【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

自民党と立憲の資金力は100対1→10対1に改善か、れいわ家賃月275万→50万円、自民年人件費28億円、公明党年人件費15億円

2021年09月26日 21時26分50秒 | 政党助成金など
 先週金曜日夕方に発表された、令和2年政党交付金使途明細書では、野党混乱の収束の兆しとともに、自民党の歪な体制も見えてきました。

 令和元年は第25回参院選があり、そのまま年を越しました。
 令和2年はコロナ禍のため解散機運に乏しく、絶対に49回衆院選がある今年へと年を越しました。

 使い切れなかった政党交付金は本来総務省に返すことになっていますが、政党基金として年を越すことができます。自民党は239億円を基金に造成しました。自民は党本部の建物を担保にして銀行からお金を借りることができますので、300億円前後の資金力を持つことになります。

 立憲民主党は旧立憲が3億円だったのとは大局的に新・立憲は結党100日間で19億円の基金を造成しました。公明党は18億円。

 人件費は、自民党が28億円、公明党が15億円、新立憲が年換算で8億円、維新が2億円、国民が年換算で0・3億円、れいわが0・2億円、社民が0・7億円、N党が0・4億円となりました。共産は政党助成法に参加していないため謎。このうち公明党が議員数の割りに多いのは、公聴課などに地方議員OBOGを雇っているからだと思います。

 自民が基金を239億円持ち、人件費が年28億円というのは不気味な静けさを感じる数字。二階俊博幹事長はもっと自分の関係先に移してしまってよかったのではないかとも感じます。

 党員間で議論されたれいわの党本部は港区赤坂の旧本部の家賃が月275万円、千代田区麹町の新本部の家賃が月50万円だったことが分かりました。コロナ禍で街頭演説での寄付金収入の減り具合は、2か月後の政治資金収支報告書を見ないと裏付けられませんが、党員間で熱心に議論して年間0・25億円の圧縮したことと衆院選で結果が出るかどうかは別問題です。

 1年前の記事では、希望の党騒動以降の、自民と立憲を「ゴジラとゴリラ」の違いぐらいに言っていましたが、おおむね立憲と公明が同じくらいの資金力に戻ったようです。公明党の小選挙区が10人弱、立憲民主党の小選挙区が233人弱とまったく非対称ですが、立憲は党本部が一律1000万円の公認料のフラットな陣立てをすることにしていますので、それなりに整った一騎打ちが、第49回衆院選で実現されそうです。

 以上です。


民進党新代表に大塚耕平さん

2017年10月31日 15時04分34秒 | 政党助成金など

  選出されました。

  参議院愛知選挙区、当選3回。政権交代時も含めて、たびたび、党本部政調会長代理。政党助成金をめぐっては、隠れた重要ポストの、広報委員長も複数回経験。与党時は、岡田克也幹事長から指名されましたが、内閣に空きが出て、菅直人首相(現立憲民主党最高顧問)から「死ぬで気でやれ」と厚労副大臣に転出させられました。

   任期は、2018年9月まで。私見では、衆院選2回分くらい、変わらずにやってほしいところです。

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民進党新代表は、あす31日午後3時、選出へ

2017年10月30日 18時09分44秒 | 政党助成金など

[写真]民進党、2017年10月、筆者・宮崎信行撮影。

 民進党は、あす、平成29年2017年10月31日(火)午後3時から両院議員総会を開いて、新代表を選出することにしました。

 前日30日の両院議員総会前に、前原誠司さんが代表を辞任しました。

 新代表の任期は来年平成30年2018年9月までだそうです。

 私見では、衆院選2回負けるぐらいまでの長い任期で、安定した党運営をしてほしいところです。

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民進党両院議員総会会場なう。

2017年10月27日 14時41分28秒 | 政党助成金など

   民進党両院議員総会は、この後、3時から。

   中川正春両院議員総会長がことをはこぶようです。

   参議院議員が多くなるいつもと違う雰囲気になりそうです。

   中継されますが、代表の発言後は、懇談クローズになるでしょう。

   写真は宮崎信行が、2時半ごろ撮影。

 


15:00〜 民進党・両院議員総会 2017年10月27日

2017年10月27日 10時34分16秒 | 政党助成金など

15:00〜 民進党・両院議員総会 2017年10月27日

 民進党はきょう、午後3時から、両院議員総会を開きます。上記のユーチューブ民進党チャンネルで、生中継されます(録画配信は別のアドレスになります)。

 ただ、事前の情報では、途中で両院議員懇談会(非公開)に切り替わる見通し。その後、総会に戻るかどうかは分かりません。

 午後4時からは、希望の党が両院議員総会を開く見通し。

 政党助成金をめぐり、民進党存続と、代表者と会計責任者の人事をめぐる話し合いがされる見通し。早ければ、今日中に何らかの結論が出そうです。地方議員の間では、既に新しい支部をつくろう、という機運が出始めています。

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◎PDFで閲覧可能に 総務省政治資金課HPが大幅に使いやすく 政治資金透明化に大きな一歩

2009年04月14日 00時00分00秒 | 政党助成金など


総務省選挙部政治資金課のホームページ
 ↓

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/

 に大きな変化がありました。

 これまでは専用閲覧ビューアが必要で、ダウンロードに時間がかかりましたが、4月1日から、PDFであっという間のダウンロードができ、気軽に読んで、印刷もらくらく。政治資金の透明化に極めて大きな前進です。

 対象は国会議員の総務大臣届け出政治資金管理団体、政党本部、政党支部(主に全国比例選出)、各種政治団体(日本医師連盟、右翼団体など)。自民党の派閥(清和政策研究会)、民主党のグループ(凌雲会、国のかたち研究会など)も見られます。

 都道府県選管に届け出ている国会議員の政治資金管理団体、政党支部の大部分はこれまで通りこのホームページでは見られません。

 ぜひ、総務省のホームページに気軽にアクセスしてみてください。

 平成19年分定期公表分の

 自民党(自由民主党本部)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SF20080912-04.html
 民主党本部は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SF20080912-07.html

 小沢一郎・衆院議員の総務大臣届け出政治資金管理団体である
 「陸山会」(PDF)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/000025001.pdf

 
 
 このほか、政党交付金使途等報告書も見られます。

 自民党(平成19年)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KF20080912-04.html

 

 民主党(平成19年)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KF20080912-06.html

 平成19年は7月29日に参院選がありましたから、その前後で比べてみると、面白いですよ。

 政治資金収支報告書は過去3年分、政党交付金使途等報告書は過去5年分見られます。

 これらは単式簿記ですから、お小遣い帳と同じ。慣れればだれでも読めます。

 それと、前年度の繰越金が1ページ目にありますが、最終ページに「100万円以上の預貯金がある」とチェック印が入っている政治団体がありますから、気をつけてください。

 総務省によると、1月1日の改正政治資金規正法施行までに「PDF化」したかったそうですが、作業が遅れて、4月1日になったそうです。これまで情報公開請求が多く、「政治資金課は一年中コピーしている部署」(総務省キャリア官僚)という存在でした。ですから、収支報告書は書類をファイルするだけで精一杯だったのが実情で、新聞報道などでも一般論をコメントしていてだけです。政治資金課ではインターネットから印刷してもらうことで、情報公開請求に基づく作業を軽減したいようです。

 西松事件(3月3日)の時点では、「1月1日には間に合わなかったけど、4月1日からホームページ改善の準備が終了」という状態だったようです。もう少し早ければ、世論もだいぶ変わったかもしれません。しかし、政治とカネが透明化されて、困るのは自民党の方です。どんどん閲覧しましょう。

【政治資金収支報告書を徹底攻略するためには・・・】

 

 これは「政治団体名簿 平成20年版 政治資金制度研究会編 財団法人・地方財務協会発行」です。

 これは定価3000円とお値段は張りますが、傍らに置くと見やすいです。

 政府刊行物扱いなので紀伊國屋書店のKinokuniya Bookwebが取り寄せやすいです。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9983486806

 国会議員によっては、都道府県選管に届け出ている人がいます。



 このように国会議員の資金管理団体一覧をみると、総務省かそれとも都道府県選管か、すぐに分かります。民主党の大島敦さんのように寄付を受け付けていない人は、資金管理団体を持っていません(代表をつとめる民主党総支部はあります)。

 この冊子には
 政治団体一覧(50音順) 政党
                 政党の支部
                 政治資金管理団体
                 その他の政治団体

 資金管理団体一覧 総務大臣届出資金管理団体一覧
              国会議員の資金管理団体一覧

 政治団体担当行政機関一覧 総務省
                    都道府県

 政治資金規正法の概要

 などが載っています。

 ◇

 アメリカのPAC(政治行動委員会)では当たり前のことがようやく日本でも当たり前のことになりそうです。

 私は今、憲政の名場面に立ち会っているとの認識を日々新たにしています。中世ヨーロッパ史最大の名場面は「カノッサの屈辱」ですが、現代史の名場面は「西松の屈辱」。屈辱(ピンチ)をチャンスに変える勇気と少しの知恵さえあれば、私たちは屈辱を乗り越えることができ、その後の世界や社会はかえって安定します。

 西松事件の試練の22日間(3日3日逮捕→3月24日起訴)のさいちゅうに2ちゃんねるの「議員・選挙板」に「政治資金収支報告書を読み解くスレ」というスレッドが立ちました。

http://society6.2ch.net/test/read.cgi/giin/1237471561/l50

 政治資金透明化への関心は高まるばかり。

 ピンチはチャンス。民主党への向かい風を追い風に変え、政権交代を実現する。そうすれば、もっと大事なこと、「政治を国民の手に取り戻す」ことができます。

 このエントリーの本文記事は以上です。