【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

安倍首相「私は生活するお金に困った経験はありません」率直に答弁する

2018年03月30日 20時37分44秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]安倍晋三首相、2018年3月30日の衆議院インターネット審議中継をスクリーンショット。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は「生活するお金がなくて困った経験があるかとのお尋ねがありましたが、私にはお尋ねのような経験はありません」と率直に答弁しました。

 これは、きょうの衆議院本会議で、生活困窮者自立支援法の政府案と野党6党共同対案の「子どもの生活底上げ法案」の審議。中谷一馬・立憲民主党衆議院議員の質疑に答えました。

 安倍首相は「想像力と共感力が欠如しているととのご批判は甘んじて受け入れます」とも語りました。

 そのうえで安倍さんは「しかしながら、それでもなお、私たち政治家は責任を果たさなければなりません。子どもたちの無限の可能性が、家庭の経済事情に左右されることがあってはならない。それは、政治家としての私の信念です。その強い思いのもとに、私は総理大臣就任後も、地元や東京の児童養護施設などを訪れ、厳しい経済環境にある子供たちの声に率直に耳を傾け、それを政策に反映してきました」と述べました。

 安倍晋三さんは、小学生のころ、父・晋太郎さんが3回目の衆院選で落選し、3年余り浪人した時期があり、その頃は家庭が暗かったと話していたことがあります。

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Miyazaki Nobuyuki


内閣官房・経産省など構造改革関連法案が後半国会の焦点に浮上もあるか、日切れ法8本成立、11本持ち越し

2018年03月30日 18時06分53秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]法案が1本も審議入りしないまま前半国会が終わった経産省、東京・霞が関、3年前の2015年、筆者・宮崎信行撮影。

 年度末の参議院本会議で日切れ法8本が成立し、前半国会が終了しました。150日間の通常国会は、残り82日間となりました。政府の日切れ指定法案は11本が後半国会に持ち越し。権力の絶頂にある、内閣官房と経済産業省は1本の法案も成立しないまま、前半国会終了。「国家戦略特区法改正案」「PFI法改正案」など、21世紀小泉・安倍自民党を象徴する構造改革継続の法案がすべて後半国会に持ち越し。構造改革見直し国会の予兆が出てきました。

【参議院本会議 平成30年2018年3月30日(金)】

 日切れ法8本が成立。例年に比べれば少ないくらいです。

 「東日本大震災被災者のための法テラス特例法3年延長法」(196衆法8号)。参議院本会議場だけにある押しボタン式投票システムで採決。投票総数240、賛成240、反対0の全会一致で可決し、成立しました。この採決のさいちゅうに、次第書きと投票システムを見比べている事務総長が議長に「全会一致ではありません」とささやき「何言ってんの」と語るシーンがありました。前日は職員と議員の不倫が報じられた参議院事務局。新年度入りをきっかけに気を引き締めてほしいところです。

 「改正関税定率法」(196閣法13号)は、先の特別国会から唯一継続審査となっていた「改正保険業法」(195閣法4号)の緊急上程とあわせて一括して議題になりました。採決は投票総数240、賛成240、反対0の全会一致で、両法律とも成立しました。改正関税定率法は関税表改定とあわせて金の密輸の罰金を1000万円へと引き上げる条項も入っています。この条項だけ公布後10日後に施行することになっています。法律の通則は公布後20日後なんですが、なんで10日後か不思議なところです。

 「改正健康被害補償法」(196閣法6号)は、239、239、0の全会一致で成立しました。

 「水産加工業施設改良資金融通臨時措置法の5年延長法」(196閣法15号)は、240、240、0の全会一致で成立しました。

 「改正在外公館・位置・給与法」(196閣法19号)は、239、221、18の賛成多数で可決し、成立しました。

 「道路法及び道路財特法を改正する法律」(196閣法3号)は、239、225、14の賛成多数で可決し、成立。

 「改正子ども子育て支援法」(196閣法6号)は、239、217、22の賛成多数で可決し、成立。

 「平成30年度NHK予算」は、239、239、0の全会一致で両院承認。

【衆議院本会議 同日】

 「生活保護法及び生活困窮者自立支援法など改正法案」(196閣法20号)が、野党6党共同対案の「子どもの生活底上げ法案」(196衆法9号)が同時に審議入りしました。政府と立憲民主党など野党6党の趣旨説明と代表質問がありました。

【参議院財政金融委員会 同日】

 午前10時頃から「保険業法を改正して小規模共済を5年延長する法案」(195閣法4号)を審議し、採決の結果、全会一致で可決すべしと決まりました。これを本会議に緊急上程。午後1時頃から開かれた本会議で可決・成立しました。

【参議院災害対策特別委員会 同日】

 大臣の所信表明がありました。

【衆議院内閣委員会 同日】

 一般質疑があり、公文書管理などが話し合われました。

【衆議院法務委員会 同日】

 「裁判所職員定員法改正案」(196閣法10号)を審査しました。希望の党の階猛さんが討論で「判事の定員増は、経緯として過去に大量採用した判事補を判事にする身分保障の面からもやむを得ないが、3年前、平成27年の審議で上川法相に対して私が指摘した点が反映されていない」とし、判事増員による政策効果の点数が低いと指摘しました。採決の結果、希共の反対、自公立などの賛成多数で可決すべし、と決まりました。立民と希望の投票行動が分かれたのは、首班指名を除けば、初めてかもしれません。

【衆議院外務委員会 同日】

 国際情勢に関する件で一般質疑がありました。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 財務省・金融庁が提出した法案の審査は完了しましたが、森友公文書改竄をめぐって一般質疑がありました。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑がありました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑、とくに年金に関する集中審議がありました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑が終了。いわゆる店開きが終わり、次回から、法案を審議できる状況になりました。

















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Miyazaki Nobuyuki


衆院本会議は森林経営法案が審議入りして骨太の林業論争、参は日切れ法案処理続く

2018年03月29日 21時17分22秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 きのうの予算成立の夕からけさにかけて、自民党の石井準一幹事長代行が、参議院職員と不倫という週刊文春報道の激震が「良識の府」に走りました。石井さんというと、特定秘密保護法強行採決の本会議での「休憩動議」が記憶に新しいところですが、不倫ではさすがに路上で休憩動議というわけにはいかず、予約済みの高級シティーホテル。ゆえに、廊下からパシッととられたわけです。大人の処理を見せていただきたい。

●参議院第一種常任委員会

 11のうち、10の委員会が開かれました。

●参議院経済産業委員会は開催されず。

 国会嫌いで有名な、世耕弘成・大臣。前日も本会議場ひな壇で答弁することなく予算の採決を見守ったことでしょう。お疲れ様で、きょうの委員会は衆参とも有りませんでした。

【参議院内閣委員会 平成30年2018年3月29日(木)】

 「子ども子育て支援法及び特別会計法改正案」(196閣法6号)。衆議院の委員会では野党欠席のまま委員会採決され全会一致でした。参では、共産党が反対を表明。討論の後、共由反対、自公民維など賛成多数で可決すべし、と決まりました。

【参議院総務委員会 同日】

 「平成30年度NHK予算」が全会一致で承認されました。

【参議院法務委員会 同日】

 「東日本大震災被災者のための法テラス特例法5年延長法案」(196衆法8号)。衆・委員長の趣旨説明の後、質疑、討論は申し出がありませんでした。採決の結果、全会一致で可決すべし、と決まりました。散会。ここ数年、法務省の日切れ法案が年度内にはまらないケースが多くみられます。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「在外公館位置・給与法改正案」(196閣法19号)が採決され、共反対、自公民維など賛成多数で可決すべし、と決まりました。これも衆では野党欠席のまま採決されていました。

 共産党の井上哲士さんの反対討論は私の考え方にとても近かった。井上さんは「給与改定、ジブチ日本領事館の条項は賛成だが、NATO日本代表部設置の条項には反対。集団的自衛権を伴う軍事同盟であるNATOは、安保関連法で、自衛隊が米軍と一体になって、自衛権を行使することになっている」とその危険性を説きました。井上さんは既に現行法でそうなっているとしながらも、この法案にも反対しました。

 防衛省・自衛隊法改正案は審議入りせずに、散会しました。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「関税定率法改正案」(196閣法13号)が全会一致で可決すべし、と決まりました。

 この後、「保険業法を改正して小規模共済を縮小しながら5年延長する法案」(195閣法4号)が趣旨説明され、散会しました。ただし、明日もこの委員会をやるので、明日中に成立させ、公布させるものとみられます。

【参議院文教科学委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑とくに年金問題に関する集中審議。振替加算のミスと、入力データ中国丸投げミスについて。自民党議員から、第1次安倍内閣で社会保険庁が日本年金機構に移行した経緯について疑念が出ました。

【参議院農林水産委員会 同日】

 「日本公庫の水産加工施設などの融資臨時措置の5年延長法案」(196閣法15号)が全会一致で可決すべしと決まりました。これに先立つ討論では、森ゆうこさんだけが発言を求め、賛成討論として、森友問題などを批判しました。

【参議院国土交通委員会 同日】
 
 「道路法及び道路財特法改正案」(196閣法3号)。質疑では、現行法第37条が定める狭い幅員の道路について、無電柱化での財政措置があるのかという質問が集中。政府の答弁では、一概に言えないようです。採決の結果、共反対、自公民維社などの賛成多数で可決すべし、と決まりました。

 この後「国際観光旅客税の特定財源化法案」(196閣法4号)が趣旨説明され、散会しました。財金委ではまだ「国際観光旅客税法案」が審議入りしていません。

【参議院環境委員会 同日】

 「公害健康被害防止法改正案」(196閣法16号)が全会一致で可決。長浜博行元環境大臣が付帯決議を朗読しました。自動車重量税を、喘息被害者に給付する独立行政法人に渡す法律で、これも税歳入と歳出を紐づけた特定財源といえると思います。

【衆議院本会議 同日】

 「駐留軍法及び漁臨法の5年延長法案」(196閣法14号)が全会一致で可決し、参に送られました。

 「判読困難者の著作物利用促進のためのマラケシュ条約承認案」(196条約1号)と「船舶リサイクル香港条約の承認案」(196条約2号)が全会一致で承認され、参に送られました。

 この後、「森林経営管理法案」(196閣法38号)が趣旨説明され、代表質問がありました。

 斎藤健農相と、希望の党の緑川貴士さんの問答はとても骨太なものでした。まず、農相は趣旨説明で「多くの小規模林業者の能力が低下しているが、意欲ある経営者にはより多くの森林を求めている現状がある」とし、「市町村が権利を持ち、林業に適する森林は経営者にゆだね、適さない森林は管理することが必要だ」という趣旨のことを語りました。

 緑川さんは「8割が高齢者であり、自ら伐採することができない。私も地元、秋田県大館は林業のモデルとして民間を交えた協議会が立ち上がったばかりだ。この法案で県は市町村の経営権利権を一部代行することが可能になると思うが、届け出の際に、登記を促していくことも盛り込んでいくべきだ。林業の担い手育成で、耕作放棄地の増加に歯止めをかけて、里山林(さとやまりん)を管理する人を増やしていくべきだ」としました。農相は答弁で「登記は重要だ」としました。農相は、公明党に対して「先人が築いてきた、豊かな森林を、今度は、次世代に引き継いでいきたい」との決意を述べて締めくくりました。「今度は」を強調したところに、戦後林業の失敗を認める潔さを感じました。林業に関しては、野党の方が既得権益者に支持されている割合が高いと思います。国税になくごくまれな地方税にしかない、歳出の目的の名を冠した、「森林環境税」の導入を踏まえて、今度こそは、自立した林業を与野党ともつくっていかねばなりません。希望の党は選挙の公約で、「花粉症ゼロ」をかかげて、一部で唐突感があるとされましたが、林業の再興が花粉症ゼロにもつながると考えます。ただまあ、林業に新規就農したいという若者は、当面、様子を見てからにした方が良さそうに、私は考えます。

【衆議院北朝鮮の拉致問題等に関する特別委員会 同日】

 加藤勝信さんが厚生労働大臣(兼)内閣府拉致問題担当大臣という初めての兼職辞令を受けています。

 そのため、加藤大臣、河野太郎外務大臣、小此木八郎国家公安委員長の3人の大臣が所信やあいさつを述べました。非常に無駄な感じがします。加藤さんが大臣ですが、厚労省の副大臣・政務官は兼職辞令が無いようで、出席せず。一方、外務省の副大臣、政務官はあいさつしました。外相の出席が多過ぎて、河野太郎さんが言うように国会改革は急務。与野党とも、外相の国会出席を見直すべきです。まずは、衆参の拉致特の廃止、内閣委移管が必要だと考えます。でも、与党・自民党にも、ネットウヨのような若手・中堅がこの特別委に巣食っていますので、もういい加減にしろ、というのが正直な偽らざる感情です。

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平成30年度予算成立で、後半国会へ、関税定率法案は参委審議入り、衆委年金中国丸投げ入力ミスで集中審議

2018年03月28日 19時49分21秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

 参議院本会議で、平成30年度予算が成立しました。

 大体見たところ、まあ、昼食後のまどろみというか、はたまた嵐の前の静けさなのかもしれませんが、特会、財投含めて穏当な予算だと感じます。

 日切れ法案のうち、関税定率法案が審議入りしましたから、週内に成立するとみられます。出国税法案など多くの法案が4月にずれ込んで、後半国会に入ります。

【参議院本会議 平成30年2018年3月28日(水)】

 「平成30年度予算」を採決。投票総数239、賛成154、反対85で可決し成立しました。

  続いて、年収850万円以上世帯は増税となる所得税の給与控除改定条項などを盛り込んだ「平成30年所得税など国税改正法」(196閣法1号)。投票総数238、賛成164、反対74の賛成多数で可決し、成立しました。

 「地方税法改正法」(196閣法8号)。投票総数239、賛成165、反対74で可決し、成立しました。

 「地方交付税法及び特別会計法改正法」(196閣法9号)は、投票総数239、賛成174、反対65の賛成多数で可決し、成立しました。

 散会。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「平成30年度所得税など国税改正法案」(196閣法1号)。総理入り質疑の後、採決。挙手多数で可決すべしと決まりました。本会議へ。

 この後、「関税定率法改正案」(196閣法13号)が趣旨説明され、散会しました。今週中に成立・公布されるとみられます。

 なお、196閣法13号よりも先に衆議院から送られてきた「出国税改め国際観光旅客税法案」(196閣法2号)の審議入りは先送りとなり、来年度にずれ込みました。施行は来年1月7日(月)なので、行政執行上の問題は全く無し。また、前日送られてきた「保険業法を改正し小規模共済を5年間縮小延長する法案」(195閣法4号)も審議入りせず。ちなみに、195閣法4号の影響は、法文を読んでも分かりきらないので、役所に電話しましたが、日をまたいだ現在もコールバックが無いので、私もよく分かりません。よほど混乱しているんでしょうか。

【参議院予算委員会 同日】

 「平成30年度予算(案)」は15日目(証人喚問は除く)。そのうち集中審議は6日目。

 まず、自民党の丸川珠代理事。質疑冒頭に、きのうの証人喚問テレビ中継で、首相夫妻らの関与はありませんよね、という念押し的な質疑が誘導尋問的だと批判されたことについて釈明しました。

 民進党の川合孝典さんは、党森友PTの事務局長をつとめてきました。川合さんは公文書偽造の次の問題として、ゴミ鑑定書が恣意的だったのではないか、との毎日など報道について。「その深さからビニールがでたら、世紀の大発見ですよ」と指摘。前に川合さんが、掘り返して調査しろと迫ったときはいくらなんでも大げさだと感じましたが、ここまでこじれると、掘って調査するのが落としどころのような気がします。

 午後は12時半に再開し、しめくくり質疑。これに先立つ理事会で、今後も予算委を開くよう野党が決議を迫ったようですが、野党質問の冒頭に、与党・自民党の金子原二郎委員長が「主体的・継続的な本件調査」を発言することで落ち着いたようです。

 希望の会(自由・社民)の山本太郎さんは来年10月の消費税10%について、日銀の黒田東彦総裁(続投決定)に問いました。大蔵省出身の黒田さんは自分の意見は控えながらも、強く賛成の意向を示しました。退任したばかりの前副総裁は消費税引き上げに反対していた、と今週新聞で答えています。黒田さんはきょうの委員会で「日本政府の債務残高は国際的に高い水準で、中長期的な財政健全化は、国際的な信認に必要だ」として、「前回の引き上げ(幅)は、3%だったが、(来年秋は)2%であり、食品の軽減税率もある。経済の影響は少ないとみられる」とし「私たちの政策委員会の経済見通しも順調だ」とし、「経済の影響は軽いとみている」と語りました。前回の消費税増税のさいは、突如、金融緩和を拡大する、QQE2とよばれた政策に出ましたが、今回は消費税10%やむなしということになりそうです。日銀内あるいは、与党など現在の日本国主流内でも、黒田元財務官の考えは少数派の可能性もあります。

 午後2時47分頃に質疑終局。

 討論で公明党は「人への投資を拡大している」などと賛成しました。自由党、社民党はこの予算への態度を初めて討論することになりますが、山本太郎さんは「朝日新聞の報道が無ければ永遠にやっみに埋もれてしまっていた」と、森友公文書改竄について、国会や野党の奮起を促しました。

 採決の結果、自民党、公明党、無所属クラブ(薬師寺みちよさん)の賛成多数で可決し、本会議に上程。

【参議院総務委員会 同日】

 「平成30年度地方税法改正案」(196閣法8号)「地方交付税法及び特別会計法改正案」(196閣法9号)は、各々、賛成多数で可決すべしと決まりました。質疑では「臨時財政対策債頼りは当面やむを得ない」との考えが野党からも出ました。地方税財政基盤の確立についての超党派の決議がされ、散会。

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「駐留軍法及び漁臨法5年延長法案」(196閣法14号)が審議されました。ある党のルーキーが「ご存知のように5年間延長されてきた」と経緯を説明しましたが、ご存じない方が普通だと思います。議会政治は誰かが知っていると思っていて誰も知らないまま暴走することがあります。採決は、全会一致で可決すべし、と決まりました。

 この後、参議院との関係で何度か休憩。

 一般質疑特に年金問題に関する件。日本年金機構がデータ入力を委託した東京の会社が、中国に丸投げして、個人情報の漏えいや入力ミスが発覚した事案について長時間の審議がありました。

【衆議院外務委員会 同日】

 「判読困難者の著作物利用促進のためのマラケシュ条約の承認案」(196条約1号)「船舶リサイクル香港条約の承認案」(196条約2号)は、各々、全会一致で承認すべし、と決まりました。

 岡田克也さんの質問に対して、河野太郎外相は「岡田委員も外務大臣を経験しているので分かると思うが、日米間では安保に関する様々な協議がある」と語りました。岡田さんは「経緯を知らせてくれと言っているのではなく、基本的な考え方を教えてほしい」と国民が納得する外交をするようさとしました。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 「相続未登記農地利用促進法案」(196閣法36号)が趣旨説明されました。斎藤健農相は「現行農地法では、農業用ハウスの床をコンクリートにしようとするとき、農地転用の手続きをとる必要がある」とし「床にコンクリートを設置しても農地転用に当たらない」とする条項が盛り込まれていると説明。「全農地の2割が相続未登記だ」とし「共有持ち分の過半による決議が出来なくなっている」とし、疑義が無ければ、相続未登記農地に対して20年間の賃借権を発生させることができる法案だとしました。

 これに先立つ一般質疑では、与党議員から「今年はコメの(減反廃止による)需給調整が始まる大事な一年だ」との発言がありました。

【衆議院文部科学委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑がありました。次回は30日(金)午前9時。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑が初めて有りました。自民党、公明党、立憲民主党の3党だけ質問し、残りは30日(金)午前9時以降に持ち越して散会しました。

【衆議院情報監視審査会 同日】

 非公開で行わました。「平成29年年次報告書」をとりまとめ、すでに衆議院ホームページで公開されました。中を見ると、在日米軍の周波数を総務省が特定秘密としています。公安調査庁による特定秘密文書を扱う国家公務員などの適正調査は、一年間、全員が合格したようです。

【衆議院法務委員会 同日】

 「裁判所職員定員法改正案」(196閣法10号)が趣旨説明され、散会しました。

【衆議院内閣委員会 同日】

 一般質疑があり、参・予算委の状況により、何度か休憩しながら、行われました。

 冒頭、委員長が立ち上がり、財務省による公文書改竄を、公文書管理を所管する内閣委員長としても強く抗議しました。質疑も情報公開・公文書管理に集中しました。

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自民党の金子原二郎委員長が異例の宣言、予算成立後も参議院予算委員会は「主体的継続的に森友調査」「予算審議で終わりではない」

2018年03月28日 12時51分37秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]金子原二郎・参議院予算委員長、2018年3月28日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 自民党の金子原二郎さんは、参議院予算委員長として、「総予算(当初予算)審議を終えたら予算委員会では終わりでは無い」とし、森友学園問題の公文書改竄及び不正な取引を疑われる事案について、「予算委員会として主体的、継続的に本件事案を審議する」と宣言しました。

 平成30年度の当初予算案(総予算)の締めくくり質疑で、野党トップバッターの民進党・小西洋之さんの質疑の冒頭で発言。

 金子原二郎さんは世襲議員ですが、衆議院の閣僚適齢期になってから、入閣せず、長崎県知事に転出。長崎県知事時代には、裏金問題が発生。調査では、既に隣県・佐賀県知事になっていた、古川康・元長崎県総務部長(現・自民党衆議院議員)も対象にして、処分しました。金子知事本人はポケットマネーから2000万円を長崎県庁に払う処分となりました。

 知事退任後に参議院議員に。参議院決算委員長を経て、予算委員長をつとめています。

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森友公文書証人喚問で予算はあす成立へ、参・日切れ法案は半分以上はみ出す公算、衆参野党ペースで中盤越えへ

2018年03月27日 16時21分32秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]見上げる国会議事堂中央玄関、きょねん2017年、筆者・宮崎信行撮影=すべて両院の承諾を得て撮影・所持・掲載しています=

 前半国会のピークとなる、森友公文書改竄をめぐる佐川宣寿さん証人喚問。公文書改竄はどうやら理財局長による「単独犯」だったようで、ならば「廃棄=文書不存在」という嘘ではなく、個人情報保護法を盾に「文書存在→開示→全部黒塗り」にすればよかっただけのように感じます。頭が良いと思い込んでいる人って、不幸だと感じることが昨今増えています。佐川さんは自分が一番頭が良いと思っているでしょうが、「ツイッターとフェイスブックの特長の違いを述べよ」と問うてもたぶん答えられない、質問通告してくれれば翌日には簡潔に書き上げる、と言うんだろうなと感じました。情報公開・公文書管理法の「理念」を学んでいただきたい!

 予算はあす成立の見通し。しかし、日切れ法案の審議フィニッシュはそれ以降になる見通し。30日(金)以降になりそうです。ただ、私の試算でも、おそらく8本か、それに数本上乗せされるだけで、10本前後の日切れ法案が、4月にはみ出す格好となりそう。意外や意外、野党6党が急激にペースをつかんで、後半国会に向かいそうです。

【参議院予算委員会 平成30年2018年3月27日(火)】

 きょうは「予算の実施状況に関する件」として、学校法人森友学園公文書書き換えの件で、証人喚問がありました。2時間でしたが、そのほとんどの時間で、NHK、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビが生中継する異例の注目を浴びました。

 佐川さんは「理財局の中だけでやった話だ」とし、「責任はひとえに私にある」と語りました。安倍晋三首相、安倍昭恵夫人、麻生太郎財務相や、官邸の今井尚哉政務秘書官らの関与を否定しました。

【衆議院予算委員会 同日】

 予算の実施状況の調査として、証人喚問。交渉記録公文書を廃棄したとする答弁は、省の公文書管理規程を確認しただけとしました。許しがたい認識です。答弁書は理財局内で、いわゆる官房三課、財務大臣官房文書課は無関係だという趣旨の不自然な発言もありました。

【衆議院本会議 同日】

 法務委員長が起草した「東日本大震災被災者のための法テラス特例法の5年延長法案」(196衆法 号)が全会一致で可決し、参議院に送られました。原子力災害の賠償や住居立ち退き案件などに対応、7年経っても、震災は終わりません。

 先の特別国会で唯一継続審査(閉会中審査)となっていた、「保険業法を改正して小規模共済を縮小しながら5年延長する法案」(195閣法4号)が全会一致で可決、参に送付されました。これにより、財務省・金融庁の4法案はすべて衆を通過しましたが、いずれも参で可決しないまま、年度末を迎えました。先の特別国会で、この法案を閉会中審査とした、衆参野党の国対戦術は一定の成果があった、森友追及につながったといえそうです。

●参議院第1種常任委員会

【参議院内閣委員会】

 「子ども子育て支援法及び特別会計法改正案」(196閣法6号)。既に前回趣旨説明が終わっていますので、法案審査。与党の質疑だけで散会。

●参議院財政金融委員会はありませんでした。
●参議院総務委員会はありませんでした。

 「平成30年度所得税法など改正法案」(196閣法1号)、「地方税法改正案」(196閣法8号)、「地方交付税法改正案」(196閣法9号)の審議はありませんでした。あすの予算採決に続いて、審議が大詰めになるものと思われます。それと、「関税定率法改正案」(196閣法13号)も審議入りしていません。この法案は官房副長官が最も必要だとしており、「牛肉の輸入関税が36%から50%になってしまう」そうです。私もそれが1年続いたら非常に困りますが、1週間程度遅れても、別に困らない、それ以前に誰も気づかないだろうといった感想です。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 「在外公館位置・給与法を改正してNATOに日本代表部を設けるなどする法案」(196閣法19号)が趣旨説明。そのまま散会しました。日切れ指定の、「防衛省設置法及び自衛隊法改正案」(196閣法25号)は審議入りしておらず、4月にはみ出す公算が高まりました。

【参議院農林水産委員会 同日】

 「日本公庫の水産業融資特例法の5年延長法案」(196閣法15号)が趣旨説明されました。そのまま、散会しました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「道路法及び道路財特法改正案」(196閣法3号)が趣旨説明され、散会しました。

 これにより、「出国税特定財源化法案」(196閣法4号)は4月にはみ出すことが確実となりました。出国税の歳入は来年1月からですので、別に年度内に成立しなくてよいのではないでしょうか。

【参議院環境委員会 同日】

 「公害健康被害補償法を「当面の間」延長する法案」(196閣法16号)が趣旨説明され、そのまま散会しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 大臣所信に対する一般質疑が、初めて開催。

●参議院法務委員会はありませんでした。
●参議院文教科学委員会はありませんでした。
●参議院経済産業委員会はありませんでした。

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「理財局の中だけでやったことだ」佐川宣寿・前財務省理財局長、森友公文書改竄事件で

2018年03月27日 10時02分05秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]文字通りの「霞が関」の後、東京都千代田区霞が関、きょねん2017年筆者・宮崎信行撮影。

 参議院予算委員会は、佐川宣寿証人に対する喚問が始まりました。

 森友公文書改竄について、佐川さんは「責任はひとえに私にある」と語り、国会の混乱と、国民の行政の不振を招いたとして陳謝しました。そのうえで、「理財局の中だけでやったことだ」とし、首相、首相夫人、財務省内の大臣官房などの指示は無かったと強調しました。


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年度末週始まるも、衆では日切れ6法案審議入りすらせず、参では森友で集中審議続く

2018年03月26日 18時05分11秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]見上げる衆議院第二議員会館、皇居から見て裏側・溜池山王駅周辺で撮影、2年前、宮崎信行。

 事前予告通り、goo(NTTレゾナント社)がメンテナンスのため、きょう昼前まで、アクセスできませんでした。

 朝日新聞は「年内改憲発議困難の情勢」と、希望的観測も含めた書き得現行。日経新聞では、内閣支持率が前月比14ポイント減。にっちもさっちもいかない日本という感じですが、私は意地でも「自民党の次の総裁は?」という記事は書かないつもりです。政権交代ある二大政党制を実現するためには、仕事が無くてもかまわない。 

【衆議院 平成30年2018年3月26日(月)】

 日切れ法案20法案のうち、6法案が審議入りすら(付託すら?)せずに、年度末週を迎えました。年度内成立・公布は絶望的。私、一点、見落としていましたが「生活困窮者自立支援法、生活保護法、児童扶養手当法一括改正法案」(196閣法20号)が年度内成立絶望となってしまいました。前回の改正時に、最大野党が対案を示した、児童扶養手当年6回(1月、3月、5月、7月、9月、11月)支給の改正条項。それと、生活保護をめぐって、町村の福祉事務所的機能に、国が4分の3補助する条項。それと、進学支援金の新設の条項。こういったものが、新年度に食い込んでしまいました。話題になっている「生活保護の生活扶助基準の大幅引き下げ」は課長通達で、法定事項ではありませんが、野党の考えは分かりませんが、この法案は早めに仕上げてほしい気がします。

 本会議、委員会などはありませんでした。衆議院も例年と比べて忙しい1週間となりそうです。

【参議院予算委員会 同日】

 予算の自然成立は避けようというのが、与野党の一致した考えのようです。

 「平成30年度予算案」は14日目となります。公聴会、委嘱審査を含めて、14日目です。そのうち集中審議は5日目。

 タイトルは「安全保障、内外の諸情勢」。

 与党・自民党も、森友文書改竄の質疑に集中しました。なら、1年前から「火消し」をしておけばよかったのに。

 民進党は、副大臣経験者の増子輝彦党本部幹事長、副大臣経験者の白真勲さん、政務官経験者の舟山康江さんのそろい踏み。なので、激しく総理を責めず、想像ですが、衆議院立民国対では、「甘いよなあ」という感想が漏れたでしょう。

 7時間強張り付けの安倍首相。今井尚人・政務秘書官が、出張後に首相と離れて、大阪に残ったのではないかとの質問に、急におどおどする場面がありました。ただ、民進党は政権担当があるので、米朝首脳会談、TPP11などの質疑に移りました。

 質疑後に、各委員長からの委嘱審査報告が文書で提出されました。明日は午前9時半。

 あすの参2時間、衆2時間の、「佐川宣寿氏証人喚問」が前半国会最大のヤマ場となります。

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「森友問題で野党が委員長の特別委員会の設置を」「原因と結果をつくった財務省信用できない」最大野党幹事長NHK日曜討論

2018年03月25日 22時15分04秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]福山哲郎さん、4年前の、2014年11月21日、東京・永田町で、筆者・宮崎信行が撮影。

 最大野党の福山哲郎幹事長(参議院議員)は、森友公文書改竄事件について「原因と結果をつくった財務省の調査結果を信用できるわけがありません」とし、「きっちりと国会でやっていくことが必要です」と語りました。

 けさ、平成30年2018年3月25日のNHK日曜討論で語りました。

 これに対して、与党・参議院自民党の山本一太さんは「あくまでも財務省の調査でしっかり国民に納得してもらう結果を出させる」としながらも、「万が一国民の理解を得られないければ、特別委員会というものを考えなければならない」と語りました。

 福山幹事長は「まずは予算委員会でやることが基本です」としながらも「特別委員会については、定期的に開会するよう約束してほしい。政府・与党がすべて原因をつくっているわけだから、委員長を野党に渡してほしい。委員の構成も、きちっと与野党応分に配分してほしい」と語りました。

 国会は、今週、参議院で予算案を採決。これにより、来週以降の後半国会での、衆参でのテレビ入り予算委員会は当面ありません。決算委員会の総括質疑などは放送されますが、後半国会での野党の露出を、公文書改竄問題から、国有地のアンフェアな取引全般へと深堀していこうとする作戦だと考えられます。

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安保法施行から、もうすぐ2年、自民党と公明党は抑止力がどう高まったのか、政策効果を検証すべし

2018年03月25日 19時26分10秒 | 法律の執行状況
 
1年ぐらい前の記事、安保法施行から1年、安倍首相岸田外相ら全自民党議員は「抑止力が高まったかどうか」を検証して説明すべし
 2015年ガイドライン国内実施安保法、2016年3月29日(火)施行 官報に掲載 2015年日米防衛協力のための指針いわゆるガイドラインを国内実施する安保法の施行......
 

 


1年前の今日が籠池さん証人喚問でした

2018年03月23日 21時18分56秒 | その他
 
[きょうの国会]籠池理事長衆参証人喚問で驚くべき証言続出今後の炎上確実な情勢に、文科法案(奨学金、定数)は順調なペース、小泉法案(JA県中央会対策)が審議入り
 驚くほどいろいろなことがあった一日でしたので、あえて簡潔明瞭にします。【参議院予算委員会 平成29年2017年3月23日(木)】【衆議院予算委員会 平成29年2017年3月23日......
 

 


来週はいよいよ「嵐の年度末週」へ突入、国会嫌いの世耕大臣が衆参で初の経済産業委員会、参・予算委嘱審査全終了、衆・宿題「保険業法案」委員会通過

2018年03月23日 21時03分41秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]宮崎信行、きょねん2017年10月、東京都庁最上階で、宮崎信行撮影。

 予算関連法案というのは、税制を除けばそのほとんどが「歳出法案」。だからといって、歳出カットの大王、財務省による公文書偽造爆弾が年度末国会を大混乱させたというのは、さすがに財務省職員に対して言い過ぎでしょう。今国会冒頭の本会議や第一委員会室で、国会に出たくない趣旨の発言をSNSで発信し、松井孝治慶大教授が呼応した、世耕弘成大臣。衆参ではついにきょう、経済産業委員会が開かれました。参議院での予算の委嘱審査はすべて終わり、来週、年度末最終週を迎えます。野党の参議院議員は少し真面目過ぎる気もしますが。

【衆議院財務金融委員会 平成30年2018年3月23日(金)】

 先の特別国会で、内閣提出法案(閣法)で唯一審議未了閉会中審査として年を越した「保険業法を改正して小規模共済を縮小しながらも5年延長する法案」(195閣法4号)が全会一致で可決すべし、と決まりました。参議院でも可決・成立すれば、4月1日(日)施行となります。私も共済経営者何人か知っていますが、この法案については何も聞いていませんが、ひやひやしているのかもしれません。

 提出から4か月以上経って、審議初日に全会一致、という世界は、私には国会を見るのが楽しくてしょうがないゆえんです。44歳人生楽しんでおります。

 これに先立ち、一般質疑。野党第3会派の我が「無所属の会」からは午前8時50分過ぎに江田憲司さんが登場。20年前の大蔵省・日銀接待疑惑を振り返りました。きょねんの文部科学省で松野博一大臣主導で「総理のご意向文書」の中間報告をとりまとめたことを引き合いに、財務省にも「森友公文書改竄」の中間報告を求めましたが、拒まれました。

 次回は30日(金)。

【衆議院法務委員会 同日】

 「東日本大震災被災者のための法テラス法改正案」(196衆法おそらく8号)を、平口洋委員長(自民党)が起草しました。平口さんは「震災から7年以上経ったが、今後も、原子力損害賠償の裁判があったり、住宅からの立ち退きを迫られたりする」と法テラス臨時措置の延長が必要だとの趣旨を説明しました。全会一致で可決すべし、と決まりました。

 これに先立つ一般質疑では、無所属の会の黒岩宇洋さんが法務委にも太田充・財務省理財局長を引っ張り出して説教しました。

【衆議院外務委員会 同日】

 冒頭、中山泰秀委員長(自民党)が「先日の9日(金)、14日(水)の委員会はやむを得ず開会したが、不本意だった」と語り、野党空回しを、謝罪こそしないものの、遺憾の意を表明して、委員会正常化。

 一般質疑では、岡田克也さんが、河野太郎外相に、今日から発効した米通商301条の鉄鋼アルミ関税について、質問し、「

外相、日本への影響は軽微との認識「日本からの米への輸出は鉄6%、アルミ9・8%」トランプ関税

」との見解で一致しました。

 一般質疑終了後に休憩して、理事が協議。私は3議案が審議入りするという事前の情報を聞いていましたが、与野党は、2議案の審議入りで合意したようです。

 「判読障害者などが発行された著作物を利用するマラケシュ条約の承認案」(196条約1号)と、
 「船舶再資源化の香港国際条約承認案」(196条約2号)が、趣旨説明され、質疑は次回として、散会しました、

【衆議院厚生労働委員会 同日】

 「駐留軍法及び漁臨法5年延長法案」(196閣法14号)が趣旨説明されました。審査は後日。

 これに先立つ一般質疑では、吉田統彦さんが「すでに提出された「健康増進法改正案」(196閣法47号)だが、受動喫煙で、屋外での分煙や子供の怪我の防止で、条例をつくっている先進自治体があるので、参考にすべきだ」と述べました。参の委員会が野党を先に質問させたので、与党の順になるやいなや、加藤勝信大臣が衆に戻り、審議をしました。ここ2週間忘れられた感じがしますが、平成25年度裁量労働調査も大問題です。

【衆議院本会議 同日】

 「日本政策金融公庫の農林水産加工業の臨時融資の5年延長法案」(196閣法15号)が全会一致で可決し、参に送られました。

 「防衛省設置法及び自衛隊法」(196閣法25号)は、共産党などの反対、自民党、公明党と、見えづらいのですが、立憲民主党なども賛成し、可決。参送付。

 「東京の大学定員に上限を設ける、地域における大学振興法案」(196閣法5号)は、共反対、自公立などの賛成多数で可決し、参へ。財界人のとりまとめの段階では批判が続出しましたが、衆は比較的スムーズ。なんだかんだ言っても、財界人よりは、衆議院の方が信頼できるという人が多い、2018年春ではないでしょうか。

 「地域再生法改正案」(196閣法7号)は共反対、自公など賛成多数で可決し、参へ。

 「平成30年度NHK予算承認案」は、全会一致で承認し、参へ。

【参議院第一種常任委員会 同日】

 参・予算委から委嘱された、11委員会に分けた審査は滞りなく終わりました。衆でいう分科会にあたり、与野党とも参での自然成立を避けようという力が働いています。

 そのうち、

【参議院財政金融委員会 同日】

 まず、予算の委嘱審査を2時間コースでやりました。この後、「平成30年度所得税法など改正法案」(196閣法1号)を1時間半コースで審議し、次回に持ち越しました。

【参議院総務委員会 同日】

 公明党の竹谷とし子さんが「都合のため」委員長を自民党の堂故茂さんに代わってもらいました。

 まず2時間コースで委嘱審査。この後、「平成30年度地方税法改正案」(196閣法8号)と「地方交付税法及び特別会計法改正案」(196閣法9号)を2時間コースで審査し、来週に持ち込みました。法案審査では、公文書管理について、橋本行革後と現在において情報公開・公文書管理の所管である総務省に対して、吉川沙織さんが「第54回公文書管理委員会の議事録が見つけられない。なぜなのか。私の質疑時間中に答えてほしい」と迫りました。吉川さんの質疑時間最後に、総務省が答弁を求め「第54回委員会は組織の再編に関する持ち回りの委員会でしたので、議事録が掲載されていませんでした」と平謝り。質疑終了とともに、与党議員がどよめきました。

【参議院内閣委員会 同日】

 予算の委嘱審査がありました。私これまで気づかなかったんですが、内閣委の予算説明では、衆議院事務次長、参議院事務総長、会計検査院長らが並んで概略を述べました。ところで、宮内庁長官はなぜここに出てこないんでしょうか。

 そのあと、内閣府・内閣官房などの所管について、予算の委嘱審査がありました。

 最後に、下述する本会議を終えて付託された「子ども子育て支援法及び特別会計法改正案」(196閣法6号)が松山政司・一億総活躍相から趣旨説明され、散会しました。

【参議院文教科学委員会 同日】

 冒頭、林芳正文部科学大臣が、自民党の赤池誠章参議院議員と、池田佳隆衆議院議員による名古屋市立学校前川前次官総合学習問い合わせ事件について、省としての調査結果を説明。そのあと、委嘱審査になりました。

【参議院経済産業委員会 同日】

 今国会初めて開かれ、世耕弘成大臣が出席。予算の委嘱審査だけで散会しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 予算の委嘱審査だけでしたが、質問順を野党→与党にして、与党質問に入るや否や加藤大臣を衆側に送り出しました。

【参議院法務委員会 同日】
【参議院外交防衛委員会 同日】
【参議院農林水産委員会 同日】
【参議院国土交通委員会 同日】
【参議院環境委員会 同日】

 予算の委嘱審査だけをして、散会しました。

【参議院本会議 同日】

 上り採決法案は無し。

 「子ども子育て支援法改正案」(196閣法6号)が趣旨説明。松山政司一億総活躍相が登壇すると参議院の仲間から拍手参・国対委員長経験者としての人望をうかがわせました。代表質問では、民進党の矢田わか子さんらが「昨年末の2億円の政策パッケージとの関係」などを問いました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 上述の参・経産委同様に、今国会初めて開かれました。世耕大臣が所信表明演説にのぞみ「規制のサンドボックスを設ける」「ITのリカレント教育をする」と省益を代弁。次に、福井照大臣が「公正取引委員会を所管する大臣としてあいさつ」。公正取引委員長と公害等調整委員長が、各々、昨年度の活動を報告しました。次回の開催は未定のまま、そそくさと散会。日切れ法案は絶望か。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会】

 自民党の誇るステイツマン吉野正芳復興大臣から所信を聞き、散会しました。

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外相、日本への影響は軽微との認識「日本からの米への輸出は鉄6%、アルミ9・8%」トランプ関税

2018年03月23日 17時27分53秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]河野太郎外相に質問する岡田克也元外相、2018年3月23日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 岡田克也元外相は、平成30年2018年3月23日(金)の衆議院外務委員会で、河野太郎外相に対して、「トランプ米大統領の通商法301条にもとづく、鉄鋼、アルミの関税25%の日本への影響はづおか。あまり大したことないのではないかと思うが」と問いました。

 河野外相は「日本からの輸出のうち、アメリカへの輸出(が占める割合)は、鉄鋼6・0%、アルミニウムが9・8%だ」として、日本の影響は軽微だとの認識を占めました。河野外相は「これをどう判断するかはいろいろな立場がある」とも述べ、一部業者には大きな影響があるかもしれないと含みを持たせました。

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【改憲発議】自民党案まとまる、集団的自衛権正統化、緊急事態条項で選挙と国会を無期限停止可能に

2018年03月23日 08時45分44秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]自民党本部、東京都千代田区永田町、2年前の2016年5月、筆者・宮崎信行撮影。

 自民党はきのう平成30年2018年3月22日(木)自民党の憲法改正発議案4項目を固めました。細田博之・憲法改正推進本部長に一任しました。

 集団的自衛権を容認した2014年7月1日の解釈改憲を憲法で正統化し、国政選挙を無期限で延長することもできる条文案となりました。

 報道によると、自民党案は、第9条第1項、同第2項を残したうえで、その後に、「第9条の2」を挿入します。

 改憲発議の挿入案は次の通り。

 第9条の2 第1項 前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。

 第2項 自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

 このように、現行政府の憲法解釈である、日本国以外にも、密接に利害関係を有する米国などの存立危機事態や重要影響事態で、国外の戦争にも自衛隊を出せる内容となっています。

 緊急事態条項では、次の文言を挿入する、改憲発議案の自民党案を決めました。

 第64条の2 大地震その他の異常かつ大規模な災害により、衆議院議員の総選挙または参議院議員の通常選挙の適正な実施が困難であると認めるときは、国会は、法律で定めるところにより、各議院の出席議員の3分の2以上の多数で、その任期の特例を定めることができる。

 第73条の2 第1項 大地震その他の異常かつ大規模な災害により、国会による法律の制定を待ついとまがないと認める特別の事情があるときは、内閣は、法律で定めるところにより、国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定することができる。

 第73条の2 第2項 内閣は、前項の政令を制定したときは、法律で定めるところにより、速やかに国会の承認を求めなければならない。

 このように、期限を設けず、選挙や、国会の審議を延長することができる改憲案となっています。

 このような決定が、たいして国民の話題にならないところで進んでいくとは、おそろしいことです。

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参では予算の委嘱審査などで政府与党が道ならし急ぐ、衆では日切れ法案審議とNHK予算

2018年03月22日 18時23分02秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[写真]NHK予算審議のNHK録画中継に映り込んだ筆者・宮崎信行(赤丸=宮崎加筆)、5年前の2013年の3月22日未明のNHK総合テレビ映像を、宮崎信行が撮影。

 来週(火)の佐川さん証人喚問が衆議院予算委員会でも議決。置き石がどかれたためか、日切れ法案がかなり大量に衆議院を通過しました。衆議院の委員会と本会議の採決で、自民党、公明党、立憲民主党以外の起立採決がとても見づらく、確認できません。いずれにせよ、「民進系3党」などというものは、衆参とも永久に存在しえないことは間違いありません。

【衆議院本会議 同日】

 「道路法及び道路財特法改正案」(196閣法3号)が起立多数で可決し、参議院に送られました。

 「出国税特定財源化法案」(196閣法4号)が起立多数で可決し、参送付。

 「公害健康被害補償法延長案」(196閣法16号)。これまでの時限で効力を失うサンセット規定を、「当分の間」に延長する法案。採決の結果、全会一致で可決し、参に送付されました。

 「関税定率法改正案」(196閣法13号)は全会一致で可決し、参に送られました。

【衆議院予算委員会 同日】

 来週3月27日(火)午後2時から「学校法人森友学園にかかる公文書の書き換え問題について」、佐川宣寿さんに証人として出頭してもらうことを、全会一致で議決。この委員会の次回の開催も、27日(火)午後2時からと決まりました。前半国会のピークとなります。

【衆議院総務委員会 平成30年2018年3月22日(木)】

 「平成30年度NHK予算案」。年一回の衆議院分館からの国会中継(録画録音で、今深夜と明深夜テレビ、ラジオで放送)。議案審査の後、採決で全会一致で承認すべきものと決まりました。附帯決議も全会一致で議決。

 NHK会長が交代して採決では従来モードに戻りました。但し、質疑の内容は様変わり。まず、NHKとは関係ない、日本年金機構の水島藤一郎理事長がたびたび呼ばれました。また、NHK記者の過労死も取り上げられました。第45期衆議院の民主党政権交代チルドレンは「坂の上の雲の製作費はどのくらいですか?」「自分の地元が大河ドラマの舞台になることはありますか?」などとNHKに媚びた質問のオンパレードでした。私は非世襲の地方出身の議員が多い方が当然だと思いますが、国会議員として東京に出ることと、何かのコンテストに合格して東京で芸能活動することの境界線が分からないような人も多かったと振り返りました。

【衆議院農林水産委員会 同日】

 「日本政策金融公庫の農林水産業の特例融資の延長法案」(196閣法15号)の法案審査。法律案の正式名称は「196閣法15号」でグーグル検索したり、農林水産省の国会提出法案、衆議院の議案、参議院の今国会情報の議案などをご参照ください。

 午前11時18分ごろに質疑終局。討論はありませんでした。ただちに採決。

 全会一致で「可決すべし」と決まりました。衆議院本会議に上程、上がり法案となりました。次回は未定のまま、散会しました。

【衆議院安全保障委員会 同日】

 「予備自衛官を雇用する企業への給付金を整備する、防衛省設置法及び自衛隊法改正案」(196閣法25号)の法案審査。採決では共など反対、自公立など賛成多数で「可決すべし」としました。討論では共が「2015年日米ガイドラインにより、アメリカが陸海空宇宙に続く、第5の戦場にサイバー空間をしようとしている」と批判しました。質疑では維新の串田誠一さんが「海外では、予備自衛官が人件費節減に使われている」と意外な指摘。小野寺五典大臣は「定員全体に占める割合も少ないし、予備自衛官の定員も大きく割れている。今回の法案で、雇用主への給付を増やして、予備自衛官の充足率を高めたい」と理解を求めました。

 法案採決後に、休憩。

 午後から一般質疑になり、前の外務事務次官の秋葉氏が、米議会の戦時体制委員会で、日本国内に核貯蔵庫をつくるのはやむなし、という趣旨の発言をしたのではないか、との疑惑について。河野太郎外相は「当時米議会から非公開だと言われた」「公式な記録が無いから、それを出す出さないの議論にはならない」と不誠実な答弁を繰り返しました。憤慨します。許しがたい。外務省は明治維新以来「外務省」という組織が続いていますが、広田弘毅少年ら日露戦争を知らない世代が太平洋戦争を引き起こしました。そして太平洋戦争を知らない世代が、外務省貴族として世間の空気を知らないままに、無意識に次の戦争を起こそうとしているような気が、私にはします。午後の一般質疑の後、次の開催は衆議院公報で知らせることにして、散会しました。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】

 「東京の大学定員上限法案」(196閣法5号)と「地域再生法改正案」(196閣法7号)の2本を同時に審査。

 立憲民主党の松平浩一さんは、「東京の大学の定員を規制することは、憲法の学問の自由、大学の自治、平等権、学生の居住移転の自由をおびやかすのではないか」と指摘しました。自民党は、ここでも、加藤鮎子さんが質問していました。討論では、共産党の宮本岳志さんが「東京の大学定員の上限を設ける地方創生は、対症療法に過ぎない」と批判しました。

 採決の結果、2つの法案とも、共など反対、自公立など賛成多数で可決すべしと決まりました。両方とも、附帯決議がつきました。

【衆議院消費者問題特別委員会 同日】

 福井照大臣の所信表明がありました。

 ●参議院経済産業委員会はきょうもありませんでした。参議院第一種常任員会定例日ですが、参議院内閣委員会、総務委員会、外交防衛委員会、文教科学委員会、経済産業委員会はありませんでした。

【参議院財政金融委員会 同日】

 「平成30年度所得税法など改正案」(196閣法1号)。日切れ法案の審査、参議院では第1号となります。きょうは一巡して散会しました。渡辺喜美さんの指名で、日銀の若田部昌澄副総裁が初登場しました。

【参議院法務委員会 同日】

 理事会が5分前後延びたようです。

 大臣所信に対する一般質疑。

 この委員会の自民党は、中西健治さん(元みんなの党)や山田宏さん(元新進党)など途中入党が多いようです。共産党の仁比聡平さんが「上川陽子大臣は初代公文書担当大臣だ」と話を振りましたが、上川法相・秘密保護法担当相から森友公文書改竄について前向きな答弁はありませんでした。仁比さんが「財務省は検察の捜査を盾にして隠ぺいしようとしている」と述べると、財務省の今枝宗一郎政務官は「大阪地検から文書の公開を控えてほしいと求められたことは無い」と正直に答弁しました。政府参考人は「書き換え前の文書は検察から入手してデジタルホレンジックした」と説明しました。この「デジタルホレンジック」ですが、同時間帯に、上述の衆・総務委で日本年金機構も「IBMにデジタルホレンジックしてもらった」と答弁。知らなかった横文字ですが、公文書管理で今後使えそうな言葉だと思いました。日切れ法案がありますが、一般質疑だけで散会しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑があり、散会しました。
 
【参議院農林水産委員会 同日】

 一般質疑がありました。この委員会でも、学校法人加計学園獣医学部特区(今治市)について、公文書の扱いに疑念が生じています。

【参議院国土交通委員会 同日】

 一般質疑がありました。希望の会(自由・社民)の青木愛さんも、航空局の森友関与についてただし、野党6党協調に歩みを合わせました。

【参議院環境委員会 同日】

 一般質疑があり、散会しました。

【衆議院災害対策に関する特別委員会】

 まず、14日の豪雪被害の委員派遣の報告を、委員長がしました。

 この後、小此木八郎防災担当大臣の所信表明。これに対する質疑は後日として、次回は未定のまま、散会しました。

【参議院政府開発援助等に関する特別委員会 同日】

 予算委員会で審議している「平成30年度予算案」について、この委員会の所管事項について委嘱審査を受けました。そこで、河野太郎外相らに対する質疑。散会。

【参議院消費者問題に関する特別委員会 同日】

 まず、福井照消費者相が所信表明。これに対する質疑は後日に先送りになりました。

 この後、予算案の委嘱審査。民進党の愛知県選出で、愛教組(日教組愛知県支部)の斎藤嘉隆さんが質疑。斎藤さんが委員長をつとめる経済産業委員会が開かれていないから、斎藤さんが遊んでいるのではないかと思っている向きもいるかもしれませんが、野党6党PTに参加したり、特別委員会で質問したり熱心に活動しています。斎藤さんは、詐欺商法が、民法18歳成年法案(196閣法55号)で、増えるのではないかとの懸念を示しました。委嘱審査だけで散会しました。

【参議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 吉野正芳復興大臣が所信表明。野党時代に、与党民主党の復興対策を、「遅い、心が無い!」と絶叫していた浜田昌良復興副大臣があいさつ。かなり長期間やっています。東北との関係はありませんが、あれだけ民主党を批判していただけに、浜田復興副大臣は信頼されているのだろうと思います。大臣所信に対する一般質疑は後日となりました。

 平成30年度予算案に関する委嘱審査。民進党の桜井充さん(宮城県)は、「低利融資を受けた人のリスケ(返済条件の柔軟な見直し)はどのくらいあるか」と問い、「今後深刻な話になる」との見通しを示しました。熊本県出身の藤末健三さんは「熊本城の復旧」について質問しました。この後、2月22日と23日の委員派遣について、田名部匡代さんが報告し「ここで営農を続けたいとする笑顔をが印象に残った」と会った人の感想を述べました。散会。

【参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会 同日】

 まず、福井照北方・沖縄相の所信表明。河野太郎外相らもあいさつし、外務省は退席しました。

 予算の委嘱審査。自民党は今井絵理子さんが質問。沖縄の風の糸数慶子さんは、福井大臣の沖縄初訪問時の記者の囲み取材で回答について、読み上げるよう求めました。福井大臣は「私は現場の人間だが、普天間第二小学校に来て、実際に見て、驚いた」と話し、十分な配慮をすることを確約しました。

 委嘱審査終了後に、自民党の石井正弘さんが、委員派遣の報告をしました。視察で話をうかがった人が最近他界したようで「ご冥福をお祈りします」と結びました。

【衆議院議院運営委員会 同日】

 非公開で行われました。

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(C)2018年、宮崎信行。

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