[写真]安住淳・立憲民主党国会対策委員長、先々週9月19日、宮崎信行撮影。
●第200臨時会からの安住淳国対委員長「自民党が一番嫌がる人」と枝野代表
安住淳さんを立憲民主党の第2代国会対策委員長に充てたことについて、
枝野幸男代表は、
「野党の国対委員長は自民党が一番嫌がる人がやるのが基本的な考え方で、野党全体を見渡しても自民党が嫌がるのは安住さんだと衆目が一致している」
と冗談を交えながら起用の理由を語りました。
きょう、30日(月)の月例記者会見で語りました。今週金曜日(令和元年10月4日)から第200臨時会が始まります。あす1日(火)には、午前8時50分から衆議院で、午後1時から参議院で閉会中審査。議題は「令和元年台風13号、15号、17号の被害に関する政府報告とそれに対する質疑」となります。
[写真]第200臨時会で、天皇陛下(徳仁さま)が開会式の際に使う中央玄関、きょう2019年9月30日、宮崎信行撮影。
この中で、台風15号の千葉県知事や、県内自治体、東京電力、安倍晋三首相が内閣改造をしたことについて不満がたまっています。
●千葉県台風15号「初動遅れた」
枝野さんは「結果的に初動が遅れたことは否定できない」と断定。「政府においてはその認識において検証すべきだ」と語り、首相に忖度した言い訳がましい検証をしないよう、内閣府防災担当などに求めました。
(参考) ところで、記者会見の司会をする、阿久津幸彦役員室長が元内閣府防災担当政務官の経験を踏まえて、
2019年9月1日付でビジネスインサイダージャパンに書いた記事。
「居住地で避難所支援に格差。「防災復興省」設立で被災自治体の負担と格差解消を」。
台風15号の8日前の記事となりましたが、館山市、鋸南町、南房総市、千葉県庁などに負担が集中し、情報の集約が遅れた今回の事例の参考になる記事です。イタリアの事例にも言及。よければお読みください。
記者会見に戻ります。
●雑木林の保全機能欠如は深刻だ
枝野さんは、房総半島のスギの倒木が電線にひっかかったことについて、
「林業としてやっていたところよりも、雑木林として全く手を入れていなかったところが大きな影響を与えたのではないか」
として、山林の保全機能が深刻な状態に陥っており、議論が必要だと示唆。
●送電網が弱まっており、営利企業の東京電力ではなく公共財として整備する将来像
枝野経済産業大臣時代に役所で検討されており、自民党政権下で連続的に法制化された発送電分離。3週間にわたり、東京電力の子会社が停電を解消できず、牛の搾乳や養鶏などを営む酪農業が廃業に追い込まれたことについて、
「送電網が実態として弱まっている」とし「発送電分離はやるべきだ。営利企業の電力会社がコストを削減するモチベーションが働くのはやむを得ない」と同情しながらも、「送電網は公共財として整備すべきだ」との将来像を示しました。
[写真]記者会見する枝野幸男代表、きょう2019年9月30日、宮崎信行撮影。
●勇退の辻元清美前国対委員長「有権者のイメージと違って気配りの人だ」
枝野代表は、勇退した辻元清美前国対委員長について「有権者のイメージと違って気配りの人だ」とし、「2年間、本当によくがんばってくれた。国対の仕事は本当に疲弊する仕事だ。自分自身は予算委員会理事の仕事はあるが、国対正副委員長や議院運営委員会理事の経験がないが、横から見て、こんなに大変な仕事だと思わなかった。辻元さん本人からも他の仕事をしたいとの申し出があった」とし、幹事長代行兼団体交流委員長としての活躍に期待しました。