田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

元電通マンが若者に語った

2017-07-12 22:20:11 | 講演・講義・フォーラム等
 ブラック企業まがいの大会社として勇名をはせた(?)大手広告代理店の電通に長年勤務し、電通北海道社長などの要職を務めた講師が、札大生を前にして社会で生き抜いていく上での要諦を語るのを一緒に聴かせてもらった。 

 7月5日(水)午後、連続受講している札幌大学の公開講座「地域創生入門」の第12講があった。12回目の講座は「北海道ブランドはコミュニケーションで創る」と題して(株)北海道ブランド研究所々長の高堂理氏が講師を務めた。

               

 高堂氏の電通での社歴は、まるで画に描いたような企業戦士としての半生である。
 コピーライターから始まって、CMプランナー、クリエイティブディレクター、あとはその上にシニア、エグゼクティブと冠が付いて出世し、電通北海道の社長まで務め、最後は本社に戻りビジネス統括局長で電通マン人生を終えている。
 その間、出会った有名人や、海外出張などについても語ったが、そこのところは割愛するが、ともかく広告業界大手の電通という会社の中で広告マンとして王道を歩いてきた人のようだ。

 そうした背景の中で、高堂氏は今「北海道をブランディングする」仕事に就いているという。
 「北海道をブランディングするとは?」という問いに対して、高堂氏は、北海道の素晴らしい商品やサービス、環境を「素晴らしいもの」として国内外にアピールすること、と捉えて日夜汗を流しているということだった。

 高堂氏は「北海道をブランディングする」際に、最も意識していることは「本質的なところを整える」ことだという。
 本質的なところを整えるとは、「それは正しいか?」という問いだという。例えば、北海道の酪農製品を売り出そうとするとき、「それは美味しいか?」、「それは美しいか?」、「それは面白いか?」等々、という問いを自らに問いかけることだという。
 
 「酪農王国北海道」と喧伝し、広々とした放牧地での酪農風景がCMなどで流されるが、北海道酪農の実態は、放牧酪農はわずか8%で、実に70%は繫ぎ飼いであるという事実。(フリーストールという方法が20%あるという)
 北海道酪農の実態は、繋ぎ飼いにして、本来牛が食べなくても良い穀物を大量に食べさせて、乳量を多くする酪農をしている実態にある、高堂氏は「これが本質だろうか?」と問うているのだと理解した。

                    

 「アニマル・ウェルケア」(動物の幸せな生活)という考え方が広まってきているという。そうした実践をする農家も増えているようだ。
 牛本来の生き方を取り戻す放牧によって、質の高い牛乳を確保し、そうした牛乳を使っている街のお菓子屋さん、ケーキメーカーが世の中に受け入れられつつある事例を紹介されたが、そのことについては割愛したい。

 こうした事例を紹介し、高堂氏は学生たちに「就活」という自己ブランディングの在り方について語りかけた。
 それは「どれだけ自分を考え抜いたか」であるという。そのことによって「対応力」が生まれるという。自分を考える…やりたいことをとことん考えることが大切だと…。やりたいことが変わってくることもあるから、そのことは気にする必要はないと…。
 そして高堂氏は次のようにも言った。「対応力は、自己洞察、自己努力に比例する」と…。

 ここまでレポしてきて、今回の講義のテーマである「コミュニケーション」について触れられていないきらいがあるが、高堂氏は「本質」を見極めるために徹底して現地・現場を歩き、そこで話を聴き、意見を交換し、議論し、本質を見極めようとしてきたことを事例の中で何度も述べられた。
 氏が若者たちに言いたかったこと、それは「まやかしではなく『本質』に迫れ!」ということだったと私は理解した。

バーンスタイン・レガシー・コンサート

2017-07-11 23:03:31 | ステージ & エンターテイメント
 楽譜に記された音符という共通言語は、地域を越え、時代を超え、繋がっていることを改めて認識させられた今夜のコンサートだった。世界各地から相集った若者たちが力強く、若々しい演奏を楽しませてくれた。 

               

 今夜(7月11日)、札幌コンサートホール(通称:キタラ)において、PMFオーケストラによる「バーンスタイン・レガシー・コンサート」が行われ、友人と一緒に鑑賞し、帰宅したところである。

 演奏曲目は、
 ◇ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15 
 ◇コープランド/市民のためのファンファーレ 
 ◇ミヨー/屋根の上の牛 作品58
 ◇バーンスタイン/「ウェストサイド・ストーリー」からシンフォニック・ダンス
の4曲だった。

 出演は、◇指揮/大山平一郎 ◇ピアノ/田村響 ◇演奏/PMFオーケストラ ◇MC/田中泰 という面々だった。

          

 ベートーヴェンのピアノ協奏曲は、ピアノの田村響がメインだったのだが、私たちの席が格安のステージ背後の席だったこともあって、ピアノの音が伝わりにくい席だったこともあり、田村の実力を十分に堪能できなかったきらいがあった。ちょっと残念だが、しかたがない。

 2曲目以降はPMFオーケストラがメインであり、彼らの良さを聴きとることができた。
 2曲目「市民のためのファンファーレ」は、PMFオケの中の管楽器陣とパーカッションによる演奏だったが、若々しい勢いのある演奏が心地よかった。
 3曲目の「屋根の上の牛」は、曲名そのものがなにやらわけの分からなさを表記しているが、音楽もまた既成のハーモニーを破壊するような音の重なりで、演奏する側もさぞかし大変だったのでは、と思わされる曲だった。
 最後は、バーンスタイン作曲の曲である。曲は最初からあのミュージカルの決闘シーンをほうふつとさせる緊張感ある演奏から始まった。そして、夜明けを迎えるシーン、恋の語らいのシーン、等々…。バーンスタインの曲は、いわゆるクラシックとは一線を画す抑揚に富んだ曲が多いが、それを見事に演じ切ったという感じだった。
 僅かな時間の音合わせで、よくぞここまで仕上げたもの、というのが私の正直な感想である。

 その要因は、先のオープニング・コンサートのレポでも触れたが、PMFに集う若者たちのスキルがすでに相当なレベルにあるということが第一の要因だろう。若者たちはそれぞれの地にあるとき、すでに楽譜を渡されてかなりの練習を積んで集まってきているのだろう。
 集まってからはそれぞれの音合わせで調整し、そして大山たちの指揮者によってさらに調整が図られて、今夜のステージだった思われる。

 こうして世界各地から若者が集い、わずかな時間で一つの音楽を創り上げていくことが可能なのも、「音符」という優れた共通言語があるから可能なのだろう。
 そして「音符」は、地域を繋ぐだけではなく、時代をも繋ぐツールであることを改めて認識させてくれた今夜のコンサートだった。

          

 そのこととは別に、私は指揮者の大山平一郎氏について触れたい。
 私は先のオープニング・コンサート、そして今夜のバーンスタイン・レガシー・コンサートで初めて大山平一郎氏の指揮に触れ、その魅力的な指揮のとりこになった感じである。
 氏は当年69歳だそうだが、その指揮ぶりは非常に若々しく感じられた。若々しく、エネルギッシュな指揮は、どなたかのようなあざとさなど感じられず、オーケストラの音と一体となった指揮ぶりには爽快ささえ感じられた。私にとってはPMF2017の一つの収穫ともいえる大山氏の指揮だった。


札幌グルメ紀行 34 スカイレストラン「丹頂」

2017-07-10 22:04:33 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行
 我が家にしては珍しく1日おいてのグルメ紀行となった。それも今回は初めて朝食を豪華にと、いつもとは雰囲気を変えて朝早くからホテルのレストランに出かけての朝食と、異例づくめのグルメ紀行だった。 

          
          ※ スカイレストラン「丹頂」の朝食メニューです。

 妻が「たまあ~に、ホテルで朝食を食べてみない?」と提案してきた。私に断る理由はない。即、実行となった。
 朝、時計が7時を回る前に家を出て、ホテル日航に向かった。
 実は、ホテル日航のメールクーポンの期限切れが近づいていたという事情があったのだ。
 ホテル日航札幌には、4軒のレストランが入っているが、目ざしたのは35階にある日本料理の「丹頂」である。

          
          ※ ホテル日航札幌の35階からの眺めです。この日は空が靄って遠くは望めませんでした。

 「丹頂」の朝食は、「和定食」と数量限定の「海鮮丼」の二種類である。いずれも価格は3,024円である。
 私は「和定食」を、妻は「海鮮丼」を注文した。どうやら妻は「豪華海鮮丼」を食したくて、早めの出動となったようだ。

          

          ※ セルフサービスで、上はサラダ、茹でじゃが、ヨーグルトなど。下はドリンクバーです。

          

          
 「和定食」も豪華だった。お品書きが添えられていたので、それを全てメモした。それによると…。
 ◇つぶ貝、とびっこ、水菜の和え物(アボガドソース)
 ◇北海道産にらの雲丹浸し
 ◇焼きたらこ
 ◇青さのりこんにゃく(酢味噌掛け)
 ◇甘海老の塩辛
 ◇しらす干し、梅干し、青紫蘇味噌巻き
 ◇煮物(肉巻き牛蒡、大根、ズッキーニ)
 ◇焼き魚(紅鮭)
 ◇ひじきの出汁巻き玉子(大根おろし)
 ◇北海道産味付け昆布
 ◇香の物
 ◇北海道産ゆめぴりか(白米 又は お粥)
 ◇北海道産浅蜊の味噌汁
といった内容だった。
 それに、セルフサービスでサラダ、茹でじゃが、ヨーグルトなどと、コーヒーなどドリングがサービスとなっていた。

          

          
          ※ 和定食のお品書きです。

 北海道産、季節の食材にこだわったメニューだったが、さすがに食材は新鮮で、どれも大変美味しくいただいた。
 海鮮丼も同様だったようだ。

          
          ※ こちらは妻が食した「海鮮丼」です。

 朝早くからの豪華(?)な食事はなかなか馴染めないが、時には雰囲気が変わっていいのかな?
  
【スカイレストラン「丹頂」 データー】
札幌市中央区北五条西2 JRタワーホテル日航札幌 35F
電  話  050-5593-9623
営業時間  【朝食】7:00~10:00
      【昼食】11:30~14:30(土・日・祝は15:00まで)
      【夕食】17:30~21:00
定休日  無
駐車場  有(ホテル駐車場)
座 席  72席(テーブル72席)                        入店日  ‘17/7/05

※ スカイレストラン「丹頂」はグルメ紀行で一度取り上げているが、朝食を摂るという得難い体験のため、再度取り上げることにしました。


北海道低山紀行 73 カムイヌプリ(750.0m)

2017-07-09 21:20:59 | 北海道低山紀行 & Other
 室蘭岳から尾根伝いにカムイヌプリを目ざした。室蘭岳より標高は161m低いのだが、室蘭岳登山口の駐車場に帰るため安全を期して室蘭岳に登り返したことで、私の体力はすっかり奪われてしまったのだった…。 

                 
                 ※ 室蘭岳のガイド図の一つですが、帰路596m地点の分岐から水元沢コースを降りる選択もあったのですが…。

 「カムイヌプリ」というと、道東での生活が長かった私には、摩周湖の外輪山である摩周岳を「カムイヌプリ」と呼んでアイヌの人たちが「神の山」と崇めていた山のイメージが強いのだが、今回室蘭にもその名の山があることを初めて知った。

               
               ※ 室蘭岳山頂直下からカムイヌプリへのルートが造られています。

               
               ※ その分岐からカムイヌプリを望んだところです。右から二つの最も高いピークがカムイヌプリと思われます。

 その室蘭の「カムイヌプリ」は室蘭岳から峰続きにあることから、今回一緒に登ろうと計画したのだった。
 室蘭岳の山頂で15ほど休んだ後、カムイヌプリに向かった。
 室蘭岳の山頂直下からいきなり急激な下りが続いた。
 ガイド図を見るとお分かりと思うが、911mの山頂から水元沢分岐596m地点に向かって急激に下りてゆく。
 この下りを体験し、私はカムイヌプリ登頂の後、再び登り返すことに躊躇し始めた。というのも、ガイド図でお分かりのように水元沢分岐から南尾根コースに合流できるルートがあるからだ。
 ところが私が持参したガイドブックでは、このルートは迷う可能性があることを示していたのだ。結論は帰路に出すことにしてカムイヌプリを目ざした。

               
               ※ 見た目ではそれほどでないように見えますが、ぐんぐんと下っていくコースでした。

               
               ※ 水元沢分岐の標識です。左手が水元沢コースへ、右手に行くとカムイヌプリです。

 45分後、その水元沢分岐を通過して、カムイヌプリの上りにかかった。
 水元沢分岐からカムイヌプリまでの標高差は154mとそれほど差はなかったが、登りもそれほどきついものではなかった。
 それでも最初のピークの「奥カムイヌプリ」山頂が近づくとかなり急な上りとなった。やはり反対側の幌別ダムから登り始めるのが本来のルートなのだろう。
 奥カムイヌプリからは尾根伝いにあまり苦労なく、室蘭岳山頂をスタートしてから1時間45分後にカムイヌプリ山頂に到達した。

               
               ※ カムイヌプリへの上りはご覧のようにそれほどきつい上りではありませんでした。

               
               ※ 途中、振り返ると室蘭岳の山頂部が見えました。

               
               ※ 奥カムイヌプリの手作りの山頂標識です。

               
               ※ 奥カムイヌプリから、カムイヌプリの山頂が望めました。

               
               ※ いかにも尾根道といった感じの登山路です。

               
               ※ カムイヌプリの山頂近くで、見事なダケカンバの林を見ることができました。

               
               ※ ようやくカムイヌプリ山頂に到達しました。山頂標識が逆光で見づらいですね。

 カムイヌプリ山頂からの眺めも素晴らしかった。幌別ダムも良く見え、遠くには霞んではいたが、羊蹄山も望むことができた。

               
               ※ カムイヌプリ山頂から室蘭市内を望んだところです。

               
               ※ 山頂からは幌別ダムも望めました。本来はあのダム付近の登山口から登るコースがあるようです。

               
               ※ 霞んではいますが、正面にうっすらと羊蹄山が見えます。

               
               ※ 山頂で私にまとわりついた蝶ですが、何でも不案内な私は分かりませんが、もしかするとけっこう貴重な蝶かも?

 問題は帰りだった。
 カムイヌプリ山頂から、まずは水元沢分岐に向かっての下りである。上りに60分要したところを、帰りの下りに50分を要していた。これは明らかに疲労からスビートが落ちていることを示していた。
 私は分岐から水元沢コースを行きたい誘惑にかられた。すると残りを上ることなく登山口まで行けそうだったのだ。ところが前述したように、私の持参したガイドブックではコースが一部不明瞭のような記述がなされていた。
 迷った私だったが、ここは安全第一である。時間も、労力も有することになるが、再び室蘭岳の山頂を目ざすコースを選択した。             
 この選択が疲労していた私を大いに苦しめた。急激な上りの途中で、私は思わずコース上にへたり込んでしまうほどだった。
 時間にして、室蘭岳から水元沢分岐まで下りたときには45分だったものが、反対に水元沢分岐から室蘭岳に向かった上りでは実に1時間15分も要してしまった。実に倍近くかかってしまった。

               
               ※ 確か私はこの辺りでへたり込んだように記憶しているのですが…。

               
               ※ 疲れ切った私にはとても魅力的に見えた山イチゴ(?)ですが、「もしか」を考え手を出しませんでした。

 室蘭岳、カムイヌプリ、二つで一つのような山ではあるが、それでも好天に恵まれた中で、総計で7時間30分行動し、二つの山の登頂を果たせたことに満足し、帰路についたのだった。

【カムイヌプリ(縦走コース) 登山データ】
標 高  750.0m (標高差 154+315 = 469m)
駐車場  室蘭岳と同様(登山口の下に130台くらい駐車できる舗装の駐車場がある)
行 程  ※ グランドシニアの足とお考えください。
     室蘭岳→(45分)→水元沢分岐→(40分)→奥カムイヌプリ→(20分)→カムイヌプリ山頂→(25分)→奥カムイヌプリ→(25分)→水元沢分岐→(75分)→室蘭岳 
時 間  上り(1時間45分)  下り(2時間05分)  
天 候  晴れ、微風
登山日  ‘17/07/06


PMFの夏がやってきた!

2017-07-08 23:21:23 | ステージ & エンターテイメント
 札幌の夏の風物詩ともなったPMF(Pacfic Music FestIval 2017)が今年もやってきた!今年で28回目の開催だという。今日(7月8日)そのオープニングを飾るオープニング野外コンサートが開催され、札幌の夏の到来を感じながらコンサートを楽しんだ。 

          

 もはや札幌の夏にすっかり定着した感のあるPMFである。
 今日(7月8日)そのオープニングコンサートが札幌芸術の森・野外ステージで開催され、いつものように友人たちと誘い合って楽しんできた。

          
 
 出演は、PMFの講師陣であるPMFウィーンとPMFベルリン、そして今年のアカデミー生97人からなるPMFオーケストラだった。
 最初に講師陣、アカデミー生の管楽器選抜メンバーによるヴィバルディの「二つのトランペットのための協奏曲」で幕を開けた。

          

 続いてPMFウィーンの4人によるモーツァルトの「弦楽四重奏 第14番 ト長調 K.387『春』」が演奏された。4人のベテランによる重厚かつ繊細な音を楽しむことができた。アンコールでポルカ「観光列車」の軽快な音が楽しめた。

          

 そしてPMFベルリンの5人の管楽器奏者がロッシーニの「歌劇『チェネレントラ』によるハルモニームジークから」とイベールの「木管五重奏のための3つの小品」が演奏された。アンコールはメンバーを増やして、こちらも軽快にラテンの「チコチコ」が披露された。

          

 PMFウィーンのリーダー的存在であるヴァイオリン奏者のライナー・キュッヒルはウィーンオーケストラのコンサートマスターを40年間も務め前年引退したという大ベテランである。いつも苦虫を噛み潰したような渋い表情が特徴的だが、今回はちょっとコミカルな面も披露して聴衆を沸かせた。
 PMFベルリンには、女性のホルン奏者のサラ・ウィルスが陽気にメンバーをリードしている。彼女の陽気な振る舞いがステージをいつも明るくしていて、楽しくしてくれる。

          
       
 そうした演奏を楽しんだ後、最後に今年のアカデミー生97名のオーケストラの登場である。
 4人、5人の演奏が続いた後の97名の演奏は圧巻である。大山平一郎氏の指揮で、バーンスタインの「キャンディード序曲」と、同じくバーンスタイン「『ウェストサイド・ストーリー』からシンフォニック・ダンス」が披露された。
 昨年の綴った記憶があるが、PMF生として札幌に集結してまだ日が浅いと思われるのだが、とても統率のとれた演奏である。おそらく事前に楽譜が渡され、それぞれ十分に練習を積んで参加しているものと想像されるが、それにしても一人ひとりスキルの高さを感じさせる演奏だった。

 それにしても今日の札幌は暑かった。ピーカンに晴れた夏空から陽光が痛いように降り注ぎ、私たちの後頭部を直撃した。完全防備に努めながらのコンサートだったが、これも夏ならではのコンサートである。
 およそ2時間のコンサートを楽しんだ後、4人のオヤジたちはまだ陽が高いうちから、ビールで喉を潤しながら、余韻を楽しんだのだった。

          

 今シーズンの私のPMFは、2度の有料コンサート、そして何度かの街角コンサートを予定している。札幌の夏の風物詩を楽しみたい。

 ※ コンサートはカメラ撮影はNGだった。そのため、数枚をウェブ上から拝借した。

北海道低山紀行 72 室蘭岳〈鷲別岳〉

2017-07-07 21:14:47 | 北海道低山紀行 & Other
 室蘭岳は、もともとは鷲別岳と称されていたようだが、昭和初期のころから室蘭岳と市民から呼ばれるようになった山のようである。市民に親しまれている山と聞いていたので、易しい山なのかな?と思っていたが、それなりに登り応えのある山だった。 

 前夕、室蘭岳山麓総合公園の駐車場に車中泊した私は午前4時に目を覚ました。
 駐車場には5~6台、さらにその脇の芝生にテントが二張りあり、中にはすでに登山を開始している人もいたようだ。

               
 
 私は準備をして、午前4時30分に行動を開始した。
 最初は登山口にある白鳥ヒュッテまでの砂利道の車道(関係者以外は通行禁止)を歩く。
 右手を見るとスキー場のリフトが見えた。「だんパラスキー場」が登山道の横に造成されていた。
 10分ほどで登山口となっている「白鳥ヒュッテ」に着いた。ここで登山者名簿に記入し、いよいよ登山開始である。名簿を見ると、午前2時台にもう登山を開始していた人がいた。

               

               

               

 登山口からは南尾根コース、西尾根コース、そして登山口から少し行ったところ水元沢コースと三つのコースが広がっているが、私は最も一般的な南尾根コースを登ることにした。
 多くの山がそうであるように、室蘭岳の場合も山小屋(ヒュッテ)を過ぎると、急に斜度が急になって本格的な登山の開始である。途中、鳥居が見え「水神社」と表示が出ていた。この神社は豊かな水源への感謝と登山者の安全を祈願する神社とのことで、私も安全を祈願して登山を続けた。

               

               

 けっこうな上りが続くと、やがて大きな岩が現れた。「ガンバリ岩」と称されているようだ。ここの上りのところがユニークだった。なんと古タイヤが積み重なっていたのだ。自然の道に相応しくない、という考えもあるだろうが、古タイヤの有効活用としては面白い活用方法でもある。

               

               

               

 室蘭岳がそれほどきつい山、という印象がもたれないのは、急な上りばかりでないところだ。急なところがあったかと思うと、比較的平坦なところが現れ、疲労を回復してくれる区間がある。そうしたことを繰り返しながら高度を上げていった。

               

               

 高山植物はこの時期、ほとんど見ることができなかったが、一つだけ散りかけている紫色の花が目に入ったが、花の名は不明である。

               

 登山道は地元の方々によってしっかりと整備されていて、かなり山の上の方でも岩石を組み合わせて登山道が荒れないように整備されているところが目立った。

 林相が高さを増すにつれ、普通の針葉樹、広葉樹から、ダケカンバの林となり、やがては低木の疎林となってクマザサとの混交となっていった。
 すると、見晴らしが良くなり、下界の方を見ると、室蘭の街が箱庭のように見えてきた。

               

                          
 そして最後のクマザサに覆われた急な上りを登りきると、カムイヌプリとの分岐を通過して山頂に到達した。
 山頂からの眺望は効いたのだが、若干霞むような感じに見えたのが残念だったが、それでもパノラマ写真を撮ってみた。

               

               

               

     

 ここで一休みした後、私は室蘭岳から尾根続きのカムイヌプリを目ざした。そのレポは後日に。 

【室蘭岳〈鷲別岳〉南尾根(夏道)コース 登山データ】
標 高  911.1m (標高差 506m)
駐車場  登山口の下に130台くらい駐車できる舗装の駐車場がある。
行 程  ※ グランドシニアの足とお考えください。
     駐車場→(10分)→白鳥ヒュッテ(登山口)→(10分)→がんばりの岩→(60分)→室蘭岳山頂→(65分)→白鳥ヒュッテ(登山口)→(10分)→駐車場 
時 間  上り(1時間20分)  下り(1時間15分)  
天 候  晴れ、微風
登山日  ‘17/07/06


室蘭岳 & カムイヌプリ

2017-07-06 16:12:32 | 北海道低山紀行 & Other

本日、予定どおり「室蘭岳」と、その隣りに位置する「カムイヌプリ」の山頂に立ち、先ほど帰宅しました。

朝4時30分に行動を開始し、登山口の駐車場に帰り着いたのは11時55分でした。
総行動時間約7時間30分でした。

二つの山を制覇するために、結局室蘭岳に二度登るハメになりました。
どうしてそんなことになったのかは、明日からのレポの中で明かします。

カムイヌプリに登り、その帰路にふたたび室蘭岳を目ざしたのですが、完全にエネルギーが切れてしまい、思わずコース上にへたり込んでしまいました。

天気はとても良く、室蘭の街や港はもちろん、遠く噴火湾越しに駒ケ岳も望むことができました。

明日から「北海道低山紀行」にて詳しくレポします。

写真は二つに山の山頂標識です。






標識の後ろに室蘭の街が見えます。


室蘭岳登山のため…

2017-07-05 20:09:10 | 北海道低山紀行 & Other

札幌から3時間半もかけ、室蘭に来ています。(一般道を走ってです)
今日の午後、札幌大学の公開講座を受講した後、急いで用意をして室蘭まで移動しました。
明朝、室蘭岳とそれに続くカムイヌプリに登るためです。
今夜は登山口にあるキャンプ場の駐車場で車中泊です。
明日は夜明けとともに登山開始と思っていますが、はたして思惑通りいきますか、どうか…。

室蘭岳は3時間半もかけてわざわざ目指すような山ではないと思います。ただ、私は北海道新聞社が発行する「夏山ガイド」に載っている山を中心に登っているので、室蘭岳はぜひとも登りたいと思っていた山だったのです。しかも昨年は室蘭まで来て、アクシデントのために断念したこともありましたので…。

利尻山以降、なかなか山に向かう時間が取れませんでした。6月、7月は絶好のアウトドアシーズンなのに山に向かえないことで少々ストレスが溜まっていました。
実は明日も夜には大学の公開講座を受講するために夕方までには札幌に帰らなくてはなりません。
そんなこともあり、比較的やさしいのではと思われる室蘭岳を対象としたのです。

今年目ざしている山としては、雨竜湿原を眺めながら暑寒別岳に登ることが、利尻山とともに大きな目標です。暑寒別岳は利尻山同様、あるいは利尻山以上に難しい山ともいわれています。
できれば今年中にはなんとかと思っているのですが…。

それでは無事登頂のお知らせを発信できることを信じて明日に備えます


北極探検家・萩田泰永の冒険を聴く

2017-07-04 20:06:47 | 大学公開講座
 萩田泰永氏はこれまで18年間の間に15回もの北極徒歩冒険行を行っているという。しかもそのほとんどが単独で…。凄いことである。しかし、聴いている私は萩田氏の話になぜか感動をおぼえることができなかったのだ。どうしてなのだろう? 

 7月2日(日)、北大総合博物館において、北大で開催された「第2回アジア永久凍土会議」の関連イベントとして一般講演会が開催され、北極探検家である萩田泰永氏「単独歩行を通して感じる“北極”の姿」と題して講演するのを聴いた。

                    
                    ※ 北極冒険家・荻田泰永氏です。

 萩田氏は現在39歳で、神奈川県出身だが、現在は北海道・鷹栖町に本拠地を置いている。
 氏の冒険の対象は、カナダ北極圏、北極海、グリーンランドで、北緯66度33分以北のいわゆる北極圏を徒歩冒険することだという。
 その北極圏徒歩冒険とは、スキーを付け、そりを引きながら歩くことだそうだ。

               
               ※ 萩田氏自身を紹介するスライドです。

 氏は、自らの北極徒歩冒険行を写真や動画を駆使しながら紹介してくれた。いわゆる“自撮り”という手法である。
 その写真や動画は美しい。汚れていない、自然そのままの北極圏の景色は美しい。その中を往く萩田氏の姿も美しい。
 乱氷帯を往く荻田氏。シロクマや北極オオカミに出会う場面も美しい。
 確かに何日間も、そして何千キロも独り往く荻田氏の冒険は簡単なものではない。
 しかし、荻田氏の話からどうも“必死さ”のようなものが伝わってこないのだ。

               
               ※ このようなスライドや動画を次々と見せていただきました。

 これまで荻田氏は北極点を目ざしての無補給単独徒歩に2度挑戦しているが、2度とも失敗に終わっているそうだ。
 荻田氏の冒険で最も誇れることは、2016年にカナダ最北の村グリスフィヨルドからグリーンランド最北の村シオラパルクまで1,000キロを48日間で歩いたことで、このことは世界最初だという。
 再度言う。萩田氏の話から私は氏の“必死さ”というものを感じ取ることができなかった。何故なのだろう?と考えた。彼の話から、九死に一生を得たような類の話は一度も出てこなかった。とすると、彼の冒険はそこまで自分を追い込むような冒険をしていないということなのかもしれない。
 それはある意味、冒険家としては正しい姿勢なのかもしれない。出来得る限り危険を回避しながら、なおかつ可能性を広げようとする営みこそが真の冒険家なのだろう。

               
               ※ 緑の線が植村直己氏が辿ったコース。黄色が荻田氏が辿ったコースだそうです。植村氏のコースは今や氷が融けて渡れないとのことです。

 しかし、私は以前に自ら命さえ差し出すようなヒリヒリするような冒険を繰り返している角幡唯介氏の話を聴き、いたく感動してしまった経験があった。
 その角幡氏は今、真冬の北極圏、太陽が一切昇らない漆黒の闇の中を80日間かけて1,500キロ移動するという冒険に取り組んでいる。(一度目は、あらかじめ備蓄しておいた食料や燃料をシロクマに襲われて何も残っていなく、冒険を断念している)

                    
                    ※ 角幡唯介氏です。

 そこで私は萩田氏の講演が終了した後、「萩田氏にとって角幡氏はどのような存在ですか?」と問うた。すると彼は、角幡氏が最初の北極圏行の際に同行して、角幡氏に北極圏の冒険のノウハウを伝授しているという間柄だ、ということだった。
 そして萩田氏はこう述べた。「北極圏徒歩冒険のスタイルが、自分と角幡氏では違う。私はアスリートタイプであり、角幡氏は思索タイプである」と…。そして「体力的には間違いなく自分の方が上である」と言い切った。

 角幡氏を心酔する私は「本当だろうか?」とちょっと鼻白む思いがした。角幡氏にお会いした時、角幡氏の胸板の厚さ、精悍に顔付きに私は圧倒された思いだったからだ。
 冒険家として、誰よりも自分の能力を信じ、誰にも負けないという自信を持つことは大切なことだと思う。しかし、私から言わせれば、これまでも凄い冒険を繰り返してきた角幡唯介氏をもう少しリスペクトしても良いのでは、と思った萩田泰永氏の講演会だった。

札幌グルメ紀行 33 ロイトン札幌 日本料理 大和

2017-07-03 16:38:56 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行
 久しぶりのグルメ紀行である。8月に控えている某集いのランチ会場の下見を兼ねて「日本料理 大和」を訪れた。落ち着いた雰囲気の上、リーズナブルな価格設定が気に入ったので、帰りに個室を予約してきた。 

 麺紀行やワンコインランチ紀行はそれなりに続けていたが、グルメ紀行はすっかりご無沙汰していた。(そういえば、ワンコインランチ紀行はしばらく休んでいますなぁ…)
 今回、8月に控えている道内各地から知人が集まる会合のランチ会場の候補店としてロイトン札幌に入店している「日本料理 大和」を訪れた。

               
               ※ ロイトン札幌「日本料理 大和」のエントランスです。

 店はロイトン札幌の地階が大きく広がる一角にあった。
 店内はテーブル席と共に、個室が並んでいてかなりの広さがある感じである。
 私たちはテーブル席に案内された。とても落ち着いた雰囲気で、さすがに日本料理の店といった趣である。

               
               ※ 和のテイストが感じられるテーブル席です。

 メニューは事前に妻から教えられていたが、改めてランチメニューを見ても、それほど高価ではない。例えば…。
◇海鮮丼 1,500円 ◇刺身ご膳 2,000円 ◇寿司ご膳 2,300円 ◇天麩羅ご膳 1,700円 ◇寿司天麩羅ご膳 2,000円 ◇ごまそばセット 1,300円 といったぐあいである。

                    
                    ※ これは店内で提示されるメニューではなく、広報用のパンフです。

 私はその中から、「寿司天麩羅ご膳」を、妻は「ごまそばセット」をオーダーした。
 「寿司天麩羅ご膳」は、・握り寿司六貫・てんぷら五種・小鉢・茶碗蒸し・味噌汁という内容である。
 一方、「ごまそばセット」は、ごまそば(温・冷どちらか)と鉄火巻六貫かミニ天丼を選択できる。妻はミニ天丼を選択した。
 食後には、全メニューにコーヒー、デザートが付いているのも嬉しい。

               
               ※ 私が食した「寿司天麩羅ご膳」です。光量が少なく、美味しそうに見えないのが残念です。

               
               ※ こちらは妻が食した「ごまそばセット」です。

 私が食したてんぷらのネタも、寿司のネタも新鮮で、満足できる味だった。ただ、こうした合わせメニュー(?)は、食後にいったいどちらがメインだったんだろうか?という食後感が残った…。
 それはそれとして、雰囲気も、味も気に入ったので、8月の会合のランチ会場として予約をし、店を後にした。
 
               
               ※ デザートはわらび餅、それと食後のコーヒーです。

【日本料理 大和 データー】
札幌市中央区北一条西11 ロイトン札幌 B1F 
電  話  011-271-2711
営業時間  ランチ  11:30~14:00
      ディナー 17:30~21:00
定休日  無
駐車場  有(ホテル駐車場)
座 席  82席(ホール 4名用卓×5、個室 10~30名用×1室、8名用×4室)
入店日  ‘17/7/03