田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 47 迷沢山

2015-08-23 23:05:37 | 北海道低山紀行 & Other
 久しぶりの山行だった。しかし、山頂を目の前にして降りだした雨にすっかり弱気になった私は山頂を見ずして引き返してしまった。情けない話だ。言い訳ばかりの山行レポである。 

 基本的に私は土日の休業日に山登りをするようにしている。その理由は休業日だと登山者が多く、単独登山でも他の登山者から情報を得たりすることで不安の解消に繋がるからである。

 天気予報を見ると今日(23日)は登山に適した日と出ていた。「夏山ガイド」に載っている〔札幌・小樽近郊〕編で未踏の山が迷沢山、奥手稲山、余市岳、無意根山の4つだった。
 どこへ向かおうか迷ったが、久しぶりの山行なので比較的容易な「迷沢山」に決めた。

 珍しく早起きできた私はまだ空が完全に明けきらない4時30分に家を出た。
 約1時間かけて定山渓奥のさっぽろ湖を過ぎたところにある登山口の「上平沢林道ゲート」に着いた。天気は曇り空でガスがかかっているようにも見えた。
 5時40分、用意を整え登山を開始した。

            
            ※ 迷沢山の登山口にあたる「上平沢林道ゲート」です。

 登山とはいっても、いわゆる林道歩きである。沢伝いに造られた林道が延々と続いた。
 林道だから斜度もそれほどなく、ゆっくりと歩を進める分には楽なトレッキングである。ただ、ガスに覆われたような天気なので湿度が高く、汗が噴き出てきた。

            
            ※ 登り初め直後の林道の様子です。

 前半部分は森も深く、あまり気持ちの良いものではない。私は鈴をザックとポールと二か所に付け、その上今回はラジオも持参して大きな音量で山オヤジさん合図を送り続けた。
 林道沿いには夏も終わりかけだからだろうか、花もあまり見当たらなかった。

            
            ※ このように森が深くなると、あまり気分の良いものではありません。

            
            ※ 緑一色の林道沿いで紫色が鮮やかでした。花の名は?

            
            ※ こちらは「ヤマアジサイ」ですね。

 林道はいつでもジープなどが通行できるように整備されていたが、やはり路肩や道路の中央部分には雑草が生い茂り、それが朝露(?)あるいはガスに濡れて、それがズボンの裾を濡らした。下だけでもレインパンツを着用した方が良かったかもしれない。

 林道にはコース案内も何もなく、頭上を通過する送電線だけが目安だとガイドブックに出ていた。ところが私は第一の送電線を見逃してしまったようだ。登山開始から1時間が経っても送電線に出会うことはなかった。

            
            ※ 林道は沢伝いに造られていたので、こうした流れが絶えず目に入りした。

 ずーっと単調な林道歩きが続いた。体調はまあまあだった。
 登山開始から1時間20分が経った頃、頭上を覆っていた木々の葉が割れて、空が見えだした。ガイドブックではこの辺りから眺めが良くなると出ていたが、空はガスに覆われ、遠くは全く見えなかった。
 そうしているうちに第二の送電線と交わるところに達した。標高900m近くだという。

            
            ※ 第二の送電線と交わったところです。

 一休みし、さら登山を続けた。
 林道はまだまだ続いた。一休みしたところから30分も登ったろうか。私は林道と別れ、山頂に到達する取り付け道を探しながら登っていた。ところが、ガス状態だった天候が小さな霧状に変わってきたな、と思っていたところ、それが小さな雨粒に変わってポツポツと降り出した。

            
            ※ 山頂がかなり近づいたところの林道です。

 私はすっかり弱気になっていた。というのも、山頂に到る取り付け道のことをガイドブックでは「右手に見える山頂を目指して適当に斜面を登ることになる」と出ていたのだ。これは藪こぎになるのではないだろうか、と私は予想した。となると、雨が降っている状況では全身ずぶ濡れになることを覚悟しなければならない。
 その上、例え山頂に立っても眺望は全く効かない。
 無理して山頂を目指す必要があるのだろうかと考えたとき、私は「退却」の判断を下してしまったのだ。

            
            ※ 結局、私はここから引き返したのでした。

 私は「退却」を決断したところで、レインウエアの上下を着込み、下山を始めたのだった。
 しかし、皮肉なことに雨はそれほど降り続きはしなかった。その上、林道入り口近くまで降りてきたとき、雲間から陽射しが差し込んできたではないか! この日、私にしては珍しく早起きしたことが登頂断念という残念な結果を招いてしまったようだ。

【迷沢山 登山データー】
標 高  1,005.7m
駐車場  上平沢林道ゲートの横に5~6台停めることができる駐車場がある。
行 程  林道ゲート→(1時間20分)→第2送電線→(30分)→迷沢山山頂付近→(1時間20分)→林道ゲート
時 間  登山(1時間50分)、下山(1時間20分) ※ただし、未登頂       
登山日  ‘15/08/23