海洋では場所によって巨大渦が発生するという。その巨大渦が与える生態系への影響について調査すべく、北大の練習船「おしょろ丸」が北米大陸近海まで出かけて調査し、分かったことについて話を聞くことができた。
3月11日(土)午後、北大博物館の土曜市民セミナーが開催された。この日のテーマは「海の巨大な渦が生態系を変える-おしょろ丸観測で分かったこと-」と題して、北大大学院水産科学研究院の上野洋路助教がセミナーを担当した。
上野氏はまず、巨大な渦の発生メカニズムについて説明された。
そのメカニズムは複雑な要素が絡み合って発生するようだ。難しく理解できない部分もあったが、私が理解したところでは、海水にも温度差があって海流が発生するのだが、その海水の流れが地球の自転との関係で渦巻状になる場合があるということだ。その規模は直径数キロから数百キロにもなるという。また、渦の深さも1,500~2,000mに達するともいう。
そうした渦は、カナダ沖の沿岸で発生することが多いらしく、そこで発生する渦を上野氏は調査対象としているということだ。なお、このような渦を「海洋中規模渦」と称するということだが、セミナーテーマを「巨大な渦」としたのは何故なのだろう?(まあ、直径数百㎞もあれば十分に巨大な渦ではあるが…)

その渦の動きを、上野氏は海水採取、魚類観測、海底トロールなどとともに、海域全体にセンサー採水用ボトルを散布してデータを蓄積しているということだ。
その結果、これまでに判明したことは、カナダ沖沿岸で発生した渦は形を変えずに外洋域に移動しているということだ。その際、その海域の植物プランクトン(栄養分)も一緒に運び、植物プランクトンの生息域が拡大していること掴めたという。
さらに、植物プランクトンを食する動物プランクトンの存在も確認したということだ。
ただし、現時点ではそれ以上高次な生物(魚など)の存在を発見するには至っていないということだった。
高次な生物も移動する可能性があるのか、と私が問うたのだが「それは今のところ何とも言えない」ということだった。その理由は、高次な生物が生息するには動物プランクトンの存在だけではなく、その他のさまざまな要素が絡み合っているからだと説明された。
メモすることを失念し、詳しいことは記憶していないのだが、上野氏がこの領域の研究を深めるきっかけになったことはあるちょっとしたことがキッカケだったという。
科学の世界にはほんとうにさまざまな領域・分野があるんだなぁ、ということを実感した土曜セミナーだった。

3月11日(土)午後、北大博物館の土曜市民セミナーが開催された。この日のテーマは「海の巨大な渦が生態系を変える-おしょろ丸観測で分かったこと-」と題して、北大大学院水産科学研究院の上野洋路助教がセミナーを担当した。
上野氏はまず、巨大な渦の発生メカニズムについて説明された。
そのメカニズムは複雑な要素が絡み合って発生するようだ。難しく理解できない部分もあったが、私が理解したところでは、海水にも温度差があって海流が発生するのだが、その海水の流れが地球の自転との関係で渦巻状になる場合があるということだ。その規模は直径数キロから数百キロにもなるという。また、渦の深さも1,500~2,000mに達するともいう。
そうした渦は、カナダ沖の沿岸で発生することが多いらしく、そこで発生する渦を上野氏は調査対象としているということだ。なお、このような渦を「海洋中規模渦」と称するということだが、セミナーテーマを「巨大な渦」としたのは何故なのだろう?(まあ、直径数百㎞もあれば十分に巨大な渦ではあるが…)

その渦の動きを、上野氏は海水採取、魚類観測、海底トロールなどとともに、海域全体にセンサー採水用ボトルを散布してデータを蓄積しているということだ。
その結果、これまでに判明したことは、カナダ沖沿岸で発生した渦は形を変えずに外洋域に移動しているということだ。その際、その海域の植物プランクトン(栄養分)も一緒に運び、植物プランクトンの生息域が拡大していること掴めたという。
さらに、植物プランクトンを食する動物プランクトンの存在も確認したということだ。
ただし、現時点ではそれ以上高次な生物(魚など)の存在を発見するには至っていないということだった。
高次な生物も移動する可能性があるのか、と私が問うたのだが「それは今のところ何とも言えない」ということだった。その理由は、高次な生物が生息するには動物プランクトンの存在だけではなく、その他のさまざまな要素が絡み合っているからだと説明された。
メモすることを失念し、詳しいことは記憶していないのだが、上野氏がこの領域の研究を深めるきっかけになったことはあるちょっとしたことがキッカケだったという。
科学の世界にはほんとうにさまざまな領域・分野があるんだなぁ、ということを実感した土曜セミナーだった。