’81年に発売された吉田拓郎のベスト盤「オンリー・ユー」が、この度2枚組CDとして、再編集されて発売された。
中に封入されている写真つき歌詞カードは、発売当時のレコードのものが、再現されている。
そして、やはり注目は、「DISK-2」。
これはシングルB面を中心に、オリジナルアルバム未収録の曲ばかりを集めたものなのだ。
「流れる」(’75年シングル「となりの町のお嬢さん」B面)
「もうすぐ帰るよ」(’77年A面シングル)
「Voice」(’77年シングル「もうすぐ帰るよ」B面)
「隠恋慕」(’78年シングル「舞姫」B面)
「アイランド」(’79年シングル「流星」B面)
「あの娘といい気分」(’80年A面シングル)
「あいつ」(’80年シングル「あの娘といい気分」B面)
「証明」(’80年シングル「元気です」B面)
「サマータイムブルースが聴こえる」(’81年A面シングル)
「SORA」(’83年シングル「あいつの部屋には男がいる」B面)
「まあ まあ」(’83年シングル「I’m In Love」B面)
「サマータイムブルースが聴こえる」のシングルヴァージョンが収録されたのが、やはりビッグなニュース。
ライヴヴァージョンを聴きなれた私には、やはり若干の違和感がある。歌詞が、シングルヴァージョンとライヴヴァージョンで、かなり異なっているからだ。だが、シングルヴァージョンの方が簡潔にまとまっていて、一般向きともいえるかもしれない。
そして、かつて日本テレビ系で放送されていた、宇津井健氏主演のドラマ「たんぽぽ」の主題歌、「隠恋慕(かくれんぼ)」。
これが、また、イイのだ。なにか’70年代の青臭さや切なさが残る、しみじみとした佳曲だ。
さらに、「Voice」っていう曲が、なんともシュールで素晴らしい。これのオリジナル版は、このアルバムで初めて聴いた。
そしてDISK―1の方は、耳なじみある拓郎のシングルA面が中心の構成。
総じてこのアルバムは、拓郎マニアのみならず、拓郎初心者の方にも、超オススメです。