読了・風の歌を聴け
村上春樹、2004、風の歌を聴け、文春文庫
今年は村上春樹のデビュー25年だそうで、文庫に新装版が出ている。それで、久しぶりに手に取ってみた。たぶん、デビュー間もなしに最初に読んだのではないか。
村上春樹はわたしよりも何歳か年長で、彼の育った町の近くで大学生活を送った。土地勘もあるし、もちろん同時代の人間だから、それなりのタイミングで彼の小説を読んできている。過ぎ去った過去も多少なりとは共有できるという・・・、ほろ苦いような、情けないような、懐かしいような・・・。大学紛争の時に遅れてきた世代(作者の村上は遅れていないのだが)としては、その虚脱感を奇妙に分かち合っていたような気がする。
今年は村上春樹のデビュー25年だそうで、文庫に新装版が出ている。それで、久しぶりに手に取ってみた。たぶん、デビュー間もなしに最初に読んだのではないか。
村上春樹はわたしよりも何歳か年長で、彼の育った町の近くで大学生活を送った。土地勘もあるし、もちろん同時代の人間だから、それなりのタイミングで彼の小説を読んできている。過ぎ去った過去も多少なりとは共有できるという・・・、ほろ苦いような、情けないような、懐かしいような・・・。大学紛争の時に遅れてきた世代(作者の村上は遅れていないのだが)としては、その虚脱感を奇妙に分かち合っていたような気がする。