【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【辺野古】体制側の40代男性警備員がダンプカーにはねられ死亡、もみあいの左翼とみられる70代女性も重傷

2024年06月28日 17時26分44秒 | 国際
[写真]大浦湾・辺野古がある名護市役所を訪れた筆者。

 報道によると、きょう1996年の「橋本・モンデール合意」にもとづき米海兵隊普天間飛行場の「代替施設」として地盤の建設が進む「辺野古新基地」の抗議運動の70代の左翼とみられる女性が、40代の体制側の男性警備員ともみ合った際に、ダンプカーにはねられました。警備員が死亡し、女性は重傷。

 令和6年6月16日の沖縄県議選では、自民党公認候補が全員当選。2期目の玉城デニー知事を支える「オール沖縄」は議席を減らしました。

 民主主義世論の逆風とあわせて、沖縄少女暴行事件以降の沖縄の反基地運動に関する転換点となりそうです。



【法案】「風俗営業法改正案」提出も視野に、松村祥史国家公安委員長が悪質ホストクラブを視察

2024年06月26日 23時08分06秒 | 【法案】今後提出される法案
[写真]松村祥史国家公安委員長、内閣府大臣室で、ことし1月、宮崎信行撮影。

 報道によると、松村祥史・国家公安委員長は警察庁幹部らと東京・歌舞伎町を視察し、悪質ホストクラブによる元女性客の性的搾取を防止するため、「風俗営業法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)」の改正法案を検討する考えを示しました。

 きょねん10月の臨時国会序盤の塩村あやか参議院内閣委員(東京選挙区選出)の一般質疑をきっかけに警察庁・消費者庁が行政指導を強めたほか、立憲民主党は同月中に法案を作成していました。

 現行の風営法では、パチンコ屋、いわゆるデリヘル、いわゆるテレクラには、営業停止を命令できます.。

 が、

 1号営業(いわゆるキャバクラなど接待を伴う飲食店等)
 2号営業(その中でも照明が10ルクス以下と暗い飲食店等)
 3号営業(その中でも5平方メートル以下の他の客から見渡しにくい客室がある飲食店等)
 ーーに対する営業停止命令は規定されていません。


[写真]ホストクラブの看板の傍をパトロールする警視庁の車両、宮崎信行撮影。

 松村大臣の指摘は、悪質ホストクラブにも営業停止をできるよう検討することなどが項目となりそうです。

 同法は、超党派の議員立法「ダンスホール規制解禁法」で、警察官僚が定義を細かくして警察の裁量が強まったいきさつもあることから慎重なプロセスが求められます。

 9月の自民党総裁選に前後した内閣改造または組閣で大臣が交代することが予想されます。

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【選挙】候補者が埋没して見えないとの声、襷をしない真意は

2024年06月25日 21時32分44秒 | 大縄跳びの内側から
 都知事選で、商店街を練り歩いた新人候補者(前参議院議員)が埋没してしまい、姿が見えなかったとの声が、現地や事後のSNSで上がっています。

 公職選挙法143条で、候補者は「たすき、胸章及び腕章の類」を使えるとしています。逆に、「アドバルーン、ネオン・サイン又は電光による表示、スライドその他の方法による映写等の類」は日本の選挙では使えないことになっています。

 私はよく、武士道にたとえるので、分かりにくいと苦情を受けていますが、現職にきりかかるチャレンジャーは、武士道では、先に名乗ることになっています。

 新人は自分が知名度があると思って、たすき(襷、タスキ)をしないと見られます。真意はまだ取材していません。

 が、選挙事務所・議員会館にアシッドアタック、刃物、爆弾などを使った殺害を予告するファクスが届き、警視庁が警戒を強めています。

 そのため、私服警官などが多く、また東京は立憲民主党の地方議員の割合が多い傾向があり、ボランティア・スタッフの男性の割合が多く、女性の候補が埋没して見えないまま、練り歩きで通り過ぎて行ってしまったと、商店主からの声も出ていました。



 やはり、陣営の人数が多くなればなるほど、たすきを使って、あの人が候補者だ、あの人がこの運動の神輿だということを明示するのが基本だと考えます。新人が自分は知名度があるからタスキをいらないと考えているのだったら、うぬぼれです。


[画像]たすきを使った選挙運動の例。

 以上です。
 

第213回通常国会が閉会、七夕都知事選、9月の自公立党首選に関心

2024年06月23日 19時34分15秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]平和の礎からおよそ4キロメートルの距離にある「ひめゆりの塔」に立つ筆者、沖縄・糸満市。

 第213回通常国会は、令和6年1月26日(金)から6月23日(日)までの会期を終え、きょう閉会しました。沖縄慰霊の日となりました。両陛下は英国へ。都知事選が7月7日投開票を迎えます。

 召集野党の議員の支持者が「大臣全員の決裁だ」と質問主意書に対する答弁書を持て話過ぎるのはいかがなものかと思いますが、今国会では「政府は8月15日を終戦記念日と定めていない」との答弁。再質問に「終戦日を巡り様々な議論がある」との再答弁書が閣議決定されました。きょうの沖縄を見ても分かる通り、8月15日正午を終戦とするのは、日韓のみの一面的な地政学であり、島国日本ではたとえ製造業の均質化を妨げても、多面的な認識で個々人が生きてほしいと考えます。

 今国会では、岸田文雄さんの人を食った性格が表面化しました。「宏池会(岸田派)」を解散し、全国町村会館西館のオフィスが閉鎖されました。

 旧統一教会の家庭観の自民党への浸食は深刻で、離婚後共同親権の改正民法で「離婚禁止法」ともいえる家族法の戦後初の抜本改正を成し遂げつつも、経団連から提言された「選択的夫婦別姓」が具現化するのはかなり遠そうです。

 食料・農業・農村基本法の改正法では、自民党が農業者の所得が向上したと答弁する中、立憲・国民が、農地に着目した食料安全保障を訴えるなどすれ違いが続きました。自民党は来年夏の参院選で、JA全中事務局出身の現職から、「北海道最大の民間企業だ」と揶揄される「ホクレン」の幹部を公認することを既に内定しました。

 政治改革をめぐっては、維新が「旧文通費改革」を持ち出して、政治資金規正法の改正論議と歳費法改正論議が並行して混乱しました。平成6年改正法の「公開と国民の監視」の趣旨から、確認書による特捜部や第三者機関への丸投げへと歴史的転換点を迎えました。

 能登半島地震の補正予算は検討すらされず、壊れた建物の雑損控除の確定申告を1年前倒しにするという対象者が限られた税制改正法が成立しました。安住淳・国対委員長が元財務大臣であることから、野党国対にも「ザイム真理教」がいまだにこびりついている証左であり、野党議員として言語道断の振る舞いです。

 「骨太の方針」は先週末に閣議決定されましたので、今後の政局は来月7日の東京都・鹿児島県知事選の結果に移ります。その後、政策面での論争はとくになく、きょねんの「4か月間の夏休み」に続き、ことしも「2か月余りの夏休み」となりそうです。

 9月末に、自民党総裁、公明党代表、立憲民主党代表のトリプル選を迎えます。このうち、西暦下一桁が偶数の年の秋に開かれる公明党大会が、池田大作名誉会長の逝去による国政選挙態勢の持続のために延期される公算が高まっています。

 さて、お江戸では都知事選でにぎやかだという、究極の一極集中がなされています。新聞広告の公費負担を受領しながら、広告を出さないと現金が残ることが多数の再立候補者のねらいでしょう。

 立憲民主党を離党した前参議院議員の蓮舫候補のきょうの街頭演説会は、およそ2000人の聴衆が集まりました。2012年末の政権再交代以降の12年間、海江田万里・岡田克也・枝野幸男・泉健太各代表の街頭演説会の聴衆は、中央値で50人未満でした。一貫して取材し続ける私は、この秘密を初めて読者に公開します。現職も最有力新人とも女性という直接大統領制の選挙なので、関心が集まっているのでしょう。

[写真]蓮舫候補(最も右端の白いジャケットの人物)の街頭演説会に集まったおよそ2000人の聴衆、JR総武線の錦糸町駅前(墨田区)、きょう2024年6月23日、宮崎信行撮影。

[写真]予想以上のペースでビラがはけてしまい、選挙カー(候補者は確認団体車)からビラを補給してもらう、滝沢やすこ江戸川区議(平井地区は新・東京14区)ら=同。

 和歌山県や宮崎県の関係者から聞かれて困惑したことがありますが、「江戸っ子」という言葉は気を付けてください、封印した方がいいでしょう。錦糸町は、江戸城天守閣が焼失した明暦の大火の直後に、隅田・荒川に幕府が「両国橋」を解禁して錦糸町もお江戸になりました。しかし、武蔵のまま明治維新を迎えた新宿、池袋など「山手線」沿線の方が地価がはるかに高く、東京の格差の象徴で、会話のタブーです。そもそも、祖父母、父母、本人が江戸生まれで「江戸っ子」で、千代田区神田のビルオーナーぐらいなものです。

 そのお江戸・錦糸町での街頭演説で、蓮舫さんの演説で最も拍手が上がったのは「東京の光と影の、影に光をあてたい」との言葉でした。「不合理な慣習や制度で困っている女性を応援する施策を進めます」との文言が入った政策ビラははけてしまい、江戸川区議の滝沢やすこさん(事務所がある江戸川区平井地区は、旧東京16区から新・東京14区に移行)は、確認団体車で、菊田まきこさん、吉良よしこさん、酒井なつみさんに囲まれて蓮舫候補が演説するさなかに、選挙カーを開けてもらい、ビラを補給していました。

 およそ2000人が集まっても、地域の利権が複雑な東京では現職・小池ゆり子さんがかなり有力だと思います。自民党関係の屋内演説会で法被を着て最前列を占拠する異様な民間団体「江戸消防保存会」との写真も「X」(旧・ツイッター)にあげて威圧しています。このほか、石丸伸二候補と田母神俊雄候補も追い上げています。清水国明候補は遅れをとっています。

 地方議員選と違い、選挙カーが自宅周辺に来た人も稀でしょうし、電話作戦は週明け火曜日ごろ方始まるようです。23区だけど武蔵の地域では、9候補程度しか公営掲示板にポスターがありません。

 きょうの演説会では塩村あやか参議院議員が「蓮舫さんの演説を前にも聞いた人」に手を挙げてもらったところ、前列でも3割程度でした。塩村さんは会場ごとに演説を変えているとアピールしましたが、1991年の都知事選で当初最有力の磯村尚徳さんもテレビの習慣から違う演説をしなければならないとの思い込みを実践してしまい公約のブレが生じてことも落選の原因だったとされています。1995年の都知事選は、警視庁・神奈川県警の大失態である地下鉄サリン事件の翌月という暗い世相で施行され、投票日数日前に公営掲示板で「青島は都政から隠し事をなくします。このポスターを張るのことに協力してください」とした青島幸男・元参議院議員が当選しました。都心で見たと思いますが、青島ポスターを見た私は希少だったとも他人から言われました。

 森ビルによる六本木六丁目再開発の後に、小泉政権が制定した都市再生特措法の六本木(正確には赤坂9丁目)の三井不動産の旧防衛庁払い下げから始まった三井不動産の乱開発。これにストップをかけることが未来にとって最も大事です。

 が、蓮舫さんのいう東京の光と影の影に光をあてるのが、野党が結集すべき軸です。上京したあなたの娘は、東京の風俗で働いているかもしれない。アベノミクス量的金融緩和で生じた著しい経済格差を多面的にみながら、まずは税金の直接投入で、ゆがみをとるしかありません。

 もう、自民幹事長・公明代表の「安定の自公政権か、混乱の立憲共産党か」という実在しない法人名で一面的に騙される日本人は卒業してください。

 以上です。

岡田憲治さんは5年間で退く、衆議院事務総長に築山信彦さん

2024年06月21日 23時01分45秒 | 国会人事
[写真]きょうで勇退した岡田憲治・前衆議院事務総長、きょねん2023年10月20日、宮崎信行撮影。

 衆議院はきょう令和6年2024年6月21日の本会議で、岡田憲治さんの事務総長辞任を了承。事務総長に築山信彦さんの就任を全会一致による選挙省略で選びました。

  岡田前事務総長は5年間で勇退となりました。

 築山新事務総長は、委員部長、事務次長を歴任。4代連続で東京大学法学部卒の事務総長となります。

 以上です。

都知事選で前回65万票の山本太郎・れいわ新選組代表「党は静観」でも友情支援に含み、東京14区立憲・れいわ一本化後の共産、国民の新人擁立に不快感

2024年06月21日 22時49分02秒 | その他の選挙
 れいわ新選組の山本太郎代表=写真はおととし2022年11月に宮崎信行撮影=は、きょう令和6年2024年6月21日の記者会見で、前日から始まった東京都知事選での無所属新人・蓮舫候補への応援について「党として先日静観すると発表した」とし友情支援については「今の時点でそれを考えられないと思います」とし、含みを残しました。

 昨日から始まった東京都知事選には3選をめざす現職の小池ゆり子候補、新人の蓮舫、石丸伸二、田母神俊雄、清水国明各候補らが出馬しています。

 山本さんは5年前の参院選で舩後康彦、木村英子両議員より多く得票しつつ落選し、4年前の都知事選に出馬し、65万票余を獲得しました。筆者が仮に投票率が全く同じ55%だと仮定すると、現職の小池ゆり子さんと蓮舫さんの差がそれに近いとする告示前の調査があると指摘したことに答えました。

 山本さんは「これまで立憲民主党さんとの約束はほとんど反故にされちゃってるので空手形は受け取りづらく(蓮舫さんを友情支援しても)バーターにならない」と語りました。

 また、東京14区(江戸川区平井地区や墨田区)で現職の松島みどりさんに挑むれいわの現職・くしぶち万里さんと、東京29区(荒川区と足立区西部)で現職の公明党・岡本みつなりさんに挑む立憲の元職・木村たけつかさんがバーターでの候補者調整ができた後に、東京14区に共産、国民が新人を立てたことについて山本代表は「櫛渕万里が新しい戦力として選んだ場所ですけれども、立憲は出ていないということですよね、国民民主党と共産党なんで、ここはもう別会社ですから、そこに対して何かしらやれることは限られている。基本的にはもうどこの選挙区も乱立でしょう」と述べました。具体策はあげませんでしたが、他の小選挙区で共産、国民が擁立した選挙区に、れいわの新人を立ててけん制したいとのファイティングポーズをみせました。

 共同代表の立場で同席していたくしぶちさんは「今、代表には、東京14区くしぶち守るぞ、と言ってほしかったんですけど、他にも立てるぞというのが考えだと思う」とし共産、国民新人の立候補表明は「寝耳に水だった」としました。そのうえで「もうできるだけとにかく自分の力を最大限広げていくっていうことはその覚悟で戦えていきたいと思いますし、いろいろお話も地元ではさせていただいてます。やっぱりいい形で同自民党を倒すのか、これだけ裏金の問題や国民不信政治不信が、国民の中に広がっている状況は地元で感じています」と述べました。

 以上です。

【第50回衆院選】泉健太・立憲民主党代表、日本維新の会との候補者一本化は難しいとの認識「ミッション型内閣」を念頭に「我々と中途半端な姿勢の党を待ち続けるわけにはいかない」と強気

2024年06月21日 22時20分21秒 | 新・立憲民主党2020年9月15日結党
 立憲民主党の泉健太代表は、次の第50回衆院選のおよそ半数以上で、「自・立・維」の3つ巴となる見通しになったことで、日本維新の会との候補者調整による一本化を断念する考えです。

 きょう令和6年2024年6月21日(金)の定例記者会見の前日の内閣不信任決議の採決で、日本維新の会、国民民主党が立憲と統一した行動をしました。各々「調査研究広報滞在費の歳費法改正」と「揮発油税法のトリガー条項凍結解除」で自民党との岸田文雄首相・木原誠二幹事長代理に修正協議の梯子を外されたことへの意趣返しとみられます。

 泉さんは立・維の競合が150選挙区を超えて一本化が不可能となった現状も念頭に「立憲民主党が、まず自民党に代わる新しい政権を作る。そこに向かって今、全国で活動を展開しています。そして私自身ももしかしたら連立内閣かもしれないから、ミッション型内閣として、各政党と準備しなければいけないのじゃないかという問いかけをしています。それにどう応じるかなと思うんですね。結局、(自民第一党か立憲第一党かの選挙結果の)両にらみでいきますよという姿勢なのか、それはもうまさに各党の判断だと思うんですね」としました。

 岸田文雄首相が解散を見送ったことから、ことし9月から来年10月までに選挙の日程の選択肢が広がりましたが、「それは我々と中途半端な姿勢であれば、そこをずっと待ち続けるっていうわけにはいかない」として、党の体制強化を図ることを優先するとしました。

 泉さんは、9月の代表選の態度を記者から問われ、党選管(吉川さおり委員長)が日程を決定してからだと煙に巻きました。

 以上です。

微妙な空気・白けたムードで岸田文雄・木原誠二「野党はしご外し」国会閉幕、「風力発電法案」は参議院で継続審査へ

2024年06月21日 21時34分04秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]岸田文雄首相、林芳正、村井英樹正副官房長官、浜田靖一、佐藤茂樹自公国対委員長の閉会の挨拶を受けた、立憲民主党の泉健太代表・岡田克也幹事長・安住淳国対委員長、きょう2024年6月23日、国会内で、宮崎信行撮影。

 第213回通常国会は、日曜日(令和6年2024年6月23日)に閉会します。

 自民党代議士会も立憲控室への岸田文雄さんの挨拶も、微妙な空気・白けたムードが漂いましたが、岸田さんは全く意に介していないようすでした。
 
 閉会後、岸田文雄首相、林芳正、村井英樹正副官房長官、浜田靖一、佐藤茂樹自公国対委員長が立憲民主党の控室を訪れると、午後6時からの記者会見で発表の電力・ガス料金の一部事前報道を念頭に、泉健太代表が前日の党首討論で指摘したエネルギー補助金を実現するよう求めると、緊迫した雰囲気に、林長官が総理よりワンテンポ早く後ずさりして退散のそぶりをみせると、首相は表情一つ変えずに再度礼をして次の部屋に向かいました。

 国民民主党は「揮発油税法のトリガー条項凍結解除」で、日本維新の会は「政治資金規正法とあわせた調査研究広報滞在費の歳費法の改正」で、岸田首相・木原誠二実務者コンビに騙されはしごを外されて、代表の党内への求心力が下がると同時に、次の第50回衆院選後の自公過半数割れでの維新、国民を取り込んだ連立の構想が漂流しました。

 今国会は「離婚後共同親権の改正民法」が成立。戦後初めて「離婚5条件」が一つ削除され、先取特権で子の養育費の順位が上がりました。安倍晋三さんの旧統一教会被害者(元信者)による暗殺から大きく動いた今の政治ですが、針小棒大ですが弟子である柴山昌彦議員らの「統一教会の家族観」を民法に反映させる立法プロセスが進行したとみるのが今国会の歴史的な俯瞰です。会期中に経団連が提案した「選択的夫婦別姓」の法制化も難航することが予想されます。YouTubeと文字媒体によるネット言論で雨後の筍のように誕生するインフルエンサーたちも「家父長制は昭和の家族観」と切って捨てるのではなく、徳川幕府と朝廷で相続法制が違ったことなど、社会学・法学・そして何より経済学として家族法・相続法の制定過程を勉強する時期だと考えます。

 事実上の最終日となったきょうは、衆議院を全会一致で通過しながら、参議院で追加提出の「日本版DBS法」を優先したために内閣委員会で審議入りできなかった「洋上風力発電推進法の改正案」(213閣法53号)を参議院で継続審議にすることに決めました。

【衆議院本会議 令和6年2024年6月21日(金)】
 まず、委員会で有識者の参考人のオンライン出席を可能とする「衆議院規則の改定」が山口俊一議院運営委員長から提案され、議決しました。額賀福志郎議長が、岡田憲司事務総長の辞任を発表。岡田さんが向かって左側から議場を退室し、築山信彦事務次長が議長の隣にすわりました。そして、築山さんが事務総長に選ばれました。

【参議院本会議】
 総務省行政評価局(旧・総務庁行政監察局)の年次報告に対する質疑がありました。公明党の四国のベテラン山本博司さんの「半島や離島の持続可能性を高めるための取り組み」の問いに、斉藤鉄夫国土交通大臣は「能登半島地震では、地理的特性も背景としてインフラの大規模損壊によるライフラインの寸断途絶などを甚大な被害が生じました」とし「離島も四方を海などに囲まれており、これら半島離島地域は全国を上回る人口減少、高齢化により、地場地域産業の低迷、コミュニティ機能の低下などの課題に直面しております」としました。そのうえで半島振興法が今年度末に10年に1度の改正時期を迎えることから「議員立法ではありますが、国土交通省としましても、現在、国土審議会において、今後の方向性に関する議論を重ねているところでございます。能登半島地震での教訓も踏まえて、引き続き検討を進めてまいります」としました。具体策として「先端テクノロジーの積極的な活用が期待されます。このたびの地震におきましても、石川県能登町では、ドローンを活用して車で配送困難な高齢者施設に食品日用品などを輸送する取り組みが行われました」としスマートアイランドの取り組みを紹介しました。総務省行政評価局は地方支分支局を持つ強みがあるので、半島、離島での情報収集に今後も期待したいところです。

 この後、上述の通り「洋上風力発電整備法改正案」(213閣法53号)が継続調査にすることが決まりました。

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政治資金規正法後の内閣不信任否決で立憲代表「自民党支持者のみなさん裏金もらったらスマホでさらして」自民・幹事長代理(茂木派)「野党は廃止ばかり言って実効性がない主張だった」

2024年06月20日 17時35分08秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]「殲滅思想があるから、安倍晋三首相・スガ官房長官はこういう選挙のやり方はやめるべきだ」と筆者が強く主張する題材にしてきた2019年7月4日の参院選宮城選挙区(新・定数1)愛知治郎候補(僅差で落選)の街頭演説会、この数日後に愛知後援会会長が甘利明選対委員長(当時)から100万円の裏金を受け取っていたと最近インタビューに答えた。

 泉健太代表は裏金を受け取ったらスマホでさらすことを国民に求めました。竹下派(茂木派)で第1次岸田内閣で初入閣した西銘恒三郎幹事長代理は「野党は禁止ばかりだ」とふてくされ、党内の「非・裏金派閥」が実は、安倍派の衰退を喜んでいる現状を表に出しました。

 東京都知事選が告示され、3選をめざす小池ゆり子さん、新人の蓮舫さん、同・石丸伸二さんら50名以上が立候補し、49番以降の候補者は公営掲示板にクリアフォルダーで付け足す方針を都選管が決めました。来月7日投票。鹿児島県知事も、現職に対し女性県議らが立ち保守分裂となりました。

 露のプーチン大統領は、北朝鮮と「露朝同盟」にも見える条約を交わして、抗日戦争以来となり、北方領土と拉致問題がある国同士が手を結ぶことになりました。プ大統領はベトナム北部に飛び、露越友好も演出。越の反中感情を利用しつつ、上海協力機構・BRICSと距離をおいたプ政権。米は「価値観を共有しない先制主義だ」(バイデン大統領)としています。

【衆議院本会議 きょう令和6年2024年6月20日(木)】
 午前11時頃に「岸田内閣不信任決議案」が提出され、午後2時から開議しました。
 趣旨弁明に立った泉代表はきのうに引き続き「企業・団体献金・パーティー廃止」には言及しませんでした。なぜか同党内の機構間の資金繰りの相談・調整をしている筆者としては安心しました。
 そのかわり泉さんは「自民党支持者の皆さん、後援会幹部の皆さん、自治体議員の皆さん、もしあなたが党幹部から政策活動費を受けたときはぜひスマホで撮影をして告発してください」と呼びかけました。
 筆者は、5年前の2019年7月4日の仙台での愛知治郎候補(僅差で落選)の演説会を引き合いに「安倍・スガ殲滅思想」を最大の問題だとしてきました。この数日後に、後援会長が甘利明選対委員長(当時)から100万円を受け取ったと証言しました。
 仮に貰えば、5年半後も、11年半後も「またもらえるかな」と不平不満を言わないのが人間です。愛知さんは落選したから5年後に出てきましたが、2013年の参院選でもらった人も11年経って、島根・長崎の小選挙区は2人しかたたないのに、定数が同じ東京都知事選は50人以上立候補する「資本主義と民主主義の東京一極集中」を見て、これからはスマホで告発していきましょう。
 今回の政治資金規正法改正は、(1)パー券公開基準引き下げで民間企業に負担を強いる(2)確認書の新設で東京地検に判断を投げやすくなる(3)附則により第三者機関に投げるーーの立法府からの丸投げ法律です。が、平成6年の法律が「公開して国民の不断の監視を受ける」との趣旨が、いつも見ている私のような有権者はほとんどいませんから、公明党のアイディアである「確認書」新設だけでもマシなような気がします。
 反対討論に立った西銘幹事長代理は「各党の提案も受け入れて修正を加え、幅広い賛同を得た上で、成立をさせました。実効性を無視して、厳しい、厳しい、厳しい、廃止、廃止、廃止といった聞こえのよい看板ばかりを掲げ、将来に対し無責任な野党の皆さんと覚悟も中身も全く違うのであります」と語りました。安倍派・二階派に特捜部が乗り込んだ後に召集された今通常国会で、岸田内閣の支持率は2%程度しか下がっていません。まさに「黄金の3年間」で、役所もそれを分かって「離婚後共同親権法」などの新法を積極的に提出しました。岸田さんもそれを分かってのらりくらり運営し、茂木派の議員も安倍派がつぶれてほくそえんでいる。こういう構図です。安倍さんの命日である7月8日に、高市早苗さんが政策本を出版することもきょう発表され、英総選挙の極端な振り子、米大統領選の資金力ある候補しか出られない現状とともに、資本主義と民主主義の漂流に日本も飲み込まれている現状だといえそうです。

 で、採決は、投票総数455,賛成167、反対288で、否決されました。散会。

●衆議院憲法審査会は開催されませんでした。
●参議院はありません。「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に関する海域の利用の促進に関する法律の改正案」(213閣法53号)は審議未了で、継続調査とする会期末処理が行われる公算が高まっています。また奇遇ですが、きょう、秋本真利衆議院議員が東京拘置所から保釈されました。

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【掲載のお知らせ】「週刊アサヒ芸能」2024年6月27日号に当ニュースサイト主宰の政治ジャーナリスト・宮崎信行のコメントが掲載されています

2024年06月19日 18時40分49秒 | 宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki
 当ニュースサイト主宰の政治ジャーナリスト、宮崎信行のコメントが、きのうごろ発売の「週刊アサヒ芸能」2024年6月27日号(徳間書店)の32ページ付近から掲載されています。

 

泉健太「解散求める」馬場「総辞職求める」田村「経団連会長も」岸田「明日の憲法審開いて」の党首討論を前に、改正政治資金規正法「確認書作成」成立する

2024年06月19日 18時02分50秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
 150日間ミスは5つ未満でしたが一つミスがありがありました。「海洋再生可能エネルギー法改正案」(213閣法53号)は衆議院で全会一致で可決し、参議院に送られていましたが、今国会で成立しない見込みとなりました。閣法成立率100%は崩れそうです。

 改正政治資金規正法が成立。党首討論では、泉立憲代表が「解散」、馬場維新代表が「総辞職」を求めました。首相は「明日の憲法審査会を開いてほしい」と中長期的には支離滅裂な発言。十倉・経団連会長(博覧会協会会長)が明示した「選択的夫婦別姓」を泉さんと田村共産委員長が働きかけ「虎に翼・保守分裂」を求める異例の構図となりました。馬場さんは「平場である自民党議員も総理に不満を述べている」と語りました。

 蛇足ですが、立憲民主党内の各機構間の資金繰りの相談に乗っていたので、代表が「企業・団体献金全廃解散をしましょう」と言い出さないか心底心配していましたが、杞憂でした。

【参議院事務総長室 きょう令和6年2024年6月19日(水)】
 維新がきのう単独提出した「岸田総理大臣問責決議案」を本会議に上程しなかったとして、「浅尾慶一郎議院運営委員長解任決議案」を提出しました。

【参・本会議】
 「地方自治法を改正する法律」(213閣法31号衆議院修正)が可決し、成立しました。第33次地方制度調査会の2段階目の答申にもとづく2年連続の抜本改正法。ところで2000年地方分権一括法と小泉内閣の三位一体の改革を混同している議員がいましたが、一括法から四半世紀で中央集権に戻る転換点ではあります。

 「漁業法を改正する法律」(213閣法49号)が可決し、成立しました。
 経済産業委員長の審査結果報告に基づき、「消費生活用製品安全法を改正する法律」(213閣法36号)が可決し、成立しました。
 「日本版DBS法」(213閣法61号)が成立しました。正式名称は、学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律。
 「こども貧困解消法にする改正法律案」(213衆法22号)が可決し、成立しました。こどもの相対的貧困率という言葉は、この法律の規定で厚生労働省が計算して発表するようになったもので、こども家庭庁新設も含めて一歩踏み込んでいく内容です。
 「政治資金規正法を改正する法律(案)」は「213衆法13号衆修正」だけが上程されていました。内容は(1)代表者が会計責任者の説明等の確認書を毎年つくる(2)パーティー券の公表を5万円超に引き下げる(3)党から個人への政策活動費の領収書を10年後に公開するーーの内容です。

 審議では維新の音喜多駿さんが調査研究広報滞在費の改革で「セットで法改正されなければ、法案に賛成できません。衆議院と参議院で採決態度が異なることは、おかしいとの声もあります。しからば、参議院の存在意義とは何でしょうか?現状では二院制が敷かれるなか法案審議を行う過程で新たな事実や状況の変化がわかれば、法案に対する対応も変わる。今回の総理および自民党が参議院の審議中に見せた今国会中の歳費法改正を諦めるという不誠実な態度は、法案に反対しまた総理に対する問責決議を出すに十分な理由を与えるものだと確信をしています。そして現在我が党から提出した異例とも言える総理に対する問責決議案は、野党の皆様からは理解が得られたにもかかわらず、与党の意向で審議採決せず宙吊りにされています」と語りました。
 採決で可決・成立。30年ぶりの政治改革国会は政活費をグレーからホワイトにして、確認書で政治家の責任を東京地検特捜部に丸投げできる法律をつくり、なんら実態解明されずにいったん幕を閉じます。

【両院・国家基本政策委員会いわゆる党首討論(QT)】

●立憲代表「政治決断を迫る」
 泉さんは「立憲民主党の泉健太です。思いのほか近いですね。私と総理は初めての党首討論」とし、予算委・本会議では「なかなか本音が聞けない何をしたいのかが伝わってこないという場面がありました。それはどうしても答弁書を読んでいるというところが大きかったのかなと思ってます。今日は答弁書があるかどうかわかりませんが、ぜひですね、政治家同士、大将同士の討論ですから、私は26分ですが、ぜひ総理には政治決断、政治発言もありうるということをまず冒頭、その言葉をいただきたい」と述べました。
 私の感想としては、岸田さんはアドリブに弱く、国対委員長経験者なのに、用語の誤用も多かったです。
 泉さんは冒頭「この3年間でもずいぶん世界が変わってきた。今回経団連の十倉会長がお話をされた選択的夫婦別姓、これについて経団連がやるべきだと言ったってのは大きな変化だと思います」「自民党の方針はいろいろあるんだろうけれども、総理として、この選択的夫婦別姓は、先送りできない課題なのか、それとも先送りをしていいと思ってる課題なのか」と決断を迫りました。
 首相(自民党総裁)は「3年間、度々国会で議論してきました」との自説を述べ「この課題をぜひ国会としてもこの議論を深めていくこうした努力は重要だと考えております」とお茶を濁しました。
 泉さんは「政策活動費はどの党も全面公開だ、廃止だと言って、自民党に迫ってきた」とし、地方議員などに配っている疑惑を提示し、裏金のイメージを強調しました。泉さんは「私はですね、この政治改革のことで今日全ての時間を使うということも考えたんですが、やはり私はこの野党の代表として、26分という最長の時間をいただいています。その意味では国民生活のことについても必ず触れなきゃいけない」とし、賃上げとインフレ、電力ガスへの補助金の期限切れを取り扱いました。

●維新代表「自民党議員と平場で話すと岸田さんの不平不満だらけ」
 馬場代表は、総辞職を迫りました。馬場さんは「自民党の議員さんと、平場でいろんな話し合いをしたら、皆さん、(岸田)総理の不平不満だらけです。ですからね、大変僭越でありますけれども私は岸田内閣もう、万策が尽きていると思います。もはやこれまで。立憲民主党さんはね、解散を迫っておられますけれども」「総理ね。あすあさっての間にも内閣総辞職して、総理を変えてください。責任を持って仕事ができる、総理にバトンを渡してください。ぜひお願いします。どうですか」と述べました。

●共産委員長「経団連に敬意を表したい」
 初登場の田村委員長は「経団連が夫と妻、おのおのが希望すれば、生まれ持った性を戸籍上の姓として、名乗り続けることのできる制度つまり、選択的夫婦別姓の早期実現を求める要望書を政府に提出するに至りました」「ジェンダー平等を求めるムーブメントがついに経済界も動かしたことに心からの敬意を表したいと思います」と語りました。

●国民代表「総理は四面楚歌」
 玉木雄一郎・国民民主党代表は「憲法改正にしても相当我々、協力をしてきましたが結果が出ていません。半分自民党のせいだと思いますよ。私は結果が出ないことそして四面楚歌になっていることの理由はですね、総理トップが責任取らないからです」と総辞職を迫りました。
 一方岸田さんは「あすは憲法審査会の定例日があります」「具体的な起案について協力をお願いしたいと思いますし、これからは憲法について議論をしたら国会を止めるなどということはしない、こういったことはぜひお願いしたいと思っております」と24時間以内の未来について、今国会の姿勢と齟齬がある発言を複数回しました。

【衆・法務委】 【衆・経済産業委】【衆・国土交通委】先月亡くなった滋賀の保護司への黙祷や、能登への派遣の報告、政府に対する一般質疑がありました。
【参・災害対策特別委】
 一般質疑。総論ではドローン活用・暑さ対策などの質問もありましたが、各論としては1月1日の能登半島地震の対応のみに集中しました。

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【岡田克也】3つ巴区で「維新の票が、与党・自民党を食っている調査はある」「名前を明示した情勢調査では、メディアの比例で投票したい政党より好調で、自民党と立民党の獲得議席逆転も」

2024年06月18日 22時26分27秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]週例記者会見を栄する岡田克也・立憲民主党幹事長、きょう2024年6月18日、衆議院第二議員会館で、宮崎信行撮影。

 岡田幹事長は記者会見で、次の衆院選で「自民現職、立憲元職、維新新人、参政新人」といった「自立維3つ巴構図」の選挙区が過半数となったとの筆者の問いに答えて、「一概に言えず、候補予定者にもよるが、(野党同士だとして)一方的に(維新が)立憲とぶつかるということではない」「関西エリア以外は、多くの選挙区で自民候補(予定者)と立憲の候補(予定者)が競っている」とし、知名度にもとる維新の新人が立憲の票を食っている調査は少ないと示唆しました。

 政党支持率アップしていることについて、「大変ありがたい話だと思います。我々の自力かどうかっていう問題がありますので、なおしっかり努力してもらいたいと思います」としました。「比例で投票したい党」のメディア調査と関連して、各党の候補予定者の名前を具体的に明示した党独自の情勢調査では、より接戦になっているとし、立憲の獲得議席が自民の獲得議席が上回ることも「不可能ではない」と述べました。

 比較的立憲の基盤があるとする神奈川県で、会見に先立つ常任幹事会で、神奈川3区(現職は自民中西健治氏)の中村武人県議が公認されました。これに関連して神奈川新聞記者が「菅義偉、河野太郎、小泉進次郎、牧島かれん各氏の選挙区で立憲の擁立がない」と指摘。岡田幹事長はそのうちの選挙区で具体的な手続きが進んでいるところがあると語りました。きょう決まった3区は名乗りを上げた人が現職を含んで2名となりました。スガさんの2区では、れいわ新選組が三好りょうさん、参政党が平本こうじろうさんの両新人を公認内定しています。

 以上です。

政治資金規正法改正案「確認書」委員会可決、あす10時全部成立へ 午後3時の党首討論で解散迫る 

2024年06月18日 22時04分32秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]馬場伸幸・維新代表のご地元を取材する筆者。

 政治資金規正法改正案が委員会を通過し、あす10時からの参議院本会議で政府提出と議員提出主要法案がすべて成立することになりました。

 あさって都知事選告示で、小池ゆり子、蓮舫両有力候補予定者がきょう公約を発表しました。おとといの沖縄県議選での自民候補全勝で自民内でも踏みとどまる勢いも出始めました。

【参議院政治改革特別委員会 きょう令和6年2024年6月18日(火)】
 「政治資金規正法改正案」(213衆法13号衆議院修正)を自公の賛成多数で可決すべきだと決めました。これまで政治資金収支報告書の「代表者」「会計責任者」の前者に押印が不要で、政治家が刑事に問われず秘書がトカゲのシッポきりになってきましたが、後者が前者に説明書を書面で出し、後者が「確認書」を毎年出すことになりました。その一方、政党から個人への脱法的な「政策活動費」を合法化する内容となりました。

 維新が出した「13号」の修正案は否決され、維新は原案に反対する衆参で違った投票行動になりました。「政党助成法廃止など共産2案」(213参法1・2号)「国民民主党対案」(213参法11号)は採決されず、今国会の会期終了で廃案になると思われます。

【参・事務総長室】
 維新が単独で「岸田総理大臣問責決議案」を提出しました。「おおさか維新と次世代の党分裂」よりも、党の内外の国政に与えた影響が収束しません。

【衆議院本会議】
 共産党の笠井亮さんの衆参通じての25年在職表彰があり、「院議を持って表彰していただき、ありがとうございます」「私は被爆2世。比例代表で、東京で、日本共産党を応援するみなさんと連れ合いに感謝したい」と語りました。自民、立憲の議員と違い、モーニング姿でなく背広姿でした。なお、公明党は25年表彰は辞退しています。
 「情報監視審査会の年次報告」が了承されました。
 「令和2、3、4年度決算承認」について、小川淳也決算行政監視委員長が10分前後にわたる報告をしたうえで、自公などの賛成多数で承認されました。

【参・総務委】
 包括的な指示権を盛り込んだ、第33次地制調答申を受けた2年連続の抜本改正「地方自治法改正案」(213閣法31号)が可決すべきだと決まりました。

【参・内閣委】
 「日本版DBS法案」(213閣法61号)は院の内外の論争はとくにないまま、可決すべきだと決まりました。
 衆の「地域・こども・デジタル特別委」に対応して、参には「地方創生・デジタル社会形成特別委」がありますが、「こども」は内閣委のようで、谷公一・衆地こデジ特別委員長が登場。「こどもの貧困解消のための改正法案」(213衆法22号)を可決すべきだと決めました。
【参・農林水産委】
 「漁業法改正案」(213閣法49号)を可決すべきだと決め、「農政の憲法国会」の幕を閉じました。
【参・経済産業委】
 「消費生活用製品安全法等の改正法案」(213閣法36号)を可決すべきだと決めました。
【参・外交防衛委】
 上川陽子外相の伊サミットと二国間会合の報告。
【参・財政金融委】
 植田日銀総裁の半期報告。
【参・法務委】【参・厚生労働委】一般質疑。

 以上です。

維新幹事長「岸田・馬場党首合意に期日はないが旧文通費改革を今国会でやるのは政治家の問題だ」党内外から異論に反応、あさって10時に全法律成立のはこび

2024年06月17日 18時12分54秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]藤田文武・日本維新の会幹事長、おととし2022年6月、大阪府内で、宮崎信行撮影。

 参議院に残っている4法案(政治資金、地方自治、漁業、消費生活)はあさって午前10時の参議院本会議で可決・成立させるてはずを与野党が整えました。その日の午後3時から両院の党首討論が政局は最大の緊迫を迎えます。

 私、公共料金の支払いのうち、生活費の見直しのきっかけにするためにNTT固定電話だけはコンビニ払いにしているのですが、これからの2か月は忙しくなりそう。さっそくコンビニで払い終えました。

 未来が決まるこれからの2か月。後で振り返って、1993年、2009年に次いで最高の夏にしたいです。

【参議院政治改革特別委員会 きょう令和6年2024年6月17日(月)】
 「政治資金規正法改正案」(213衆法13号衆議院修正)、「政党助成法廃止など共産2案」(213参法1・2号)、「国民民主党対案」(213参法11号)の提案者や政府に対する質疑がありました。

 最後の詰めとしては、温存が確実となった政策活動費で「現金」とあるところを、「現金等」にすべきだとの立憲の熊谷裕人さんや宮口治子さんの指摘。鈴木馨祐・自民衆院議員は、過去に自民党が現金以外で政策活動費を個人に交付したことはないとしました。あす総理入り質疑後に、衆議院から送られてきた案の通りに採決される公算。

【衆議院決算行政監視委員会】
 小川淳也委員長のもと、「令和2・3・4年度決算承認案」のテレビ・総理入り締めくくり総括質疑がありました。

 現在の内閣には、岸田さんの思惑は分かりませんが、「魔のn回生」は一人も入閣しておらず、村井英樹官房副長官しか中枢にいませんが、「事務局長族議員」で未入閣の「コバヒストリー」こと小林史明さんもトップバッターとして質疑し「人口減少社会」を問いました。今回の区割り改定では、岸田さんの広島県、二階さんの和歌山県、安倍さんの山口県などが人口減で1区減少しますが、旧広島7区は同じ区割りのまま新・広島6区に改称します。この選挙区は、小林さんしか名乗りを上げておらず、立憲、維新、共産、れいわ、参政などの選対が注目されます。

 維新の藤田幹事長は、木原誠二幹事長代理と調整した、5月31日の「岸田・馬場合意」で党内外の不満が高まっていることの火消しに追われました。

 藤田さんは次のように語りました。
 「あのね、私はすごくシンプルなことを言ってます。やると言ったらやってくださいと、やれないんだったら言わないでください。今すごく気になったのは、文書で合意をしたと、それから文書の中身に基づいてやる、と。つまり期日書いてないんだからいつかわからなくてもいいという言い訳を含んでいるように聞こえました」「日程の話でいうと、さきほど総理は、今国会で結論が出るように各党と議論を行ってまいりますと。確かに語尾を濁しているんですが、各党の動きで言うと立憲民主党は、法案一緒に出してます、賛成です。自主公開はしてませんが賛成なんですよ。国民民主党も自主公開をしているし、賛成。公明党も前向き。共産党さんも賛成ですね。我々はもちろん賛成だし、10年にわたって公開をしているわけであります。誰が止めてるんですか。自民党以外に止める人いないわけですよ。日程が間に合わないの、誰のせいなんですか。誰が止めているんですか。自民党はやると言ったらできるわけじゃないんですか、総理」。

 岸田・馬場合意については、党内外から不満が上がっており、しあさってと見込まれる内閣不信任決議案の採決をひかえ、馬場・藤田執行部にとってはいばらの一週間となりそうです。

 主流派も、当選2回の藤田さんを嵌めて喜んでいるようでは、企業経営で成功した人が国会に初当選して脂がのった時期に首相になるというストーリーはこの国では生まれなさそうです。

 採決では、決算承認案は自民党・公明党のみの賛成となりました。国有財産無償貸し付け状況総計算書は、大学への無償貸し付けがあることから、例年通り共産、れいわ、維新が賛成に回りました。採決に先立つ討論で、れいわ・櫛渕万里さんは「分科会を除くと3年分を14時間しか審議しておらず、1分5000億円になる」と審議の短さを批判しました。

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立憲民主党が水曜日にも内閣不信任案を提出し衆議院解散を迫るかまえ 首相、土曜日の天皇陛下訪英前に判断

2024年06月16日 21時06分57秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]おととし2022年6月26日、参議院議員会館内で、筆者撮影。

 立憲民主党の泉健太代表らは、今週水曜日(2024年6月19日)夕方にも内閣不信任決議案を提出し、岸田文雄首相に対して衆議院解散を迫るかまえを見せました。

 同党は比例東北、南関東ブロックなどのおよそ20ほどの選挙区を除いて公認・推薦候補を内定しています。

 また半数を超える選挙区で、「自公、立憲、維新、参政」の3つ巴以上の構図となる初めての選挙戦となる見通しで、維新が自民と同じ行動に向かいやすい理由を模索することになります。

 今週土曜日(22日)から来週土曜日(29日)まで天皇、皇后両陛下が英国を訪問します。政府は既に先週金曜日の定例閣議で「国事行為の臨時代行に関する法律」(昭和39年)にもとづき、皇嗣・秋篠宮殿下が代行することを決定しています。が、過去に憲法7条の国事行為を代行した例はありません。

 そのため、首相は、6月23日(日)の当初会期末より2、3日早い決断を迫られることになります。

 泉代表ら執行委員は、不信任案を採決しないで解散につながった2005年8月8日の岡田克也民主党代表(現・立憲幹事長)当時の戦術を参考に検討しています。

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