行ってきました!ラグビーWCイングランド vs トンガ戦。試合の方は残念ながら手に汗握る熱戦とは言い難かったが、会場は世界大会らしく国際色豊かな独特の雰囲気に包まれ、初めて真剣な国際試合を体感したのだった。
※ 会場外に掲示されていたこの日対戦する両チームの写真が掲示されていました。
※ 試合開始を待つ札幌ドーム内です。
いや~、それにしてもスタジアムで観戦するということは非常に体力を必要とすることだと改めて気づかされた。昨日、私は14時過ぎに家を出て、帰宅できたのが20時45分だった。ほぼ一日をスタジアム観戦に費やしたことになる。まあ、昨日は私にとってスペシャルな日だったから、それも当然といえば当然なのだが…。
昨日(9月22日)、札幌ドームではラグビーWCの予選Cプールの第二試合イングランド vs トンガ戦が行われた。この試合のチケットを早くから入手していた私は、大会の雰囲気も味わいたいと早々に札幌ドームに駆け付けた。しかし、ドームの入場口のコンコースは一部のファンが入場を待って行列を作っていたが、全体としては閑散といった感じだった。それも道理でほとんどのチケットは座席指定だから、試合開始に間に合えばよいということなのだろう。
特にすることのなかった私はドームの外周を巡って歩いた。すると、同じように早くドームに着いたイングランド人(ほとんどがイングランド人と思われた)も外周を巡ったり、芝生で休んだりしている人が目立った。
※ 普段はここで芝生を養生するのですが、この日は芝生が会場内に引き込まれているためコンクリート剥き出しでした。
それでもまだ時間が余ったが、私は行列の後について入場を待つことにした。
※ 開場を待つ長蛇の列です。
開場は予定どおり16時45分だった。開場前には「飲食物の持ち込み一切厳禁!」というアナウンスが何度もされていたが、手荷物検査は意外にルーズな感じだったのはどうして?しかし、私はアナウンスどおり何も用意していなかったので、入場早々弁当とビール(ハイネケンビール)を購入した。これが正解だった。私が入場した時はまたそれほど混雑していなかったが、後ほどドーム内のコンコースを眺めてみると、飲食物を購入する客が長蛇の列を作っていた。
※ ドーム内はご覧のように飲食物を買い求める人で大混雑でした。
さて、私の席だがこれが大外れ!なあ~んと、プロ野球観戦でいうと内野C指定席という一番高いところにある席だった。(私が揶揄する天井桟敷である)こればかりは自分でどうすることもできない。しかし、私が購入したのは〔カテゴリーB〕の席である。特別な席を除けば、上から二番目の席がこんなところだったとは…。私はひそかに前の席の方で選手同士が激突するシーンを間近で観戦したいと願っていたのだが…。
試合開始まで時間もあったので、今度は会場内のコンコースを巡って歩いた。すると、イングランド人と思われる人たちが非常に目立っていた。それも明らかにイングランド人とわかるコスチュームに身を包んだり、顔にペインティングをしたりしている人が多かった。トンガ人と思われる人に出会うことはなかった。
帰宅すると妻が「試合開始前に何か歓迎のセレモニーのようなことがあったの?」と聞かれたが、別にそのようなことはなく、試合前の選手のアップがあり、その後少し時間をおいて両チームの国歌斉唱があり、試合開始のホイッスルが鳴り響いた。その国歌斉唱だがイングランドの国家斉唱では会場全体から斉唱している声が聞こえてきた。それだけ多くのイングランド人が会場に詰め掛けていたということが言える。
※ 対戦前に整列したトンガフィフティーンです。
※ 同じくイングランドフィフティーンです。
※ お馴染の対戦前の儀式、トンガのウォークライ(シピタウ)を行うトンガフィフティーンです。
さて、肝心の試合の方だが、残念ながら私の予想どおりの展開となってしまい、トンガの善戦を期待したのだが、それは試合開始25分までだったと言えそうだ。試合開始早々両チームはお互いにPGを1本ずつ決めて対等の滑り出しとなった。しかし、23分イングランドが力でトンガを押し切りトライを決めた。直後の25分トンガはPGを得たが、比較的容易と思えたPGを失敗して時点で、トンガのモチベーションは著しく低下したようだ。ここからはイングランドの一方的な攻撃が続いた。私が見たところイングランドのディフェンス(防御)は完璧に見えた。トンガがマイボールとなって何度もイングランドのディフェンスラインを突破しようと試みるのだが、結局一度も成功しなかった。反対にトンガのディフェンスラインは何度も綻びを見せ、イングランドのトライを許してしまった。これでは試合が一方的になるのは仕方がない。結局35対3という大差でイングランド勝利となってしまった。
※ ラグビーの試合のシーンを象徴するスクラムのシーンです。
※ こちらはラインアウトのシーンですが、トンガがボール奪取に成功しました。
※ こちらもラグビーではよく見られるシーンで、モール状態になっています。これがイングランドは強かった。
※ 試合終了直前、トンガはイングランドゴールに迫ったが、結局ノートライでした。
会場全体の雰囲気も試合展開に呼応していた。前半はイングランドがチャンスとみるや会場全体から声援が飛ぶ、イングランド選手の手からボールがこぼれると会場全体にため息が漏れるというように…。このあたりは組織だった応援が当たり前のような日本のプロスポーツの観戦では味わえないシーンである。
残念ながらトンガに対する声援は小さかった。私の席の少し前に一人のトンガ人がそうした会場の雰囲気に挑戦するように大声で力強く声援を送っていたが、それもまたラグビー観戦の常なのだろうか?試合の趨勢が決まりかけた後半には会場全体にウェーブが起こり、なんと連続して2周もウェーブが回った。おそらく試合に満足したイングランド人たちが引き起こしたのでは、と私は思ったのだが…。
※ 対戦を終え、健闘を称え合う両チームの選手たちです。
※ ラグビー独特のシーンです。敗者が勝者を讃えて迎えるシーンです。
こうしてイングランド vs トンガ戦は、イングランドから駆け付けた人たちが大満足(?)する結果に終わった。前日本代表監督であるエディ・ジョーンズのチーム作りは確実に進歩を遂げているような気もする。しかし、その答えを出すには時期尚早だろう。これからのイングランドの戦い方に注目したい。
※ イングランドの監督(ヘッドコーチ)を務めるエディ・ジョーンズ氏の勝利インタビューの様子です。
と、私が待ち焦がれていたラグビーWCの観戦は、重~い疲れを私の身体に残しながら終わってしまった。今は「4年に一度じゃない。一生に一度だ!」という惹句に誘われて観戦できたことを心から満足している自分がいる…。
※ 以下は会場内外で見た主にイングランドのファンたちの百態です。ラグビーを目いっぱい楽しもうとする思いがあふれているように感じました。
※ この一枚だけは日本人が両国チームの国旗をカチューシャに取り付けたグッドアイデアの一品だと思います。