先週のNHK「ためしてガッテン」に刺激を受けて、水炊きをしようとおもった。まるっきりの再現ではないが、その片鱗を味わう事が出来た。
ためしてガッテン:調理一新!水炊き元年:http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2008q1/20080109.html
鶏の水炊き(水から土鍋で手羽先を煮込む。ふたをし、湯が沸いてからはとろ火で。あくをすくう。大根の拍子木を加える。キャベツ、白ネギ、春菊、エノキ、豆腐、鶏胸肉。市販ポン酢と七味で食する。仕上げに、雑炊。残った具をすくった後、水を足し、冷凍ご飯を解凍し、加える。あらかた火が通ったところで、溶き卵をまわし入れ、刻みネギを加える。ポン酢と七味で食す)
手羽先から濃い出汁がとれる。手羽先も煮込んでいるのでほろほろとしてくるのでおいしいから食べるべしだけれど、食べなくともよい。でも、コラーゲンたっぷりだから、おいしくいただける。
「モンドール」チーズを通販で取り寄せて、昨夜、届いたので、今夜はモンドールとバゲットを食べようと言う事になったのだが、その取り合わせとして考えようというのが今夜のメニュー。バゲットは、メゾンカイザーのものだが、この自然酵母のバゲットというのはあまり好みじゃない。次善という事で。
カブラと豚ミンチのソテー(豚ミンチ肉にタマネギみじん切り、全卵、塩胡椒、ガーリックパウダー、ミックスハーブを加えてよく混ぜて粘りを出しておく。カブラを7-8ミリの厚さに輪切りして、大皿に広げ、片面に塩をかけてしばらくおく。水分がでてきたらキッチンペーパーで吸い取っておく。小麦粉を振りかける。用意したミンチをカブラの上にのせる。フライパンにオリーブオイルを入れて、ミンチの側から焼き始める。途中で裏返すが、カブラの側のミンチは火が通りにくいので、よく焼く必要がある。フライパンの余ったスペースでズッキーニを焼く)
ルッコラとパルメジャーノのサラダ
たらことルッコラのパスタ(たらこにナイフを入れて薄皮から卵を外しておく。フライパンにオリーブオイルとニンニク、赤唐辛子小口切りを加えて炒め。少々温度をさましたところでたらこを入れる。加熱しすぎないように。アルデンテに茹でたリングイーネとゆで汁少々をフライパンに加えて強火で加熱しながら、あえる。ルッコラを切って敷き詰めた大皿にパスタをのせてザクッとまぜあわせる)
温野菜(カリフラワー、グリーンアスパラ、ニンジン、白ネギ、むかごを蒸し器に入れて蒸す。別に用意したソースをかける。ソースは、加熱したオリーブオイルでニンニク、赤唐辛子小口切り、アンチョビーペーストを煮る。蒸し上げた温野菜にブルーチーズをのせてその上からオリーブオイルソースをかけ回す)
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ジャン・ノエル・ジャンヌネー&佐々木 勉、2007、『Googleとの闘い―文化の多様性を守るために』、岩波書店
著者ジャンヌネーの著作と訳者の佐々木勉の解題の両方をあわせ読むと、状況がよく見えてくる。インターネットを創り上げたアメリカとインターネットの中で検索クローラーとページ・ランキングのアルゴリズムによって、世界のインターネット検索を席巻するGoogleによる文化支配は著者や解題者の指摘を待つまでもなく、大きな問題である。かといって、著者の論点は、アンチ・グーグル一辺倒という訳ではない。
本書でも言及される「プロジェクト・グーテンベルグ」は、グーテンブルグの名にちなんでつくられたインターネット草創期からのプロジェクトで、アメリカの著作権のもと電子書籍のデータベースであり、企図としては人類の出版文化を網羅的に電子的に保存しようとするものである。著者はこのプロジェクトには比較的好意的に見える。つまりは、これは、日本の国会図書館の3000万冊を電子化するというプロジェクトにもつながるだろうが、自国(あるいは、人類、もしくは、西欧)の出版文化を可能な限り電子化し閲覧に供するというもので,こうした出版文化のデータベース化については、著者はむしろ推進派である。
問題は、検索システムの側にあるだろう。サイトに入って検索をする場合、サイトがGoogleのロボットを使っていようが、かまわないのだが、グローバルな(譲って、特定言語に限定された)検索環境で検索が行われた場合、どのような情報がどのような順序ででてくるのかということが、著者のいう文化問題のなのである。多数言語に依存した検索結果がでてきてしまい、少数言語の文化伝統が検索結果から排除されてしまうというのである。
おそらく、グーグルが無料であるが、アドセンス広告がでてくるというのも問題ではないかもしれない。むしろ、検索の基礎となる「思想」あるいはアルゴリズムが問題なのだろう。日本も国家プロジェクトとして国産の検索エンジンを開発する「情報大航海プロジェクト・コンソーシアム」を設立したが、このプロジェクトが、どのような検索アルゴリズムを持つものか知れないが、引用または参照されている件数が多いという条件で最適化された検索アルゴリズムでは、言語の人口問題に帰着するだろう。解題者が指摘するように検索エンジンとしてインターネットの世界で通用するかどうかは、背景となる人口規模がキーで、解題者は英語と中国語ぐらいしかないのではないかと記す。
さりとて、この問題を等閑視することはできない。著者や解題者も指摘するように、政府関係者や情報関連業界(学会も含む)のみならず、図書館関係者や書籍業界、その他、様々な文化関連の業界(学会も含む)も含めて、十分に議論を尽くす必要があるだろう。うーん、この手の連携は、日本では無理かも、と思ってしまうが・・・。
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2008-01-16 16:52:58 |
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大谷和利、2008、『iPodをつくった男:スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス』、アスキー (アスキー新書 48)
時は今、まさに、Macworld2008が開催されたところだ。日本時間の夜中、ジョブズの基調講演は、2008年のアップルのフレームワークを提示する。すでにMacPro とMacBookProの新しい内容は提示済みで、Macworld2008ではなにがでてくるのか、注目を集めていた。いくつかひろってみよう。
MacBook Air:何度も繰り返し登場が噂されていたが、ようやく登場の軽量のMacBookだ。5時間駆動でき、インターネットとの接続は、無線のみ。DVD-CDは外付け。"What is the MacBook Air? In a sentence, it's the world's thinnest notebook."
Time Capsule:Airport Extremeにハードディスクを組み込み、LeopardのTime Machine機能と連動する。
AppleTVやiPhoneは、さらに普及をめざすのだろう。
さて、本書は、アップルCEOであるスティーブ・ジョブズのカリスマを小気味良く紹介し、ジョブズなきアップルはなくまた、アップルなきジョブズもあり得ないことがよくわかる。アップルのマーケティング戦略についての要約もまた興味深い。もちろんのこと、ジョブズなくしてはアップルはあり得ないから、ジョブズのそれであることはいうまでもない。
さて、かれの基調講演で常套句として用いられる「One more thing」は、使われたのだろうか。それが、MacBook Airだったのだろうか。
わたしは、一年ほど前、おそらく、しばらくは「最軽量のMacBook」は発売されないだろうと読んで、MacBookを購入し、その後、Leopardをインストールした。そして、いぶかりながらも、まだ時間があるだろうと思い、年末に東芝の最軽量のDynabookを購入した。因縁のDynabookのほうを選んだのだが、ジョブズにしてやられたわけだ。ま、こうしたところもマックファンのひとりとしても楽しんでいるともいえるのだが。大いに悔しい。
アップルのサイトには既に基調講演や新しいMacBook Sirがでている。
Apple:http://www.apple.com/
アップル・ジャパン:http://www.apple.com/jp/
Engadget: Live from Macworld 2008: Steve Jobs keynote:
http://www.engadget.com/2008/01/15/live-from-macworld-2008-steve-jobs-keynote/
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2008-01-16 10:34:02 |
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海堂尊、2007、『死因不明社会 (ブルーバックス 1578)』、講談社
解剖率2パーセントという数字は、年間百万人以上の死者のうち98パーセントが死亡原因が追及されないまま死亡診断書が交付されているという日本の現状をしめすものである。さらに、異常死を検案すべき監察医制度が法制上存在するにも関わらず、東京都と大都市にのみ監察医制度が設けられ、しかも、機能しているのは東京都だけであるという現状は、法の下の平等という点でも、地方居住者は、そうした状況から阻害されているということである。
実のところ、『チーム・バチスタの栄光』を読んだこともなく、著者の名前もしらなかったが、本屋で立ち読みしているうちに、これは、とんでもないことだと今更ながらに気がついた。本書は、ブルーバックス・シリーズにとっては異常な構成をとる。つまり、ブルーバックスはノンフィクションのシリーズなのだが、フィクションの主人公「白鳥圭輔」が狂言回しとして登場するのである。
本書の告発点は、検死にAi(Autopusy imaging)、すなわち、CTやMRIなどの画像診断を導入すべしという点である。遺体を傷つけることを嫌う遺族やコストや人材も含めて忌避されがちな解剖ではなく、画像処理こそが、データの保存や解析の容易さをもたらすというのである。
厚生労働省をはじめとする官僚組織の怠慢は、今に始まった訳ではないにしても、官僚のみならず、関連医学会にとっても、警察検察にとっても、さらには、遺族や死者本人にとっても、死因が明らかになることは大変重要なことなのではないか。死亡診断を通じて医学の進歩に貢献が可能であるだけではなく、これまで、不明のまま、真の原因が明らかにされないまま葬られてきた死者も浮かばれるというものであろう。
本書の末尾でも触れられているが、多少は、動きがあるようである。しかし、本書の最後にも触れられているが、誰しも死なねばならないという意味で誰もが無関係な存在ではなく、「無知は罪なのである」。われわれは、すべてを知らねばならない。そして、自分自身で判断できるよう、学び続けなければならない。
自分自身の死に臨んで判断はできないのではあるが、それまでに、なすべきことがあるはずである。死と病については、だれも、逃れることができない以上、心すべきである。自分自身も、もちろんのこと。
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2008-01-15 22:59:11 |
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豚三枚肉とキャベツの蒸し煮、卵麺添え(土鍋の底に豚ミンチを平たくしき、花椒を少々かけてその上からキャベツの細切りをかぶせていく。えのき茸をのせる。三枚肉をのせる。塩と花椒、豆鼓を刻んでのせる。紹興酒を振りかけ、ふたをして蒸し煮にする。卵麺を茹でておき、土鍋の仕上げとともに鍋に加えて食卓に供する)
山路達也、2007、『進化するケータイの科学:つながる仕組みから最新トレンドまでケータイを丸ごと理解する』[サイエンス・アイ新書]、ソフトバンク クリエイティブ
この一冊でケータイの仕組みがよくわかる。
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2008-01-14 21:57:27 |
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今日は,母の見舞いに大阪にいってきた。元気そうで何より。一家がそろった。
帰りにずいぶん久しぶりに大阪梅田・串「知留久」にいって串を食べた。お初天神ちかくの本店ではなく,その近くの曾根崎商店街のOSホテル地下の店に行った。34種で一回りという事だったが,一回りできた。
ここの串は,一品一品仕込みが細やかになされていて,意外性があってとてもおいしい。当たり前の事のようだが,たくさん揚げ物を食べても胃にもたれる事はない。
http://www.shiruhisa.com/
今夜は、同僚4人を招いて夕食。研究会の新年会。
で、今晩のテーマは「野菜たっぷりのヘルシー中華!」。
前菜(2種):
クラゲとキュウリの酢の物(塩蔵クラゲをもどしておく。キュウリを縦に四分し、縦軸も四分。種の部分を包丁で切っておく。塩で揉んでおく。用意するタレとしては、米酢、水、赤唐辛子小口切り、ショウガ千切り少々)
棒々鶏(ささみともも肉ぶつ切りのセットがあったので、これを、白ネギの青い部分、ショウガ薄切り、ニンニク薄切りを加えて、沸騰させ、ここに、鶏肉を入れて、固くならないうちにあげる。用意の白髪ネギを皿にしいて、鶏を並べ、市販の棒棒鶏ソースを加えて味を整えて供する。上に,香菜をちらす。
スープ:
オクラと白きクラゲ、エノキの中華スープ、卵とじ(鶏を湯がいたゆで汁を使う
メイン(4種):
セロリとホタテの炒め物(セロリをななめ薄切り、ホタテは薄切り。中華鍋にサラダオイルを入れて、ショウガ千切り、ニンニク、赤唐辛子小口切りを加えて香りを出す。セロリを炒め、ホタテを加える。完全に火が通る前に炒め終える。塩胡椒)で味を付ける
白菜と豚肉の蒸し物(豆豉を刻み、紹興酒につける。これに胡椒、赤唐辛子小口切りを加える。塩と薄口醤油で味を整える。豚ロース薄切りをしばらくつけておく。大皿に白菜を敷き詰め、これに、つけおいた肉を上に並べ、電子レンジで加熱)
チンゲンサイと豚肉の炒め物(チンゲンサイの軸と葉を分けて切りそろえておく。中華鍋にサラダオイルを入れ、ショウガ千切りと赤唐辛子小口切りを加えて、豚ミンチ肉を炒める。あらかた炒めたところで軸の方から炒める。オイスターソースをくわえて味をつける)
麻婆なす(四川風のつもりだったが、花椒を入れ忘れたので、はずした。茄子を縦に半分に切り、ななめに1センチ弱の厚さに切って水にさらしておく。中華鍋にサラダオイルを入れてショウガ千切りと赤唐辛子小口切りを加えて、豚ミンチをくわえておく。茄子を水切りして炒める。あらかじめ用意した、紹興酒、豆鼓醤、甜麺醤、豆板醤、中国醤油、濃口醤油をあわせたものを加えて煮立たせる、大皿に盛って香菜とネギ小口切りをかけて供する)
白菜と厚揚げの煮物(出汁昆布と鰹節で出汁をとる。白菜を刻んで、柔らかく煮る。日本酒、薄口醤油で味を付ける。厚揚げを一口に切って加えて煮込む。片栗粉でとろみをつける)
前々日の豚スペアリブとキャベツのシチューの煮直し
白いご飯と納豆
金藤櫂、2007、『歩く人―あなたへのやすまり波』、丸善プラネット
著者と20年以上前にたった一度、ご夫妻おそろいのとき、お会いしたことがある。何か気になるお二人で、以来、季節のたよりを続けていた。
本を出したとお知らせを受けて、ようやく手に入れた。また、機会があったらおあいたいものだ。個展も何度もお知らせをいただいていたのだが、一度もいけていない。
鉛筆を使ったモノトーンな絵と詩の一冊である。モノトーンながら不思議な色彩を感じる。特に、「色」題されたもの。ぜひ本を手に取ってご覧を!
また、「癒し」という詩を抜き書きしておく。
癒し
人は自分で癒すことができないのかも知れない
ほかの生きものは自ら癒せるのだろう
だから人は美しいものを眺め、美しいものを味わい、
美しいもので演出する
自分を癒せるのは自分以外の他人だけであること
それを本能で知っているから、他人に関係を求め未知の領域に挑み続ける
たとえ自分が傷つくことがあっても、人とつながっていく
そのなかでしか、癒せない
だから人間は、一人では生きていけないのだろう
2008-01-12 17:40:00 |
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久しぶりの池下「浅野屋」だった。
クワイのフリット、ジュラ山脈の「モンドール?」チーズ(とろけているようで、名前をはっきりおぼえていない)を前菜に。チーズはご主人のすすめだったが、クワイをあわせるのは、おいしかった。焼きぐりもいいかも。
ローストビーフサラダ定食
ローストンカツ定食
海上知明、2006、『信玄の戦争』、ベスト新書
本書は武田信玄の戦歴をたどりながら、かれが、なぜ天下を取ることができなかったか、信玄の依拠した「孫子」に問題ありとする。対比的に、信長の天下取りが取り上げられ、変革者として時代を駆け抜けた信長がマキャベリスト(マキャベリの『君主論』が引き合いに出される)であるとして、スピード感あふれる彼の加速する後半生が、信玄のそれと引き合いに出される。それに対して、信玄は、最後まで、天下取りに向けて兵をすすめるも、「孫子」に依拠しすぎて、「人生50年」では目標に到達することがなかった。
「孫子」は春秋の時代の戦略家であり、日本の「戦国時代」を生きた多くの武将が依拠しようとしたのは、当時の時代意識として、中国の「春秋戦国」と比定しようとする意識が強かったのではなかったか。信玄は、まさに、「春秋に富む」うちに謙信との信濃をめぐる抗争に取り紛れ、覇王になり損ねた訳だが、その意味では、古代の時間意識を超越した、信長に一理があったといえよう。
結構、面白く読んだ。
2008-01-10 22:53:18 |
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スペアリブとキャベツのシチュー(深鍋にオリーブオイルを入れて加熱。ニンニクと赤唐辛子を入れて香りを出し、豚スペアリブを入れて、表面に軽く焦げ目をつける。タマネギ、ニンジンにクミンシードホールを加えて少々炒め、水を加える。キャベツを入れ、塩を加えて煮込む。仕上げ5分前に、カブラを加えて煮て、火を止める前にエノキをくわえる。別に茹でたパスタ・コンキリエ=シェルパスタを深皿に入れて、シチューを加えて供する)