八剣山は標高が低くて短時間で登ることのできる山だが、これまで登った「南口」や「中央口」のコースと違ってとてもきついコースだった。尾根筋に登るまで、そして山頂直下の急登にはかなり苦しめられたが、その後には絶景が待っていた。
※ 恐竜の背中のトゲが並んだような特徴ある山容の八剣山です。手前はブドウ畑?
本来であれば、この週末は一泊二日で樺戸山地に属するピンネシリと隈根尻山に登る計画を立てていた。ところがこの週末は生憎の雨模様で断念せざるを得なかった。しかし今日(28日)になってみると空は晴れていた。そこで急遽私にとって未踏であった八剣山の「西口コース」から登ってみることにした。私にとって八剣山は2010年6月に「南口」から、2012年10月には「中央口」から登っていたが「西口コース」からはまだ登った経験はなかった。(私にとっての低山紀行のナンバーリングは登山コースが違う場合は一つの登山としてカウントしている)
朝、出遅れた感はあったが午前9時前、八剣山の麓に着いた。ところが登山口がはっきりしない。近くにいた地元の人に尋ねてもはっきりしなかった。ガイドブックでは導入路の突き当りが登山口となっていたが、ゲートが閉じられているだけで表示類は一切見当たらない。ガイドブックに記されていた「登山届ボックス」も見当たらない。ただ、ガイドブックではゲートのところを直進するようにマップが記されていたので、それを頼りに直進することにした。
※ このようなゲートが立ちはだかり、八剣山に関する表示は一切ありませんでした。
※ ゲートを越えると作業道が続いていました。
ゲートを越えたところは砂利道の車道になっていた。地元の人の話では周辺は私有地とのことなので、その作業道のようだった。緩やかな傾斜のついた車道を上ること5分。右手に「八剣山⇒」という標識が現れて、ようやく西口ルートに乗っていることを確信したのだった。ルートは急に登山道らしく人一人が歩けるだけの細い道に変わった。ルートはよく整備されていたが、昨日までの雨の影響で草の葉はまだ濡れていて、ズボンの膝下は直ぐに濡れてしまった。
※ ゲートから約5分、ご覧のように「八剣山⇒」の標識があり、右の道に導かれます。
※ 最初は緩やかな道がしばらく続きます。
ルートは前半穏やかな道が続いた。木が生い茂った森林の中を往くルートである。登り始めて20分も経過したころからだったろうか?徐々に傾斜が急になり始めた。そして尾根筋に出る直前の急斜面は「南口」ゃ「中央口」のルートには見られないほどの急斜面だった。前日までの雨で斜面が滑りやすくなっていたこともあって慎重に歩を進めたが、それでも2~3度足を滑らせるほどだった。ルートの脇にはロープが張られ、ところどころでロープを頼らねばならなかった。そうしたなんとか尾根筋に辿り着いた時、スタートから40分が経過していた。すでに私の上半身は汗まみれだった。
※ やがて徐々に斜度がきつくなってきます。
※ 写真では実感が出ませんが、相当にきつい急斜面です。ロープ場が続きました。
やや斜度が緩くなりホッとしたのもつかの間、頂上直下にさらに厳しい上りが待っていた。登山道脇には「事故が多発しているので注意を!」という標識がたくさん立てられていた。慎重に、慎重に歩を進めた。そしてようやく見晴らしが良いところに出た!と思ったら、その先が山頂だった。
※ 登山道にはこのような表示がしばしば見られました。
※ 頂上直下の最後の急登です。
人気のある山のようで、先着者が何人も山頂で憩っていた。八剣山の山頂から見晴らしは抜群である。360度見渡す限りの眺望が広がっていた。また、登山道ではほとんど見かけなかった山野草の花も頂上では二種類ほどの可愛い花を目にすることができた。
※ 山頂には入れ代わり立ち代わり、多くの登山者が見えました。
※ 「八剣山」の山頂標識です。
※ 山頂からのパノラマ写真です。
※ 山頂で見ることができたナデシコの仲間だと思われます。
※ こちらは調べたところ「モイワシャジン」という名の花のようです。
しばし山頂で憩い、下山時も急登部には気を付けながら降り、無事に登山口に着いた。
【八剣山(西口コース) 登山データ】
標 高 498m (標高差 258m)
駐車場 特に駐車場はなく、道路脇などに停めさせてもらった。
行 程 ※ グランドシニアの足とお考えください。
登山口→(40分)→尾根の肩→(10分)→八剣山々頂→(10分)→尾根の肩→(30分)→登山口
時 間 上り(50分) 下り(40分)
天 候 晴、微風
登山日 ‘19/07/28