ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。
憧れのフットパスコースに足を踏み入れた。まずは根室フットパスコースの中心的存在(?)である「厚床パス」から始めることにした。厚床パスは旧標津線跡と牧場を繋いだフットパスコースの典型の一つかもしれない、と思いながら歩いた。
※ 「厚床パス」のルートマップです。オレンジのラインが私が歩いたところです。
8月5日(日)朝、北見から根室市厚床に移動した。
厚床の街は廃屋が多く寂しい感じだった。厚床駅も無人駅だった。旧標津線が中標津まで通っていたころは中継駅として駅も街も賑やかだっただろう想像される。
※ 誰もいない閑散とした駅舎だった。
まずは駅前にある山崎商店でルートマップを購入する。マップを購入しないとフットパスを歩くことはできないとガイドブックで説明されていた。3コース分で都合600円だった。コースを運営するのはAB-MOB1Tという酪農家の集団である。マップ販売の収益金はコース整備代に充当されるのだろう。
※ マップを販売していた山崎商店です。
車を駅の駐車場に止め、早速出発である。
まずは厚床駅から旧標津線が延びていた線路跡を歩くことになった。線路跡とは云っても標津線が廃線になったのは1989年である。廃線になってからすでに20年以上が経過している線路跡は草むら状態だった。AB-MOBITの方々も整備は心がけているのだろうが草の成長には追いつかないといったところか?
それでも少し背丈が低くなった草むら状態のコースを進んだ。いきなりワイルドな洗礼を受けた。(後で知ることになるのだが、ここなどはまだまだ序の口だった…)
※ ここが「厚床パス」のスタート地点です。
※ スタートして直ぐがこの状態です。ワイルドだろ~う!?
※ 道路との交差点の標津線跡です。枕木の向こうがコースです。
コースは厚床駅から並行して走っていた根室本線と離れ、中標津へ向けて山側に舵を切る。しばらく草むらコースを進むと、標津線跡を一時離れ「厚床苗畑事業所跡」に導かれた。苗畑事業所の形跡はあまり見当たらなかったが、一部に幼苗が成長したような松の木が見えた。コース上には名前の知らない野の花が咲き誇り、その花々を目当てに蝶がたくさん舞っていた。
※ 苗畑事業所跡らしい光景です。
※ この花はムラサキツメクサとマーガレットで分かりましたが…。
苗畑跡に続き、国有林の中に入った。マップの説明で国有林内に「土塁(どるい)」があるということで注意深く歩いた。「土塁」とは昔この付近に馬市場と呼ばれた家畜市場があり、その馬たちが逃げないように高い土の壁を築いたものを土塁というのだそうだ。
注意深く目を凝らすと、確かに草むらの中に周りより一段と高くなった土の壁を見ることができた。
※ 右側の方が盛り上がり土の壁になっています。
また、あまりの寒さに材木の幹が縦に引き裂かれてしまった「凍裂(とうれつ)」した樹木も目にすることができた。
※ こうした割れ目ができると材木としての価値がなくなるそうです。
国有林を出て、再び旧標津線跡を約1Kmくらい淡々と歩いた。見通しはあまり良くなく、両側を林に囲まれた中を進んだ。
※ この辺りはわりあい整備されていたところです。
そしていきなり!!
見渡すかぎりの草原に出た! 通称「もの思いにふける丘」というそうだ。
う~ん。ここまで何もない広々とした光景に出くわすと、しばし黙考したくなる気持ちもなくはない。しかし、多感な若者ならいざ知らず、酸いも甘いも知り尽くした(本当かい?)おじさんはもっと現実的である。「この先、どこへ進めばいいんだろう?」と…。
※ どうですかこの光景は!さすが酪農地帯といった雰囲気です。物思いにふけりたくなりますよね!?
初めてのコースではいつも「このコースで間違いないのか?」と不安を抱きながら歩いている。実はこのコースでもここまで決して順調に来たわけではなかったのだ。
マップには草原の中を進むラインが示されているが、それを現地で見比べるとどうしても自信がもてないのだ。
ひろい草原には目印になるものも見えない。さあ~て、どうしよう??
そのとき、草原の中にトラクターが走った後が残されていた。(そこだけ草が倒れていた)
※ このタイヤ跡が道しるべだった…。
「もしかすると、それが道しるべではないか?」と思い、その推理に賭けてみることにした。草原の中を歩き続けること7~800m、草原を抜けたところで目印となる国道を走る車が目に入った! 「賭けは当たった!」とホッとして、中間点となる酪農喫茶を目ざした。
※ 国道を走る車を見てホッとしました。
(前編はここまでにして、明日続編を)
憧れのフットパスコースに足を踏み入れた。まずは根室フットパスコースの中心的存在(?)である「厚床パス」から始めることにした。厚床パスは旧標津線跡と牧場を繋いだフットパスコースの典型の一つかもしれない、と思いながら歩いた。
※ 「厚床パス」のルートマップです。オレンジのラインが私が歩いたところです。
8月5日(日)朝、北見から根室市厚床に移動した。
厚床の街は廃屋が多く寂しい感じだった。厚床駅も無人駅だった。旧標津線が中標津まで通っていたころは中継駅として駅も街も賑やかだっただろう想像される。
※ 誰もいない閑散とした駅舎だった。
まずは駅前にある山崎商店でルートマップを購入する。マップを購入しないとフットパスを歩くことはできないとガイドブックで説明されていた。3コース分で都合600円だった。コースを運営するのはAB-MOB1Tという酪農家の集団である。マップ販売の収益金はコース整備代に充当されるのだろう。
※ マップを販売していた山崎商店です。
車を駅の駐車場に止め、早速出発である。
まずは厚床駅から旧標津線が延びていた線路跡を歩くことになった。線路跡とは云っても標津線が廃線になったのは1989年である。廃線になってからすでに20年以上が経過している線路跡は草むら状態だった。AB-MOBITの方々も整備は心がけているのだろうが草の成長には追いつかないといったところか?
それでも少し背丈が低くなった草むら状態のコースを進んだ。いきなりワイルドな洗礼を受けた。(後で知ることになるのだが、ここなどはまだまだ序の口だった…)
※ ここが「厚床パス」のスタート地点です。
※ スタートして直ぐがこの状態です。ワイルドだろ~う!?
※ 道路との交差点の標津線跡です。枕木の向こうがコースです。
コースは厚床駅から並行して走っていた根室本線と離れ、中標津へ向けて山側に舵を切る。しばらく草むらコースを進むと、標津線跡を一時離れ「厚床苗畑事業所跡」に導かれた。苗畑事業所の形跡はあまり見当たらなかったが、一部に幼苗が成長したような松の木が見えた。コース上には名前の知らない野の花が咲き誇り、その花々を目当てに蝶がたくさん舞っていた。
※ 苗畑事業所跡らしい光景です。
※ この花はムラサキツメクサとマーガレットで分かりましたが…。
苗畑跡に続き、国有林の中に入った。マップの説明で国有林内に「土塁(どるい)」があるということで注意深く歩いた。「土塁」とは昔この付近に馬市場と呼ばれた家畜市場があり、その馬たちが逃げないように高い土の壁を築いたものを土塁というのだそうだ。
注意深く目を凝らすと、確かに草むらの中に周りより一段と高くなった土の壁を見ることができた。
※ 右側の方が盛り上がり土の壁になっています。
また、あまりの寒さに材木の幹が縦に引き裂かれてしまった「凍裂(とうれつ)」した樹木も目にすることができた。
※ こうした割れ目ができると材木としての価値がなくなるそうです。
国有林を出て、再び旧標津線跡を約1Kmくらい淡々と歩いた。見通しはあまり良くなく、両側を林に囲まれた中を進んだ。
※ この辺りはわりあい整備されていたところです。
そしていきなり!!
見渡すかぎりの草原に出た! 通称「もの思いにふける丘」というそうだ。
う~ん。ここまで何もない広々とした光景に出くわすと、しばし黙考したくなる気持ちもなくはない。しかし、多感な若者ならいざ知らず、酸いも甘いも知り尽くした(本当かい?)おじさんはもっと現実的である。「この先、どこへ進めばいいんだろう?」と…。
※ どうですかこの光景は!さすが酪農地帯といった雰囲気です。物思いにふけりたくなりますよね!?
初めてのコースではいつも「このコースで間違いないのか?」と不安を抱きながら歩いている。実はこのコースでもここまで決して順調に来たわけではなかったのだ。
マップには草原の中を進むラインが示されているが、それを現地で見比べるとどうしても自信がもてないのだ。
ひろい草原には目印になるものも見えない。さあ~て、どうしよう??
そのとき、草原の中にトラクターが走った後が残されていた。(そこだけ草が倒れていた)
※ このタイヤ跡が道しるべだった…。
「もしかすると、それが道しるべではないか?」と思い、その推理に賭けてみることにした。草原の中を歩き続けること7~800m、草原を抜けたところで目印となる国道を走る車が目に入った! 「賭けは当たった!」とホッとして、中間点となる酪農喫茶を目ざした。
※ 国道を走る車を見てホッとしました。
(前編はここまでにして、明日続編を)