田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

グレートトラバース 2

2015-08-03 21:07:52 | スポーツ & スポーツ観戦
 8月1日、BSプレミアムにおいて田中陽希さんの「グレートトラバース2 第1集:春~初夏・北海道の山」が放送になった。今日、撮りためておいた録画を観た。改めて彼の挑戦がどれだけ過酷なのかを思い知らされた。 

               
         ※ 日本二百名山の中でも最難関の一つとされているカムイエクウチカウシ山を遠くに望んで…。

 昨日、一昨日と忙しかった(?)こともあり、気になっていた「グレートトラバース2」の第1集を今日の午後、ようやく観ることができた。
 第1集は北海道に在る日本二百名山に含まれる10座の登頂の記録だった。

 日本二百名山とは、ありていに言えば百名山からは漏れてしまった山ということだが、百名山ほどメジャーではないこともあって、アクセスが困難だったり、登山路の整備が十分でなかったり、とむしろ百名山よりは登るには難しい山が多いとプロローグ編では紹介していた。(中には反対に簡単すぎるような山も含まれてはいるのだが…)

 北海道で二百名山に含まれる山は、〔暑寒別岳〕、〔天塩岳〕、〔石狩岳〕、〔ニペソツ山〕、〔芦別岳〕、〔夕張岳〕、〔カムイエクウチカウシ山〕、〔ペテガリ岳〕、〔樽前山〕、〔駒ケ岳〕の10座である。それぞれ個性のある山であるが、やはりこの10座のうちでハイライトは日高山系のカムイエクウチカウシ山とペテガリ岳だった。

               
        ※ カムイエクウチカウシ山の雪渓を前にした田中陽希さんと、カムイエクウチカウシ山の山頂です。

 カムイエクウチカウシ山は、日高山系の山懐深いところに位置しているため、人里離れて2泊3日の行程での山行となった。道なき道のハイマツ群や藪をかき分け、登山道の消えた川を数百メートル遡行する登山だった。
 さらにはカムイエクウチカウシという名称がアイヌ語の「熊の転げ落ちる山」から由来するとおり、斜度40度という雪渓を登る田中の姿は、田中が立っていると顔が雪面に触れそうなくらい切り立った斜面を登っていくのだった。
 画面に現れなかったけれど、下山も相当に苦労した山ではなかっただろうか?

          
          ※ かつて厳冬期には難攻不落の山と言われたように、威厳を感じるペテガリ岳の山頂です。

 続く、ペテガリ岳は水場のないところを24キロにもわたって稜線を上がり下りする難コースで、田中は5リットルの水と1リットルの炭酸水を背負っての藪こぎを強いられた。
 水不足のピンチを乗り越えなんとか目的地のペテガリ山荘に辿り着くのだが、田中は「本来の自然の姿、山の難しさをペテガリ岳が教えてくれた気がする」と語っている。

 この厳しい二つの山を登り終え、田中は次のように語っている。
 「登山口までのアプローチ、ルート、情報、藪こぎ、遭難のリスク、水、食料、重装備、装備の選択、山中テント泊、気力体力、ペース配分、タイムマネージメント、予測、集中力、セルフレスキューなどなど、ありとあらゆる事が必要となった。二百名山のハードルは高い」

 この後の樽前山、駒ケ岳は私も登った経験のある山だが、おそらく田中にとって鼻歌を歌いながら、駆け足で登ったのではないだろうか?

 と「グレートトラバース2 第1集」は北海道の10座を登り、本州へカヌーで渡ったところで終わっている。しかし、田中のその後の挑戦は続いている。今日(3日)26座目の〔八海山<入道岳>〕に登頂し、さらには〔中ノ岳〕も本日登頂の予定とのことだが、本人からはまだ連絡が入っていない様子だ。
 いずれにしても今夜は、新潟県・南魚沼市の山中のどこかの山小屋などに滞在していると思われる。

 昨年の百名山のときは、徐々に北上し、北海道に近づいてくるという期待感があったが、今回の二百名山は北から九州・佐田岬に向かって南下するルートのため、北海道を終えてしまったことで、私の中でやや興味を欠いていたことは否めない。
 しかし、今日番組を視聴してみて、「二百名山恐るべし!これからも田中陽希の挑戦から目を離せないな」と改めて思った。
 次回の「グレートトラバース2 第2集」の放送日、9月12日(土)21時が今から楽しみである。