いわゆる「凛(りん)の事件」で大阪地検の主任検事・前田恒彦によって証拠をねつ造され、逮捕・監禁された後、冤罪が晴れて釈放・復職したことによって一躍時の人となった厚生労働省の村木厚子氏の講演を聞く機会がありました。
村木厚子氏は、11月19日(土)エルプラザにおいて開催された「ほっかいどう福祉・介護フォーラム」のメインゲストとして招請されました。
村木氏は「今、あらためて福祉を伝える」と題して講演されました。

村木氏は“共生社会”こそ、これから求められる社会であると冒頭話された。“共生社会”とは、とりもなおさず「互いに支え合っていく社会」を指します。
その「支え」には二つの側面があると村木氏は言います。
一つは、むろん「本人を支える」ことです。このことも、本人の全てを支えようとするのではなく、本人のできないことを支える。本人ができる部分は生かしていくように支える。つまり本人の力を最大限に生かすように支えることが大切だと強調された。
二つ目は、「家族のケアする力を支える」ことが大切であるとした。
村木氏が有能な役人らしく“福祉”を語ってくれたことも印象的だったが、私の興味はやはり逮捕・監禁された事件についてのことだった。
期待にたがわず村木氏は事件のことについても語ってくれた。
村木氏は結局、無実の罪で大阪拘置所に164日もの間拘置されたそうです。
長期間の拘置に耐えられたのは「周囲の支えだった」と村木氏は語ります。
その支えの一つは、家族・友人・職場の仲間の支えだったということです。
いま一つは、「プロフェッショナルな6人の弁護士たちの支えだった」と言います。
村木氏は大阪地検の検事たちへの恨み辛みは一言も口にせず、冷静・聡明な目で自らの拘置生活を客観視しながらユーモアを交えて語ってくれました。
村木氏は最後に、これからの日本では“福祉”に対するニーズがますます増えていくが、その“福祉”の質が良くなるか、悪くなるかは、国民の選択にかかっていると結んだ。

※ パネルディスカッションの様子です。右から4番目が村木氏、2番目が大原さんです。(彼について最後に※印で書いてます)
この村木氏の最後の言葉を国民の一人としてどう受け止めるかは大変難しい問題であるような気がしました。
少子高齢化がますます進む日本の社会において、“福祉”に対する国民の要望は高まる一方だと想像されます。高福祉化は高負担を生じることになります。
高まる要望とそれに応えるための財源をどう捻出していくのか、それは国民の選択にあると村木氏は言います。
私たちに突き付けられた問題は、私たちの想像以上に大きな問題のように思います。
※ 村木氏の講演の後、村木氏も加わってパネルディスカッションが行われました。その中で大原裕介という若者の存在を初めて知りました。彼は当別町を中心に活動する「NPO法人ゆうゆう24」の理事長という紹介でした。このNPOが素晴らしい活動をしているらしいのです。いつか大原さんの話をもう一度聞いて、彼らの活動を詳しく知り、レポートしてみたいと思いました。
村木厚子氏は、11月19日(土)エルプラザにおいて開催された「ほっかいどう福祉・介護フォーラム」のメインゲストとして招請されました。
村木氏は「今、あらためて福祉を伝える」と題して講演されました。

村木氏は“共生社会”こそ、これから求められる社会であると冒頭話された。“共生社会”とは、とりもなおさず「互いに支え合っていく社会」を指します。
その「支え」には二つの側面があると村木氏は言います。
一つは、むろん「本人を支える」ことです。このことも、本人の全てを支えようとするのではなく、本人のできないことを支える。本人ができる部分は生かしていくように支える。つまり本人の力を最大限に生かすように支えることが大切だと強調された。
二つ目は、「家族のケアする力を支える」ことが大切であるとした。
村木氏が有能な役人らしく“福祉”を語ってくれたことも印象的だったが、私の興味はやはり逮捕・監禁された事件についてのことだった。
期待にたがわず村木氏は事件のことについても語ってくれた。
村木氏は結局、無実の罪で大阪拘置所に164日もの間拘置されたそうです。
長期間の拘置に耐えられたのは「周囲の支えだった」と村木氏は語ります。
その支えの一つは、家族・友人・職場の仲間の支えだったということです。
いま一つは、「プロフェッショナルな6人の弁護士たちの支えだった」と言います。
村木氏は大阪地検の検事たちへの恨み辛みは一言も口にせず、冷静・聡明な目で自らの拘置生活を客観視しながらユーモアを交えて語ってくれました。
村木氏は最後に、これからの日本では“福祉”に対するニーズがますます増えていくが、その“福祉”の質が良くなるか、悪くなるかは、国民の選択にかかっていると結んだ。

※ パネルディスカッションの様子です。右から4番目が村木氏、2番目が大原さんです。(彼について最後に※印で書いてます)
この村木氏の最後の言葉を国民の一人としてどう受け止めるかは大変難しい問題であるような気がしました。
少子高齢化がますます進む日本の社会において、“福祉”に対する国民の要望は高まる一方だと想像されます。高福祉化は高負担を生じることになります。
高まる要望とそれに応えるための財源をどう捻出していくのか、それは国民の選択にあると村木氏は言います。
私たちに突き付けられた問題は、私たちの想像以上に大きな問題のように思います。
※ 村木氏の講演の後、村木氏も加わってパネルディスカッションが行われました。その中で大原裕介という若者の存在を初めて知りました。彼は当別町を中心に活動する「NPO法人ゆうゆう24」の理事長という紹介でした。このNPOが素晴らしい活動をしているらしいのです。いつか大原さんの話をもう一度聞いて、彼らの活動を詳しく知り、レポートしてみたいと思いました。