【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

泉健太立憲民主党代表、小沢一郎氏を批判「新代表に賭けることの繰り返しで総選挙に勝てるのか」

2024年09月03日 20時55分03秒 | 小沢一郎氏による解党ビジネス
[写真]青木愛参議院議員(右)を応援する泉健太・立憲民主党代表、おととし2022年、東京・北区「十条銀座」で、宮崎信行撮影。

 今週土曜日に告示を控えた立憲民主党代表選の推薦人を集めている泉健太・立憲民主党代表は、小沢一郎さんが野田佳彦さんを代表選に担ごうとしていることを念頭に、「新代表に賭けることの繰り返しで総選挙に勝てるのか」とポストし、けん制しました。

 泉さんは2024年9月3日午前10時25分に、小沢さんが野田さんを支持するとしたFNN報道を引用リポストし、名指しは避けつつ「どのベテランが誰を応援しようが構わない」「我々自身が問われている。 立憲民主党の皆は結束して「人へ 未来へ まっとうな政治へ」の政策を訴えようじゃないか」としました。 
 こちらの動画は、安倍晋三元首相が射撃されたおよそ32時間後に開かれた、参院選全国遊説を終えた午後8時3分のぶら下がり記者会見のようす。警視庁警護課と神奈川県警の混成部隊のいつもと比べて異様な雰囲気の中で開かれました。泉さんは「レコーダーここへ置いて」と自らバミりました。小沢さんなら絶対深沢に引きこもって出てこられないですよ。

 今回の動きは、野田さんの「花斉会」事務局長の手塚仁雄さんが、以前の選挙区内に在住する小沢一郎さんの「一清会」とかけもちしていることで浮上ししました。小沢さんが関連政治団体に11億円を所有していることも関係がありそうです。野田さんは、政権交代後に小沢代表代行の干渉で入閣できませんでしたが、藤井裕久財務大臣が引っ張り、財務副大臣となりました。その後、2012年9月、藤井首相補佐官から「俺と手塚のどちらかをきれ」と気色ばまれた野田首相は藤井首相補佐官をきり、恩をあだで返しました。

 以上です。

政府、今年度3回目の予備費支出を閣議決定、岩尾信行内閣法制局長官陪席、泉健太立憲代表「今月上旬に予算委理事懇談会を」

2024年09月03日 16時27分36秒 | 第214回国会
 政府はきょうの閣議で、燃料油価格激変緩和対策事業に必要な経費として経産省に9853億円、タクシーLPG向けで国交省に37億円の予備費支出を認める閣議決定をしました。岸田文雄首相が先の通常国会の閉会にあたる記者会見で発言した内容を受けたものとみられます。当時は、7月を除いて「8月から10月」にしたのは、総裁選をにらんだものとみられましたが、不出馬に追い込まれました。

 なお閣議には、新しく就任した岩尾信行・内閣法制局長官(法務省=昭和60年司法修習生)が陪席したと思われます。

 予備費支出は今年度3回目。

 立憲民主党の泉健太代表=イラスト=は、これに先立つ先週金曜日の記者会見で「国会は閉会中でありますが、月をまたいでというか、月を越えて、9月上旬には予算(委員会)の理事懇を今求めています。これはいわゆる予備費ですね。エネルギー手当に関して予備費を使うということでの予算の審議を求めるということになります。こういったことを国会でも対応していきたいと考えています」と語り、衆参予算委員会の理事懇談会を開くよう求めていることを明らかにしました。

【追記】衆参予算委の理事懇が閣議決定当日のきょう3日開かれ、理事の対政府質疑をしました。また、NHK国際放送の中国人スタッフ(出国済み)アドリブ捏造報道に関する衆総務委理事懇も開かれました。【追記終わり】

 一方、同党の斎藤嘉隆・参議院国対委員長は、麻生太郎さんの派閥が薗浦健太郎氏(=議員辞職)に対して、派閥パーティー券ノルマ還流分の金額が記載されていなかったとして、東京地検特捜部が調べているとの毎日新聞報道を受けて、「事実なら、裏金問題を巡るあらゆる協議、やりとりの経緯が吹き飛ぶ。 政権党としての資格がないとなるだろう。党としても派閥としても説明責任が問われる。あまりに重い責任だ」とX(旧ツイッター)に書き込みました。

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岡田克也さんが会長に就任「田中角栄・小沢一郎」長城計画のレガシー承継へ 立憲民主党と中国共産党が交流協議会を設置

2024年09月03日 16時12分25秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]覚書を交わす岡田さんと劉建超・中国共産党中連部長、2024年8月29日、中国・北京で、立憲民主党常任幹事会報告資料から。

 立憲民主党と中国共産党が「交流協議会」を2024年8月29日に設置し、岡田克也幹事長と劉建超・中央対外連絡部長が覚書を交わしたことが、きょう9月3日の立憲・常任幹事会で報告されました。

 岡田さんは超党派の日中友好議連で竹下派・新生党の先輩である二階俊博団長らと訪中した後、立憲の訪中団として北京と深センを訪れました。

 覚書では、両党は定例的に会議を開催し、ハイレベルでの相互訪問と対話をし、若手中堅の相互訪問も強化するなどとしました。覚書の有効期限は5年間として、協議で継続するとしました。

 田中角栄さんの政治的レガシーである日中国交は、小沢一郎さんの政治団体や政党が主催する「長城計画」として相互訪問をしてきました。その後、二党間機構の「交流協議機構」として2009年には650人規模の訪中もしましたが、尖閣諸島衝突事故の際は肝心のパイプが開かず、海江田万里代表が訪中した以降は立ち消えとなり、再開の糸口がつかめないまま今日に至っています。

 岡田さんは、小沢一郎さんとの距離感から、交流協議機構・長城計画の訪中には参加しませんでしたが、2010年上海万博に首相の親書を持って外相として参加したり、下野後には同じ上海を本庄知史政策担当秘書(現・衆議院議員)との大柄コンビで雑踏を歩いたりしました。

 また岡田さんの曽祖父は、日露戦争勝利後のバブル景気に孫文を菰野町の自宅に1泊2日泊めたことがあり、辛亥革命を支援した日本人の一人となっています。角栄さんに会ったことはない岡田さんですが、政治的レガシーとして、承継したいものとみられます。幹事長として現在、与野党間協議、事務局体制、党と業者との付き合いに関して、とくだんの懸案もないことから、岡田さんは続投の強い意志は示していません。が、衆議院議員の継続にはなみなみならぬ決意を持っており、今後も「交流協議会日本側会長」の立場として、立憲の対中交流で存在感を維持し続けたいねらいがあるとみられます。

 以上です。