田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌Cafe紀行 №60 ウィーン

2011-03-16 11:13:13 | 札幌Cafe紀行
 店内に入るとクラシック音楽が耳を聾する(少しオーバーかな?)ほどの音量で流れている。客はと見ると、皆が音楽に聴き入っている様子だ。典型的な音楽喫茶だった。 

 福島原発の事故は依然として終息の気配を見せていない。事態は深刻の度を増しているようにも聞こえる。「こんな大変な時に呑気にCafe紀行などをレポートしている場合か!」と厳しく突っ込まれそうだが、そうした非難を覚悟しつつ敢えてCafe紀行を投稿することにする。

        
        ※ 狸小路もやや寂しくなった7丁目の一角にある「ウィーン」です。

 喫茶「ウィーン」は狸小路の賑やかさがやや寂しくなる7丁目商店街の一角にあった。
 店はビルの階段を降りた地下一階にあった。
 ドアを開けると、いきなりクラシック音楽が飛び込んできた。
 店内を見渡すと正面にマッキントッシュの2mはゆうにあろうかと思われるスピーカーが2台でんと鎮座している。
 客はみなそのスピーカーに向かって目を閉じたり、本に目を落としたりしながらスピーカーから流れ出る音に集中しているように見えた。

        
        ※ ご覧のようにドカーンとスピーカーが屹立していました。

 これはまさしく正統派の音楽喫茶である。
 私たちは友人と3人で訪れたのだが、私たち以外は全て一人客のようだった。
 客筋は中高年の男性ばかり、と思っていたのだか帰り際に見ると一人の女性も座っているのが確認できた。
 誰も話をしていない。一人客ばかりだから話し相手もいないのだが、話をするのがはばかれる雰囲気だった。
 スタッフのオーダーの取り方も、小さく囁くように聞いてくる。
 ブレンドコーヒー(480円)をオーダーした。

        
        ※ 客席は4人掛けの席を除いては全てスピーカーの方を向いていました。

 まったく異質の雰囲気に圧倒されてコーヒーの味がどうだったのか思い出せないでいる。
 客席のソファのビロード(というのだろうか?)は剥げ落ちてしまい、歴史を感じさせてくれるが、クラシックファンにはたまらない空間かもしれない。
 体いっぱいにクラシック音楽を浴びることができるカフェとしてコアなファンに支えられた老舗のカフェであった。

        
        ※ 店のエントランスを入ると地下に向かって階段が延びています。
 
【ウィーン データ】
札幌市中央区南2条西7丁目 狸小路7丁目 B1F
電  話 011-281-2345
営業時間 11:30~18:00
定休日  無休
座  席 20席(?)
駐車場  なし
入店日  ‘11/03/05