田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

「学ぶ」とは?

2014-03-29 22:45:21 | 講演・講義・フォーラム等
 「学ぶ」とは? この根源的な問いに対して、講師は明快な解を示してくれたと思う。道民カレッジに学ぶ私たちカレッジ生は、自らの「学び」について振り返る良い機会を与えられた。

 3月28日(金)午後、かでる2・7において道民カレッジに学ぶ人たちを対象にした「学習成果実践講座 in 札幌」が開催されたが、初めて参加することができた。
 講座は基調講演とパネルディスカッションの2部構成になっていた。

          

 基調講演は、道民カレッジの立ち上げに関わり、カレッジの運営委員長も長らく務められたという北大名誉教授の町井輝久氏が「道民カレッジへの想い」と題されて話された。
 町井氏は道民カレッジをはじめとして国内各県で実施されている県民カレッジの現状と課題について触れるとともに、「学ぶ」ことの意味についてお話された。
 ここでは、その「学ぶ」ことの意味について話されたことについてレポートしたい。

 町井氏は、「学ぶ」ことは対象を理解することであり、対象の立場に立って考えることだという。そして、理解することによって対象に対して親近感を抱くようになるということだ。
 また、理解するためには疑問を持つことが大切であり、理解したことを自分にとっての意味付けすることも大切であるという。
 話を聞きながら「なるほど、なるほど」と納得する思いだった。

 さらに町井氏は、「ともに学ぶ」という共同の学びが大切だとする。それは「他者視点取得能力」を獲得することができるからという。
 共同の学びにおいて、他者の考え方を知ることを通して自己の考え方を振り返り、より思考を発展させることができるとした。
 ここで町井氏はヴィゴツキーの「思考の高次化は他者との交流の中で起こる。これが思考の発達の本質」という言葉を紹介してくれた。
 私の道民カレッジでの学びでは、この「ともに学ぶ」点が欠けているかなぁ、と思いながら話を聴いていた。

 最後に町井氏は「利己心をはぐくむ学び」ということを紹介された。
 学び続けることによって人は「利己心」が育まれる。いや育まねばならないということだろうか?そうした人間として成長できるよう、これからも学び続けなさいということのようだ…。