田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

さっぽろ都心北融雪槽

2011-11-14 19:34:15 | 札幌(圏)探訪
 年間の平均降雪量が5メートルもありながら190万人もの人々が暮らす大都会は世界を見ても例がないそうです。それだけに札幌市の雪対策は大変なようです。雪対策の一つとして札幌都心に設けられた融雪槽を見学しました。


                 

 札幌市における以前の雪対策は他の道内の都市同様に郊外の雪堆積場に運ぶことが主だったようです。しかし、都市化の進行によって堆積場の確保がだんだんと難しくなってきたそうです。
 そこで札幌市しては堆積場を補完する施設として都心の周辺に融雪槽や融雪管、投雪施設などを設け始めたということです。
 今回、そうした施設の一つ「都心北融雪槽」を見学する機会に恵まれました。

 都心北融雪槽はJR札幌駅北口の駐車場の下に造られていました。
 札幌駅からエルプラザに向かう地下歩道の途中から事務所に入り、説明を受けた後、融雪槽を見学させてもらいました。
 融雪槽は現在は(降雪期間できないから)もちろん稼働していなく、融雪期間以外は防火用水槽として利用されているそうです。ですから見学したときはプールそのもので、駅北口の駐車場の地下が大きな水槽(プール)になっていました。

          

 融雪槽が稼働するのは1月下旬くらいからで、昼間は駐車場として利用されているため、雪を投げ入れることができるのは夜間だけに限られているとのことです。
 シーズンになると夜間に駐車場の一角が開けられ、そこから雪を積んだダンプが投げ入れるのです。一日の処理能力が4,000㎥とのことで、ダンプに換算すると285台分ということでした。
 雪を融かす熱源は、先に見学した札幌駅南口エネルギーセンターから供給を受けているそうです。

 雪堆積場以外の札幌市のこうした雪対策施設は、融雪槽が4か所、融雪管が2か所、投雪施設が3か所あると説明を受けました。
 三つの施設の違いを簡単に説明すると…。
 融雪槽は、投入された雪を水槽の中で融かして下水道に導く施設。
 融雪管は、投入された雪を下水処理水の熱を利用して融かし川に流す施設。
 投雪施設は、下水道管に直接雪を投入し未処理下水の熱で雪を融かし下水処理施設に導く施設。(あるいは私の理解不足があるかもしれません)

          

 雪堆積場の用地の確保が年々難しくなってき、さらには雪対策に対する市民の要望も一段と厳しくなっきている今、こうした施設が街中にさらに増えていくのではと予想されます。
 ただ、施設の造成費、ランニングコストもかなりの費用を要するとのこと。札幌市としての難しい判断が求められている問題でもあるようです。