昨日の朝日新聞の宮城県版というか東北地方版の一面トップの記事です。
「川辺川・大戸川ダム休止 知事反対うけ 事業費盛られず」
記事によると、両河川のダム建設計画は、ダム本体の建設を前提とした事業費が一切盛り込まれなかったため、H21年度の事業は休止することになったというものです。
地元の知事が反対したということが大きな理由のようです。 これぞ地方分権の流れの一つの成果といってもいいのではないでしょうか。
もっともダムは国が建設するとはいっても、地元の県の負担もバカにはならないもので、今の財政が厳しい状況が反対させたと言えなくもありません。
しかし、問題はこれまでに投入した事業費をどうするか、どう考えるかです。
大戸川ダムは、事業費1,080億円のうちすでに600億円が投入されているし、川辺川ダムは、当初350億円と見積もられていた事業費は3,300億円にも膨らみ、そのうちすでに土地の買収費などで2,000億円が投入されているという現状をどうみるかにかかっています。
役人に言わせれば、それだけ税金を投入しているのだから今さら建設は止めますなんて言えるはずがありません。
既成事実に弱いのは官僚ばかりではなく、政治家もそうです。 既成事実を自らつくって、それを楯にして自分の利権を守ろうとします。
それを許さないように気を緩めることなく、注視していくことが必要です。
山形県の最上小国川の方はどうなったのでしょうか?
こちらも目を離せません。 油断できません。