田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌駅南口エネルギーセンター

2011-11-13 17:01:37 | 札幌(圏)探訪
 JRタワーをはじめとして札幌駅周辺のビルの電気・冷暖房を一手に引き受けている「札幌駅南口エネルギーセンター」を見学することができました。センターはJRタワーの地下3階の地中深くから地域にエネルギーを送り続けていました。 

            
            ※ 配布された「札幌駅南口エネルギーセンター」のパンフレットです。

 オヤジの仲間づくり21の会の11月例会は、11月10日に行われました。幹事役の好企画によって私にとって初めてとなる三つの施設を見学することができました。
 今日から順を追ってレポートすることにします。

 札幌駅南口エネルギーセンターは、天然ガスコージェネレーションシステムを活用して周辺地域のビルに電気・冷暖房などのエネルギーを供給しているということです。
 コージェネレーションとは、ひとつのエネルギー源から電気、熱など複数のエネルギーを同時につくりだすトータルエネルギーシステムのことです。

        
        ※ 係りの方の説明を聞きながらエネルギーセンターの施設を見る会のメンバーの面々です。

 南口センターの場合は、天然ガスでまずガスタービンを回して発電し、各施設に電気を送ります。
 発電の際に排出される排ガスを「排熱ボイラ」で蒸気として回収し、各施設の暖房・給湯用として送っているそうです。回収した蒸気だけで足りない場合は、ここでも天然ガスを直接燃焼させて蒸気を作り出しているということでした。
 さらに、「排熱ボイラ」からも排ガスが出るそうですが、それは「融雪温水ボイラ」で熱回収し、ロードヒーティングなどに活用されているということです。
 そしてさらには冷房もシステムの一部として作り出しているそうですが、説明が難しいので省略します。

        
        ※ 航空機のジェットエンジンと同じガスタービンだそうです。

 このように一つのエネルギー源から、効率良くエネルギーを産み出すシステムをコージェネレーションシステムと称するそうです。
 従来のシステムではエネルギー源を私たちに役立つエネルギーに交換できる割合は約40%だったものを70~80%に高めることができているといいます。

 こうしたエネルギーを作り出す所を一か所にしたことによって、札幌駅周辺の空気が以前に比べて大変きれいになったということです。さらには、エネルギー源を天然ガスにすることによってCO2の削減にも寄与しているとのことでした。

        
        ※ センターからはこのような巨大なダクトで冷暖房用のエアが送られているとのことです。

 私の一つの驚きは、あの札幌駅周辺のビルが北電の電力を利用していなかったという事実です。また、北海道庁の電力も別のシステムではあるのですが、やはり北電の電力ではなく「道庁南エネルギーセンター」で作っていることも今回知らされました。
 このように都会では電力会社から電気を購入するのではなく、自賄いするビルや会社が徐々に増えつつあるという状況を少しだけ理解できたように思います。