田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

奄美群島巡りを終えて 5

2014-03-09 22:10:36 | 道外の旅

奄美群島の食 

 食への関心はそれほど強い方ではないのだが、それでもその土地へ行ったからにはその土地の特色ある料理を食してみたいという思いは人並みにはあるつもりだ。今回、鹿児島・桜島でのブリ大根を含め、いろいろと食してみた。 

 まず、最初に食したのは「油ソーメン」(850円)なるものだった。
 この料理は奄美群島のどの島でも一般的に食されている料理とのことだった。調理法は茹でたソーメンを油で絡め、それに具材として野菜や肉などをトッピングしたものである。
 私が食したのは奄美大島の観光客向けのレストランだったが、私には美味しく感じられた。上品な塩味で、油っぽさも感じられなかった。
 その後、郷土料理を食した時にもその一品として提供されたが、その際もなかなか美味しかった。

          
          ※ 奄美パークの「レストランたかくら」で食した油ソーメンです。

          
          ※ 居酒屋「かずみ」で出された油ソーメンです。

 次に、これも奄美名物の「鶏飯(けいはん)」(1,150円)である。
 私は鶏肉の丼のようなものを予想していたのだが大違いだった。「鶏飯」は白飯の上に、ほぐした鶏肉、錦糸卵、椎茸、葱、海苔などを載せ、そこへ鶏からとったスープをかけて食すものである。イメージとしてはお茶漬けのようなものである。
 私の感想としては「あっさりした味で、ややインパクトに欠けるのでは?」というのが正直なところである。

          
     ※ 「鶏飯」の全体図です。右上が白飯、左上がスープ、右下が鶏肉などのトッピング材料、左下の小椀で白飯、具材、スープを交ぜ食します。

          
          ※ 白飯、具材、スープを一つの椀に盛ったところです。

 そして、島唄を聴かせてくれる居酒屋「かずみ」で提供された「島料理」である。この店のシステムは「おまかせコース」(3,000円)である。まず、お通しとして「もずく酢」、「田芋の茹でたもの」が出てきた。
 それからは次から次へと、私の前のカウンターは料理のお皿の置くところに困るほどだった。出される料理をご主人の和美さんや隣の客に聞くなどしてその都度メモしていたのだが、それも追いつかなくなってしまったほどだった。
 メモできた分だけ紹介しておく。「ブリの刺身」、「たかさごの薩摩揚げ」、田芋の茎を味付けした「ずいき」、「グルクン(魚)の揚げ物」、「テビチ(豚足)の煮物」、なり味噌(ソテツの実)を使った「ゴーヤとイカの和え物」、「アオサのてんぷら」などなど…。私の小さな(?)胃袋にはとても収まりきれない量だった。
 一つ一つの料理は、家庭料理そのものといった感じで、どれも私の口には合った味だった。
 黒糖焼酎を味わいながら、島唄に耳を傾け、料理に舌鼓を打ち、会計4,500円はもう一度行ってみたいと思ったほどであった。

          
          ※ 出された料理に一つ、なり味噌を使った「ゴーヤとイカの和え物」です。

          
          ※ こちらは島の魚「グルクンの揚げ物」です。

          
     ※ ちょっと行儀が悪いのですが、料理全体を写すチャンスがありませんでしたので、残したものを写すことになってしまいました。

 最後に特別編、鹿児島・桜島の「桜島御前」(1,200円)である。
 桜島では今が桜島大根の出荷時期ということで、ガイドブックに「ぜひブリ大根を食して!」という文句に惹かれて「ブリ大根」を探した結果が「桜島御前」となったのだが、特別に桜島の郷土料理ということではなく、日本全国で食されている料理である。
 私が食した「桜島御前」のブリ大根は、さすがにあの大きな桜島大根を使用しているからか、大根は大きなものが一片だけだった。そのあたりにこだわりがあったか?大根が想像以上に柔らかかったのが印象的だった。

          
          ※ ブリ大根がメインの「桜島御膳」です。大根が大きいでしょう。

          
          ※ こちらは道の駅で販売されていた「桜島大根」です。

 食への関心がそれほど強くないと最初に記したが、旅して歩いてやはりそこでしか食せない料理を味わうことは楽しみの一つでもある。
 地域によってさまざまな特色ある料理があるということは、ある意味で豊かさの象徴でもあると思う。それぞれの地域で、地域特有の食材を活用し、従来の名物料理を守り育てるだけでなく、新たな地域特有の料理を創り出す創意工夫を期待したいものである。