田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

高校野球南北海道大会 準決勝

2012-07-21 22:17:02 | スポーツ & スポーツ観戦
 どうしようかと少し逡巡したが、やはり熱狂の渦の中に我が身を置いてみたいと思い円山球場に出かけた。準決勝の二試合はランニングスコアを見ると対照的な試合となったように映るが、どちらも興味深い試合内容だった。 

          
          ※ 準決勝開始前から内野スタンドはほぼ満員状態でした。

 朝から晴れていた。今大会は非常に天候に恵まれた大会だという。
 試合開始予定は10時30分だったが、相当数の観客が駆けつけるのではと思い、9時に球場に駆け付けた。
 すでに球場は開門され、私が目ざしたスタンド上部はほとんど埋まっていた。それでもなんとか隙間を見つけてスタンド最上段屋根下席を確保した。
 それでは観戦評を…。

龍谷エース蓑田の独り相撲 

 札幌日大|011|300|000|01 |6
 札幌龍谷|102|010|100|00 |5
 
 試合はランニングスコアが示すように延長11回までもつれ込む接戦となった。しかし試合を冷静に見れば両チームともに隙が目立つ試合であった。

          
          ※ 札幌龍谷のエース蓑田の力強い投球フォームだったのだが…

 まず龍谷だが、エース蓑田の独り相撲だった印象が強い。
 ここまで龍谷は南北海道大会初出場だったにも関わらずエース蓑田の力投で二試合を制して勝ち上がってきた。蓑田は上背もある右の本格派である。その蓑田がピリッとしなかった試合だった。
 蓑田失点の1点目は彼のワイルドピッチで献上し、2点目、そして大量点となった4回はいずれも先頭打者の第一球目を不用意に投げてヒットを許したことで相手がことごとく得点に結び付けてしまった。
 札幌日大がエースを温存して2年生投手を先発させたのだが、その投手を打線が良く打ち込んで序盤3点を奪い優位に試合を進めていたにも関わらず蓑田がそれを生かせなかったという印象だった。

          
          ※ 敗戦に涙する札幌龍谷の選手たち

 札幌日大としても決してほめられた試合ではなかった。
 2回の龍谷の2点は、記録はヒットとなったが二塁手がライナーを受け損ね、バント処理をミスし、一塁手はイージーなファールフライを取り損ねるなどミスが目立ち過ぎた。
 打線も蓑田が立ち直った中盤から後半にかけては沈黙してしまった。11回二死後ようやく連打が出て勝ち越した試合内容だった。

          
          ※ 延長戦を制して応援団席に喜びの報告をする札幌日大ナインです。

札幌第一のエース知久の力投に尽きる 

          
          ※ 真っ赤に染まった札幌第一の応援席です。

札幌第一|010|100|300|5
北   海|000|000|000|0

 試合は札幌第一の一方的な試合のように映るが、序盤から中盤にかけては好投手同士の投げ合いで、緊迫した内容の素晴らしい試合だった。
 北海のエース玉熊は制球よく小気味の良いピッチングをすることで知られているが、この試合は回によって好不調の波が激しすぎたようだ。玉熊は第一打線から13奪三振も奪ったにもかかわらず、得点を許したシーンでは四球を出した上に痛打されるという場面が目立った。
 また、第一の選手たちが北海のお株を奪うような巧みな走塁も目立った。

          
          ※ 北海のエース玉熊投手の整った投球フォームです。

 一方、第一のエース知久であるが、184cmの上背からスピード豊かなストレートとスライダーで強力な北海打線を沈黙させた。被安打2本では北海に勝ち目はない。
 特に印象的だったのはピンチになってからの知久投手の冷静なピッチングだった。被安打は2本だったものの、与えた四球はかなりあった。しかし、走者が2塁にあるときの知久はけっして投げ急がず、ことごとくピンチの芽を摘み取った。

          
          ※ 素晴らしい投球をした第一のエース知久投手のフォームです。

 試合とは直接関係ないところで印象的な場面があった。
 7回、8回と北海の攻撃が終わると同時にかなりの観客が席を立ったことだ。
 おそらく古豪北海のファンの方々だと思う。試合はすでに0対5とその帰趨が見えてきた段階だった。北海ファンとしては北海が負ける瞬間を見たくないというファン心理がそうさせたのではないかと思った。

          
          ※ 敗戦に涙する北海ナインです。

さて、明日は? 

 ここまでの記述のトーンでも明らかなように、第一のエース知久に疲れの影響がなければかなりのパーセンテージで札幌第一が有利と見る。
 しかし、札幌日大の打線も活発である。札幌日大の打線が知久をどう攻略するかが試合のポイントのように思われる。
 また、札幌日大のエース水野だが細身の体ながらキレのいいボールを投げる投手である。
 高校野球ファンとしては大味な試合になることなく、緊迫した投手戦を見てみたい思いがあるのだが…。
 明日もまた、熱狂の渦の中に我が身を置きたいと思う。

          
          ※ 大観衆が詰めかけて外野席が開放されました。

北海道低山紀行 24 小樽・赤岩山

2012-07-20 21:50:31 | 北海道低山紀行 & Other
 名称が紛らわしいのだが、「下赤岩山」を通過した私たちは「赤岩山」(371m)を目ざした。海は望めなかったが林間コースは陽が遮られ気持ちの良いトレッキングが続いた。私の中で今回のトレッキングは今月末の大雪山縦走のためのトレーニングと位置づけたのだが…。 

 下赤岩山の展望台を過ぎた私たち一行はしだいに下り始めた。
 20分ほど降りたところに建物が建っていた。
「こんなところになぜ?」と思ったが、周りを見てみるとたくさんの地蔵が並んでいる。看板が立っていて「赤岩霊場」と書かれていた。建物は霊場の社だった。(あまりにも一般的な建物だったため写真は撮り忘れた)
 建物の周りは木陰になっていて、ベンチなどもあっためにかなり早目だったが昼食場所とすることになった。この時、時計の針は11時15分をさしていた。

          
          ※ 「赤岩霊場」には写真のようにたくさんの地蔵が並んでいた。

          
          ※ 昼食はご覧のような木陰の広場で摂ることにした。

 美味しい!弁当を食べて、赤岩霊場から5分も下ると「赤岩峠」の駐車場だった。(当初はここが昼食場所だったらしい)何台もの車が駐車しているところをみると、平日のこの日でも結構な人たちがトレッキングを楽しんでいるようだ。

          
          ※ 駐車場のところにあった遊歩道の看板を見る参加者です。

 駐車場で一呼吸の休憩をした後、赤岩山目ざしての上りが始まった。
 それほど急な上りではなく、やや汗ばむものの快適なトレッキングが続く。
 少し内陸に入ったために海風は吹かなくなったが,林間コースのためにそれほどの暑さは感じない。そして、小まめに取られる小休止がトレッカーには優しい措置だ。

          
          ※ 写真のような林間コースを私たちは往きました。

          
          ※ こうしてところどころで立ち止まっての小休止がトレッカーには優しく感じました。
 
 上りつづけて30分。頭上の樹がなくなり空が見えはじめたな、と思ったところがピークだった。
 リーダーに「ここが赤岩山か?」と聞くと、「赤岩山と同じくらいの高さのところだ」とのことだ。結局、今回のトレッキングでは赤岩山の山頂には立たないということだった。

          
          ※ 林間コースを抜け、頭上に青空が見えてきました。すると…

          
          ※ 眺望は効きませんでしたが二度目のピークでした。

 そのピークから5分ほど下ったところに展望台があった。先の下赤岩山の展望台に優るとも劣らない光景が広がっていた。最後の眺望だという。ゆっくり眺望を楽しんだり、集合写真を撮ったりして20分ほど滞在した。

          
          ※ ピークから5分ほど下ったところが眺望ポイントでした。

          

 その後はゴール地点の出羽三山神社を目ざしてひたすら下り続けた。
 この下りがけっこう長かった。初心者の方にとってはむしろ下りの方が難しいのだろうか?私の前を往く女性の方は恐る恐る下っている感じだった。

 山は緑一色で、春山のような彩には欠けるところがある。今回のトレッキングの中で見かけた彩はエゾスカシユリとエゾアジサイくらいか。ちょっと単調な色彩が寂しかった。

          
          ※ ちょっと小ぶりのエゾスカシユリです。

          
          ※ ハッとするほど鮮やかなエゾアジサイの花です。

 展望台から下り続けること約50分、ゴールの出羽三山神社のところの駐車場に到着した。
 疲れはほとんど感じなかった。参加者も全員元気そうだった。

          
          ※ ゴールに到着し寛ぐ参加者たちです。

 私は今回のトレッキングを月末に参加する大雪山縦走(と云っても一日で縦走するだけだが…)のトレーニングと位置づけていたのだが、そのためには少し負荷が小さかったようだ。
 しかし好天の下、真っ青な海の景色を楽しみ、気持ち良いトレッキングとなった。
 今回はコースが違い断崖絶壁の景観を楽しむことはできなかったが、機会があれば赤岩の中腹を巡るトレッキングにも挑戦してみたいと思った…。

北海道低山紀行 23 小樽・下赤岩山

2012-07-19 23:40:42 | 北海道低山紀行 & Other
 晴れ渡った空の下、心地良く海風が吹く中、登山と云うほどでもない小さな山「下赤岩山」(279m)と「赤岩山」(371m)を巡ってきた。小さな山だが2回に分けてレポートすることにする。 

 7月18日(水)札幌市滝野自然学園が主催する「大人のための自然学校」~さわやかトレッキング(小樽オタモイ)~に参加した。
 この種のイベントは以前にも記したが圧倒的に女性の参加が多い。今回も27名の参加中、男性はわずか7名だった。オヤジたちよ、家を捨て(?)野山に出よう!

          
          ※ トレッキング開始に備えて準備する参加者たち

 札幌駅からバスで小樽市祝津に移動した。
 天候は快晴!なのにそれほど暑くはない!絶好のトレッキング日和である。
 祝津にある小樽水族館を過ぎ、天望閣というホテルの近くにある駐車場のところからトレッキングが始まった。
 なるほどその入り口には「登山口」とは表示されていなく、「小樽海岸自然探勝路 赤岩オタモイ線歩道」という看板があり登山というほどではないようだ。

          
          ※ 探勝路の入口を入って行く参加者です。

          
          ※ 行動を始めて5分後に見晴らしの良いところに出ました。見えるのはトド岩だとか?


 しかしコースはいきなり階段登行から始まった。何度か記したが私はこの階段登行が好きではない。自然の地形を利用して高度を上げていくのではなく、無理やり直登気味に高度を上げていくのは不自然であり、体力的にもきついからだ。
 もう一つ気になったのが、コースの整備が行き届いていないように感じたことだ。歩道と称しているからにはもう少し雑草を刈ってほしいものだ。
          
          
          ※ これはちょっと刈ってくれなければ拙いでしょ!

          
 階段登行でどんどん高度を上げていくコースだから、直ぐに汗が噴き出てきた。
 しかし、海岸の崖上を登行するコースは、海岸線から吹き寄せる涼風が心地良く気持ちの良いトレッキングが続いた。

          
          ※ 雑草が覆い茂っているとろばかりではありません。写真のような素晴らしいところもありました!

          
          ※ 探勝路歩道というだけあって、こうした整備がなされているところもありました。

 小樽の赤岩というと海岸線から見ると切り立った崖の光景が素晴らしいのだが、我々の往くコースはその崖の上を往くコースなので残念ながらその光景を拝むことはできない。

 先頭リーダーは札幌市滝野自然学園の女性スタッフが務めたのだが、この方がポイントポイントで1~2分の小休止を入れてくれたのは中高年のトレッキングを意識された配慮とうかがえた。
 そうこうするうちに30分も登り続けただろうか、見晴らしの良い展望台に出た。
 そこからは海岸線の奇形が見え、海の色との対比が素晴らしかった。
 スタッフによるとどうやらそこが下赤岩山の頂上(279m)らしいということだった。(特別表示などはなかったが…)

          ※ 下赤岩山(?)展望台から見た三景です。快晴のため海の色が素晴らしい!

          

          

          


 なお、下赤岩山は「西赤岩」とも称され、現地の案内板などは「西赤岩」の名称が使用されていた。(明日は「赤岩山」編をレポートします)

最新校舎事情 桑園小学校をみる

2012-07-18 23:26:18 | 札幌(圏)探訪
 私が所属する某団体の研修事業で桑園小学校を訪問する機会があった。桑園小学校は昨年4月に校舎が改築され、中央区においては最も新しい校舎に生まれ変わった学校である。最新校舎事情を拝見させてもらった。 

 7月17日(火)、私が所属する団体の年に1度の研修会で桑園小学校を訪れた。
 まず今どきの学校は以前のように校舎に自由に入ることはできない。インターフォンで用件と氏名を述べたうえで施錠を解除してもらう必要がある。私が体験した札幌市内の4~5校は全てそのようなシステムだったので、おそらく市内の全校がそのようなシステムを採用していると思われる。

 校長先生のお話の後、校舎を見学した。
 教室はいわゆるオープン教室と称して教室と廊下の仕切りがない造りになっている。学級間には壁があるが、廊下側の壁がないためクラス間の声は筒抜け状態である。
 私はこうした造りの学校は経験がない。古い人間にはこうした造りがはたして教育的に効果がある造りなのかどうか疑問が残るのだが…。教室内に静寂が訪れるときがあるのだろうか?(周りのクラスの声が常に聞こえてくると思われるのだが…)
 私と同じ疑問をもった人がブログに投稿していた。こちら 

          
          ※ ご覧のように廊下と教室の間に壁がないのをオープン教室という。
 
 桑園小学校にはこの他さまざまな新しい試みがなされていた。
 その一つがDEN(デン)と称される空間である。DENとは、ほら穴とか、子どもの秘密の遊び場と訳される空間である。いわば学校において子どもたちが息抜きのできる空間ということだろうか。各階に小さな空間が設けられていた。

 屋上には大きなソーラーパネルが何枚も並べられていた。子どもたちに自然エネルギーについて学ばせるとともに、学校の使用電力を補う意味があるようだ。ちなみにその能力を聞くと、学校の使用電力のおよそ10%程度を賄えるとのことだった。

          

 そして最大の特徴は教室など学校のあらゆる設備の上の5階にプールが設置されていることだった。桑園小学校は学校敷地が限られているという制約があることも階上設置の理由のようだが、太陽光を十分に取り入れることができるというメリットもあるようだ。

          

 桑園小学校にはその他、各階に多目的室や集会室的空間があり、教育活動を展開していく上では十分な広さが確保されていると思えた。
 ただ、校長先生からは保護者の要望も多様化し、それに応える先生たちの仕事量が以前に比べて倍加しているとの言葉が気になった。
 教師の仕事量の増加が子どもたちと接する時間をますます削る結果になってはいないかと少々心配である。

今年のカルチャーナイトは図書館で

2012-07-17 23:21:33 | ステージ & エンターテイメント
 13日(金)夜、今年もまた札幌市内各所でさまざまな催しが展開されたようだ。これまでは各所を駆け回りながら楽しんでいた私だったが、今年は中央図書館に腰を落ち着け、じっくりと楽しませてもらった。 

 カルチャーナイトとは、事務局のホームページによると「公共・文化施設や民間施設を夜間開放していただき、市民が地域の文化を楽しむ行事です」とあります。
 10年目を迎えた今年は市内110カ所の施設が開放され、さまざまな催しが展開された。

 私はこれまでプログラムを見比べながら、興味深い催しが行われているところを次々と訪れて楽しんできた。(時呈表のようなものを作り3~4ヵ所巡るのが常だった)
「さて、今年はどうしようか?」と考えたとき、「今年はひとところで落ち着いて楽しもう」と思った。
そこで都心からは離れるが、市電に乗って中央図書館まで足を延ばしてみることにした。
 中央図書館では18時から札幌国際短編映画祭のPR映画の上映会、20時からはジャズライブが催されることになっていた。

 札幌国際短編映画祭は今年9月12~17日の日程で開催されるそうだが、そのPR映画を上映する催しに参加した。短編映画とは上映時間が30分以内のショートフィルムという定義があるそうだが、この日は図書館3階の研修室でこれまでの映画祭に参加したフィルムが上映された。
 国際という冠がついた映画祭らしくポルトガル、フランス、ブラジル、アメリカ、オランダの各作品が上映された。
 ショートフィルムというと、私の中では実験的な映画というイメージが強い。
 今回の5本もどちらかというとその色彩が濃く感じた。常識の手垢にまみれてしまったおじさんにはいまひとつその面白さが伝わってこなかった。

     

 続いて20時からは中央図書館1階ロビーにおいて「LIVE COFFEE & BOOKS 3」(掲載したポスター2枚を見比べてほしい。はたしてBOOKS 2なのかBOOKS 3なのか、真相はどっちだ!?)と題するジャズコンサートが行われた。
 プレイヤーはHarbor Lights with 宮澤和子というグループで、映画の上映会とは比べものにならないほど多くの人が集まり、かなりの人気グループのようだった。
 演奏を聴いてみて、なるほどボーカルもバンドもかなりの実力者ぞろいのグループだと思わされた。彼らはスタンダードジャズとともに、ソウルやブルースも得意とするグループということだったが、図書館のロビーはあまりにも音の反響が強すぎて音楽を楽しむには厳しい環境と思えた。せっかくの素晴らしい音が半減してしまうようで残念だった。

               

 このコンサートは題名にもあるが、Starbucks Coffeeさんからアイスコーヒーが無料提供されるという粋な計らいがあり、コーヒーを片手にリラックスしてジャズを楽しむという意図があったのだが…。

          

 ちょっとした不満は感じたものの、今年これまでとは違った趣向でカルチャーナイトを楽しませてもらった。
 札幌市のカルチャーナイトも数を数え10周年を迎えたということだ。
 

高校野球南北海道大会が開幕したが…

2012-07-16 22:44:37 | スポーツ & スポーツ観戦
 高校球児にとって甲子園大会の出場を目ざす夏の南北海道大会が始まった。私は昨年、一昨年とこの大会全試合を観戦し、その観戦記をこのブログに投稿してきた。(力の入ったその投稿はこちらから見ることができます。2011年版、2010年版今年もまた全試合観戦をと思っていたのだが…。 
  
 今日から22日まで、中1日の休養日を挟んで7日間にわたって甲子園出場校を決める南北海道大会が開幕した。
 私は後述する理由で今年の観戦はままならないが、せめて開会式だけはと思い円山球場に足を運んだ。

          

 開会式直後の第一試合が札幌校同士ということもあってか、円山球場は初日から内野席は満席状態だった。(外野席は開放されていない)
 以前も書いたが、たとえアナクロニズムと揶揄されようと高校野球ファンにとっては開会式の入場行進はいつ見ても清々しさを感ずる。各地区を勝ち上がった誇らしさを胸に、甲子園を掴みとるぞとの決意を示すように声をかけ、チーム全員が意思統一して足並みを揃えての行進はスタンドの共感を呼び、手拍子が彼らの行進を後押した。

          

 選手宣誓は小樽水産高校の万優太キャプテンが務めた。滑舌にやや難があったものの、堂々とした選手宣誓だった。

          

 始球式がスタンドを沸かせた。
 小さな女の子が投球練習をしているなと思って見ていたが、始球式を務めたのは今や北海道で最も有名な高校生と云っても過言でないスキージャンプの女子選手高梨沙羅選手だった。前日、士別市で行われた全日本サマージャンプに優勝したその足で駆けつけたようだ。

          

 私はこの日、正午には予定が入っていたのだが、それまでわずかであったが第一試合を観戦することにした。
第一試合は尚志学園 対 札幌龍谷の対戦だった。
 試合前のシートノックを見ていて感ずるところがあった。それは札幌龍谷の内野手のグラブさばきがとても丁寧だったことだ。これまで何十校となくシートノックを見てきたが、そうした感想を持ったのは初めてだった。龍谷の監督の指導が徹底されていることを伺わせてくれる場面だった。
 試合は投打ともに札幌龍谷に方に一日の長があったようだ。私が球場を後にした5回を終了して8対2と龍谷が大きくリードし、結局7回終了時に9対2と7点以上の差を付けていたためにコールドゲームで札幌龍谷の勝利となった。

 このようにマスコミが伝えない各チームの力量を比較し、大会の推移を推測するのが何よりの楽しみだっただが、今大会はそれがかなわなくなってしまった。
 今日もそうだったのだが、今週は連日のように避けることのできない予定が次々とあって、どうしても円山に足を向けることができないのだ。残念である。
 今のところ準決勝、決勝の予定日は空いているのだが、それ以前の試合を観戦していないということはどうも球趣が盛り上がらないように思えて、どうしたものか思い悩んでいる。

AMOEBAは熱く!

2012-07-15 21:55:38 | その他
 昨年暮れの集まりから約半年後の再会だった。学校現場で後輩諸氏たちはそれぞれ創意工夫し、懸命に励んでいることがうかがい知れた。およそ3時間、熱く!熱く!語り合った。
 
 昨日のレポート「2012 AMOEBA in SAPPORO」の続編として、昨日の様子をレポートすることにします。

 まず今春退職したT氏が長年の夢だったニュージーランドへの語学留学について語った。
 T氏はこれまで長男、長女、そして奥さんまでが海外留学をするのを送り出す側だったが、「いつか自分も」という夢を描き続けていたということだ。したがって話からは用意周到に準備していたことがうかがえた。目的もはっきしていて、留学の後の夢もしっかりと描いていた。
 リタイア後の一つの生き方として積極的に夢をかなえようとしているT氏の留学が所期の目的を達成して帰ってくることを期待したい。

 そして3人の現役校長のレポートに移った。
 教育現場にはいつもたくさんの課題が山積しているが、それぞれの地域や学校における課題は必ずしも一様ではない。校長はそれぞれの地域や学校の課題を的確に把握して、その課題克服のための戦略を、そして具体的な戦術を職員に提示することが求められている。
 各氏共に自校の課題を的確に把握し、課題克服のために健闘されているようであった。

 その各氏の中で共通した課題として浮かび上がってきたのが、子どもの「学力問題」だった。
 北海道の児童・生徒の低学力問題についてはマスコミも度々取り上げることで社会的にも大きな関心事となっている。
 学校は単に児童・生徒の学力向上のための機関ではないだけに(こう書くと疑問を呈する向きもあるかと思い、教育基本法に示された義務教育の目的について紹介しておくことにする。「義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。」)難しい側面もあると思うが、社会からの要請も大きいだけに創意工夫し、児童・生徒の学力向上に励んでもらいたいと思う。

 ショックだったことがある。学校現場を離れて5年も経つと、いろいろ不案内なことも増えてくる。自己目標シート、フォローアップシートなどという言葉は恥ずかしながら初めて聞く言葉であり、それらがまた教育現場の多忙化を招いているらしいことをうかがい現場を知っている私としては少々憂鬱な気分となった。

 さて最後は私だが、私は「社会との繋がりを欠かさぬために」と題して、各種団体に関わったり、ボランティアに取り組んでいる日常を報告した。
 私は5人の中では最も年長でいわば彼らの中のフロントランナーである。彼らの前で恥ずかしい生き方はできない、という思いが私を支えている。
 
 3時間の報告・交流が終わったとき、メンバーの一人がいみじくもつぶやいた。「いや~、こうして真剣に話をしていると時間があっという間に流れますね~」と…。私もまったく同じ思いだった。それくらい私たちは熱く!熱く!語り合ったということでもあるのだ。
 熱く語り合った後は、そのほとぼりを冷ますべく、冷たいビールで喉を潤し合ったのだった…。

2012 AMOEBA in SAPPORO

2012-07-14 10:06:56 | その他
 網走地方の片田舎にある〇〇○小学校にある時期(昭和61年~平成4年)必然のなせる業か、それとも偶然の悪戯か、名も無き5人の教師が巡り会った。5人の教師はある教育運動を接着剤として意気投合することとなった。5人は教育運動に学び、学習サークル「AMOEBA網走」を起ち上げ研鑽を積み、教育することの素晴らしさ、奥深さを体感したのだった。
 その後、5人はそれぞれ転勤によって〇〇○小学校を離れ、それぞれの地で己の夢を求めて励んでいた。 
 今から十数年前、誰からともなく「年に一度、あの日に還りたい」という声が出て、この会は始まった。以来、休むことなくこの会は続けられることとなったが、単なるノスタルジーに浸ることなく、更なる研鑽を誓い合う場としてそれぞれがレポートを持ち寄り、自らの立場における現状と課題を報告し合い、互いの意見を交流し知恵を出し合っている。 

 私のブログに何度か登場したAMOEBAである。これまで十数年にわたり年初めか、年末に開催していたものを今回初めて夏に開催することにした。
 その理由はメンバーの一人が今春退職して8月からニュージーランドへ語学留学するということで、壮行会を兼ねて夏の開催にしたのだ。
 今年の幹事を私が担当したことで先のような一文を開催要項に載せたのである。

 その「2012 AMOEBA in SAPPORO」が本日開催されるため、これから出かけようとしている。
 スケジュールとしては、午後から教育文化会館の研修室においてそれぞれの学校における現状の課題について報告し合い、交流することにしている。語学留学するT氏は語学留学の目的と概要について、私は「社会との繋がりを欠かさぬために」と題するレポートをすることにしている。
 夕刻からはサッポロビール園において壮行会 兼 懇親交流会を予定している。
 その後はその場のノリで…。

 それぞれが学校現場においてどのような課題を抱えながら奮闘しているのか、彼らの報告を聞くのが楽しみである。
 その様子もこのブログ上で報告できたらと思っている。
 それではこれから行ってきます。

個性豊かな北の経営者たち

2012-07-13 22:35:10 | 講演・講義・フォーラム等
 北海道を代表する企業の経営者たち4人が一堂に顔を揃えた。経営者一人ひとりはとても個性豊かに見えた。彼らは自らの経営上の信念にもとづきリーダシップを発揮し、会社経営にあたっていることをあらためて認識させられた。
 
 北海道新聞社刊「トップの決断~北の経営者たち」の発刊を記念しての道新フォーラムが7月10日(火)夜、道新ホールで開催された。
 登壇した4人の経営者とは、
 ◇加森観光社長 加森 公人 氏
 ◇ニトリホールディングス社長  似鳥 昭雄 氏
 ◇石屋製菓会長 石水  勲 氏
 ◇アインファーマシーズ社長 大谷 喜一 氏
いずれも北海道では名だたる企業のトップの方ばかりである。

          

 会社員の経験もない私はまったくの門外漢であるが、それでも組織のトップの話を聴くことは興味深いことである。
 フォーラムでは前半は道新の論説委員の、後半は道内の大学で経済学を学ぶ学生たちの質問に答える形で進められた。
 さまざまな角度から4人のトップの話をうかがい、私もたくさんのメモを残したが、それを紹介していては紙数が膨大となってしまう。ここでは話をうかがいながら垣間見えたトップのそれぞれの個性について私なりの見方を紹介してみたい。


               

 最初に加森観光の加森氏は4人の中でも最も強力なリーダーシップで会社を引っ張っている方と見た。
 加森観光というと日本はもとより、外国の観光施設もM&A(企業買収)によって企業規模を拡大してきた会社である。企業買収を進めるか否か、その決断を常に求められる加森氏は自らの理論と信念にもとづき決断を下していると話された。氏の経営理論には素人ながらうなずける言葉多かった。


               

 ニトリホールディングスの似鳥氏は自分を頼りない経営者と云ってはばからなかった。自分を飾らない、あけっぴろげな性格が社員の共感を呼んでいるのではないかと伺わせてくれた。
 氏は社員に対して会社の拡大目標だけを示し、あとは社員を信頼して任せるような会社経営をしているのではないかと思わせてくれた。しかしそれは外部の者にはそう思わせておいて、社内においてはしたたかな経営戦略のもとに会社経営にあたっているに違いないとは思うのだが…。


               

 石屋製菓の石水会長は実質経営を子息に任せてしまったという安堵感からか、はたまた石屋製菓の賞味期限改ざん問題の後遺症からか、あまり多くを語らなかったように映った。
 ただその影響力はまだまだ健在のようで、席上石水氏が「石屋製菓が近い将来シンガポールに出店する計画である」と述べたことが、2日後の北海道新聞の経済欄に大きく掲載されたことは企業のトップとしての発言と受け取られたということだろう。



               

 アインファーマシーズの大谷氏は最もバランスのとれた経営者と見た。
 それは大谷氏の経歴が影響しているように思える。大谷氏は高校時代まではまるっきりの野球少年で、北海高校で甲子園を目ざしたという野球しか知らない高校生だったという。野球以外何も知らないという渇望感から大学時代はさまざまなことを経験しようと努めたそうだ。その結果、大谷氏の発言には絶えず広い視野で見て判断していこうという姿勢が見て取れた。

 いずれの経営者ともに会社の命運を握っているという重責を負いながらも、自らのロマンの実現と会社の伸長のために全精力を傾けていることがひしひしと伝わってくる一言一言だった。

市立大通高校とのコラボ再び

2012-07-12 19:10:32 | ボランティア
 市立大通高校の「暮らしの緑化」コースの皆さんと取り組んだ“ART”文字は思わぬ伏兵(ポプラの綿毛)のために残念ながら失敗してしまった。しかし、もう一つのプロジェクトが進行していて、先日そのことを実現することができた。 

 私はちょっとしたことがきっかけで桑園地区を盛り上げようという団体と関わりを持つようになった。
 その活動の一つとして、北4条の西11~17丁目にかけて広がる緑道(通称:ミニ大通)を地域住民の手で少しでも整美できないかと取り組みを進めることになった。

 昨年、関係者がそのミニ大通に小さな花壇を二つ作った。その花壇を市立大通高校の「『暮らしの緑化』コースの皆さんに整美してもらえないか」と私が担当の先生に持ちかけていた。
 そうしたところ高校の方から「『暮らしの緑化』コースで育てた苗の提供も含めて協力したい」という返事をいただいたのだ。

          
          ※ 1・2年生が主だった2日の作業は準備もしっかりできていたのだが…。

 このプロジェクトもやや時期を逸した感はあったのだが、「暮らしの緑化」コースの授業の一環として7月2日(月)に花壇の耕起を行い、7月6日(金)花の苗の植え付けを行った。
 両日とも「暮らしの緑化」コースを選択している生徒全部ではなく、面積が小さいこともあり7~8名の生徒による作業だった。

          
          ※ 4年生が主だった6日の作業はご覧のようにサンダルの生徒も見えます…。

 面白いと思ったことがあった。
 2日(月)と6日(金)では作業する生徒が違った。
 2日は1・2年生が中心だった。彼らの中にはしっかり作業服に身を包み、長靴・軍手を用意して作業に臨んでくれた。
 一方、6日(金)は4年生の女子生徒ばかりだった。彼女らは私服に身を包み、足元はサンダルという出で立ちである。
 どちらもそれなりに真面目に取り組んではくれたのだが、この出で立ちの違いは何だろうか?

          
          ※ 植え付けの終わった花壇ですが、苗はまだまだ小さいですね。

 作業を終えて私は彼らに「時間があるときに自分たちが育て、植え付けた花をぜひ見に来てほしい」と話したが、はたして見に来てくれることがあるだろうか?
 自分たちが植えた花を見て、成長した様子を確認してくれて初めて本当のコラボレーションなのだが…。