どうしようかと少し逡巡したが、やはり熱狂の渦の中に我が身を置いてみたいと思い円山球場に出かけた。準決勝の二試合はランニングスコアを見ると対照的な試合となったように映るが、どちらも興味深い試合内容だった。
※ 準決勝開始前から内野スタンドはほぼ満員状態でした。
朝から晴れていた。今大会は非常に天候に恵まれた大会だという。
試合開始予定は10時30分だったが、相当数の観客が駆けつけるのではと思い、9時に球場に駆け付けた。
すでに球場は開門され、私が目ざしたスタンド上部はほとんど埋まっていた。それでもなんとか隙間を見つけてスタンド最上段屋根下席を確保した。
それでは観戦評を…。
龍谷エース蓑田の独り相撲
札幌日大|011|300|000|01 |6
札幌龍谷|102|010|100|00 |5
試合はランニングスコアが示すように延長11回までもつれ込む接戦となった。しかし試合を冷静に見れば両チームともに隙が目立つ試合であった。
※ 札幌龍谷のエース蓑田の力強い投球フォームだったのだが…
まず龍谷だが、エース蓑田の独り相撲だった印象が強い。
ここまで龍谷は南北海道大会初出場だったにも関わらずエース蓑田の力投で二試合を制して勝ち上がってきた。蓑田は上背もある右の本格派である。その蓑田がピリッとしなかった試合だった。
蓑田失点の1点目は彼のワイルドピッチで献上し、2点目、そして大量点となった4回はいずれも先頭打者の第一球目を不用意に投げてヒットを許したことで相手がことごとく得点に結び付けてしまった。
札幌日大がエースを温存して2年生投手を先発させたのだが、その投手を打線が良く打ち込んで序盤3点を奪い優位に試合を進めていたにも関わらず蓑田がそれを生かせなかったという印象だった。
※ 敗戦に涙する札幌龍谷の選手たち
札幌日大としても決してほめられた試合ではなかった。
2回の龍谷の2点は、記録はヒットとなったが二塁手がライナーを受け損ね、バント処理をミスし、一塁手はイージーなファールフライを取り損ねるなどミスが目立ち過ぎた。
打線も蓑田が立ち直った中盤から後半にかけては沈黙してしまった。11回二死後ようやく連打が出て勝ち越した試合内容だった。
※ 延長戦を制して応援団席に喜びの報告をする札幌日大ナインです。
札幌第一のエース知久の力投に尽きる
※ 真っ赤に染まった札幌第一の応援席です。
札幌第一|010|100|300|5
北 海|000|000|000|0
試合は札幌第一の一方的な試合のように映るが、序盤から中盤にかけては好投手同士の投げ合いで、緊迫した内容の素晴らしい試合だった。
北海のエース玉熊は制球よく小気味の良いピッチングをすることで知られているが、この試合は回によって好不調の波が激しすぎたようだ。玉熊は第一打線から13奪三振も奪ったにもかかわらず、得点を許したシーンでは四球を出した上に痛打されるという場面が目立った。
また、第一の選手たちが北海のお株を奪うような巧みな走塁も目立った。
※ 北海のエース玉熊投手の整った投球フォームです。
一方、第一のエース知久であるが、184cmの上背からスピード豊かなストレートとスライダーで強力な北海打線を沈黙させた。被安打2本では北海に勝ち目はない。
特に印象的だったのはピンチになってからの知久投手の冷静なピッチングだった。被安打は2本だったものの、与えた四球はかなりあった。しかし、走者が2塁にあるときの知久はけっして投げ急がず、ことごとくピンチの芽を摘み取った。
※ 素晴らしい投球をした第一のエース知久投手のフォームです。
試合とは直接関係ないところで印象的な場面があった。
7回、8回と北海の攻撃が終わると同時にかなりの観客が席を立ったことだ。
おそらく古豪北海のファンの方々だと思う。試合はすでに0対5とその帰趨が見えてきた段階だった。北海ファンとしては北海が負ける瞬間を見たくないというファン心理がそうさせたのではないかと思った。
※ 敗戦に涙する北海ナインです。
さて、明日は?
ここまでの記述のトーンでも明らかなように、第一のエース知久に疲れの影響がなければかなりのパーセンテージで札幌第一が有利と見る。
しかし、札幌日大の打線も活発である。札幌日大の打線が知久をどう攻略するかが試合のポイントのように思われる。
また、札幌日大のエース水野だが細身の体ながらキレのいいボールを投げる投手である。
高校野球ファンとしては大味な試合になることなく、緊迫した投手戦を見てみたい思いがあるのだが…。
明日もまた、熱狂の渦の中に我が身を置きたいと思う。
※ 大観衆が詰めかけて外野席が開放されました。
※ 準決勝開始前から内野スタンドはほぼ満員状態でした。
朝から晴れていた。今大会は非常に天候に恵まれた大会だという。
試合開始予定は10時30分だったが、相当数の観客が駆けつけるのではと思い、9時に球場に駆け付けた。
すでに球場は開門され、私が目ざしたスタンド上部はほとんど埋まっていた。それでもなんとか隙間を見つけてスタンド最上段屋根下席を確保した。
それでは観戦評を…。
龍谷エース蓑田の独り相撲
札幌日大|011|300|000|01 |6
札幌龍谷|102|010|100|00 |5
試合はランニングスコアが示すように延長11回までもつれ込む接戦となった。しかし試合を冷静に見れば両チームともに隙が目立つ試合であった。
※ 札幌龍谷のエース蓑田の力強い投球フォームだったのだが…
まず龍谷だが、エース蓑田の独り相撲だった印象が強い。
ここまで龍谷は南北海道大会初出場だったにも関わらずエース蓑田の力投で二試合を制して勝ち上がってきた。蓑田は上背もある右の本格派である。その蓑田がピリッとしなかった試合だった。
蓑田失点の1点目は彼のワイルドピッチで献上し、2点目、そして大量点となった4回はいずれも先頭打者の第一球目を不用意に投げてヒットを許したことで相手がことごとく得点に結び付けてしまった。
札幌日大がエースを温存して2年生投手を先発させたのだが、その投手を打線が良く打ち込んで序盤3点を奪い優位に試合を進めていたにも関わらず蓑田がそれを生かせなかったという印象だった。
※ 敗戦に涙する札幌龍谷の選手たち
札幌日大としても決してほめられた試合ではなかった。
2回の龍谷の2点は、記録はヒットとなったが二塁手がライナーを受け損ね、バント処理をミスし、一塁手はイージーなファールフライを取り損ねるなどミスが目立ち過ぎた。
打線も蓑田が立ち直った中盤から後半にかけては沈黙してしまった。11回二死後ようやく連打が出て勝ち越した試合内容だった。
※ 延長戦を制して応援団席に喜びの報告をする札幌日大ナインです。
札幌第一のエース知久の力投に尽きる
※ 真っ赤に染まった札幌第一の応援席です。
札幌第一|010|100|300|5
北 海|000|000|000|0
試合は札幌第一の一方的な試合のように映るが、序盤から中盤にかけては好投手同士の投げ合いで、緊迫した内容の素晴らしい試合だった。
北海のエース玉熊は制球よく小気味の良いピッチングをすることで知られているが、この試合は回によって好不調の波が激しすぎたようだ。玉熊は第一打線から13奪三振も奪ったにもかかわらず、得点を許したシーンでは四球を出した上に痛打されるという場面が目立った。
また、第一の選手たちが北海のお株を奪うような巧みな走塁も目立った。
※ 北海のエース玉熊投手の整った投球フォームです。
一方、第一のエース知久であるが、184cmの上背からスピード豊かなストレートとスライダーで強力な北海打線を沈黙させた。被安打2本では北海に勝ち目はない。
特に印象的だったのはピンチになってからの知久投手の冷静なピッチングだった。被安打は2本だったものの、与えた四球はかなりあった。しかし、走者が2塁にあるときの知久はけっして投げ急がず、ことごとくピンチの芽を摘み取った。
※ 素晴らしい投球をした第一のエース知久投手のフォームです。
試合とは直接関係ないところで印象的な場面があった。
7回、8回と北海の攻撃が終わると同時にかなりの観客が席を立ったことだ。
おそらく古豪北海のファンの方々だと思う。試合はすでに0対5とその帰趨が見えてきた段階だった。北海ファンとしては北海が負ける瞬間を見たくないというファン心理がそうさせたのではないかと思った。
※ 敗戦に涙する北海ナインです。
さて、明日は?
ここまでの記述のトーンでも明らかなように、第一のエース知久に疲れの影響がなければかなりのパーセンテージで札幌第一が有利と見る。
しかし、札幌日大の打線も活発である。札幌日大の打線が知久をどう攻略するかが試合のポイントのように思われる。
また、札幌日大のエース水野だが細身の体ながらキレのいいボールを投げる投手である。
高校野球ファンとしては大味な試合になることなく、緊迫した投手戦を見てみたい思いがあるのだが…。
明日もまた、熱狂の渦の中に我が身を置きたいと思う。
※ 大観衆が詰めかけて外野席が開放されました。