田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌で沖縄民謡を聴く

2015-08-26 20:51:21 | ステージ & エンターテイメント
 札幌で沖縄民謡を聴くのも「あるいはいいかも?」との思いから出かけたイベントだった。沖縄民謡を聴くのは2月に八重山諸島を旅行したとき、石垣島で聴いて以来である。独特の節回しを楽しめたが、やはり民謡は現地で聴いてこそ、とも言えるかな? 

 21日(金)夜、札幌エルプラザで「沖縄へのまなざし」というイベントがあり、そこで沖縄民謡が聴けるというので出かけた。
 演奏は「ガジュマル」という男性と女性の二人組だったが、プロではなくアマチュアとして時々ライブハウスなどで活動しているユニットだった。

            
            ※ ミニライブを行った「ガジュマル」の二人です。

 「ガジュマル」のライブは若干メッセージ性をもったライブでもあった。 
 最初の曲「ジェット節」は彼らのオリジナルということで、札幌と沖縄がジェットで結ばれて近くなった今、もっと北海道の人も沖縄のことを知ろうよ、という思いが込められていると伺った。

 二曲目の「屋嘉(やか)節」は、沖縄戦争で捕虜となった人たちが捕虜収容所での思いを歌った歌ということだった。収容所には伴奏の三線もなかったために、空き缶を利用した三線を作って歌ったそうだ。そのことを偲び、彼らもカンカラ三線を用いて歌った。

                 
                 ※ 空き缶を利用したカンカラ三線です。

 三曲目は「ちょーでーぐぁー節」は、共に太平洋戦争に徴用された戦友が、戦後に那覇の国際通りで偶然に再会した様子を歌った歌だということだった。

 四曲目はTHE BOOM(ブーム)の歌で全国的なヒット曲となった「島唄」だった。「島唄」とは本来、奄美群島で歌われていたものを指すようだ(私も昨年奄美大島で聴いたが、流布された島唄とはまるで違ったものだった)が、ブームの曲は沖縄に取材し、沖縄戦で犠牲になった方々へ捧げる歌として誕生したということだった。

 ここで、このイベントを主催した一人である沖縄出身の比嘉秀子さんが与那国小学校1年生の安里有生くんが作った「へいわってすてきだね」という子どもらしい素晴らしい詩を朗読した。比嘉さんの優しい声音が心に響いた朗読だった。

            
            ※ 小学生の詩を朗読する比嘉秀子さんです。

 そして最後の5曲目は、沖縄民謡として有名な「安里屋(あさとや)ユンタ」で締め括った。この歌は竹富島に実在したという美女の安里屋クマヤが、竹富島に赴任し彼女に一目ぼれした役人をそでにするという話を面白おかしく歌にしたものだそうだ。
 すっかり沖縄民謡の代表曲の一つになった感がある曲だが、会場全体で囃子の部分を歌い盛り上がった。

 私は沖縄地方に出向くたびに(と云っても、奄美群島を含めて4回ほどであるが)沖縄民謡のライブを楽しんできた。「ガジュマル」の二人は、沖縄に出向き研修も積んできたとうかがったが、やはり現地の人たちの唄とはどこか違って聴こえたのは、私の耳がおかしいからなのだろうか? いや、やはりその地に生れ、育った人には、真似のできない何かをそこに醸し出しているのだろう。