今日は本の紹介をします。絵本なのに泣いてしまいました。
ある嵐の夜に雨宿りした真っ暗い小屋の中で二人は会います。お互いの顔も
見えないまま友情が芽生え 翌日一緒にお弁当を食べる約束をします。でも
顔が判らないから「あらしのよるに」という合言葉を決めます。それがその
ままこの本のタイトルです。出会ってみると狼と山羊でした。狼(ガブ)は
お弁当を落としてしまい山羊(メイ)のことが美味しそうなエサに見えます
が、でももう友達です。二人は仲良しなんですが・・・。狼は山羊をエサと
して確保するために、山羊は狼に近づかないために情報が必要です。それぞ
れの仲間から罰として敵の動向を探るように諭されます。しぶしぶ了解して
二人はそのつもりで会いますがそんなことは出来ず 二人で逃げるしかあり
ません。食べるものもなくなり、メイはどうせ 二人とも死ぬのなら最初に
会った時に食べられたと思えばいいから食べてといいます。一旦はその気に
なったけどやっぱりできないおおかみのガブ。ついに追っ手が来て逃げる途
中雪崩に遭い ばらばらに別れます。メイはガブを探してまわり、やっと
見つけるのですがガブは記憶を失くしています。メイが何を言っても思い出
しません。メイがエサにしか見えません。メイはそんな狼のエサとしては食
べられたくありません。メイは 悲しくなって泣きながら
「ああこんなことなら、あの嵐の夜に 会わなければよかった」 と言います。
その「あらしのよるに」という合言葉で狼の記憶が戻ります。最後のページ
は、お月様の前に狼と山羊の後姿 ああ書きながら胸がキューンとなりました。
きむらゆういち著 「あらしのよるに」 でした。