五大ご当地麺比べ
旅日記№3において、「四大ご当地麺比べを思いついた」と記した。今となってはつまらない企画だったと反省しているが、企画を立てた者として結末だけはきっちりとしなければなるまいと思った。
今回の旅で千歳から鹿児島へ向かう途中、関空でトランジットの時間がかなりあった中でこの企画を思いついた。「そうだ!大阪、鹿児島、那覇、札幌の麺を食べ比べてみよう!」と…。そこで私は律義(?)に各地の麺を食べ歩いたのだが、ここで少しだけ企画変更をして、大阪、鹿児島、奄美、与論、那覇の5ヵ所を「五大ご当地麺比べ」としてレポートすることにする。
まず、2月23日(日)関空の第一ターミナルビルにあった塩ラーメン専門店を謳う「龍旗信(りゅうきしん)」という店で、店の看板メニュー(?)「龍旗信ラーメン」(750円)を食した。
写真を見るとおり盛り付け方などは洗練された上品さを感じさせた。ところが、味の方は魚介系ということだが、私にはコクも、旨みも感じられず、ただあっさりというなんともインパクトに欠けた印象だった。
翌24日(月)鹿児島市内の繁華街である天文館の一角にある「豚とろ」という店名のラーメン店に入り「豚とろラーメン」(650円)を食した。トンコツベースのスープは炒りタマネギが入っているせいか褐色だったが、コクがありながらもしつこくはなく、また店名どおりにとろけるようなチャーシューが抜群だった。
後で知ったことだが、この「豚とろ 天文館本館」は鹿児島でも相当の人気店らしいことが分かった。知らぬとは恐ろしいことぞよ!
25日(火)は「奄美の食」の中でも紹介したが、博物館的施設の奄美パーク内の「レストランたかくら」で食した「油ソーメン」(850円)である。
写真で見るとおり美しい盛り付けで食欲を誘ってくれる。メニュー名に油と付くので脂っぽいイメージが浮かぶが、けっしてそうではなく薄塩味のソーメンに野菜と薄切りの肉の絡み具合が絶妙でとても美味しく感じられた。もちろんその上にトッピングされたエビの味も…。
3月1日(土)与論島でホテル近くの居酒屋「かよい舟」というところで夕食を摂った。
そこで注文した一つが「ソーメンチャンプルー」(550円)だった。
見た目は「油ソーメン」に似ていたが、こちらはやや油ぽかったように感じた。居酒屋らしく豪快な盛り付けだが、味は「油ソーメン」と似て非なるもの、という印象だった。
最後は3日(月)に食した「沖縄そば」だ。
以前に沖縄に来たときは、空港ビルとか、観光地のそば店で食していたので、今回は地元の人たちが食するようなところで、と思っていた。すると、牧志公設市場の奥の方にお世辞にもきれいとはいえない一軒のそば店「田舎」が「ソーキそば 一杯350円」の看板を掲げていた。見ると若い女性たちもたくさん入っていたので、大丈夫と思い入店した。
出てきたソーキそばは、写真のようにまったく簡素な盛り付けだった。しかし、味の方はかつおだしのスープが美味しく、沖縄そばの旨みが感じられるものだった。私が食している間も次々とお客さんが入ってきたので相当の人気店なのかもしれない。
と5カ所の麺を食べ比べてみたが、麺好きの私としてはどの麺も美味しくいただくことができた。
私が食した時のコンディションもあるが、敢えて私の好みで順位付けをすると、盛り付けの美しさと味で奄美の「油ソーメン」に軍配を上げたいと思う。
続いては、鹿児島の「豚とろラーメン」と那覇の「ソーキそば」が続くだろうか?
あ~ぁ、美味しかった!!