田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

フットパスウォーク №3 根室・厚床パス 前編

2012-08-21 23:36:14 | フットパスウォーク & トレッキング
 ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。 

 憧れのフットパスコースに足を踏み入れた。まずは根室フットパスコースの中心的存在(?)である「厚床パス」から始めることにした。厚床パスは旧標津線跡と牧場を繋いだフットパスコースの典型の一つかもしれない、と思いながら歩いた。 

  
  ※ 「厚床パス」のルートマップです。オレンジのラインが私が歩いたところです。


 8月5日(日)朝、北見から根室市厚床に移動した。
 厚床の街は廃屋が多く寂しい感じだった。厚床駅も無人駅だった。旧標津線が中標津まで通っていたころは中継駅として駅も街も賑やかだっただろう想像される。

          
          ※ 誰もいない閑散とした駅舎だった。

 まずは駅前にある山崎商店でルートマップを購入する。マップを購入しないとフットパスを歩くことはできないとガイドブックで説明されていた。3コース分で都合600円だった。コースを運営するのはAB-MOB1Tという酪農家の集団である。マップ販売の収益金はコース整備代に充当されるのだろう。

          
          ※ マップを販売していた山崎商店です。

 車を駅の駐車場に止め、早速出発である。
 まずは厚床駅から旧標津線が延びていた線路跡を歩くことになった。線路跡とは云っても標津線が廃線になったのは1989年である。廃線になってからすでに20年以上が経過している線路跡は草むら状態だった。AB-MOBITの方々も整備は心がけているのだろうが草の成長には追いつかないといったところか?
 それでも少し背丈が低くなった草むら状態のコースを進んだ。いきなりワイルドな洗礼を受けた。(後で知ることになるのだが、ここなどはまだまだ序の口だった…)

          
          ※ ここが「厚床パス」のスタート地点です。

          
          ※ スタートして直ぐがこの状態です。ワイルドだろ~う!?

          
          ※ 道路との交差点の標津線跡です。枕木の向こうがコースです。

 コースは厚床駅から並行して走っていた根室本線と離れ、中標津へ向けて山側に舵を切る。しばらく草むらコースを進むと、標津線跡を一時離れ「厚床苗畑事業所跡」に導かれた。苗畑事業所の形跡はあまり見当たらなかったが、一部に幼苗が成長したような松の木が見えた。コース上には名前の知らない野の花が咲き誇り、その花々を目当てに蝶がたくさん舞っていた。

          
          ※ 苗畑事業所跡らしい光景です。

          
          ※ この花はムラサキツメクサとマーガレットで分かりましたが…。


 苗畑跡に続き、国有林の中に入った。マップの説明で国有林内に「土塁(どるい)」があるということで注意深く歩いた。「土塁」とは昔この付近に馬市場と呼ばれた家畜市場があり、その馬たちが逃げないように高い土の壁を築いたものを土塁というのだそうだ。
 注意深く目を凝らすと、確かに草むらの中に周りより一段と高くなった土の壁を見ることができた。

          
          ※ 右側の方が盛り上がり土の壁になっています。

 また、あまりの寒さに材木の幹が縦に引き裂かれてしまった「凍裂(とうれつ)」した樹木も目にすることができた。

          
          ※ こうした割れ目ができると材木としての価値がなくなるそうです。

 国有林を出て、再び旧標津線跡を約1Kmくらい淡々と歩いた。見通しはあまり良くなく、両側を林に囲まれた中を進んだ。

          
          ※ この辺りはわりあい整備されていたところです。

 そしていきなり!!
 見渡すかぎりの草原に出た! 通称「もの思いにふける丘」というそうだ。
 う~ん。ここまで何もない広々とした光景に出くわすと、しばし黙考したくなる気持ちもなくはない。しかし、多感な若者ならいざ知らず、酸いも甘いも知り尽くした(本当かい?)おじさんはもっと現実的である。「この先、どこへ進めばいいんだろう?」と…。

  
  ※ どうですかこの光景は!さすが酪農地帯といった雰囲気です。物思いにふけりたくなりますよね!?

 初めてのコースではいつも「このコースで間違いないのか?」と不安を抱きながら歩いている。実はこのコースでもここまで決して順調に来たわけではなかったのだ。
 マップには草原の中を進むラインが示されているが、それを現地で見比べるとどうしても自信がもてないのだ。
 ひろい草原には目印になるものも見えない。さあ~て、どうしよう??
 そのとき、草原の中にトラクターが走った後が残されていた。(そこだけ草が倒れていた)

          
          ※ このタイヤ跡が道しるべだった…。

 「もしかすると、それが道しるべではないか?」と思い、その推理に賭けてみることにした。草原の中を歩き続けること7~800m、草原を抜けたところで目印となる国道を走る車が目に入った! 「賭けは当たった!」とホッとして、中間点となる酪農喫茶を目ざした。

          
          ※ 国道を走る車を見てホッとしました。

(前編はここまでにして、明日続編を)

ワイルドな根室フットパス

2012-08-20 22:32:07 | フットパスウォーク & トレッキング
 コース上で牛に遭遇したり、立派の角を蓄えた牡鹿に出会ったり、牧場主から「野犬が出没しているから注意してください」と言われたり、最後には「熊も心配なんだけどねぇ」と言われた時には思わずむ「ひぇ-っ!」と悲鳴を上げてしまった。それはそれはワイルドな根室フットパスルートだった。 

          
          ※ いかにも酪農地帯!といった象徴する光景として一枚入れておきます。

 今朝、12Kmのフットパスウォークを終えた後、根室から約450Kmのドライブをして先ほど我が家に辿り着いた。
 60ウン歳の身にはさすがにキツイ!
 まともなレポートはちょっと無理である。コースのワイルドさをちょっとレポートして、本編は明日からということにしたい。

 昨日、別当賀パスで森の中を歩いていた時だった。少し下向きに歩いていたのかもしれない。フッと顔を上げると、コース上に乳牛がのそっと立って私の方を見ていた。ドキッとした私は立ち止まった。注意深く見てみると、綱はもちろん着けていない。(放し飼いである)
 これは下手をすると角で突かれたり、後ろ足で蹴られたり恐れがある。興奮させたり、刺激することを避けないといけないと咄嗟に考えた。
 私はじーっと牛を睨みつけた。牛も私から目を離そうとしない。心臓をバフバフさせながら睨み合い続けた。睨み合いは5分も続いたろうか。(私には10分にも15分にも思えた)森の中である。誰の助けも得られそうにない。ちょっと目をそらすと、その横にはさらに二頭の牛が私たちの睨み合いの様子をうかがっていた。
 いつまで睨み合いをしていても牛は立ち去ってくれそうにないと判断した私は、ソロリ作戦に出ることにした。
 ソロリ作戦とは、睨み合いを続けながら、ソロリソロリと移動しようということである。
 私はソロリソロリと移動を開始した。すると牛もまた一歩二歩と動くではないか。それでもそれ以上動かなかったことを幸いに、さらに移動を進めた。他の牛も私に迫ってくる様子はない。
 なんとか、なんとか危機を脱した。このレポートを綴っていてもその時の怖さと心細さが蘇ってきて、ここまで綴ってフーッとため息をついている。

          
          ※ 私を恐怖に陥れた憎っくき(?)牛さんです。やや離れたので、ようやくカメラに収めようと思いました。

 おーっと、ちょこっとレポートにしてはずいぶん詳しいレポートになってしまった。それだけ私にとっては怖い体験だったのだ。
 この牛の体験からすると、牡鹿との出会いは可愛いものだ。今日の初田牛パスでの出会いだった。立派な角を着けた鹿は私が気付いて「オッ」と小さな声を上げ、カメラを向けようとすると、サッと身を翻して林の中に姿を消してしまった。牛もそうだったら、あんな恐怖は味わわなくて済んだのに…。

 野犬の話である。
 途中で出会った牧場主が「最近野犬が出没して、子牛が何頭かやられているので気を付けてください」と云うではないか。「気を付けろ」と云われても…。出現しないことを祈るばかりだった。
 その牧場主が「いや~、熊も心配なんだけどね」と云い始めた。「ひぇーっ!」、ガイドブックには「熊注意」などという注意書きはなかったのだが…。

 ワイルドな話は動物ばかりではない。コース自体もワイルド感たっぷりのコースだった。そのあたりは本編で…。

根室にて

2012-08-19 17:53:15 | フットパスウォーク & トレッキング
今日、根室の二つのフットパスコースを歩きました。
厚床パスと別当賀パスの二つです。
いや~、根室のフットパスコースは超ワイルドです!根室に比べると、札幌のワイルドなんて稚児みたいなものです!詳しくは帰ってからレポートします。写真を添付出来ません。
明日、初田牛パスを歩いて帰ります。

いざ!根室フットパスへ

2012-08-18 07:46:50 | フットパスウォーク & トレッキング
 「根室フットパス」というと私の理解では北海道のフットパスコースの草分け的存在である。夏でも涼しい(?)フットパスの聖地に足を踏み入れてみようと計画した。 

             

 今日、これから所用で北見へ行くことになった。
 用件は今日一日で終わるので、北見に一泊した後、明日根室へ向かおうと計画している。
 根室フットパスはJR厚床駅を中心に三つのコースが設定されている。
 
 その三つのコースとは、
 ①厚床パス(10.5Km)   呼称:アットコ
 ②初田牛パス(13.5Km)  呼称:ハッタウシ
 ③別当賀パス(18.5Km)  呼称:ベットガ
の三コースである。

 問題は全てのコースがワンウェイコースのため、私のように自家用車で一人で行く場合には設定コースどおりに歩くのは難しい。
 根室に一泊して二日間楽しむ予定だが、全コースを全てなぞるように歩くことはできない。自分なりに工夫したコース設定をして根室フットパスの魅力を味わってきたいと思っている。

 リード文でも触れたが、根室フットパスは北海道フットパスの草分け的存在である。
 資料によると「根室フットパスは2003年に根室市厚床、初田牛、別当賀地区の5人の酪農家が、自分達の牧場をつないで歩くための道をつくった。現在、厚床パス、初田牛パス、別当賀パスの3つのフットパスが整備されている」とある。
 根室という広大な大地に設定されたコースだけに、その魅力も多彩なようだ。
 楽しいレポートができたらと思っている。

フットパスウォーク №2 創成川から東屯田川遊水池 後編

2012-08-17 19:38:09 | フットパスウォーク & トレッキング
 ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。 

 コース後半は屯田川、そして発寒川の川沿いを歩くコースだった。このコース全体は変形の四辺形をなすコースだが、その三辺が川沿いを歩くという、№1コースと同じように川に縁のあるコースだった。

   
  ※ このコースはマップでもわかるように変形の四辺形と云ってもいいでしょう。

 屯田みずほ西公園のところから右折して、屯田川沿いを歩くコースに入った。
 屯田川は川としては小さく小川という感じである。川岸はきっちりとコンクリートで固められ(しかもブラウン色に塗られて)、造成当初は川岸で子どもたちが水遊びすることを想定していたと思わるのだが、残念ながら今は両岸をがっちりと柵で覆っているため川岸には近づけないようになっていた。

          
          ※ 屯田川は写真のように川岸までブラウン色のコンクリートで固められていたが、そこへは下りられないように両側が鉄柵でガードされていた。

 その柵の外側がフットパスコースになっているのだが、整備されているところと、整備されていないところが交互に顔を出した。車が通れるほどの幅は確保されているのだが、あるいは地権者との話し合いがついていないために整備が遅れているのだろうか?

          
          ※ フットパスのコースのところどころは写真のように整備が遅れていた。

 屯田川沿いの真ん中あたりに「屯田北公園」が屯田川に面してあった。この公園は他の公園とは少し雰囲気が違った。コンクリートや鉄などの無機質の構造物が目立つ公園なのだ。あるいは実験的な意味合いをもった公園なのかもしれないが、利用者の評判はどうなのだろうか?

          
          ※ 他の公園とは少し雰囲気の違った「屯田北公園」でした。

 発寒川との合流点が近くなってくると少し川幅が広くなったが、川の流れは淀み水草も目立ち始めた。また、この辺りまで来ると住宅も疎らとなり田園風景が広がり始めた。

          
          ※ 少し川幅は広がったものの屯田川は流れが見えず淀んでいるように見えた。

          
          ※ 川から目を離して周りを見ると、写真のような田園風景が広がっていた。

 そして屯田川が発寒川に合流する地点に着いた。発寒川の流れも緩やかだ。コンクリートで護岸されたところで釣りをしている人がいた。
 「けっこう釣れるんですか?」と声をかけた。すると「いや、だめだね」と返ってきた。さらに話しかけたのだが、話は盛り上がらなかった。というより邪険に扱われということか?

          
          ※ 左側から流れ込むのが屯田川、右側から流れてくるのが発寒川です。


          
          ※ 川幅はそれなりに広い発寒川ですが、流れは目に見えぬほど緩やかでした。

 発寒川を下って東屯田川との合流地点の近づいたところに「東屯田川遊水池」があった。
 遊水池は川の水位が上がったときに水を流入させるための池ということだが、ふだんは野鳥たちの楽園だそうである。池の中は遊歩道の木製デッキが通っていて野鳥の観察ができやすいようになっていた。私は時間がないためゆっくりと野鳥たちを見ることはできなかった。

          
          ※ 野鳥たちの楽園と謳われる東屯田川遊水池です。野鳥は見えませんでした。

 発寒川沿いの堤防に設けられた遊歩道は川岸に繁茂した雑木のために川面が見えなくなり、単調なウォークとなった。そしていつの間にか遊歩道と共にサイクリングロードが設けられていた。

          
          ※ 発寒川沿いの堤防には遊歩道と共にサイクリングロードが整備されていました。

 ゴール近く、やがてこの日20Km近くとなるウォークに体全体が疲労感に包まれてきた。疲れた体を道端の可愛い野の花が癒してくれる。

          
          ※ 赤色の花はムラサキツメクサと分かるのだが、白い花は何ていう花?

 時間を気にしながらのウォークはどこかせわしなく、十分にフットパスの楽しさに浸れない。
 そうこうしているうちに茨戸川との合流地点に到着した。

          
          ※ 左の橋の下から茨戸川に流れ込むのが発寒川です。
 
 このコースは四辺形のうち三辺が川沿いのコースだと記した。
 マップをよく見ていただきたい。ちょうど創成川と並行するように東屯田川、屯田川、安春川が並んで発寒川に流れ込むような形になっている。いずれもが直線の河川ということは改修されたか、新たに造られた川である。このことは、この一帯が低地であり以前は水害に苦しめられた地域であることを物語る何よりの証拠と云うことができそうである。
 北区は川の都と云ってもいいかな?

フットパスウォーク №2 創成川から東屯田川遊水池 前編

2012-08-16 21:04:21 | フットパスウォーク & トレッキング
 ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。 

 フットパスウォーク№1「百合が原から東茨戸」コースに続いて、同じ日にこのコースを歩いた。しかし、№1コースに時間をかけ過ぎたこともあり、先を急がねばならなくなったためにちょっとつまらないフットパスウォークになったきらいがあった…。 

   
   ※ 今回のコースマップであるが、私はバス時間のかんけいもあって、赤いコースの右側の百合が原駅へ向かう部分をカットした。

 №1コースのゴールは「東茨戸2条1丁目」のバス停だったが、そこがコースの途中となる「創成川から東屯田川遊水池」コースがあった。このコースは本来JR百合が原駅をスタート&ゴールとする変形方形のコースだが、私はバス停の「東茨戸2条1丁目」をスタート&ゴールとすることにした。コース全長は12.5kmということだった。

 コースは創成川が茨戸川に注ぐ河口から南へ向かって真っ直ぐ伸びる創成川河畔の遊歩道を南下するコースだ。
 人工的に掘削された創成川は見事に真っ直ぐに伸びていた。そして川沿いの遊歩道も見事に整備されていた。

          
          ※ 真~っ直ぐに伸びる創成川です。 これが都心まで伸びている。(途中、多少は曲がっていますが・・・)

 真っ直ぐな整備された遊歩道…。それは変化のない道でもあった。
 右手に柳の木、創成川を挟んで向かいの川沿いにはポプラの木が整然と植えられていた。
 川沿いでは家族で憩う人、釣りを楽しむ人が時折り見受けられた。
 淡々とした真っ直ぐな道は約3.5km続いた。

          
          ※ 創成川左岸には柳の木が…

          
          ※ そして対岸の右岸にはポプラの木が整然と植えられています。

          
          ※ 河原で憩う人、釣りをする人、それぞれに楽しんでいます。

 実は本来のコースは真っ直ぐな道の途中から折れてJR百合が原駅を経由して、再び創成川沿いに戻るのだが、ゴール地点から戻るバス時刻のことを考えるとショートカットせざるを得なくなった。このことでコースは10kmくらいに縮まったのではないか?

          
          ※ 本来はこの橋から左に向かわねばならなかったのだが…。

 創成川に架かる「さなえ橋」のところから右に折れ、「屯田みずほ通り」に入った。この通りは<緑道>として整備されていて、以前に歩いた時も「素晴らしい道だなぁ」と感じていた通りだった。
 通りの中は歩道と自転車道がそれぞれ設けられ、緑豊かな空間はきっと周辺地域の人たちにとって素晴らしい憩いの空間であり、散歩道となっているのではないかと思われた。

          
          ※ 屯田みずほ通りの始発点です。左が人道、右が自転車道の表示がみえます。

          
          ※ 通りのところどころには地域の方々が整美したと思われる花壇がありました。

          
          ※ 通りのところどころにはこうした東屋を兼ねたバーゴラもあった。

 屯田みずほ通り自体は直線で約2.6kmあるということだが、私はそのうち約2kmを歩いた。
 途中には「屯田みずほ東公園」があり、その中を流れる「東屯田川」が発寒川まで伸びている。
 さらに、その先の「屯田みずほ西公園」の中を「屯田川」が流れ、その流れも発寒川に通じている。
 私はこの後、屯田みずほ公園から右に折れ、屯田川沿いに発寒川と合流するまで北上することになるが、その様子は後編でレポートすることにする。

          
          ※ 屯田みずほ東公園内を流れる東屯田川です。

          
          ※ こちらは屯田みずほ西公園内を流れる屯田川です。

 この日(8月12日)の天候は晴れたり、曇ったり。途中で雨もぱらつくなど8月としてはそれほど暑くはなく、歩きやすいコンディションだった。
 しかし、ここまで出会う人も少なく、また寄り道もせず、なんだかウォーキングとまったく変わらないものになってしまっている。

          
          ※ 屯田地区は民間の方々による自主パトロールが盛んに行われている地域として有名です。ウオークの途中にそうしたパトロールをしている車で出会いました。

戦場カメラマンの渡部陽一はパフォーマー?

2012-08-15 23:49:36 | 講演・講義・フォーラム等
 言葉は悪いが、出来の悪い小学生の学芸会を見ているような気分になってしまった…。話の内容はけっして拙いとは思わないのだが、なぜあのような口調で話さなければならないのか?なぜあのような大仰な身振りが必要なのか? 私は話を聴きながら鼻白む思いを消すことができなかった…。 

          

 8月14日(火)午後、札幌市民ホールで「平和都市宣言20周年」の記念式典と講演会が行われ参加してきた。
 記念式典における上田札幌市長のメッセージ、小中学生の平和訪問団の報告、そしてHBC少年少女合唱団の合唱と続いた式典についての印象については省かせていただいて、ここでは渡部氏の講演に限ってその感想をレポートすることにする。

                    

 渡辺氏は砲弾が飛び交う戦場を潜り抜けてきたという特異な経験と、そのことを独特の語り口で語る口調が評判を呼び、テレビ等でブレイクした人である。
 その渡部氏が20周年記念のゲストとして「戦場からのメッセージ ~平和な未来を信じて~」と題して講演した。

 私はテレビでの渡部氏の口調はテレビ用に演出された話し方であり、講演においては彼なりの普通の口調で戦場での悲惨な現実を報告してくれるものと期待していた。
 講演はまず、彼がアフガニスタンにおいて米軍がタリバンと戦う迫真の戦闘の中を従軍する風景を動画で映し出すところから始まった。私の期待はますます高まった、
 しかし…。
 彼はステージに登場すると、彼の風貌、そしてその登場の仕方が満場の笑いを誘った。
 そして彼は云う。講演は三つの内容で構成すると…。
 その一つは、どうして戦場カメラマンになったのか。二つ目には戦場における子どもたちの姿。そして最後に会場との質疑応答に充てると…。

 しかし、出だしからその大仰な仕草が私には鼻についた。まるでへたくそな小学生の演劇を見させられているような気分になったのだ。舞台を縦横に歩き回り、可笑しな仕草をしながら、あの独特の間の伸びたような話し方で語りかけるのだ。
 私は「普通に話してくれよ~」と叫びたくなった。

          

 話の内容としては、カメラマンを志したまたま出かけたアフリカで銃を構えた子どもたちの姿に接し、その陰で泣いている子どもたちの姿を世界に伝えたいと考えて戦場を渡り歩くことになった、ということだった。
 また、イラク戦争において使用された劣化ウラン弾によって悲惨な目に遭っている子どもたちの現実をなんとか伝えたいと思ったとも語った。

          

 彼は云う。戦争を望む人などただ一人もいないと…。
 戦場の弱者である民間人は、家族がみんないつも一緒であることを望んでいると…。
 そしてどの戦争にも終わりがあり、そこに誰もが希望を抱いており、そこに第三者である戦場カメラマンが悲惨な現実を伝えることによって終戦のキッカケとなるのではないか、ということだった。

          

 こうして振り返ってみると、渡部氏が唱えていたことは至極まっとうなことなのだ。
 しかし、それを語る仕草を私は受け入れることができなかった。
 ただし、講演を終えた帰り際にご婦人たちが語っていた言葉には「いや~、分かり易くてよかったね~」という言葉があったことも記しておかねばならない。

フットパスウォーク №1 百合が原から東茨戸 後編

2012-08-14 23:13:17 | フットパスウォーク & トレッキング
 ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。

 
 後半はずーっと川沿いを歩くコースだった。一帯は川が複雑に入り込んでおり、とても川が多い印象だった。その川沿いを歩くコースで私は二度もコースを間違えてしまうという失態を演じた…。 

 
 ※ 見づらいかもしれませんが、昨日の続きで五ノ戸の森のところから見ていただければコースが分かります。

 五ノ戸の森を過ぎると、旧琴似川放水路は「伏龍川(ふしこがわ)」と合流する。ここで私は第一の間違いを犯してしまった。合流地点を過ぎたとこで橋を渡ってしまったのだが、これは私の早とちりだった。
 橋を渡り伏龍川の右岸に沿って歩くと右側から「篠路新川」が伏龍川に合流するために迫ってきて、私は袋小路に陥り、コースを間違えたことを悟らされた。
 しかたなく引き返し、篠路新川が伏龍川に合流した地点の後にある篠路伏龍橋から再び対岸に移った。

          
          ※ 左側が篠路新川、右側が伏龍川、二つの川の合流点です。

 対岸に移って直ぐに「篠路拓北川」という昔そのままのようにぐねぐねと曲がりくねった川がある。フットパスのコースには入っていなかったが、興味があったので寄り道した。水はほとんど流れていなく、川としてはほとんど機能していないのではないかと思われたが、あるいは大水の時などには貯水機能を果たすのかもしれない。

          
          ※ 篠路拓北川はほとんど川としての機能は果たしていないのではと見えましたが…

 篠路拓北川が伏龍川と合流するところに「拓北いきいき公園」があり、日曜日ということもあって子どもたちで賑わっていた。

          
          ※ あれっ?写真には一人も子どもが写っていませんね。

 伏龍川沿いに出て、篠路川入口に向かって歩を進めた。伏龍川沿いは堤防上が整備されていて気持ち良い散策路となっている。

          
          ※ 伏龍川の堤防上に設けられた散策路です。

 さて、私は篠路川入口となっているから「きっと、伏龍川と繋がっているに違いない」と思いながら下流に向かったのだが、一向に入口のようなものを見つけることができなかった。
 そのうちに、「伏龍川」、「創成川」、「発寒川」の三つの川の合流地点に着いてしまった。私は完全に篠路川入口を見失ったまま進んでいたのだ。


※ 左の橋から流れ込むのが伏龍川、真ん中が創成川、右側の大きな橋から流れ込むのが発寒川です。

 間違えたからといって引き返すのも癪だと思い、私は「篠路川」沿いを反対方向から歩くことにした。
 三つの川の合流点からは川の名称が「茨戸川」と変わり一段と大きな川の流れになった。(茨戸川は昔の石狩川が切り離された川である)

          
          ※ 川の中に中島を抱えた茨戸川です。

 茨戸川を少し行くと、篠路川終点というところに出た。ここから逆に篠路川沿いを遡上する形で篠路川入口を目ざすことにしたのだ。川の向かいにはホテルガトーキングダムの大きな建物が目に入ってくる。

          
          ※ ご存じホテルガトーキングダムです。手前の三角の小屋状のものが篠路川の終点です。

 篠路川もまた、篠路拓北川と同様昔のままの姿を今に残す川である。蛇の寝床のようにくねくねと曲がり折れている。その川沿いに立派な遊歩道が設けられていた。しかし、周りは畑と雑木林ばかりで住宅街とはいえず、誰が一体利用するんだろう?と思ったのだが…。夏の昼下がりということもあったのか、私は誰一人として出会うことはなかった。

          
          ※ 蓮の花が咲いていたり、水草が繁茂していたり、水の流れは見えません。

 篠路川は篠路拓北川ほどではないが、水は見えるもののほとんど流れはなく、水は淀んでいるように見えた。だから水草や浮遊性の植物が繁茂していた。ガイドブックでは植生が豊かで、魚類の生息環境が良いと出ていたが、なるほどフナ釣りを楽しんでいる人も目にした。

          
          ※ フナ釣りの人に声をかけるのははばかられました。

 篠路川を遡り篠路川入口まで達したが、なるほどこれでは初めての者には見つけることが難しいと思われた。川は伏龍川とは繋がっているようには見えず(細くは繋がっているかもしれない)、堤防から道路一つ挟んで立てられている表示は小さくほとんど目に留まられない。
 できれば入口を過ぎたところにある茨戸福移橋を目印として、「入口は茨戸福移橋の手前にあります」という案内があれば間違いは防げると思ったのだが…。

          
          ※ せめて「この橋の手前から入ります」と案内があれば…

          
          ※ たくさん回り道をしてゴールはバス停でした。

 それにしてもこのコースは川が多いコースだった。
 コース上に出てきた川を挙げてみると、「旧琴似川」、「旧琴似川放水路」、「伏龍川」、「篠路新川」、「篠路拓北川」、「創成川」、「発寒川」、「篠路川」、「茨戸川」と実に九つを数える。このことはこの辺り一帯の土地が非常に低く、その昔は川が縦横に走っていたことを意味する。
 九つの川のうちの「旧琴似川放水路」、「伏龍川」、「篠路新川」、「創成川」の四つの川は人工的に造られた川で、これらの川を繋いだり、ショートカットしたりして水害を未然に防ぐために施されたとある講座を受講したときに聞くことができた。

 初めてのフットパスウォーク…。土地の人とお話したり、寄り道したり、道を間違えたりといろんなことがあり、計画していた時間も距離も大幅にオーバーする初体験のフットパスウォークだった。


フットパスウォーク №1 百合が原から東茨戸 前編

2012-08-13 21:31:22 | フットパスウォーク & トレッキング
 ウォーキングとフットパスウォークの間に大きな違いはない。私の認識では、前者が歩くことを主体とした健康づくりを考えているのに対して、後者は歩くことによって体験できるさまざまなことも楽しみながら歩こう、とする違いかな?と捉えている。この欄ではフットパスと呼称している札幌内外のフットバスコースを巡った体験をレポートする場としたい。 

 初めて一人で歩くフットパスである。多少ともフットパスを意識した歩きをしようと心がけた。しかし、久しぶりのウォークは私のマップ読みの勘を狂わせていたようだった…。 

 記録を見ると、昨年10月以降ウォーキングからはすっかり遠ざかっていた。6月にフットパスの講座を受講していたこともあり、フットパスを早く体験したいと思っていた。
 8月13日(月)本当はあるフォーラムに参加予定でいたのだが、その予定をキャンセルしてフットパスコースが設定されている百合が原にJRで向かった。一緒にフォーラムへの参加を予定していたS氏には迷惑をかけしまった。

 そのJRでのエピソードについては、昨日レポートした。
 さて、初めてのフットパスコースはJRの百合が原駅から伏龍川、創成川、発寒川が茨戸川に合流する地点までのワンウェイコースである。

 
 ※ このコースマップは私が歩いた「百合が原から東茨戸」コースのものでない。百合が原駅から五ノ戸の森まではこのマップを利用するようにとの主催者からの指示があったためこのマップを掲載した。後編では五ノ戸の森以降を表示したマップを掲載します。

 スタート地点の「百合が原駅」周辺はベットタウンの駅らしく集合住宅が並ぶだけで、一軒の商店もない殺風景な風景だった。

          
          ※ 閑散としたJR百合が原駅前の風景です。

 駅から直進すると道路を跨いで「百合が原公園」に出る。百合が原公園はこれまでも何度も訪れているが、総合公園として素晴らしい環境が整っている公園である。

          
          ※ 百合が原公園内にある緑のセンターの建物です。

 百合が原公園を横断し、「旧琴似川」に出てその川沿いを歩いた。

          
          ※ コース上のところどころにこうした行き先を示したフットパスの会の表示がありました。

 すると住宅街の中にポッカリと残っている畑地でなにやら作業をしている初老の方に出会った。思わず私は声をかけた。「何をされていたんですか?」と…。「いや~、畑の石を拾っていたところでした」と応えてくれた。
 それからいろいろなお話をさせてもらった。その畑地は初老の方の畑なのだが、すでに農業をリタイアされて畑地は何も栽培していないとのことだった。そして昔は辺り一帯水田地帯だったこと、水害に遭われたこと、篠路歌舞伎のこと、などなどいろんな話をさせてもらった。これがフットパスの一つの魅力?

          
          ※ 何も栽培されていない畑と遠くにお話をさせていただいた初老の方が見えます。

          
          ※ 旧琴似川はご覧のように雑草に覆われていて普段はあまり水は流れていないようでした。

 初老の方と別れ、旧琴似川沿いを歩き、途中からは「旧琴似川放水路」沿いを歩いた。この放水路は旧琴似川を流れる水が溢れて水害になるのを防ぐために人工的に掘削された放水路である。放水路沿いの道は整備されていて歩きやすい遊歩道となっていて、住宅街が広がっていた。

          
          ※ 放水路脇にはご覧のような散策路が整備されていました。

 放水路と伏龍川が合流する少し手前に「五ノ戸の森」がある。以前のウォーキングでは近くを通ったものの中に入ることはなかったのだが、今回は中を覗いてみることにした。
 ガイドブックには「五ノ戸の森は、秋山さんの屋敷林と河畔林が切り取られるように残された森で、200種以上ある樹木や草花の中には本来北海道にないものもある」と記されている。なお、五ノ戸という名前の由来は一帯の開拓を担った人たちが青森県五戸地区出身者であったことによるものだそうだ。

          
          ※ 五ノ戸の森の入口の表示版です。

 森の中を歩くと、見上げると空をも閉ざす鬱蒼とした森林だった。ガイドブックにもあるような北海道では珍しい樹も見られた。
 周辺住民が憩うには少しワイルドかなぁ~、と思われたが、今となっては貴重な自然である。いつまでも今の姿が保存されることを望みたい。

          
          ※ ちょっと北海道では珍しい樹だな、と思いシャッターを切りました。

          
          ※ 鬱蒼とした森林内はワイルドだぞ~!!

 ちょうどコース半ばというところである。残り半分は後編で、ということにしよう。後半では私のマップ読みの拙さが露呈される…。

初任者研修

2012-08-12 23:28:53 | その他
 「○○ヨシ!」、「○○ヨシ!」列車内に座っていても聞こえてくるほどの大きな声で確認作業をした後に発車の合図を送っていた。周りには二人のベテラン車掌が見張っていた。JRの新人さんの乗務研修中だったようだ。それにしても…。

 今日(12日)フットパスウォークのためにJRで百合が原駅に向かうときだった。
 桑園駅から乗ったのだが、たまたま最後列の列車の入口から乗り込むことになった。
 すると、若い車掌さんが真剣な表情で、そしてあたりに響くほどの大きな声で、「○○ヨシ!」、「○○ヨシ!」と5回くらい繰り返したのちに、発車の合図を送っていた。

 4月に入社した新入社員が座学での基礎的な研修を終えて、実務的な乗務研修の最中だったようだ。それも実際に乗客が乗った上での研修だから、デビュー間近の最終段階の研修だったのではないだろうか?

 客車内に乗っていても各駅に停車する度に同じことを繰り返して確認作業をする声が聞こえてきた。そんなに大きな声でなくてもいいのに…、と思いながらその光景を見ていた。
 百合が原駅に着き、列車を降りたときだ。くだんの研修中の若い車掌さんから「乗車券を拝見いたします!」と言われた。おーっと、私は乗車券は駅舎の方で回収するものと思っていたので財布の奥深くに仕舞ってあった。車掌さんは私の乗車券を回収しない限り、発車の合図は出せない。慌てて財布を引っ張り出し、乗車券を新人車掌さん渡した。すると、真剣な表情で「ありがとうござました!」と大きな声で謝してくれた。それを見ていたベテラン車掌は満足そうにうなずいていた。

          

 しかし…。
 なんだか私はその様子に少し違和感を覚えた。そんなに大声で確認作業をする必要があるのだろうか、と…。
 なんだかベテラン車掌が「もっと大きな声で!」、「もっと大きく!」と強制してやらせているような気がしてしまった。彼らベテラン氏がそれほど大きな声で確認作業をしているだろうか??
 私はそこに軍隊式の訓練を連想してしまった。今どき体罰などはないだろうが、現実的でない訓練が効果的とも思えないように思えたのだが…。
 そうしたことの反作用として、独り立ちしたときに研修時代の緊張が解けて居眠りをしたり、携帯を見ていたり、などということにならなければいいのだが、などといらぬことを考えてしまった。

 また、フットパスウォークで路上を歩いていたときだった。
 向こうから中央バスがやってきた。バスを見ると行先表示のところに「北海道中央バス」と会社名が明示してある。「あれ?」と思っていたら、前面のガラスのところに赤字で「乗務員募集中」と見えた。「バスの運転手さんもなり手がいないのかなあ?」と思ったのだが、よく見ると「乗務員実習中」と書かれてあった。

          

JRも、バス会社も今は新人さんの研修真っ盛りのようだ。
あるいは半年間の研修を終えて、この9月からは独り立ちということなのかもしれない…。
安全に乗客を目的地に届ける優秀な乗務員になってくださいね。