【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

2年ぶりの閣法成立率100%の見通し、泉健太態勢では全閣法成立、憲法審・中谷元「メモ、自公維国有で提出、参議院に理解を求めて」

2024年06月13日 17時38分14秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[画像]法務委で、29本の附帯決議案の分厚い原稿を読み上げる「立憲・社民」の牧山ひろえ会長代行、ここまでやる必要があるのだろうか、きょう2024年6月13日の参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 警視庁刑事部捜査2課は「魔のn回生」の今野智博元自民党衆議院議員を、弁護士法の「非弁」で逮捕しました。経歴を見ると、筆者と早稲田大学政治学科で2年程度重なっているはずですが、私こういう議員がいたことを知りませんでした。やはり数学が弱くて私大文系に入っているので金勘定が弱い。まず金勘定の方程式が解けて、その後から、倫理・道徳が人の世の常です。深谷市出身の渋沢栄一も共感してくれるでしょう。今野さんの存在を全く知らなかったことで、政治記者の立場でも、機械資本家の立場でも、当選3回以上の国会議員とその会館秘書しか人間とみなさない頭の構造だということが、自分で改めて認識しました。捜査2課は政治団体「つばさの党」の代表らも勾留したまま都知事選を迎えます。

 第213回通常国会は、2年ぶりに、政府提出法案が100%成立することが確実となりました。きょねんは金融庁2法案が会期をはみ出し、臨時国会で施行日を修正しないで成立しました。希望の党で国会対策委員長をつとめた立憲民主党の泉健太代表の「提案路線」になってから、政府提出法案はすべて成立していることから、今後の選挙戦略にどう影響するか注目されます。

【衆議院憲法審査会 きょう令和6年2024年6月13日(木)】
 筆頭幹事が新藤義孝衆議から先輩の中谷元衆議に交代したことで、様変わりし、改憲派にも護憲派にもフラストレーションがたまったまま会期が終わりそうです。
 中谷さんは「中谷メモ」を机上配布。1年前の衆・法制局がつくった論点整理に、公明党の北側一雄副代表、維新の馬場、国民の玉木、有志の北神各代表と意見を一にしていると強調。緊急事態条項を創設する改憲を検討した立場から「私たちはけっして参議院を軽視しているわけではない」と語りました。「中谷メモ」を受けて、自民党の船田元さんは「各党の参院側の理解を求めてほしい。選挙困難事態をめぐっては、全国比例で選管確定しないという問題がある」としました。立憲の城井崇さんは「自民党と公明党でも衆参が違う。来週までに統一した回答がほしい」と語りました。船田さんは「閉会中審査をすべきだ」と求めました。

【参議院総務委員会】
 「地方自治法改正案」(213閣法31号衆修正)の審議が今国会オーラスとなりそうです。昨今、束ね法案で、憲法を具現化する基本法は数年ごとにまとめて改正される印象ですが、自治法は違いました。第33次地制調は、4年12月28日に「多様な人材が参画し住民に開かれた地方議会の実現に向けた対応方策に関する答申」、きょねん12月21日に「ポストコロナの経済社会に対応する地方制度のあり方に関する答申」を出し、2年連続の大幅改正となりました。その前の「第32次」は「法改正の必要なし」との答申が出ていました。松本剛明総務大臣65歳の滑舌が悪いのですが、不具合があるのでしょうか。

【参・法務委】
 「育成就労の入管法改正2法案」(213閣法58号・59号衆議院修正)を可決すべきだと決めました。こちらも異例の2年連続の大幅改正となりました。
 横浜市会、都議会でも傍聴人が野次を飛ばして退場させられるシーンがたびたびありますが、法務委も複数の傍聴人が法案に反対する方向性の拍手や野次を飛ばし、佐々木さやか委員長が複数回注意しました。これに対して、無所属の鈴木宗男さんが、佐々木さんに対して退場させるよう求めた大声の野次を飛ばし、自民党の和田政宗筆頭理事が止めようとしましたが、そのまま採決に進むこととなり、可決すべきだと決まりました。
 附帯決議が29本と大量につきました。
 法務委では、民法改正法の審議の佳境で、野党議員が「先取特権」を「せんしゅとっけん」と発音するなどありえないほどの低レベルの審議となりました。与野党参院議員はいったいぜんたいこの国をどうしようとしているのか、たぶん本人たちが一番分かっていない漂流国会となっています。

【参・農林水産委】
 「増産命令法案」(213閣法27号)、「農地法など改正案」(213閣法28号)、「スマート農業推進法案」(213閣法48号)が可決すべきだと決まりました。その後、「漁業法改正案」(213閣法49号)が坂本哲志農相から趣旨説明されました。会期内にすべて成立する見通し。
 きょうの審議では、熊害をおそれて農作業をやめる人が出ているとの指摘がありました。来年に向けて、土地改良法の改正と農業者所得の向上の法制が検討されることになります。

【衆・本会議】
 新生党・新進党にいた愛知和男さんへの弔詞贈呈がありました。
 「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」がなされました。
 「子どもの貧困対策推進法の改正案」(213衆法22号)が可決し、参に送られました。

【衆・安全保障委】
 一般質疑があり、元陸上自衛官・五ノ井里奈さんらのセクハラ問題で、酒井なつみさんが質問しました。
【衆・議院運営委】
 本会議に先立ち開かれました。
【衆・国家基本政策委員会】
 党首討論の手はず。
【参・内閣委】
 「日本版DBS法案」(213閣法61号)の参考人質疑がありました。
【参・経済産業委】
 「消費生活用製品安全確保法改正案」(213閣法36号)が趣旨説明されました。
【参・国土交通委】
 一般質疑。

●衆の法務、決算行政監視両委員会の理事懇談会が開かれました。参では議院運営委員会の理事会が開かれました。

以上です。


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