ダニーデンの街中にはいつも賑わいがあった
今回の旅のホームタウンだったダニーデンで、私は毎日のように中心街に食事や買い物に出た。
その際いつも感じたことだが、街中に賑わいが絶えなかったことだった。
ダーニーデン市の人口はこれまでも触れているように12万人弱である。北海道でいうと小樽市や我が故郷北見市とほぼ同じ規模である。しかし街中の賑わいの様子はまるで違っているように見えた。オープンカフェにはいつも人々が憩っていた。商店街は買い物をする人、ウィンドーショッピングをする人たちが絶えなかった。
確かにダニーデン市は周辺地域の中心都市であり、観光地的要素も兼ね備えた街ではあるのだが…。
僅かな滞在期間ではあったが、私はダニーデンの街と日本の街と比べたときに一つの明らかな違いが見えてきた。
ここまで書くと、あるいはもう気付かれた方もいるかもしれない。そのとおり、日本の街の場合は大型店が郊外に進出し、中心街の空洞化現象が生じていることである。
対してダニーデン市の場合は、市内で最も大きなショッピングセンターも、大きな集合商業施設も中心街に位置し、その周辺に個人的な商店も広がっているという具合であった。
だから市民は自然に中心街に集まってくるという街のつくりになっていたように思う。
※ 写真を撮るときはあまり人をねらえなかったので寂しい感じがするが、実際はたくさん人々が行き交っていた。
日本の街は大型店の進出攻勢によって街のつくりがすっかり変えられてしまったようにも思われるが、少子高齢化が進展する中で街の在り方が問われているという。
いわゆる“コンパクトシティ”への街の再構成である。
法的な整備も必要と思われるが、日本の多くの街がダニーデン市のように中心街に人々が集い、賑わいが創出されるような街が戻ってきてほしいと思ったのである。