【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

あれから8年・・・蓮舫元「代表代行」都知事選で逆に自ら落ちて政治生命は風前の灯、泉健太・岡田克也両氏は多摩で1回だけ応援したのみ

2024年07月07日 23時57分31秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]都知事選の最中に無念の辞任記者会見を終えた後、新宿・バスタ前に移動して最後の街頭演説会で演説する岡田克也・民進党代表(当時)、2016年7月30日(土)、宮崎信行撮影。

 あれから8年の時間が過ぎました。

 小選挙区で当選している、ある立憲民主党の3期の衆議院議員は私を「特定の権力者の背後に隠れていて、ここぞというときだけ安全圏に出て来て鋭い弓矢を射る人物だ」と批判します。なにが悪いのでしょう。私はその議員の決定的な弱みを握っていますから、誉め言葉だと理解しています。

 8年前の参院選で32ある1人区すべてで一本化(香川選挙区のみ共産党公認が立候補)を実現した、岡田克也代表は、責任論が浮上しはじめた直後に告示された同じ構図の都知事選の最終日に突如臨時記者会見を開き、辞任を表明しました。この直前、野田佳彦会長・手塚仁雄幹事長らが組織する政治団体「花斉会」の幹部と会談していました。その臨時会見で筆者は「野田佳彦前首相に会われたと思うが、野田さんのグループから応援をもらえない感触があったのか」と問い、岡田代表(当時)は「全くない。野田さんのグループということじゃなくて、私と野田さんのつながりは、非常に太い信頼関係で結ばれている。野田さんには事前にご理解をいただこうということで、じっくり話をさせていただいた、私の考えを。私の考えは、方向性は決まっていたので、ご理解をいただくために話をさせていただいた」と語りました。この後、参議院労働組合系をおさえていた輿石東議員の「蓮舫なら、東京の若者にうける」との応援の弁もあり、蓮舫代表・野田佳彦幹事長となりました。ところがその1年後、今度は都議選で都民ファーストの会が躍進し、自民党の安倍晋三総裁の「こんな人たち」発言とともに、主力が都民ファに流出して現職が少なかった民進党も沈みました。このときの都連代表(保守系)は私に「投票日前に池田大作が死に、公明党がゼロ議席になる」と絶叫するほど組織が追い込まれていました。その後、枝野さんが一本化路線で代表選に出馬したものの、見直し路線の京都選出の前原誠司代表となり、突然、都民ファの小池百合子知事と組んで「希望の党騒ぎ」が起きました。枝野前代表候補が新党・立憲民主党の代表に返り咲き、枝野さん、岡田さんらが主流となり、7年間続いています。

 さて、きょうの都知事選では、現職の小池百合子さんがおそらく100万票近く減らしながらも3選。石丸伸二・元広島県安芸高田市長が2位になりそうです。蓮舫さんは若者の票がとれずに3位に沈みそうです。4年前の維新の会・小野泰輔候補(現・衆院議員)を上回りそうですが、蓮舫さんの政治生命は風前の灯となりました。

 立憲民主党の泉健太代表は立川市、岡田克也幹事長は八王子市で1回ずつだけ応援演説をしましたが、有権者の3分の2を占める23区では都議補選の応援とスタンディングにとどまりました。

 きょうの会場は、私は記者対応だけかと思っていたのですが、選挙事務所を移した報告会場も兼ねていたようです。共産党の小池晃書記局長は、蓮舫さんが登場したばかりの午後8時15分には早々に退室。立憲、共産の衆院議員と都議がたすき掛けで座るような共闘も見られましたが、保守系は顔を見せなかったようです。

[写真]蓮舫さん(奥)がグループインタビューで記者対応しているさいちゅうの午後8時15分に退室してしまう、小池晃・共産党書記局長、現職知事と苗字が同じため懸垂幕などがあまりつくられないが応援演説はしていた、田村智子委員長は姿を見せなかったと思います。

 ひとり街宣、スタンディングをしたという新しい政治の動きには敬意を表しますし、火曜日午後ごろまではテンションが上がっているでしょうから(人間として当然)私の言動には憤りを覚えるかもしれませんが、記者の質問に答えた蓮舫さんに、立共衆都の議員らが拍手で正統化する様子は、選挙が1年後に控えているとはいえ、なんの反省もない、まず分析する姿勢がない人たちだとあきれ返りました。

[写真]投票日もひとり街宣・スタンディングする女性。

 また、グループインタビューは、なんの立場か断らずに、手塚仁雄議員がつとめていました。野田佳彦さんは会場に来なかったと思います。

[写真]立場はよくわからないが、蓮舫さんのグループインタビューの司会をした手塚仁雄さん、きょう2024年7月7日、宮崎信行撮影。

 私は、今週いっぱいは、北、足立、練馬3区で、100%土地・建物(実母、法人名義を含む)地主で、東京の利権に詳しいです。その意味では、三井不動産による宗教法人明治神宮の外苑再開発は大問題。築地は読売新聞社・巨人軍と組んでいますし、首都圏の横浜市の関内・山下地区は、神奈川新聞社・創価学会の連合軍、瀬谷は米軍がらみと三井不動産の闇は岩盤中の岩盤で、国の法改正のアシストが無ければ、歯が立ちません。

[画像]中央線・山手線「神田」で飲む筆者。

 初めて衆院選に公明党が立つ荒川区で小池さんが大幅に得票を伸ばしていることから、創価学会もかなり集票したと考えられます。

 2016年に岡田さんを落とし穴にはめた「花斉会」2017年の都民ファを分析する能力を欠いた前原さんら「京都勢」が東京の複雑な利権を勉強しようとしなかったことが今に響いています。京都勢といえば泉代表もそうですが、反共の深層心理が過去に記者会見で出たのは一回だけです。

 都議補選では、足立区で自民と立憲の女性の一騎打ちで、立憲がダブルスコアの中間開票結果となっています。2019年4月の枝野代表・福山幹事長の「多様性路線」で初当選した現・2期生の女性地方議員も、東京、神奈川両都県では健闘しています。18歳から39歳までで蓮舫さんが劣勢だった理由を分析しつつも、あくまでも統計学では18歳から39歳までに9割得票した候補も、40歳以上で4割得票すれば小選挙区は当選できます。これは数学です。東京の複雑な利権を全国に広げないことが必要です。

 早稲田大学鵬志会顧問として、第一庁舎と議事堂の3階の渡り廊下をSPを引き連れて歩くミス小池の姿は、多くの18歳の鵬志会女性学生の背中を押しています。私が誰に投票したかは今回は母にすら明らかにしませんが、政策うんぬんではなく小池知事の背中が多くの女性を勇気づけてくれました。

[写真]明治神宮外苑の神宮球場の向かい側の、日本青年館で開かれた早稲田大学鵬志会周年式典であいさつする、小池同会顧問、宮崎信行撮影。

 以上です。

#零票確認ガチ勢 #ゼロ票確認ガチ勢

2024年07月07日 08時27分32秒 | その他
[写真]ハイネックで胸元が大きくあいた黒いシャツで投票所を訪れた筆者、きょう2024年7月7日。

 当地で、知事選と都議会議員補欠選挙があるので、投票し、投票箱が空箱であることを確認する、零票確認をしてきました。

 法令の根拠は、政令である「公職選挙法施行令」(昭和二十五年政令第八十九号)で、

 第三十四条 投票管理者は、選挙人が投票をする前に、投票所内にいる選挙人の面前で投票箱を開き、その中に何も入つていないことを示さなければならない。

 とあります。
 
 私は6時20分に行きました。その後6時半に、2人目の20代前半とおぼしき女性が来ました。入場の10分ほど前に、その女性にゼロ票確認をしたいか声を掛けました。一度目は「別にいいです」とのことでしたが、二度聞きしたら「どうせなら」とのことで、知事選はその女性に譲り、都議補選は私が第一投票者になることにしました。が、当地の選管は、第一投票者と第二投票者の2人に見てもらう運用のようでした。とくに書類を書くこともありませんでした。女性とはとくに言葉を交わさず、門を出ると別々の方向に去りました。

 朝調べて分かりましたが、筆者の零票確認は前々回の第48回衆院選以来7年ぶり。その朝は、民主主義が壊れたとひっしでしたが、その気概もあってか、盛り返しました。伝説の第45回衆院選では期日前投票の2枚目で零票確認をしており、その時はなにか書類を書いた記憶があります。

 意外と言葉の力で思いを伝えれない私としては、態度で思いを伝えたいところです。

 7年前は亡父の自宅介護が大変で、徘徊が少ない早朝に近所を大音量のイヤホンで長時間散歩していました。今回は、自然と目が覚めたから、行ったという感じです。

 以上です。