雄一郎〈1〉、中林美恵子〈1〉、三谷光男〈2〉、山尾志桜里〈1〉、和田隆志〈3〉【参】★尾立源幸〈1〉
◆農林水産、文部科学、防衛担当【衆】井戸正枝〈1〉、後藤祐一〈1〉、中島正純〈1〉、本多平直〈2〉、宮崎岳志〈1〉【参】★蓮舫〈1〉、大河原雅子〈1〉、徳永久志〈1〉、中谷智司〈1〉、林久美子〈1〉
政治とは何とも皮肉なものです。
民主党マニフェストは「政権構想 第5策」で、「天下り、渡りの斡旋を全面的に禁止する」としています。
これには抵触しませんが、きょう、日本郵政の新社長に内定した斎藤次郎さんは、細川内閣の大蔵事務次官です。斎藤次郎さんは民主党系の細川政権に近かったということで、その後の自社さ政権で干され、長く、天下りできなかった元事務次官なのです。
大蔵事務次官の天下り先というと、日銀総裁、さくら銀行頭取(全銀協会長)、横浜銀行頭取(地銀協会長)、東京証券取引所理事長、国民金融公庫総裁が定番でした。
斎藤次郎さんは、1995年の大蔵事務次官退任後も、天下りできず、「小沢自由党」が自自連立で与党入りしていた2000年にようやく東京金融先物取引所のトップになり、きょうまで9年間務めています。日銀総裁になった先輩次官に比べると、かなり格落ちといえます。
小沢さんと斎藤さんは良好な仲が続いたようで、一昨年秋の「大連立騒動」に斎藤さんが関わっていたことは、朝日新聞の松田京平記者のインタビューで小沢さんも認めていました。
今回の人事はその仲を知っている亀井静香・金融郵政担当相の深謀遠慮があるような気がします。亀井さんが小沢さんに電話したら「ほーっ」と答えたそうです。
私も斎藤次郎・日本郵政社長に賛同します。その理由は次の通りです。
私は西川善文社長を“クビ”にすることについて、2つの懸念を持っていました。
①日本で最も影響力が大きい三井住友銀行出身の西川さんがクビを切られた「後がま」を務めようとする財界人がいると思えない。
②日本郵政の代表取締役には西川さんの他にもう一人、高木副社長がいます。学者・文化人が社長になると、高木副社長に主導権を握られると思われる。
代表取締役副社長の高木祥吉さんは財務官僚出身の元金融庁長官。竹中平蔵大臣のもと、内閣官房で「郵政民営化準備室副室長」をした人です。
第171通常国会に参考人として呼ばれた高木副社長の答弁はある意味で、見事なものでした。
民主党(当時野党)議員が「竹中大臣からどんな指示があったか?」と聞くと、「記憶にありません」。議員が具体的な証拠を示すと、「忘れていましたが、そう言えばたしかにそういうことがありました」。その上で、高木さんは「そう言えば竹中大臣からの指示はたしかこういうものでした~~」と新しい情報を明かした上で、議員が審議の流れを持っていきたい方向へうまく誘導していきました。だから、高木副社長は、民主党(当時・野党)から批判されませんでした。
斎藤次郎社長、高木祥吉副社長という財務官僚コンビが日本郵政を仕切ることになりました。
旧大蔵省と旧郵政省は仲が悪かったそうです。聞いた話ですが、郵便貯金の口座間の送金に関する資料は、大蔵省国税庁が要求しても、郵政省は出さなかった、と聞いたことがあります。
それ以上に大事なのは、財務省理財局が発行する日本国債の引受先の30%以上が郵便貯金で、かんぽを含めると4割以上を「日本郵政」が保有しているということです。
ですから、「日本の借金800兆円」という財務省キャンペーンには、そんなに恐怖心を持つ必要はありません。外国からの借金は50兆円ほどと見られます。100年前(日露戦争)の方が深刻だったことでしょう。とはいえ、先進国ではかなり悪い状態になっています。
この話をすると、よく「(国債と郵貯を)チャラにはできないの?」と聞かれますが、チャラにすると、長期金利が混乱します。しかし、財務省コンビが主導権を握ったことで、日本郵政の資産を縮小していくことで、財政の健全化が図れると期待しています。
asahi.com(朝日新聞社):日本郵政社長に斎藤次郎・元大蔵事務次官 亀井氏が発表 - ビジネス・経済
亀井静香郵政改革担当相は21日記者会見し、日本郵政グループの持ち株会社である日本郵政の次期社長に、元大蔵事務次官の斎藤次郎・東京金融取引所社長(73)が内定した、と発表した。「郵政民営化見直しに対する考え方が連立3党と一致している」ことが起用の理由。ただ、「脱官僚」を掲げる鳩山政権の方針とは矛盾するだけに、斎藤氏は郵政事業の立て直しの具体的な成果が問われる。
西川善文社長(71)が20日に辞任を表明し、後任人事が焦点になっていた。斎藤氏は28日の取締役会で西川氏が正式に辞任した後、臨時株主総会などを経て社長に就任する見通し。政府は20日に閣議決定した基本方針に基づき、郵政民営化の見直し作業を進めるが、斎藤氏は日本郵政のかじ取り役として、この作業にも関与するとみられる。
斎藤氏は元大蔵官僚。93年の細川内閣時の大蔵事務次官で、民主党の小沢一郎幹事長とも親しい。細川政権が打ち出して挫折した「国民福祉税」構想の立案者ともされる。東京金融取引所では約9年にわたりトップをつとめ、取引の活性化を進めてきた。
亀井氏は会見で、斎藤氏に昨夜、社長就任を正式に打診し、今朝、承諾の連絡を受けたことを明かした。斎藤氏とは「長い間の友人」といい、「剛直で竹を割った性格で、妙な利害関係に振り回されない人」と評価。郵政事業についても「いろいろと意見交換してきた」という。
元官僚である点については「斎藤氏が旧大蔵省を辞めてからすでに10年以上が経過している」と述べ、問題ないとの考えを強調した。
郵政事業を所管する原口一博総務相も21日、視察先の佐賀市内で記者団に対し、「金融の中でしっかりとした仕事をされてきた方。最適な方に引き受けていただいた」と歓迎した。
◇
斎藤 次郎氏(さいとう・じろう) 59年旧大蔵省(現財務省)に入省、主計局長などを経て93年から95年まで事務次官。00年から東京金融先物取引所(現東京金融取引所)理事長を経て、04年から社長。73歳。
[写真]辞任を表明した西川善文・日本郵政社長(旧日本郵政公社ホームページ)
きょうは火曜日ですから、閣議が開かれ、一般案件として「郵政改革の基本方針について」を決定しました。
首相官邸のホームページでは、まだタイトルしか載っていません。ぜひ民主党・鳩山内閣では、こういったものもどんどん情報公開して欲しいと思います。
これに伴い、午後6時半から西川善文・日本郵政社長が取締役辞任を表明しました。
一方、残念なニュース。閣議後会見(私が聞いたのは藤井国務大臣の会見)によると、「日本郵政株式売却凍結法案」の第173臨時国会への提出を先送りし、第174通常国会(来年1月召集)に包括的な「郵政改革法案」を提出することを閣議で決めたようです。
とりあえず、2010年10月から株式売却ができるので、2009年中に一時凍結を法律でしっかり決めて欲しかったのですが、落ち着かないですね。
衆参総務委では人事院勧告に伴う行政・最高裁・検察官・自衛官などの給与法改正案を審議しなければいけないことになっています。これは毎年の人勧に伴う立法措置ですので、速やかに処理しなければいけません。民主党が自治労から支持を受けていることもありますが、そうでなくても、最優先で処理しないといけない課題です。秋は連休が多いこともあり、各委員会での一般法案の審議は衆参あわせて15日間ほどしかありませんので、やむを得ないかもしれません。
とはいえ、2010年10月には「株を売却できる」とする条項、これは郵政民営化法にあるんだと思いますが、これが宙ぶらりんとは、落ち着かないですね。だって340兆円(郵貯+かんぽ)が入った財布が野ざらしにされているようなものですから。
郵政改革の基本方針を閣議決定、小泉路線と決別 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
政府は20日午前の閣議で、郵政改革の基本方針を決定した。
郵便・貯金・保険の3事業を郵便局で一体的に利用できるようにするため、持ち株会社の日本郵政の傘下に四つの事業会社を置く現在の「4分社化」を見直すことが柱で、小泉内閣が進めた郵政民営化路線を大きく転換するものだ。「郵政改革法案」(仮称)を来年1月召集の通常国会に提出し、成立を図る。鳩山内閣の小泉改革路線からの決別がより鮮明になった。(後略)
◇
20日に閣議決定された「郵政改革の基本方針」の全文は以下の通り。
郵政事業の抜本的見直し(郵政改革)については、国民生活の確保及び地域社会の活性化等のため、日本郵政グループ各社等のサービスと経営の実態を精査するほか、以下によるものとして検討を進め、その具体的な内容をまとめた「郵政改革法案」(仮称)を次期通常国会に提出し、その確実な成立を図るものとする。
1 郵政事業に関する国民の権利として、国民共有の財産である郵便局ネットワークを活用し、郵便、郵便貯金、簡易生命保険の基本的なサービスを全国あまねく公平にかつ利用者本位の簡便な方法により、郵便局で一体的に利用できるようにする。
2 このため、郵便局ネットワークを、地域や生活弱者の権利を保障し格差を是正するための拠点として位置づけるとともに、地域のワンストップ行政の拠点としても活用することとする。
3 また、郵便貯金・簡易生命保険の基本的なサービスについてのユニバーサルサービスを法的に担保できる措置を講じるほか、銀行法、保険業法等に代わる新たな規制を検討する。加えて、国民利用者の視点、地域金融や中小企業金融にとっての役割に配慮する。
4 これらの方策を着実に実現するため、現在の持ち株会社・4分社化体制を見直し、経営形態を再編成する。この場合、郵政事業の機動的経営を確保するため、株式会社形態とする。
5 なお、再編成後の日本郵政グループに対しては、更なる情報開示と説明責任の徹底を義務付けることとする。
6 上記措置に伴い、郵政民営化法の廃止を含め、所要の法律上の措置を講じる。